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【2020年】司法・法務のおすすめ資格20選!転職・独立に役立つ資格を完全解説!

更新日時 2020/05/16

「法律に興味が湧いたんだけどどんな勉強をしたら良いのか分からない」

「大学在学中に法律について学んだことを、少しでも仕事に活かしたい」

皆さんはこのような悩みをお持ちではありませんか。そのような方には、司法・法務の資格の取得をおすすめします。

これらの資格の共通点として法律を扱うことが多いことがありますが、司法では公機関に関する仕事が多く、法務では各企業の法務部・総務部などのようにビジネスに関する仕事が多いという違いがあります。

まず司法に関する資格を紹介し、次いで法務に関する資格を紹介していきます。どれもおすすめの資格・職業ですので、あなたにあった資格がきっと見つかるはずです!

弁護士・司法試験

弁護士は司法・法務おける最高峰でもある、法律に関する最難関国家資格です。弁護士と言えば普通は裁判において被告人を弁護している人をイメージしますが、弁護士の資格を得ることができれば行政書士や弁理士の資格も登録することができます。

そのため実際には困難ですが、裁判の業務と並行して企業法務の業務を行うことも理論的には可能となってます。

弁護士になる方法

弁護士になるには司法試験に合格する必要があります。この司法試験には厳しい受験資格があり受けるだけでも一苦労となります。受験資格を満たすために一般的なものは2通りあり、法科大学院を卒業するか、司法試験予備試験というものに合格するかのいずれかとなっています。

法科大学院を卒業するためには年月をかけて難しい勉強を続ける必要があります。予備試験は難易度が非常に高く、合格率は4%ほどとなっています。もちろん、受験資格を手にしても司法試験の難易度は高く、合格率は約30%となっています。

弁護士は収入・将来性とも抜群

弁護士の平均年収は1,000万円となっており、平均的なサラリーマンの倍以上の年収となっています。また他の士業系資格とは異なり、自ら開業しリスクを負わなくても高い収入を得ることができます。大手弁護士事務所に就職することができれば、1年目から年収1,000万円を超えるということもあります。

その他にも、弁護士のような人とのコミュニケーションが多い仕事はAIによる代替が効きにくいため、将来性も高いと言えます。また、他の資格より専門性が高いため、時代が進んでも淘汰されにくいと言えます。

このように、難易度が飛び抜けて高い分収入や将来性が素晴らしいのが弁護士という職業となっています。しかし、どんな人でも弁護士のような最難関資格を目指すべきとは言えず、合格が狙える資格を目指すべきでしょう。

弁護士・司法試験についてはたくさんの記事で解説しています。より詳しく知りたい方は、以下の記事などを参考にしてください。

司法書士

司法書士は私たちの権利・財産を守る法律の専門家で、難関国家資格の1つです。具体的には、起業する際に必要な登記の手続きから相続にまつわる手続きなど様々な仕事を行っています。

司法書士試験の合格率は低い

司法書士試験の合格率は例年3~4%ほどと非常に低いです。これは、司法書士試験は受験資格がなく誰でも簡単に受験することができるという点が理由の1つとなっています。

その他の理由としては、必要な勉強時間の長さな挙げられます。司法書士に合格するには一般に3,000時間の勉強が必要とされており、5年ほど勉強する方も多いため受かる自信がなくても受けてみるという方が少なくないのでしょう。

また、司法書士試験には選択式の問題、記述式の問題の他に口述式の試験も行われます。多様な試験形式も受験生を悩ませる一因となっています。

司法書士と行政書士の違いは?

名前が似ているため間違えられやすい司法書士と行政書士ですが、業務内容に関しても類似点は非常に多いです。どちらも書類を作成することと手続きを代行することが中心的な業務となっています。

業務の違いをあげるなら、司法書士は法務局や裁判所に提出する登記や不動産の名義変更などの手続きを行うことができ、行政書士はより市民よりな権利に関する書類を作成することができるといった違いがあります。

司法書士についてはたくさんの記事で解説しています。より詳しく知りたい方は、以下の記事などを参考にしてください。

行政書士

行政書士は法律を深く理解した書類作成の専門家で、難関国家資格の1つです。行政書士が専門的に扱う書類は3種類存在し、権利義務に関する書類、事実証明に関する書類、官公庁に提出する書類となっています。

一般的なイメージとしては、専門家に頼む書類と言えば役所に提出する指定された形式を守らなければならないようなものを想像しがちですが、行政書士の仕事はそればかりではありません。

例えば、権利義務の書類の中には警告書なども含まれます。あまり考えたくはありませんが自分たちでは解決できない近所トラブルに巻き込まれたり、夫婦間などに問題が生じた場合、当事者同士の言葉では解決できないこともあるでしょう。

そういった時に自分の主張をきちんとした文書で相手に伝えるためには、行政書士の助けが必要となることが多いでしょう。このように、顧客の悩みを聞き、法律の知識を基に適した形の書類を作るといったコンサルティング業務も行政書士の収入源の1つとなっています。

行政書士試験の難易度

行政書士試験の合格率は10%ほどで推移しており、難易度は高いです。行政書士試験の科目は大きく法令科目と一般知識の2つに分けることができ、それぞれに合格最低点が設定されています。

その中で一般知識は出題される量が少ないため、きちんと対策することができないことが多いのですが、ここで足切りとなり不合格となることも多いようです。試験全体で6割の点数を取ることが合格基準となっているため、法令科目を突き詰め過ぎず、一般科目とのバランスも必要となります。

このように行政書士は難関国家資格ですが、司法書士など他の士業系の資格と比べると少しだけ取得がしやすいとも言われています。

行政書士についてはたくさんの記事で解説しています。より詳しく知りたい方は、以下の記事などを参考にしてください。

海事代理士

海事代理士は難関国家資格の1つで、海に関する法律が中心的に出題されます。この資格を取得すると国土交通省や都道府県に対し、様々な海事関連の法令に基づく申請や、そういった書類の作成ができるようになります。海事代理士は海の法律家とも呼ばれています。

試験には一次試験の筆記試験と、二次試験の口述試験があります。しかし、筆記試験の合格者が受験する口述試験は合格率が90%を超えているため、一次試験に合格することができれば苦労なく資格を取得できると言えるでしょう。

海事代理士は難易度に注意!

海事代理士試験の合格率は、一次試験の筆記で50%ほど、二次試験の口述では90%を超えています。この合格率は他の難関国家資格と比べると高いですが、その背景には行政書士・司法書士などの法律の専門家の受験が非常に多いということがあります。

現状では海事代理士の資格1つで自ら事務所を作り、いわゆる「士業」として書類作成などの業務を行っている方はそこまで多くありません。むしろ、より難易度が高い行政書士・司法書士の資格を取得している方が取得し、業務の幅を広げるために用いるケースが多いと言えます。

そのため、出題範囲にもなっている民法・憲法などに事前に知識がある方の受験が多く、合格率が高めに出ていると考えられます。予備知識のない方が受験する場合500時間ほどの勉強が必要とされるため根気強く勉強しなければなりません。

海事代理士の年収

海事代理士の年収は、100万円の方もいれば1,000万円ほどの方もいると幅広い結果となっている調査ばかりです。これは、行政書士などの資格と兼業するなど成功すれば1,000万円級の高年収を得ることができるということを示しています。

その一方、海事代理士として開業しお客さんを集めることができないと年収100万円となる可能性もあるということも分かります。また、開業をしなければ平均よりは高く安定した収入を得ることも可能です。

開業をする場合には、インターネットなどを用いて積極的に新規顧客を集める必要があります。開業してしばらくの内は顧客が少なく、年収に換算すると100万円ということも考えられますが、海事代理士などの士業は顧客の継続率が高いため一度顔見知りのお客さんができれば収入は安定しやすくなります。

法学検定試験

法学検定試験は、国内で唯一の法学に関する学力を評価する検定試験で、三省堂や有斐閣などの有名企業から後援を受けています。試験は3つのコースに分かれており、ベーシック〈基礎〉コース、スタンダード〈中級〉コース、アドバンスト〈上級〉コースが存在します。

それぞれの難易度としては、ベーシックコースでは法学部2年生程度、スタンダードコースでは3年生程度、アドバンストコースでは法曹を目指すなど学習の進んでいる法学部3年生および修了程度となっています。また、どの級にも受験資格はないため自分にあった級から受験することができます。

それに加えアドバンストコースまで取得すると法科大学院の入試の際にも考慮されることがあります。こういったことからこの検定は法学部の学生を中心に人気を集めています。

その他にも、法学部などで勉強をしたことが無い方が独学で海事代理士などの難関資格を目指す場合などには、必要な知識を身に付けることができているかの確認として非常に質の高い試験となっています。

刑務官

刑務官は国家公務員として、全国の刑務所・少年刑務所・拘置所で働いています。刑務官は犯罪者を更生させ、再犯を防止しつつ社会に復帰できるようにするための仕事を行っています。

具体的な業務としては、一般的なイメージ通り朝と夜に受刑者が所定の場所にいるかなどを確認する巡回業務の他、受刑者に関する報告書や証明書の作成などの業務もすべての刑務官が行うことができるように指導されます。

刑務官になるには2種類の試験のいずれかを合格する必要があります。基本的には刑務官採用試験という試験の合格を目指すのが一般的です。ここでは、高校卒業程度の知識が問われる試験の他、コミュニケーション能力を計る面接、平均程度の運動能力があるかを計る体力検査などが行われます。

他の国家公務員の試験と比べ難しい知識はあまり問われませんが、倍率が高く、これまで5倍ほどで推移しているので決して簡単には合格できません。

刑務官の仕事内容

刑務官は、受刑者が抜け出していないか確認する巡回業務の他にも、受刑者が刑務作業を行っている間の監督・指導の業務なども行います。刑務作業は、受刑者が出所した後に就職できるようにし、加えて社会に貢献させるために大きな役割を果たしています。

しかし、全ての受刑者がずっと真剣に作業をできるとも限りません。そのため、刑務官は様子を監督する他、なぜこのような作業が大切なのかを教えるなどの業務を行っています。

刑務官は日勤の場合朝7:00からの勤務となります。受刑者に規則正しい生活を送らせるために朝早くからの勤務となっていますが、勤務時間は1日8時間で計2時間の休憩時間もあるため夜遅くまで長時間ということではありません。

刑務官には階級が存在

刑務官は、ほとんどの場合8つの階級のどれかが与えられます。まず刑務官として採用され研修を終えると看守となります。その次の階級は主任看守です。看守から主任看守になるには10年以上の勤務が必要などの条件があります。

その次の階級は看守部長です。これくらいの階級となると現場での監督者としての役割を担うこともあります。また、国家公務員試験一般職試験に合格して刑務官となった場合、看守部長をすぐに任されることもあります。この1つ上の階級が副看守長です。副看守長は一般職の最高の階級です。

副看守長の上の階級となる管理職には、「看守長」「矯正副長」「矯正長」「矯正監」、といった階級が存在します。管理職としての高い階級を狙う場合には、刑務官になる際にどの試験を受けたかも重要になっていきます。また、いわゆるキャリア組でも管理職の中では出世することは容易ではありません。

刑務官の給料は高い?

刑務官の平均年収は600~700万円となっています。また、刑務官は国家公務員であるため扶養手当、住居手当などの手当てを得ることができます。その他にも定年60歳での退職金は2,000万円ほどとなっており、一般的なサラリーマンよりも高い水準となっています。

一般的な行政公務員と比較しても刑務官のほうが年収は高いです。加えて、刑務官も公務員であるためある程度年功賃金となっており、安定した給料を得やすいため将来設計などもしやすくなっています

刑務官の試験形式

刑務官になるには、刑務官採用試験または国家公務員採用試験のいずれかに合格する必要があります。その中で刑務官採用試験には武道枠というものが存在し、柔道・剣道の有段者はこれらの種目の実技試験を受けることができます。

その他の試験内容はおおむね同じですが、通常枠の試験とは合格基準が異なるため人によっては有利に試験を進めることができるでしょう。

刑務官採用試験では、基礎能力試験、作文試験、人物試験、身体検査・身体測定、体力検査が行われます。基礎能力試験や作文試験では、公務員として必要な基礎的な知識があるかが問われます。難易度としては高校卒業程度であるため、一般的な公務員試験と比べて簡単と言えます。

人物試験では面接が行われ、身体測定では視力等に問題がないかなどを検査します。体力検査では、立ち幅跳び、反復横跳び、上体起こしの試験が行われ、平均的な筋持久力があるかが試験されます。武道枠の場合実技試験を行い、体力検査は行われません。

刑務官採用試験の倍率と難易度

刑務官採用試験には、武道枠の他にも17歳以上28歳以下の枠と29歳から39歳の社会人枠があり、それぞれ男子が申し込むA枠と女子が申し込むB枠に分かれています。

例年男女とも通常枠の倍率は5倍ほど、武道枠で3倍ほどとなっていましたが、2019年度試験では男子の通常枠で倍率が13倍を超え、合格率にすると8%弱と競争が激しくなりました。

これは、2018年度で倍率が下がったことの反動が原因の一つと考えられます。また一般企業とは異なり国家公務員として採用することになるため、受験者数が増えても合格者数を自由に増やすことができないということも高すぎる倍率の引き起こしてしまった一因でしょう。

法務省専門職員

法務省専門職員は、国家公務員である職業の1つです。法務省専門職員は平成24年度から始まった比較的新しい職業で、主に少年犯罪の原因分析・再発防止を心理学などの人間科学の側面から行う仕事となっています。

また、法務省専門職員は矯正心理専門職、法務教官、保護観察官の3種類がいます。それぞれ募集枠が異なり試験問題にも若干の違いがあります。矯正心理専門職は少年院などに勤め、犯罪がどういった心理から行われてしまったのか原因を分析するといった業務を行います。

法務教官や保護観察官はどちらも、罪を犯してしまった人の更生を手助けするという共通点があります。ただし、法務教官は少年院や刑事施設内での更生に寄り添うのに対し、保護観察官は出所後、罪を犯した人が社会の中で更生するのを見守って再犯を防止するという違いがあります。

保護司

保護司は、法務大臣により委託されることで非常勤の国家公務員として活動を行います。ただし、これは実質的には民間のボランティアであり、活動にかかった費用は一定額までは支給されるものの報酬はありません。

保護司は、事件を起こし保護観察処分となった少年の家を訪問して、きちんと生活できるように日常の相談や指導などを行います。全国でおよそ48,000人が保護司として活動しています。

保護司には試験は存在しないため、健康で活動力があることなど簡単な条件を満たせば研修を受けることで誰でも保護司としての活動を行うことができます。

保護司としての活動では、普通の仕事をしているのでは経験できないことをたくさん学ぶことができます。また近年では人間関係が希薄になってきていますが、保護司は少年とお互いの人生に何があったかを語りあうことができ、かつてのような深い関係のコミュニティを築くことができます。

裁判所職員

裁判所職員は、特別職国家公務員の1つで裁判所により試験が行われます。特別職国家公務員とは、三権分立のため法律で制限をかけるべきでないとされている国会議員や裁判官などが当てはまるもので、法的にはその他の国家公務員とは様々な違いがあります。

しかし、特別職であっても勤務時間や給与などの面では大きな違いはなく、どちらも同じ国家公務員という認識で良いでしょう。

また、裁判所職員には総合職試験と一般職試験というものが存在します。一般職試験では事務処理に関する能力を重視する試験が行われ、合格すれば裁判所事務官として採用されます。また、難易度の高い総合職試験では裁判所事務官家庭裁判所調査官補の2通りの採用があります。

裁判所職員は倍率が非常に高いことでも知られます。裁判所事務官では20~30人ほどの募集しかないため、2019年度の大卒程度区分の倍率は53.7倍となり合格率にして1.9%という驚異の数字となりました。例年でも30%ほどで推移しているため、合格できるのはほんの一握りとなっています。

弁理士

弁理士は知的財産に関するプロフェッショナルで、難関国家資格の1つです。知的財産とは、特許や商標などを得るような新たな発明などのことです。ここからは法務の資格に関して紹介していきます。

弁理士の仕事

弁理士の仕事を端的にまとめると特許、商標、意匠などを申請することです。特許庁に対し特許などの知的財産権を申請できるのは弁理士のみとなっています。

ただし、例えばこの発明で特許を取りたいと依頼されたとしても、その発明の何が新しくて、他に類似する特許とはどう違うのかが理解できなければ申請することはできません。もちろん依頼者にも協力してもらいながら進めるのですが、弁理士本人がある程度理解できないとスムーズに手続きが行えません。

そのため、弁理士には法律の知識が必要にもかかわらず理系出身者が多いです。

弁理士試験の難易度

弁理士試験の合格率は約7%と低いです。弁理士になるためには、3,000時間以上の勉強が必要とされています。

また、弁理士試験には法律科目に加え専門科目があります。専門科目では7科目の中から1科目を選択となりますが、その内6つは理系の内容となっており、レベルも大学院入試相当となっているため難しいです。

この試験問題では、理系の大学レベルの内容と法律に関する知識の両方があると有利になりますが、そのような方はあまり多くありません。実際に、合格者の中で20代の方の割合は20%弱と少ないと言えます。

大学では理系の内容/法律を勉強したものの、働くうちに法律/理系の内容にも興味が出たという方が多いのではないかと考えられます。

弁理士についてはたくさんの記事で解説しています。より詳しく知りたい方は、以下の記事などを参考にしてください。

知的財産管理技能検定

知的財産管理技能検定は受験者数が非常に多く有名な国家資格で、難易度ごとに3つの級に分かれています。

この試験では、各級の問題が筆記試験と実技試験に分かれ、どちらにも合格する必要があります。実技試験は基本的には記述問題ですが、1級ではそれに加えて口述問題が出題されるので注意が必要です。

この検定の中で最も低い級である3級は合格率が高く比較的簡単に取得することができますが、2級や1級は難易度が高く受験資格も存在するため、試験内容を把握してしっかりと対策を行う必要があります。

知的財産管理技能検定3級

3級の合格率は約70%と高く、受験資格も無いため比較的受験しやすいと言えます。出題内容は、知的財産について詳しく知らない方でも勉強しやすい著作権法の割合が高くなっています。

知的財産管理技能検定3級は、他の国家試験と比べれば合格率が高く難易度は低いですが、他の法務系の入門的な資格と比べれば難易度は高いため注意が必要です。その分、この資格を取得すれば他の簡単な民間資格とは異なり、自分の能力を公的に証明できるようになるというのが大きな特徴です。

知的財産管理技能検定2級

2級の合格率は約40%となっていてあまり低い数字ではありません。ただし、2級には受験資格が存在します。誰でも受験することができ高い割合で合格することができる3級とは異なり、2級は知識のある人のみに受験者を限定して、かつ合格率が下がっていることには注意が必要です。

受験資格は3級を取得していることか、ビジネス著作権検定の上級取得者であることか、一定期間の実務経験のあることなどが条件となっています。

このように受験者のレベルが高いため、2級取得者は法務に関する知識を十分に備えているとされ、就職の際にも有利に働くことが少なくないようです。

知的財産管理技能検定1級

1級の試験は学科試験と口頭試問を含む実技試験が行われます。また、1級は問題の専門性が非常に高いため特許専門業務、コンテンツ専門業務、ブランド専門業務の3種類に分かれています。

1級の学科試験の合格率はいずれの業務に関しても10%未満と非常に低く、難易度は非常に高いと言えます。必要な勉強時間も一般に400時間以上と考えられており、他業種の国家資格と比較しても遜色ありません。

ただし法務資格の最高峰である弁理士では2,000時間の勉強が必要とされているため、弁理士と比較すれば取得しやすいとも言えるでしょう。

知的財産管理技能検定は就職に有利?

知的財産管理技能検定は、3級では専門職としては不十分とされることが多いため、2級以上でも価値が不安視されることがあります。しかし、1級や2級はもちろん、3級でも十分に価値があります。

簡単とされる3級の問題でも、勉強する前には考えもしなかったようなことは少なくありません。 3級を取得し法務の基礎を理解すれば、就職活動の際、自分が法務の仕事でどのように活躍できるかをより具体的に答えることができるようになり、面接などを有利に進めやすくなるでしょう。

また2級を取得していれば、転職などで法務に関する知識・能力が求められる場合でも採用される可能性が高まります。1級を取得していれば、ほとんどの企業で法務の知識については認められるでしょう。

ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定は東京商工会議所が行う試験で、受験者数が非常に多い大人気資格です。東京商工会議所は、この検定の他にも日商簿記検定試験などを行っており、全国的に知名度が高い団体です。

ビジネス実務法務検定は難しい?

ビジネス実務法務検定は、3級、2級、1級の3種類の試験があります。3級は合格率が高く、仕事と両立しながら少しずつ勉強することで合格することが可能でしょう。

その一方で1級は合格率が10%ほどにまで減少し、記述式の問題も出題されるため難易度は高いです。また、1級の試験を受験し惜しくも不合格となった人には準1級を認める制度も存在しますが、難しい問題に取り組まなければいけないことに変わりはないため、こちらも難易度は高いです。

その中間である2級は合格率も3級と1級の中間くらいであり、現在実際に法務を行っている人にも、就職・転職の際に自分の知識をアピールしたい人にも両方に人気の試験となっています。

ビジネス実務法務検定3級

3級の合格率は70~80%ほどで推移しており、難易度はあまり高くはありません。しかし債権の管理・回収なども問われるため、法律の勉強をしたことがあっても会社の仕組みについての理解がないと合格は難しいかもしれません。

受験者のうち学生の割合は13%ほどで少なくはありませんが、普段法律について詳しく扱わない職種の方の割合のほうが高くなっています。社会人の方に受けやすい試験であることは間違いないですが、学生のうちに取得しておくと周りとは違う特徴として生かせるでしょう。

ビジネス実務法務検定2級

2級の合格率は30~40%ほどになっており、3級と比べると合格率は大きく下がります。大きく見ると試験範囲は3級とあまり変わらず、国際取引に関する法律など少しだけ追加されたように見えますが、それぞれの分野の専門性が大きく上がっています。

3級の時には何となく意味を知っていれば良かったような単語でも、きちんと理解し、どのような役割を果たすのか知っておかなければいけなくなることも多くなるでしょう。

頻出範囲の民法・商法・会社法の3つで100点満点の内50点ほどが出題される一方で、国際法務などはあまり出題されないといった試験傾向を把握したうえで戦略的に勉強を進める必要があると言えます。

このように2級は難易度が十分に高いため、就職や転職の際にも自分の実務レベルの能力を示す大きな材料となることが多いです。

ビジネス実務法務検定1級

1級の合格率はおよそ10%となっており難易度は非常に高いです。また、1級試験には受験資格があり、ビジネス実務法務検定2級の合格者しか受験できないため、十分知識がある人が受験していることに注意が必要です。

1級試験からは1つの大問の中で選択問題と記述問題の両方が出題されるようになります。

合計で4つの大問を回答することになりますが、その内1つでも得点率が50%を下回った場合には無条件に不合格になります。全体の得点率が7割以上で合格となるため、どの大問でも6割は取れるように勉強をすると良いでしょう。

また、この救済措置として1級試験で不合格となったものの得点率が55%を超えた受験生には準1級が認められます。こちらを目指して受験する方も多く、こちらの認定率は約40%と高いです

ビジネス実務法務検定は独学で合格できる?

3級や2級の合格を目指す場合には、試験範囲に準拠した公式テキストが発売されているため独学でも合格しやすいと言えます。

ただし2級に関しては発展的な内容まで扱うため、勉強時間が確保できなかったり、理解するのに時間がかかるということも考えられます。場合によっては通信講座の受講を考えても良いでしょう。

また、1級合格や準1級の認定を目指す場合には難易度がかなり高いため独学での合格は難しいかもしれません。こちらにも東京商工会議所発売のテキストは存在しますが、3級や2級にはあった公式テキストを基に出題するという表記が1級ではなくなっています。

それに加え、難易度が高くなれば高くなるほど知識のある人に教わることの重要性が増します。独学での合格も不可能ではありませんが、非効率な勉強を長々とするよりは通信講座を受講するのがおすすめです。

個人情報保護士

個人情報保護士認定試験は、全日本情報学習振興協会という一般財団法人が実施する試験です。この協会は、他にもマイナンバー実務検定や情報セキュリティ管理士などの人気資格の試験を実施している権威ある協会です。

個人情報保護士認定試験は受験者数は公表されていませんが、この12年の合格者が60,000人となり、1年あたり5,000人の合格者がいる計算になります。また、過去の平均合格率が37.3%と公表されているため、これを用いて計算すると13,000人を超える人が毎年受験しているということになります。

この人数はとても多く、人気資格の1つと言えます。社会人の方で個人情報保護に関する知識を身に付けたい方から、就活中の大学生にまでおすすめの資格です。

個人情報保護士は狙いやすい

個人情報保護士の合格率は37.3%と一見低いですが、難易度はそこまで高くありません。試験は、個人情報保護法とマイナンバー法の2つの法律についての理解が求められる課題Ⅰと、人的・物理的・技術的情報管理を実際に行うための知識が求められる課題Ⅱに分かれます。

多くの法律系の資格の場合、膨大で難しい民法などの法律の問題に苦しめられることになりますが、個人情報保護士の場合は扱うべき法律が社会人には取り組みやすい2つの法律のみであるため、比較的取得しやすいでしょう。

必要な勉強時間は10~20時間ほどで、難易度としては日商簿記3級と同じくらいとされています。社会人の方でも、仕事と両立しながら比較的簡単に取得を目指せる資格の1つです。

個人情報保護士は2年ごとに更新?

個人情報保護士に合格した方には認定カードというものが届きます。このカードには有効期限があり、2年に1度更新しなければ使えなくなってしまいます。これは、日々変化する個人情報保護の仕組みについて、最新のものまで知っておく必要があるからだとされています。

この更新の方法には2通り存在し、1つは講習を受講すること、もう1つはweb上で受けることのできる更新テストに合格することとなっています。

講習を受ける場合には勉強した内容を忘れてしまっていても更新できる他、忙しくて講習を受けられない方には家で簡単に更新ができるため、あまり苦労せず更新することができるでしょう。

また更新をしない場合でも、カードやロゴは使えなくなりますが、個人情報保護士を名乗ることはでき、履歴書などにも記載することができるため更新しないという例も少なからず存在します。

情報セキュリティ管理士

情報セキュリティ管理士認定試験は、全日本情報学習振興協会という協会により実施されています。この協会は、他にも個人情報保護士やマイナンバー実務検定などの人気資格の試験を実施しています。

情報セキュリティ管理士の資格は、年々技術が進歩している中で情報漏洩などの危険性も高まっており、情報保護のための様々な知識を持つ人材を育成する必要が高まって誕生しました。

社会人の方の中でも、自分は大した情報を扱ってはいないし、今まで何かトラブルになることもなかったから大丈夫とお思いの方も多いかもしれませんが、最新の情報セキュリティについて学び、危機意識を持つということは今後より責任のある立場になるためには重要なことの1つと言えるでしょう。

情報セキュリティ初級認定試験

情報セキュリティ管理士の試験は、2010年までは1級、2級、3級と分かれていましたが、それが合わさって情報セキュリティ管理士認定試験と情報セキュリティ初級認定試験の2つに分かれました。そのため、初級認定試験は管理士になるための入門編というような試験となっています。

初級認定試験は、今まで情報セキュリティについて考えたことのない人でも1から勉強することで簡単に合格を目指すことができます。他の様々な関連資格の勉強をする際の土台にもなるため、ちょっとした興味から勉強してみると多くのことを知るきっかけとなるでしょう。

情報セキュリティ管理士の難易度

情報セキュリティ管理士の合格率は50%ほどとなっています。合格率から見ても分かるように難易度はさほど高くないため、初級を受けず管理士から受験する方も少なくありません。

ただし、問題を解く練習が不足していると時間が足りなくなり、解けるはずの問題を間違えてしまったり、解答が終わらないまま試験時間が終了するといったことが考えられる試験なので対策が必要です。

社会人の方でまとまった時間が取れない場合、毎日とは言わずとも少しずつ勉強を進めれば2か月ほどで取得を目指すことができます。

マイナンバー実務検定

マイナンバー実務検定は、他にも個人情報保護士や情報セキュリティ管理士などの人気資格の試験を実施している全日本情報学習振興協会という協会により実施されています。この検定は、1級、2級、3級の3つに分かれています。

3級では、試験範囲はほとんどマイナンバー法についてで、なぜマイナンバー法はできたのかといったところから、企業・行政機関にどのようなことを課しているのかなどが出題されます。3級では一般的な社会人などが対象となっており、分野が狭い分専門性が高いですが1からの勉強でも合格可能でしょう。

1級と2級では試験範囲が非常に類似していて、1級では2級の範囲に加えて2つのガイドラインからも出題されるという小さな違いしかありません。ただし、1級のほうが専門性が高く、試験時間も30分長く120分となっています。

3級の問題と比較すると、1級や2級では情報提供ネットワークシステムについてといったマイナンバーを実際に運用する際の法的な注意点など、3級と比べより実務的な内容まで出題されます。企業や官公庁でマイナンバー業務を行う方には2級以上の取得がおすすめです。

ビジネス著作権検定

ビジネス著作権検定は、ビジネス実務・日常生活の双方で必要となる著作権に関する知識を身に付けることができる検定です。近年では非常に多くの方がSNSなどを通じてイラスト・動画など多種多様なコンテンツをネット上にアップロードするようになっています。

そんな中で著作権については、商標などとは異なり登録などの手続きなどを行わずとも主張できる権利となっているため、特にビジネスの場では意図せず他人の権利を侵害してしまい訴訟を起こされるといったことも考えられます。そのようなことが無いように勉強することができる資格となっています。

ビジネス著作権検定では、難易度がBASIC、初級、上級の3種類に分かれています。ただし、BASICは団体受験のみとなっており、個人での申し込みの場合は初級からの受験が一般的となっています。

難易度は初級のほうがBASICよりも少し難しいですが、あまり差はないので1から勉強する方でも初級の合格を目指すことができます。ただし、初級と上級の難易度の差はとても大きいので注意が必要です。

また、ビジネス著作権検定上級取得者は、国家資格である知的財産管理技能検定の2級の受験資格を得ることができます。加えて、上級を取得しかつ知的財産に関する業務を1年以上経験している場合には1級の受験資格を得ることができます。

その他の法務系資格

ここまで紹介してきた資格の他にも法務に関するおすすめの資格はまだまだ存在します。ここからは簡単にそれぞれの資格について紹介していきます。

音楽著作権管理者

音楽著作権管理者の試験は、日本音楽出版社協会という一般社団法人が主催し、文化庁などの後援を受けて行われています。この資格では、試験の受験資格を得るために公式の講座の受講が必要です。

講義の会場が2020年度では東京しかないため受講できる方は限られてしまうかもしれないですが、受講できる場合には一人で勉強するより効率的でモチベーションを維持しやすいと言えるため、音楽の著作権について興味がある方におすすめな資格となっています。

会社法務士認定試験

会社法務士認定試験は、個人情報保護士などの試験を行っている全日本情報学習振興協会によって主催されています。この資格では出題範囲は会社法に関することのみで、会社法第2編の「株式会社」についてを中心的学ぶことができます。

企業の法務・総務・管理職の方の中には働きながら会社法について断片的な知識を得た方も多いかもしれませんが、一度勉強するとその知識がより密接に繋がり合いってより深く理解できるでしょう。

また、会社法について今のところ何も知らないものの、法律などの知識を身に付けて法務・総務のような業務もできるようになりたいという方が最初に目指すと良い試験の1つと言えるでしょう。

民法債権法務士

民法債権法務士認定試験は、会社法務士認定試験など多くの資格と同様、全日本情報学習振興協会によって主催されています。この資格では、民法の中の第3編である「債権」について学ぶことができます。

民法は数ある法律の中でも根幹をなす重要な法律の1つで、難しいと感じる方も多いです。第3編だけとなるとほんの少しのように見えますが、実際には320条以上の条文があり一筋縄ではいきません。

そうはいってもビジネスで度々登場する債権関係についてのみの出題であり、社会人の方にとっては親しみのある分野であるため勉強はしやすいでしょう。この資格の勉強を通して、民法の他の項目への理解も深まるはずです。

司法・法務資格まとめ

司法・法務資格についてまとめ

  • 弁護士・司法試験は司法・法務の頂点で最難関
  • 司法書士は市民の権利・財産を守る法律のプロ
  • 行政書士は幅広い書類作成の専門家でコンサルティングも
  • 海事代理士は海の法律家でその名の通り海はお任せ
  • 法学検定試験は自分の法律の知識が客観的に分かる
  • 刑務官は受刑者を見守る!階級により給料アップ
  • 法務省専門職員は少年犯罪を心理的に読み解き犯罪を防ぐ
  • 保護司は非常勤の国家公務員!ボランティアだがやりがい抜群
  • 裁判所職員は特別職国家公務員!驚異の倍率50%超えも
  • 弁理士は知的財産に関するプロ!理科的な内容が多く理系出身者が多い
  • 知的財産管理技能検定は3級から受けられる国家検定!就職にも有効
  • ビジネス実務法務検定は日商簿記と同じ主催!1級不合格でも準1級あり
  • 個人情報保護士は合格者計60,000人超え!1からでも狙える難易度
  • 情報セキュリティ管理士は危機意識を持てる!解答時間の不足に注意
  • マイナンバー実務検定はマイナンバーの実務的な注意点まで学べる!
  • ビジネス著作権検定は上級取得で知的財産管理技能検定の受験資格に
  • 司法・法務の資格は数多く自分に合った資格を取ることが重要

ここまで司法・法務に関する資格について解説しました!

興味・関心の湧く資格も少なからずあったのではないでしょうか。

ぜひ、取得を目指して取り組んでみてください。

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