行政書士の基礎知識(仕事内容・難易度・試験対策・メリット)を全て解説!
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行政書士
宮城彩奈
行政書士という職業を耳にしたことのある人も多いかと思います。
数年前にはテレビドラマでも行政書士が取り上げられ、今では「街の法律家」として高い認知度を誇っています。
一方で、実際に行政書士がどんな仕事をしているのかや、行政書士の国家試験がどれくらい難しいのかについては、よく分からないという人も多いのではないでしょうか。
そこでここでは行政書士についての基礎知識を全て解説します!
これを読めば行政書士の仕事内容や年収事情、資格取得難易度の高さや試験科目についてなど、行政書士についての一通りのことを学ぶことができます。
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行政書士ってどんな仕事?
行政書士は法律系の国家資格の中でも特に業務範囲が広いことが特徴です。
弁護士を法律全般の専門家、税理士を税金の専門家と呼ぶのであれば、行政書士は「書類作成」の専門家と言えるでしょう。
書類作成と言われてもピンとこないと思いますので、以下では行政書士の仕事内容についてより詳しく見ていきましょう。
行政書士の仕事内容
行政書士は主に以下の書類作成を業務として行なっています。
書類は「権利義務に関する書類」「事実証明に関する書類」「官公庁に提出する書類」の3種類です。
行政書士はこうした書類作成業務を通じて、開業手続きを補助したり交通事故の際の手続きを代行したりなど、実に多彩な問題に対処することができます。
この他にも専門知識を生かしたコンサルティング業務なども可能であり、あらゆる士業の中で最も業務範囲の広い仕事だと言えるでしょう。
行政書士の仕事内容についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の独占業務
社労士や公認会計士といった士業には、基本的に法律で定められた独占業務が存在します。
行政書士も例外ではなく、法律上行政書士にしか遂行できない業務が非常にたくさんあります。
行政書士の独占業務についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士に相談できること
行政書士の仕事内容は非常に多岐に渡るので、具体的にどのようなことの相談に乗ることができるのかイメージがつかない人も多いかと思います。
行政書士が相談できることについてより具体的に知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の仕事に英語は必要?
グローバル化が進行している現代において、様々な業界で英語力が重宝されるようになっていますが、行政書士については基本的に英語が使えなくても問題ありません。
一方で「入管業務」のように英語力が生きる仕事もあるので、英語が得意な行政書士の方はこうした仕事を専門的に行うこともあります。
行政書士と英語の関係についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の開業事情
行政書士は社労士や司法書士と違って「企業内行政書士」として勤めている会社内で行政書士業務を行うことができません。
したがって行政書士として活躍しようとする場合は、必然的に独立開業をする必要があります。
行政書士の開業についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の年収は高い?
行政書士の平均年収はおよそ600万円と言われています。
ただし行政書士は基本的に独立して自分の力で顧客を獲得しているので、個々人によって収入差が非常に大きいのが特徴です。
特に開業したばかりの行政書士の方の年収は非常に低く、200万円から300万円前後になってしまうこともあります。
一方で事務所が軌道に乗り始めれば年収1000万円も夢ではなく、更に高い超高年収も目指せます。
行政書士の年収についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士は食えない資格なのか
インターネット上では行政書士は食えない資格だ、仕事がない、といった意見も散見されます。
行政書士が食えない資格と言われている理由は様々ありますが、その理由をしっかりと分析していくと実態とは少しズレた噂であることが分かります。
行政書士が食えない資格ということについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の仕事の報酬相場は?
行政書士の仕事の報酬単価は明確に定められてはおらず、それぞれの事務所で任意に決めることが可能です。
一方である程度の相場価格は決まっており、報酬相場は基本的にかなり高いです。
行政書士の報酬相場についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士は登録が必要
行政書士として業務を行うためには行政書士登録をして行政書士会へ入会する必要があります。
行政書士登録は少々煩雑な手続きが必要ですが、行政書士会へ入会することで様々な情報を会報で入手することができたり、勉強会や研修会に参加することもできます。
行政書士登録の基本情報について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士登録は公務員や他の士業でもできる
税理士や公認会計士、弁護士といった一部の他の士業は、行政書士試験を受けずとも行政書士登録をすることができます。
また、17年以上の業務経験を持つ公務員の方も行政書士登録をすることができます。
公務員が行政書士登録をするメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
試験合格者が行政書士登録をしないのはアリ?
行政書士試験に合格したものの、まだ独立するつもりでなかったり登録費用や年会費を支払いたくないという理由で行政書士登録をしない人もいます。
行政書士登録をしないことのメリットとデメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
行政書士資格と就職・転職
行政書士の資格を持っていることで、行政書士として士業の事務所で働くことも可能です。
また、就職・転職活動の際は行政書士としての専門性や努力できる姿勢が高く評価されることも多いでしょう。
行政書士の就職・転職についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の副業
開業して働くことが基本となる行政書士では、資格を生かして副業するのはあまり一般的ではありません。
一方で、個人事業主の方など行政書士の副業と相性が良い人もいらっしゃいます。
行政書士の副業についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の将来性
行政書士の業務の多くは書類作成であるので、機会やAIに代替されやすいものとなっています。
したがって資格を持っているからといって将来が絶対安泰というわけには行かないでしょう。
行政書士の将来性についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士と特定行政書士の違いは?
行政書士の中には特定行政書士として業務の幅を広げる方もいらっしゃいます。
特定行政書士は行政書士にはできない「不服申し立ての代理」業務を行うことができます。
ただし、特定行政書士になるには研修を終え、試験に合格する必要があります。
特定行政書士と普通の行政書士の違いや仕事内容についてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の資格試験の内容・難易度
ここでは行政書士試験の試験科目や受験資格といった基本的な情報から、受験者数や試験の難易度まで紹介します!
行政書士試験の試験科目
行政書士試験の試験科目は大きく「法令科目」と「一般知識」の2つに分けることができます。
法令科目は更に民法や行政法などの5科目に、一般知識は3科目に分かれており、行政書士の試験範囲はかなり広いです。
行政書士の試験科目についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士の試験難易度
行政書士は士業系の国家資格ということもあり、簿記やITパスポートといった馴染み深い資格と比べて取得難易度は高くなっています。
行政書士の国家試験の合格率は10%前後で推移しており、毎年9割以上の受験生が落ちる試験となっています。
一方で社労士や中小企業診断士などの国家資格よりは難易度が低く、士業系の資格の中では比較的取得しやすいという絶妙な難易度になっています。
行政書士の難易度についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士試験の合格点
行政書士試験では合格基準点が定められており、法令科目で122点以上、一般知識で24点以上得点し、かつ合計で180点以上の得点をする必要があります。
行政書士試験の合計点は300点なので、合計で6割以上の得点率が必要であることが分かります。
行政書士試験の合格点についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
一般知識がやや鬼門
一般知識は全体に占める得点割合が小さいにも関わらず、上記のように足切りが設定されています。
したがって得点効率が低いからとあまり勉強せずに試験に臨むと、一般知識のせいで不合格になってしまうので注意が必要です。
行政書士試験の一般知識についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士試験の受験者層
行政書士試験の受験者数は年々減少していますが、それでも毎年4万人近くが受験しています。
また申込者数は5万人ほどであり、申し込んだ人のうち20%ほどは受験することなく撤退してしまうことが分かります。
行政書士試験合格者の年齢層
行政書士試験の受験者の年齢層を見てみると、受験者の8割が30歳以上であり、受験者の年齢として最も多いのは30代であることが分かります。
また、少数ですが10代で資格取得をされている方もおり、年齢に関わらず取得を目指せる資格であることが分かります。
年齢層について詳しく知りたい人は以下の記事も参照にしてください。
行政書士試験合格者の男女比
行政書士は他の士業の例に漏れず、男性の取得者の方が女性と比べて多いです。
一方で税理士などの資格は女性割合が15%未満ですが、行政書士試験の女性合格者の割合は30%前後と、行政書士は他の士業と比べて女性からも人気の高い資格であることが伺えます。
女性の行政書士についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士を目指す主婦の方も多い
近年では女性の社会進出に伴い行政書士を目指す女性も多くなっています。
育休や産休といった期間を利用して資格取得を目指される方や、専業主婦の方で行政書士を目指される方も多いです。
主婦が行政書士を目指す際の注意点について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
試験日程や申し込み方法・受験資格
行政書士試験は毎年11月の中旬に実施されます。
試験は年に一回しか行われないので、申し込み忘れには注意が必要です。
また、行政書士試験には受験資格が存在しないので、年齢や学歴・実務経験などに寄らず誰でも受験可能です。
行政書士試験の日程や申し込み手順などについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
高卒で行政書士になる方もいる
行政書士試験には受験資格がないので、当然高卒の方で行政書士資格を取得される方もいらっしゃいます。
行政書士の試験内容は一部の法学部生には有利ですが、基本的に学歴による有利・不利はありません。
高卒で行政書士を目指す際のポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
行政書士試験の受験料
行政書士試験の受験料は7,000円です。
行政書士試験は何度でも再チャレンジ可能ですが、再受験すると受験料が高くつく上に多くの時間と労力を無駄にしてしまいます。
なるべく一発合格ができるように、本番試験前に入念な準備をする必要があります。
行政書士試験の試験会場
行政書士試験の試験会場は全国各地に存在します。
試験会場は受験票に記載されます。また、基本的には試験会場は自分で選ぶことができます。
ただし、会場の定員を超えた場合は先着順となるので注意が必要です。
行政書士試験の試験会場についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士試験合格までの勉強時間と勉強法
行政書士試験はきちんと勉強を継続すれば学歴や年齢に寄らず誰でも合格を目指せる試験ではあります。
一方で決して簡単な試験ではなく、非効率な勉強を続けていては何年も連続で不合格になってしまったり、合格までに非常に長い時間勉強することになってしまいます。
ここでは行政書士試験を突破するための勉強法の基本を確認しましょう。
行政書士合格までに必要な勉強時間
行政書士試験に合格するためにはおよそ600時間の勉強が必要だと言われています。
1日3時間勉強すれば半年強で合格できるということになります。
もちろんこの数字は目安でしかありませんが、一年間しっかりと勉強をすれば一生ものの行政書士資格を手に入れられるということは頭に入れておきましょう。
行政書士の勉強時間についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士試験に最短合格するための勉強法
なるべく短期間で合格を掴み取るためには、まずは効率の良い勉強法を学ぶ必要があります。
効率の良い勉強には過去問の活用や学習スケジュールの管理が不可欠です。
効率的な勉強法について具体的に知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
民法の対策が難しい
行政書士試験の中でも民法は試験範囲が広く、記述式でも出題されるので厄介な存在です。
民法は暗記では太刀打ちできない科目なので、しっかりと条文の意図を理解してポイントを押さえながら学習することが非常に重要になってきます。
行政書士試験の民法対策についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士は独学合格できる?
行政書士試験を予備校などに頼らず独学でチャレンジしようとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
結論から言えば、独学での合格は難しいですが、不可能ではありません。
ただし法律の勉強をしたことのない人が自己流で勉強を進めると、極めて非効率で時間がかかってしまうことが多いので、独学で勉強をする際には注意が必要です。
行政書士の独学についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士試験の過去問活用法
行政書士試験に限らず資格の国家試験は過去問からの出題が多く、過去問をいかに活用できるかが合否に大きく関わってきます。
過去問演習を十分にこなすことは行政書士試験に合格するためには必須でしょう。
行政書士試験の過去問を使った対策法についての詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。
行政書士の模試の活用法
大手予備校では行政書士試験の模擬試験を毎年実施しています。
模試は本番試験の雰囲気に慣れるための手段として非常に有効であるほか、模試の復習は非常に良い勉強になります。
行政書士の模試の種類や活用法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士のおすすめ通信講座
行政書士の勉強には通信講座の利用が非常に効果的です。
通信講座は通学の必要な予備校と異なり忙しい社会人の方でも利用しやすく、費用も予備校と比べてかなりリーズナブルです。
また、合格実績が非常に優れている通信講座も存在し、安くても非常に良い効果を発揮していることが分かります。
行政書士の通信講座については、以下の記事でランキング形式で紹介しています。
フォーサイトの行政書士講座の評判・口コミ
フォーサイトの行政書士通信講座は合格率が極めて高いのが特徴です。
また、不合格者に対する全額返金制度も存在する上に費用も高くなく、あらゆる面で一番おすすめできる通信講座となっています。
フォーサイトの行政書士講座の詳細やリアルな口コミについては、以下の記事を参考にしてください。
クレアール行政書士講座の特徴
クレアールの行政書士通信講座は、学習範囲を絞った効率的な勉強法を採用している点や2カ年計画で合格を目指せるセーフティコースの存在が特徴的です。
クレアールの提唱する「非常識合格法」は書籍にもなっており、この勉強法のノウハウを記した書籍は無料で受け取ることも可能です。
クレアールの特徴や書籍の無料プレゼントについての詳細は、以下の記事をご確認ください。
スタディングの行政書士講座の特徴
スタディングの行政書士通信講座は圧倒的に講座費用が安いことが特徴です。
またスマホ学習システムの充実度も業界随一であり、通勤時間のような隙間時間を生かした学習が可能であることから、昔は「通勤講座」という名前でした。
スタディングの行政書士講座の特徴についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士と他資格とのダブルライセンス
行政書士として開業するにあたって、ほかの資格とのダブルライセンスは大きな武器となります。
また、行政書士資格をメインとしなくてもダブルライセンスを生かして就職や転職に有利に進めることもできます。
ここでは行政書士と相性の良い資格を紹介します。
行政書士と中小企業診断士の相性
中小企業診断士は行政書士よりも難易度が高く、合格するためには約1000時間の勉強が必要だと言われています。
行政書士と中小企業診断士をダブルライセンスすることで、法人の立ち上げや書類作成を補助しつつ、経営コンサルタントとして顧問契約を結ぶことができるようになります。
行政書士と中小企業診断士の難易度差やダブルライセンスについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士と社労士の相性
社労士の難易度も行政書士よりも高く、合格までに何年もチャレンジされる方もいらっしゃいます。
行政書士との相性は非常によく、行政書士の資格は社労士試験の受験資格にもなります。
ダブルライセンスを目指す場合は、まずは比較的取得しやすい行政書士から目指すのが良いでしょう。
行政書士と社労士の関係の詳細については、以下の記事を参考にしてください。
行政書士と宅建の相性
行政書士よりも難易度が低い士業系国家資格の代表例として、宅建士が存在します。
宅建はおよそ300時間の勉強時間で合格が狙えるほか、行政書士と民法が試験範囲として被っておりダブルライセンスを目指しやすいです。
宅建と行政書士のダブルライセンスについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士と司法書士の関係
行政書士と司法書士は非常に性質が似ている資格であり、業務範囲が近いという特徴を持っています。
行政書士から司法書士へとステップアップされる方も多く、ダブルライセンスの相性はとても良いと言えるでしょう。
一方で司法書士試験の難易度はとても高く、独学での合格は極めて厳しいでしょう。
行政書士と司法書士の関係についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
行政書士まとめ
行政書士まとめ
- 行政書士は士業系の大人気国家資格であり、書類作成のプロフェッショナルである
- 行政書士として仕事をする際は、基本的に独立開業をして業務を行う
- 行政書士試験の難易度は高く、試験の合格率は10%前後である
- 行政書士試験の独学合格は簡単ではないが、不可能ではない
- 行政書士に合格するためには勉強法に工夫が必要
- 行政書士は様々な資格とのダブルライセンスの相性が良い
行政書士の基本情報を解説しました!
行政書士は資格を生かして独立開業ができるだけでなく、他の資格へのステップアップにもなる大人気の国家資格です。
ぜひ取得を目指して勉強してみてはいかがでしょうか。
資格Timesでは行政書士をはじめ、様々な資格についての記事を豊富に取り扱っています。 是非チェックしてみてください。