個人情報保護士の更新って必要なの?資格取得のメリットや講習会の必要性まで解説!
「個人情報保護士って更新が必要なのだろうか?」
「どのような手続きが必要なのだろうか?」
個人情報保護士という資格について興味を持っていたり、取得を目指したりしている人たちの中には、そのような疑問を持っている人もいるかもしれません。
そこで今回の記事では、「個人情報保護士の更新って必要なの?」というタイトルで、個人情報保護士という資格を取得することのメリットや、講習会の必要性まで、様々な観点から解説していきます。
この記事を読めば、個人情報保護士に関する更新方法やそのほかの項目について、理解を深めることができるでしょう。
個人情報保護士の更新についてざっくり説明すると
- 個人情報保護士の資格には更新する必要があり、その期間は2年毎である。
- 更新講習会への参加と、更新テストの受験という、2つの資格更新の方法がある。
- 受験資格はないため、企業に勤める社会人から就職活動中の学生まで、誰でも受験することができる。
- マイナンバー実務検定など、さらなるステップアップを目指すことができる資格でもある。
個人情報保護士会とは?
そもそも、個人情報保護士会とはどのようなものなのでしょうか?
個人情報保護士会とは、個人情報保護士認定試験に合格した人であれば誰でも加入することのできる、会員制サービスであります。
加入は強制ではありませんが、この個人情報保護士会に加入することで、いくつかメリットを享受することができます。具体的な内容は以下のとおりです。
- 講演会を無料で受講することができる
- カード更新料が無料になる
- 更新講習会が無料になる
- この会が運営する各種試験対策ビデオ講座が無料になる
- 各種試験を割引で受験することができる
- 書籍が割引で受験することができる
2年ごとに認定カードの更新が必要となる
試験に合格した後、個人情報保護士会に入会した人には、認定カードというものが授与されます。これは上記で触れたようなメリットを享受するために必要なカードであるが、更新が必要なものとなっています。
更新が必要であることの背景には、法律や技術の知識においては年月の経過とともに内容が大きく変更される可能性があることなどが挙げられます。
そのため、この認定カードは2年の有効期限が定められており、2年毎に更新が必要となっています。
カードの更新方法
カードの更新方法には、主に2種類の方法が存在しています。以下、それぞれの方法について紹介していきます。
更新講習会に参加
1つめは、更新講習会に参加するという方法です。
この更新講習会の受講料は、講習料が2200円、期間外講習が5,500円です。講習会の内容は、個人情報保護法の改正内容についての講習会となっています。
この講習会で新たな知識を習得するとともに、カードの更新手続きを行うことになります。
講習会の講師は、全日本情報学習振興協会の方が行うこととなっています。
更新テストを受験する
2つめは、更新テストを受験するという方法です。
更新テストを受験する場合の受験料は3,000円となっており、講習会を受験するよりも割安となっています。
また、この更新テストはweb上で行われるものとなっています。なお、この更新テスト自体は何回でも受験し直すことが可能となっています。
個人情報保護士資格を取得することのメリット
ここでは、個人情報保護士の資格を取得することのメリットについて紹介していきます。
合格証明書と認定カードがもらえる
合格者には、合格証明書と認定カードがもらえます。
さらには、PIIPシールという個人情報保護のエキスパートであることの認定シールも、合格者に贈呈されます。このシールは、名刺などに貼り付けることで、自身の知識について証明するものにもなります。
また、合格証明書も存在していますが、これも自分のモチベーションアップに繋がったり、客観的に自分の知識を把握することができるなどといったメリットにもなるでしょう。
様々な講習会を受講することもできる
個人情報保護士資格の取得者には、さらに法律面・理論面・実務面で上を目指す「上級個人情報保護士認定講習会」を受講することができます。
さらには、内部監査のノウハウを一般人よりも十分に理解している人材になるための「個人情報保護監査認定講習会」も受講することができます。
また、ソーシャルメディアとは何かということや、ソーシャルメディアに潜む様々なリスクと対策に関する知識を身につけるための「ソーシャルメディアオフィサー認定講習会」も受講することができます。
このように、様々な講習会を受講することができるようになります。
企業で活躍できる
個人情報保護法が改正されたことにより、全ての日本の企業においてこの法律の適用がされることになりました。そのため、多くの企業において個人情報保護の必要性が高まっていると言えます。
そこで、この個人情報保護士という資格を取得するメリット・価値・需要は高まっていると言えるでしょう。実際には、大手有名企業においても、こういった個人情報保護士の資格取得を推奨している状況です。
受験者層はほぼ社会人
個人情報保護士の認定資格取得を目指す受験者層はほぼ社会人となっています。
一部、就職活動に向けて取得を目指す学生もいたりはしますが、やはり実際に働きながら個人情報保護法などの重要性に気づき、取得を目指すといったケースが多いです。
個人情報保護士の資格を取得するのはどんな人?
ここでは具体的にどのような人がこの個人情報保護士資格を目指しているのかについて解説していきます。
これを読めば自分が受けた方がいいのかイメージもしやすくなるでしょう。
受験資格がなく誰でも目指せる資格
個人情報保護士には、受験資格というものがなく、国籍・学歴など問わず資格に興味を持った人なら誰でも受験することができる資格となっています。
そのため、受験に対するハードルは他の資格と比べて低いと言えるでしょう。毎回、企業に勤めるビジネスパーソンや、就職活動中の学生など、様々なバックグラウンドを持つ人たちが受験しています。
個人情報保護士を目指す人
以下では、それぞれの属性の人たちがどんなメリットを求めて個人情報保護士を目指しているのかについて紹介していきます。
個人情報管理を扱う企業人
実際に個人情報を日々取り扱っている部署に所属している社員などは、この資格取得を目指す人が多く存在しています。
具体的な部署としては、人事部や総務部などがあげられます。また、個人情報管理を監査する立場にある監査部や内部監査員などに関しても、この資格の取得を目指している人が存在します。
就職活動中の学生
就職活動に励んでいる大学生にとっては、この資格を持っていることは個人情報保護についての知識があることのアピール材料となるため、就職活動にとってはアドバンテージとなる可能性があります。
また、この資格を取得している学生はあまり多くないことから、差別化の観点からも有用な資格と言えるでしょう。
類似資格を取得している人
個人情報保護士と類似した資格に「マイナンバー実務検定」という資格が存在します。このマイナンバー検定の2級以上を保有していると、個人情報保護士認定試験において課題Ⅱ「マイナンバー法の理解」が免除となります。
そのため、マイナンバー実務検定2級を取得した人がこの個人情報保護士にチャレンジするケースもあります。
個人情報保護士からのステップアップは?
個人情報保護士を取得した後のステップアップとしてはどのような資格があるのでしょうか?他の資格との組み合わせによって、より一層資格を活用することができます。
ここでは、個人情報保護士と相性の良い資格について紹介していきます。資格取得後のさらなるステップアップとして是非検討してみてください。
マイナンバー実務検定
上記でも触れましたが、個人情報保護に特化するのであれば、マイナンバー実務検定がおすすめです。
マイナンバー実務検定とは、マイナンバー制度の理解に特化した検定であり、全日本情報学習振興協会が主催する検定です。1級から3級までの3つの区分があり、2級以上であれば個人情報保護士の試験においても一部免除があるなど、とても親和性の高い資格と言えるでしょう。
FP(ファイナンシャル・プランナー)
FPとは、金融機関や保険会社では必須資格としている会社も多い資格であり、人生の様々なステージにおけるお金の問題に幅広く対応できる知識が身につく、大変人気な資格です。
この2つの資格の共通点としては、とても重要な個人情報を扱うことが多いということが挙げられます。個人情報保護士の資格を持っていれば、FPの仕事の場面でも信頼性が増すことになります。
行政書士
行政書士は難関資格の1つであり、合格率は10%を切ることも多いです。
一見すると、個人情報保護士からのステップアップとしてはややハードルが高く感じられますが、行政書士の「一般知識」という科目においては、毎年のように個人情報保護に関する問題が出題されています。
そのため、一般知識での得点が見込めるというメリットがあり、個人情報保護士から挑戦する資格としては、選択肢の1つに挙げられます。
個人情報保護士の更新についてのまとめ
個人情報保護士の更新についてのまとめ
- 個人情報保護士の資格は2年毎に更新する必要がある。
- 更新方法には、更新講習会への参加と、更新テストの受験という2つの方法がある。
- 受験資格はなく、社会人や就職活動中の学生など、誰でも受験することができる。
- マイナンバー実務検定や、他の資格へのステップアップも目指すことができる。
今回は、「個人情報保護士の更新って必要なの?」と銘打って、個人情報保護士資格の取得メリットや講習会の必要性まで、様々な観点から解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
これまで述べてきましたとおり、個人情報保護士という資格は一度取得したらそれで終わりというわけではなく、2年毎の更新が必要な資格であるため、手間がかかるという意見がもしかしたらあるかもしれません。
一方で、定期的に個人情報保護士として必要な知識を習得したり、あるいは学び直すことができる場があるという観点で考えてみると、また違った見方があるかもしれません。
今回の記事が、個人情報保護士に興味がある、取得を考えている人たちにとっての参考情報の1つとなれば幸いです。