女性の司法書士の割合や年収はどれくらい?開業のしやすさから取得メリットまで解説!
「女性が司法書士を取るメリットはあるの?」
「女性でも司法書士として上手くやっていけるのかな…」
このような疑問やお悩みをお持ちの方、いらっしゃいませんか?
司法書士は難関資格の一つであり、活躍できるフィールドが広いことで知られています。
一方で司法書士などの士業は男性の仕事というイメージもあり、女性司法書士の活躍はあまり知られていません。
そこでここでは司法書士の女性割合や実際に女性司法書士の方がどのように活躍しているのかを紹介します!
また、司法書士の仕事の需要や今から司法書士を目指しても大丈夫なのかについても解説します!
女性の司法書士についてざっくり説明すると
- 司法書士の割合は17%であり、年々増加している
- 司法書士は女性でも活躍できる仕事である
- 家事や育児の合間に司法書士を目指す主婦の方も多い
- 司法書士は今後も高い需要を誇る
司法書士の女性割合は比較的高い
司法書士に限らず、多くの士業は男性の割合が大きいのが特徴です。
以下の表は主な士業の女性割合を示しています。
資格 | 合格者の女性割合 |
---|---|
司法書士 | 17% |
行政書士 | 13.7% |
税理士 | 14.4% |
中小企業診断士 | 6.4% |
司法書士全体の男女比は男性83%・女性17%となっており、女性は司法書士全体の約5分の1ということが分かります。
司法書士単体で見ると女性割合が極端に少ないように感じますが、税理士の女性割は15%未満・中小企業診断士の女性割合10%未満という数字と比べると、司法書士の女性割合は士業の中では大きい方であることが分かります。
司法書士の女性割合は更に増加中
以下の表は、令和3年度の司法書士試験の結果です。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
司法書士試験合格者数 | 431人 | 182人 |
合格者に占める割合 | 70.3% | 29.7% |
全体の女性割合よりも合格者数に占める女性割合が大きいことがこの表からうかがえます。
司法書士試験には学歴などの要件が設けられていないため、通信教育を利用することで家事や育児が忙しい女性であっても資格取得を目指すことができます。
また、日本は少子高齢化の影響もあり将来的な働き手不足が懸念されてるため、女性の社会進出は必要不可欠です。
つまり、司法書士業界は今後ますます女性が活躍しやすい環境になっていくと予想できるでしょう。
女性の司法書士の年収は?
男女別の司法書士年収のデータはありませんが、2012年司法書士白書によると司法書士の平均年収は877万円でした。
また、日本の平均年収は440.7万円で、その内訳は男性545万円、女性293.1万となっています。
単純にこの割合を当てはめると、女性司法書士の年収はおよそ583万円となります。
ここで注意が必要なのが、女性は家事や育児の関係で時短勤務やパートといった形式で働く人も多いということです。
これらの実態を加味すると、時短勤務の方々が平均を大きく下げていることが予想できるため、実際フルタイムで勤務した場合は女性の司法書士でも600万円以上も余裕で狙えるでしょう。
女性の司法書士が多い理由
近年では女性受験者数の割合が増えてきている司法書士ですが、女性が司法書士を目指す理由にはどんなものがあるのでしょうか。
女性ならではの強みが生かせる仕事
女性は男性よりもきめ細かい心配りなどが得意です。
司法書士の仕事は相続や債務整理など個人的な事情に深く関わる内容が多く、仕事とはいえなかなか踏み込みづらい話題も出てきます。
そのようなときに、対応が丁寧できめ細かい心配りができる女性であれば、依頼者も安心して相談できる雰囲気を作ることが可能です。
また、借金問題などのプライベートな悩みを抱えている女性の依頼人は、やはり同じ女性の方に相談したいと感じるものです。
実際に、女性専門の窓口を設けている事務所もあり、女性司法書士の需要は高く、活躍できる場は広いと言えるのです。
また、司法書士の仕事は法律事務なので非常に細かい作業が多いです。
男性よりも女性の方が細かい作業が得意なことが多く、繰り返し丁寧に書類を確認するなどの作業は適性があると言えます。
開業・勤務共にしやすいのが魅力
司法書士の資格は、勤務する働き方と独立開業する働き方の両方に生かすことができるのが魅力です。
司法書士は行政書士などよりも事務所での勤務がしやすく、残業などもあまり多くはない業界であるため、女性も参加しやすい環境であると言えるでしょう。
そのため、結婚や出産後も司法書士として働く女性はとても多く、家庭と仕事を両立しやすい仕事といえます。
出産や育休後に再就職を目指す際にも、司法書士の資格を持っていることで採用される可能性が高まります。
そもそも司法書士は難関資格なだけあり、資格を保有しているだけで貴重な人材です。
場所を問わず貴重な人材であるため、例え家庭の事情で引っ越しを余儀なくされたとしても、引っ越し先でも司法書士として活躍できる可能性が高いです。
また、高齢化の進展に伴って相続や成年後見に関する登記が急増することが見込まれており、各司法書士事務所も人材集めに必死です。
つまり、例え育休から復帰したばかりで時短勤務の女性であっても、 司法書士は売り手市場の状況なのです。
一方、実務経験を既に積んでいて、自分のペースで働きたいという方には独立開業という選択肢もあります。
開業すると請け負っている仕事の量が収入に直結するため、勤務司法書士よりも高い年収を目指すことができます。(年収1000万円を超える開業司法書士もいます)
また、働く時間を自分の裁量で調整できることも大きな魅力です。
しかし、司法書士業務以外にも営業活動なども必要になるため、仕事を請け負いすぎて体調を崩したり、家庭をおろそかにしてしまわないよう、注意する必要があるでしょう。
勤務するか独立するか、自分の希望や状況に合わせて選ぶことができるため、司法書士はあらゆる層に人気の資格なのです。
家事や育児との両立もしやすい
女性の中には、出産後は家事や子育てが忙しく会社でフルタイムでは働けない方や、専業主婦としてやっている中で気が変わり社会とのつながりが欲しい方、働きたいけれど子供が保育園に入れずに働けないといった悩みがある方もいらっしゃいます。
そのようなときに、司法書士であれば開業もできるため自宅で自分のペースで仕事をすることができます。
事務所を借りることなく自宅開業もできるので、子育てなどで手が離せないときは在宅で自分のペースで仕事をし、時間ができたら受注する仕事の量を増やすなど柔軟な働き方も可能です。
子育ての理由以外にも、親族の介護などで働けない事情ができたら、自分でこなせる分の仕事を受注するという生活も可能です。
このように、司法書士は様々な家庭の事情があっても、自分の生活に合わせて仕事量を調節でき融通が利くため、女性には特にオススメなのです。
女性が司法書士の資格を取るメリット
育児が落ち着いた後の時間の使い道
子供が次第に成長し手がかからなくなると、母親が自由に使える時間が増えていきます。
しかし、まだフルタイムで働くには不安がある場合には、そこで資格試験の勉強をすれば時間を有効に使えるばかりでなく、もう一度働くときにも有利になります。
また、小さい子供に勉強する楽しさを示したり、子供が自発的に勉強にするようになるなどの効果も期待できます。
司法書士として働く女性には、育児をしながら働く方や、子供が大きくなってから活躍する方も多く、また育児をしながら勉強して司法書士の資格を取得するママさんもいます。
司法書士は難関資格なため簡単に受かることのできる試験ではありませんが、働き方の柔軟性を考えると女性に向いている資格であるため、非常にオススメです。
老後の資金繰りも安心
司法書士の資格は一度取得してしまえば一生有効です。
また、司法書士として独立すれば定年という概念が無くなるので生涯にわたって働くことができます。
勤務司法書士であっても独立開業している司法書士であっても、やるべき仕事は変わらないため、独立後もすんなり仕事を開始できるでしょう。
最近は将来の年金受給額に関する暗いニュースや貯金が数千万円必要などといった報道も多いです。
そこで、年金以外に生涯に渡る収入源を作ることができれば、老後の資金面での心配もなくなります。
老後資金が充実することで子や孫に資金援助が出来たり、もし高額な医療費が必要になったとしても慌てずに対処することができるでしょう。
老後資金に対する不安が高まっている現代においては、年齢を問わずに収入を得ることができる司法書士は非常に魅力的であるといえます。
今から司法書士を目指しても大丈夫?
電子化やAIの登場により司法書士は食えない仕事になったという意見もありますが、実際はどうなるのでしょうか?
司法書士の将来性は低い?
AIの発達に伴い、確かに近年では機械化・電子化で司法書士の仕事は失われつつあります。
しかし、AIは思考や文章読解ができないため、AIにより奪われる仕事は単純な事務作業など司法書士の業務の一部であり、司法書士の仕事の中でも無くならないものは多いです。
更に、最近では司法書士では昔からある単純な仕事をAIを活用して効率的に済ませ、生まれた時間をより付加価値の高い仕事をすることができるようになっているため、むしろAIの発達は司法書士にとって好都合と捉えることもできます。
実際、スモールM&A・成年後見・相続の生前対策など司法書士の活躍領域は日に日に増えており、機械化の波に飲み込まれてしまうということはありません。
また、司法書士は法律に関する知識が豊富なので、弁護士事務所や法律事務所で働く人もいます。
このような人たちは「パラリーガル」と呼ばれ、債務整理などの面で活躍する司法書士資格者が多いようです。
このように、司法書士の将来性が低いということは決してなく、むしろこれから司法書士業界は需要がより高まり、市場価値も上がっていくでしょう。
司法書士の将来性の詳細については、下記の記事を詳しくご覧ください。
目指すには難易度が高すぎる?
「司法書士の魅力はわかったけど、難しいらしいし目指しても合格できないかも・・・」
このような不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。
確かに司法書士は極めて難易度が高く、生半可な努力では合格できない資格です。試験の合格率はなんと4%前後と、受験者のほとんどが不合格になってしまう厳しい試験です。
しかし、難易度が高く努力しなければ取得できないからこそ、司法書士の資格を持つことに価値があるのだと言えるでしょう。
勉強するなら予備校か通信講座を利用する
司法書士試験は本当に難しい試験です。そのため、受験者のほとんどが予備校や通信講座を利用して勉強する資格であり、そんな中で独学で上位数%に入るのは困難を極めます。
ただし、予備校に通う時間がないという方や、予備校の受講料(50万円前後)は高すぎると感じる方も多いかと思います。
そんな方におすすめなのがスタディングのオンライン司法書士講座です。
スタディングの司法書士講座であればスマホでいつでもどこでも学べるので、家事や育児が忙しい方でも隙間時間を使って効率よく勉強できます。
何よりスタディングは講座費用が非常に安く、大手予備校に通うよりも40万円近く節約することができます。
家事や育児の合間に勉強したい・費用を抑えて講座を受講したいとお考えの方は、ぜひチェックしてみることをおすすめします。
女性の司法書士に関するまとめ
女性の司法書士に関するまとめ
- 司法書士の働き方には様々な選択肢があるため、家事や育児で忙しくても安心
- 自宅で独立開業できるため、出勤せずに働くこともできる
- 司法書士の平均年収は高い
- いきなり独立が不安だという方も、司法書士事務所で経験を積んでから開業することができる
数ある士業の中でも司法書士は女性の割合が高く、また女性ならではのきめ細かい心配りが生かせるケースがあります。
家庭の状況に応じて、勤務型や独立開業型など様々な働き方の選択肢があり、また将来を見据えたときにも色々な可能性が広がるため、取得メリットはとても大きいです。
また、司法書士資格者のような法律に詳しい人はどこへ行っても貴重な人材として評価されるため、働き口に困ることは無いでしょう。
取得までの道のりは決して楽ではありませんが、努力して勉強する価値のある資格なのは間違いありません!