行政書士の女性割合はどれくらい?女性行政書士の強みやメリットを紹介!

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行政書士

宮城彩奈

「行政書士で独立するのは男性が多く、女性には難しい仕事」

そんなイメージを持っていませんか。

この記事では、行政書士の仕事内容が本当は女性に適していることや女性ならではの強みを発揮できることについて解説しています。

行政書士の資格は一度取得すると生涯有効で、定年も関係ありません。更なるステップアップも可能です。

ぜひあなたも将来役に立つ行政書士の資格を取得して自宅開業しましょう。

女性行政書士のメリットをざっくり説明すると

  • 行政書士には女性の割合が少ないので需要がある
  • 行政書士の仕事は家事や育児と両立しやすい
  • 独立開業して生涯に渡って収入を確保できる

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行政書士の女性の割合

グラフを指す女性 行政書士の女性の割合が少ないとよく言われますが、実際の数字で確認してみましょう。そして、その原因と今後の展望について解説します。

女性の割合はかなり低い

行政書士の登録者数とその中に女性の占める割合を表にしました。

行政書士数 女性の数 女性割合
2009年 39,846人 4,403人 11.1%
2010年 40,475人 4,559人 11.3%
2011年 41,584人 4,827人 11.6%
2012年 42,117人 4,977人 11.8%
2013年 43,126人 5,216人 12.1%
2014年 44,057人 5,460人 12.4%
2015年 44,740人 5,711人 12.8%
2016年 45,441人 5,910人 13.0%
2017年 46,205人 6,172人 13.4%
2018年 46,915人 6,449人 13.7%
2019年 48,768人 7,035人 14.4%
2020年 49,402人 7,238人 14.7%
2021年 50,510人 7,608人 15.1%
2022年 50,472人 7,648人 15.2%
2023年 51,312人 8,031人 15.7%

出典:日本行政書士連合会 月刊日本行政

ご覧のように2023年の行政書士の登録者51,312人のうち、女性の登録者数はわずか8,031名であり、全体の16%程度です。

近年では女性の社会進出に伴い、その割合は僅かながら増え続けていますが、それでも行政書士試験の女性合格者の割合は20%前後しかありません。

行政書士の女性比率はなぜここまで低いのか

では、どうして行政書士の女性が占める割合は少ないのでしょうか。例えば社会保険労務士では、40%という具合に女性の比率が高くなっているものも多くあります。

行政書士は他の士業と異なり、企業内で行政書士として勤務する「企業内行政書士」という働き方ができません。従って、士業の中では比較的安定した収入を得ることが難しいことが挙げられます。

また、女性の行政書士が少ないので、活躍できない業界だと感じて思い切って踏み出せない人も多くいると考えられます。

このような理由から、もともと男性が占める割合が多い士業ですが、その中でも行政書士の女性比率の低さは際立っており、女性行政書士が増えない状況が続いています。

さらに、女性にとって仕事と家庭を両立させるための社会的な支援や制度が不十分であるという点も、行政書士というキャリアへの進出を躊躇させる一因となっています。行政書士の職業は自己責任が強く、また稼業に対する負担が大きいため、保育所や介護施設などの社会インフラの整備が進んでいない地域では、女性がこの道を選ぶことは一層難しくなります。

女性の少なさに不安を感じる必要はない

行政書士に占める女性の割合が少ないことは、反対にメリットでもあります。例えば、少ない存在であるだけで顧客から重宝されることもあります。

女性ならではの感覚や意見を聞ける機会が少ないことがその理由です。行政書士の立場で女性ならではの視点を有する人材は貴重な存在であるといえるでしょう。

この他にも女性同士で、情報交換や相談もできます。男性の視点で作られてきた行政書士の仕事に対して感じた疑問は、同性にしか相談できません。お互いに情報を共有することで、共に成長していくことができます。

その点で言えば女性の割合が少ないことで、不利になるようなことは決してありません。これから切り拓いていくことができる伸びしろの多い分野です。

女性の行政書士ならではの需要もある

メモを取る女性 行政書士の業務内容は書類作成等の手続きが中心ですので、丁寧で細かい所にも目配りのできる女性には向いている最適な仕事だと言えるでしょう

また女性の行政書士に依頼したいという顧客の潜在的な需要もあります。

離婚関係や家庭問題の書類作成等、女性が相談する時に男性相手では言いにくいこともありますが、同性であれば楽な気持ちで話せます。

行政書士に相談しなければならない事態は、一般の方にとって不安なものです。そんな時に女性であれば柔らかな応対もでき、男性の利用者にも安心感を与えることができます。

女性ならではの強みを前面に出して、相談して良かったと思える顧客を増やすことはこれからです。これからもっと女性の行政書士が増えれば、できることも増える可能性が大いにあるでしょう

特に、==社会全体が高齢化する中で、年配の方々が日々の生活や相続等の手続きに困っている場面も多々あります。==そのような状況で、女性行政書士の優れたコミュニケーション能力や、思いやりのある対応は大きな信頼を得られるでしょう。このように、女性行政書士のニーズはさらに高まると予測されます。

家事や育児とも両立しやすい仕事

子どもとほほ笑む女性 行政書士は官公署へ提出する書類の作成や、そのために必要な相談に対応することが主な業務です。そして代理人として作成した書類の提出手続きをすることも大切な仕事です。

研修期間も不要ですぐに独立開業ができる

行政書士になるには資格を取得して、行政書士として登録をするだけで大丈夫です。士業に特有の研修期間はありません。

独立して開業となると資金が必要になりますが、自宅開業で、初期投資を最低限に抑えることも可能です。

自宅に相談者を迎えることに抵抗を覚える方は近くの飲食店など自宅以外の場所を利用しても問題ありません。自宅は事務作業をする場所と割り切って業務を行っている方も多くいます。

少ない資金でも自宅開業で、資格を生かして収入を手にすることができます。

活動時間を自分で設定できる仕事

官公署の窓口業務の時間外は、自分で自由に活動時間を設定できます。書類の作成やそのために必要な相談に応じるなど、活動内容は自分で決めます。

育児や家事を両立することも自分次第です。家庭の状況に合わせて仕事の内容や量を決められますので、主婦も行政書士も両方こなすことができます。

結婚や出産を機に退職した主婦の再就職は、思うようにならないことも多くあります。しかし自分の思い通りに活動できる行政書士は、そんな方にもおすすめできる仕事です。

行政書士試験の受験条件は?

これまで女性にとって行政書士の仕事は、多くのメリットがあることを説明してきましたが、受験の条件が心配な方もあるのではないでしょうか。

受験には、一切条件がありません。年齢や国籍はもちろん学歴も、行政書士の事務所での実務経験も必要ないのです。

また、試験難易度は決して低くはないものの、正しい方法で勉強を進めれば法律初学者であっても合格が狙える試験です。

行政書士の資格を取るためには、本人の強い意志の元勉強を積み重ねることで、合格を十分狙うことができるのです。

女性が行政書士資格を取得するメリット

女性同士での語らい

資格の勉強が趣味になる

行政書士は法律に関する業務を行いますので、資格試験の勉強でもそれに対応して法律を学ぶことになります。

法律に関する勉強は専門用語も多く大変ですが、覚えておくと実際の生活に役立つことも多くあります。自分のためだけでなく、家族や友人の悩みや困りごとの相談に乗ったり、手助けをすることに繋げられるのです。

行政書士の仕事は、普段の生活での困りごとを解決する手助けをすることです。今までの人生経験全てが、資格試験の勉強に活かせます。資格の勉強を趣味と捉えると、勉強に張り合いも生まれるでしょう。

また、子どもが小さくてフルタイムでは働けないとお悩みの方でも、その時間を有効に活用して勉強時間に当てることができるので毎日が充実した方向に進んでいきます。

生涯有効な資格である

行政書士の資格は一度取得すると、生涯有資格者として活動できます。資格に有効期限もなく、更新のための手続きもありません。活動しない期間は行政書士登録をしなければ、年会費などの費用負担もありません

子どもの手が離れてから本格的に活動することもできますし、資格を生かした就職も可能です。また定年退職してから開業することもできるので、老後の資金の不安も解消できます

資格を持っていないと、子育てが一段落して再就職をしたくてもできる仕事は限られてしまいます。時間の制約もあり、やりがいのある仕事に巡り合えるチャンスはほとんどありません。

行政書士の資格を取得すれば人生最大の武器を手にすることができます。生涯にわたって収入の道を作り出し、やりがいのある仕事を手にすることができるからです。

さらに、行政書士の資格は社会や法制度の変化に対応する学習を生涯にわたって促すものです。これは、知識を常に更新し、自身の専門性を高める機会を提供するため、個々の専門家としての成長にもつながります。

更なるステップアップも狙える

行政書士は法律系の資格の中では比較的取得しやすい部類に入ります。その上、法律の基本的な知識を幅広く学ぶことができます。

そして法律の基本知識を身につけた行政書士はそれを足掛かりに更なるステップアップを目指すことができます。

実際、多くの行政書士がダブルライセンスを活かして活動しています

例えば不動産業に欠かせない宅建士やより法律の専門知識が必要な司法書士、社会保険や年金のエキスパートである社労士の資格と組み合わせて活動を進めていきます。

ダブルライセンスをすることで行政書士としての業務の幅が広がります。また専門性の高い行政書士になることで、より顧客から信頼される存在となるでしょう。

行政書士は扱う内容が幅広いので、こうして専門分野に特化することは集客の面でも有効です。同業者と差別化を図ることで、需要を開拓でき同時に収入のアップも可能になります。

女性の行政書士まとめ

  • 女性の行政書士の割合は少ない
  • 行政書士の仕事内容は女性に向いている
  • 女性の問題解決に同性として相談しやすく需要も増えている
  • 家庭環境に合わせた働き方を選択できるので主婦に最適

行政書士の女性合格者の比率や、女性が向いている理由、そして女性が資格を保持することのメリットを説明しました。

資格を一度取得すると生涯活用できる行政書士は、女性に対する需要は年々高まり、資格を持っていると家庭環境に合わせて働き方を選択する幅も増えます。

ぜひ、行政書士資格を取得して、自分の未来を切り拓きませんか?

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