【2024年】経営・労務管理のおすすめ資格21選!需要のある役立つ資格を完全解説!
経営・労務に関する資格は数多く存在するため、どの資格を取得したらいいかわからない人も多いのではないでしょうか。
今回は経営・労務関連の代表的な19個の資格について、それぞれどのような特徴があるのか紹介していきたいと思います。
これを読んで各資格の特徴をしっかりと押さえて、どの資格を受験しようか考える機会にしてください。
社労士
社労士とは社会保険労務士の略称であり、労務関係の書類作成から、企業の人事・労働法令に基づいた働きやすい職場環境の提案など幅広い仕事を行っています。
社労士は勤務型の働き方はもちろん独立開業も可能であるなど幅広い働き方が魅力の資格といえるでしょう。
毎年5万人近くの受験者が合格を目指している国家資格の中でも人気の試験となっています。
社労士試験の難易度
社労士試験の難易度は高く、合格率は平均して6%台で推移していること・受験倍率が20倍近くであることからも難易度の高さが伺えます。
難易度を押し上げている大きな要因として膨大な試験範囲でかつ1つ1つの試験内容が難しいことが挙げられるでしょう。
具体的には法律関係の科目を中心に試験科目が8つもあり、さらにそれぞれの試験で選択式と択一式が出題されます。
社労士取得のメリット
社労士資格のメリットとして就職・転職で大きな強みになることが挙げられます。
就職時に取得した場合、学生時の取得はレアケースであるため企業からの需要が高まる可能性は非常に高いでしょう。
また転職時にも人事・労務部門で大きく重宝されるので、転職先には困らないはずです。
社労士の仕事内容・年収
社労士の仕事には独占業務があり、申告書類の作成・提出書類の手続き代行・事務代理・帳簿書類の作成などが仕事の中身として挙げられます。
社労士の平均年収は670万円となっており、日本人の平均年収の432万円と比較しても高い水準といえるでしょう。
また勤務型の年収は比較的安定しているものの、開業の年収は300万円と低いものから成功すると1000万円以上と大きく跳ね上がる場合もあることから実力が如実に年収となって表れてきます。
中小企業診断士
中小企業診断士は経営コンサルタントの国家資格であり、「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格ランキング」第1位に選ばれる人気資格となっています。
資格を通じて経営の知識や財務・会計の知識など社会に出るうえで必須となる知識を幅広く身につけられるなど魅力な点が豊富な試験となっています。
中小企業診断士の難易度
中小企業診断士試験は1次試験と2次試験の2つに分かれており、両者を合算した合格率は4%前後と難易度の高い試験といえるでしょう。
難易度を上げている主な要因としては試験範囲が1次試験7科目・2次試験4科目と広くなっていることが挙げられます。
他の要因としては、2次試験で論述問題が出題されること・勉強量が多くなることなどが挙げられ、十分な対策を練る必要がある試験です。
中小企業診断士取得のメリット
中小企業診断士の資格を取る主なメリットとして、活躍できる仕事の幅が広がることが挙げられます。
具体的には経営企画や事業の責任者など会社の経営に関わる重要な仕事を任せてもらえるようになります。
他にも幅広い知識とコンサルティング技術を生かして、コンサル業界にとどまらず他の様々な分野への転職も可能となることもメリットの1つといえるでしょう。
中小企業診断士の仕事内容・年収
中小企業診断士の主な内容としては、主に中小企業の顧客の経営相談に乗って問題点を探ったり解決策を立案・実行するなど幅広いプロセスを担当しています。
また中小企業診断士の平均年収は780万円となっており、かなり高い水準であるといえるでしょう。
またコンサルタントとして起業することで年収1000万円以上も夢ではなく、高収入の選択肢が豊富な資格と言えます。
QC検定
QC検定は日本規格協会・日本科学技術連盟の主催で行われている試験で、品質管理の知識を客観的に評価することを目的とした試験です。
品質管理教育については以前は社内で責任をもって行われることが多かったですが、現在は社内で教育を施す機会が終身雇用制の崩壊に伴い少なくなってきています。
よって品質管理を体系的に学べるQC検定は企業側からの需要が高まってきており、受験者も増加している試験となっています。
QC検定は1~4級までの4つの級に分かれており、4級が最も簡単でそこから級が上がるごとに難易度が上がっていきます。
QC検定4級
QC検定4級の内容は企業で働く上で最低限常識として知っておくべき品質管理の知識の基礎を問う試験となっています。
具体的には組織の中で働く中で必要な業務方法や、業務理解に必要な専門用語などが出題されます。
合格率は例年85%前後で安定推移しており、かなり高い合格率であることからも難易度は易しめであるといえるでしょう。
品質管理の初心者が主な受験者層であり、会社でこれから働く人や品質管理について学ぶ高校生・大学生も数多く受験しています。
QC検定3級
3級の内容は基本的な管理活動を支持者の支援を受けながら実施できる程度の知識レベルを試す試験となっています。
具体的には品質管理に必要なものの見方や考え方の内容が体系的に出題されます。
合格率は例年50%程度の試験となっており、約半分の受験者が合格する標準的な難易度の試験であるといえるでしょう。
QC検定の中でも最も多くの人が受験しているメジャーな級であり、製造業の人はもちろんサービス業の人など品質管理に関わる職種の人が幅広く受験する級となっています。
QC検定2級
QC検定2級の内容は3・4級から難易度が一気に上がり、品質管理問題の解決・改善を指導者的立場から業務を行うことを想定した試験となっています。
出題内容に関しても今までの品質管理分野に加えて統計分野の出題内容が専門的になっているなど出題難易度も上昇しています。
合格率は近年20%前後で推移しており、3級の50%と比較してもかなり低いといえるでしょう。
取得の際には200時間以上の勉強時間を確保して、インプット・アウトプットを徹底するなど十分な対策が必要な試験です。
QC検定1級
QC検定1級はQC検定の中でも最高峰の難易度を誇る試験となっており、合格率は低い年だと2%台まで落ち込むなど最難関にふさわしい難易度となっています。
主に組織内での品質管理全般を統括する立場での仕事を想定している試験となっており、専門領域外でも既存の知識を用いて解決策を推定することができるなど高い業務レベルが求められます。
受験に際しては2・3級をまずは受験して基本知識をしっかりと蓄えてから受験に臨むことがおすすめとなっています。
メンタルヘルス・マネジメント検定試験
メンタルヘルス・マネジメント検定試験は大阪商工会議所、施行商工会議所が主催している試験であり、2006年から始まった試験です。
現代はストレス社会であることから体力面ならず精神的にも不調をきたしやすい状態に陥りやすく、これらの心の不調を防止し活力ある職場づくりを目指すための知識習得が目的となっています。
学習を進めていく中で自分の心理状態を客観的に捉えたりストレスがたまりにくくなるなど、人との接し方がうまくなるだけでなく自分との付き合い方もうまくなるので取得がおすすめです。
難易度はどれくらい?
メンタルヘルス・マネジメント検定試験はI種・Ⅱ種・Ⅲ種の3つの級に分かれており、各級によって難易度は変わってきます。
1番難しいⅠ種の平均合格率は16.92%、Ⅱ種の合格率は56.98%、Ⅲ種の合格率は76.92%と各級によって難易度の差は激しくなっています。
各級によって対象者は大きく変わるので、受験する前に自分がどの級の知識を求めているかはっきりさせる必要があるでしょう。
級によって独学可能かは異なる
メンタルヘルス・マネジメント検定試験のⅡ・Ⅲ種は難易度が比較的易しい独学での合格は十分可能であるといわれています。
しかし、Ⅰ種になると難易度は大きく上昇するため独学での合格は厳しいといえるでしょう。
Ⅱ種・Ⅲ種に関しては試験範囲をきちんと把握したうえで勉強スケジュールを立てて、それに沿って正しい勉強法を実践していく必要があります。
産業カウンセラー
産業カウンセラーは日本産業カウンセラー協会が認定する心理職の民間資格であり、主に労働者のよりよい職業人生実現を援助して、社会発展に貢献することを主な目的とした資格です。
具体的には相談室でのヒアリングや実際の労働現場でのカウンセリングなど幅広い仕事を行っています。
産業カウンセラーの難易度
産業カウンセラー試験は学科試験と実技試験の2種類に分かれており、学科試験はマークシート試験、実技試験はカウンセリングの実践が主に問われます。
合格率は2018年度で学科試験が72%、実技試験が67.4%となっており、合格率は高くなっています。
しかし産業カウンセラーには養成講座を修了する・大学院等の指定講座を修了することなど厳しい受験資格が存在します。
よって難易度は合格率の数字ほど簡単ではないでしょう。
産業カウンセラーの求人状況
産業カウンセラーの求人は人材派遣業者で多くなっており、中には営業で派遣される場合もあります。
しかし産業カウンセラー単体での仕事はほとんど存在せず、取得者も企業の人事部の人が知識の補助的役割で取得しているケースが非常に多いです。
また給料も低いため、産業カウンセラー資格で食べていきたい人はほかのある倍とも掛け持ちするなど工夫が必要となります。
キャリアコンサルタント試験
キャリアコンサルタント試験は各個人にとって望ましい職業選択などのキャリア支援ができる人材の育成を目的としたものとなっています。
主な仕事内容としては企業内人事や大学等の相談室業務が中心であり、キャリアプランを明確にしてそのために必要職業選択を支援することが挙げられます。
2016年4月からは国家資格で名称独占資格となるなど近年注目が集まっている資格です。
キャリアコンサルタントの難易度
キャリアコンサルタントは学科試験と実技試験に分かれており、合格率は2018年度の第9回試験では34.6%と低くなっています。
勉強時間は100~200時間と長期間の勉強が必要となることからも難易度がやや高い試験であるといえるでしょう。
産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの違いは?
キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの主な違いは相談する顧客へのアプローチの手法にあります。
具体的には前者は顧客が抱える悩みの答えまで出していきますが、後者はあくまでヒアリングがメインである部分に違いがあるといえるでしょう。
キャリアコンサルタントの求人状況
キャリアコンサルタントの求人は企業や組織の人事や採用などに関わるものが多くなっています。
他にもハローワークや人材派遣会社でのマッチングなど活躍の場は豊富であり、求人は全体的に増加傾向であるといえます。
独学で合格できるの?
キャリアコンサルタント試験には受験資格として認定講座の受講修了などいくつかの条件の中から1つ条件を満たす必要があるため、それを満たさないと受験ができません。
多くの人は上記の受験資格を満たしておらず、キャリアコンサルタント養成講座を受講したうえで受講するため、完全な独学は難しいといえるでしょう。
商業経済検定
商業経済検定は全国商業高等学校協会が主催している試験であり、物流・経済など現代社会に必須の一般常識を身につけることを目的とした試験となっています。
主に企業の経理部門の就職に活かしたい人や経済全般の知識を体系的に身につけたい人にお勧めの試験となっています。
商業経済検定は1~3級まで存在し3級を取得する場合にはビジネス基礎で合格点を取ること、1・2級を取得する場合には4科目あるうちそれぞれ2科目・1科目に合格する必要があります。
難易度は高校の授業で対応できる範囲であることからさほど難しくないといえるでしょう。
VEリーダー
VEは「Value Engineering」の略称であり、製品の価値を価値とコストの組み合わせによって高めていく手法のことを指します。
VEリーダーは日本VE協会が主催する試験であり、この手法を企業内で活用するための基礎知識習得を目的とした資格となっています。
主にコストを減らすことなどで製品価値を向上させたい人やそれらの提案能力を向上させたい人におすすめの試験となっています。
合格率は7~8割程度と難易度が易しめの試験となっていることから、気軽にVEの基礎知識を身につけられる試験であるといえるでしょう。
経営学検定試験
経営学試験は経営に関する基礎・専門的な知識や経営管理能力や問題解決能力が備わっているかを客観的に評価するための試験となっており、日本経営協会の主催で行われています。
主に大学内から就職・転職の場まで幅広く使える試験となっており、具体的には大学の学部単位の認定や企業での採用・昇進に役立ちます。
試験は初級・中級・上級の3つに分かれており初級は大学生や新入社員が対象ですが、上級にいくと経営者や上級幹部が対象になっています。
難易度は初級・中級が易しめとなっており、上級が難しい試験と言えます。
他にも経営・労務系の資格は盛りだくさん
ここまでは経営・労務系の主な資格を紹介してきました。
ここからはあまり知られていない資格を一気に紹介していきます。
EREミクロ・マクロ
EREミクロ・マクロは経済学検定試験と呼ばれており、主に大学の経済学部・社会科学系学部の生徒を対象にして経済学の実力を試すことを目的とした試験です。
具体的には経済学の2大分野であるミクロとマクロから総合的に経済学の実力を判定する試験となっています。
EREミクロ・マクロは大学の学部単位認定や大学院入試の専門科目免除要件に使われたりと幅広く活用されており、社会人の証明依頼にも使われるなど取得メリットが大きい資格となっています。
M&Aスペシャリスト検定
M&Aスペシャリストは日本経営管理協会が主催している試験であり、日本で唯一M&Aに関する経営コンサルタント資格を与えられた資格です。
M&Aは企業の合併・買収を意味しており、主に企業の事業拡大や後継者不足など企業の課題を解決する手段となっています。
資格取得方法は、日本M&Aセンターと日本経営管理協会と提携して年に2回行う養成支援講座を修了し、その後に実施される検定試験に合格・M&Aスペシャリスト資格審査協会の審査に通過することです。
資格取得後もイベントを通じて人とのコネクションを作れるなど、知識だけにとどまらない魅力が売りの資格となっています。
環境経営士
環境経営士は主に現在持続可能な社会の実現が叫ばれている中で環境保全の企業活動やそれらの計画を策定できる人材養成を目的とした資格となっています。
具体的な業務には社員を対象としたeco検定を受験する際の対策研修を行ったり、環境マネジメントシステムの普及など、企業の環境保全活動の支援・支持を行います。
この資格を取得するには環境経営士養成講座を受講してテストに合格・日本経営士会の審査を通過することが必要です。
IPO・内部統制実務士
IPOとは株式上場を意味しており、株が証券市場で公開されることでその会社の取引が誰でもできる状態を指します。
IPO・内部統制実務士は社会を引っ張っていくIPO人材の育成や、法律に則り企業内の不祥事が発生した際に内部統制を行える人材の育成を目指した試験となっています。
試験を通じてIPOの基本からコンプライアンス経営・上場の準備方法など多岐にわたる多くの内容を学べる試験といえるでしょう。
合格率は7~8割とかなり高いことや問題自体も比較的易しいといえることから難易度はあまり高くないといえるでしょう。
経営労務コンサルタント
経営労務コンサルタントは全日本経営教育センターが認定付与している資格であり、企業の経営労務・人事労務の指導・改善を主な業務としています。
経営労務コンサルタントの中にも「正」と「補」が存在し、それぞれ経営労務講座を修了したうえで実務経験の要件を満たすことで資格が付与される形となります。
具体的業務として企業内の労務問題に対して相談窓口を設定したり、複雑な助成金を代わりに申請してあげることが主に挙げられます。
人材測定コンサルタント
採用の際のミスマッチは頻繁に発生して問題視されており、各人材の職業希望や企業適正を適切に見極めることが必須です。
人材測定コンサルタントは各人材の特徴を把握するプロであり、これらのミスマッチを防ぎ採用はもちろん企業内の昇進の際にも力を発揮する資格となっています。
主に人材部門に配属されたが、人事関係の知識がない人などにおすすめの資格といえるでしょう。
試験内容は採用分野と評価分野の2種類に分かれており、各分野ごとに認定資格を取得することが可能となります。
経営管理士・経営監査士
経営管理士は経営者や管理士の立場として自分の企業の経営に必要な知識を習得することを目的とした資格であり、マネジメントのスペシャリストを志望する人にうってつけの資格となっています。
経営監査士は経営監査能力はもちろん部門ごとの実績を評価する手法も身につけるための資格であり、財務専門家を目指す人にうってつけの資格といえるでしょう。
これらの資格を取得する際には資格審査を通過したり、通信講座を修了するなどの方法があります。
経営調査士・経営アナリスト
経営調査士は経営調査の分析・改善から支援業務まで幅広く行う資格となっています。
また経営アナリストは研究調査・指導から教育訓練まで幅広く行う資格となっています。
どちらの資格も日本経営調査士協会が主催している試験となっており、入会審査を通過することで取得できる資格となっています。
生産技術者マネジメント(CPE)
生産技術マネジメントは製品の設計段階と実際の作成工程をつなぐ要の技術のことを指し、製造業の生産技術プロフェッショナルを対象とした資格となっています。
生産技術者マネジメント試験は製造業の大企業であるNTTやNECなどの従業員が数多く受験しています。
この理由としては、製造業の従業員は自分の部門の特定分野の知識しか取り入れないことが発生していることから、他の部門の仕事の流れや立場を理解して社内の全体的なコミュニケーションを円滑にしたいことが挙げられます。
メンタルヘルス・産業保健法務主任者
メンタルヘルス・産業保健法務主任者は精神疾患や難治性身体疾患のり患者が就労可能かの判定法、仕事の中での精神不調者の防止のための法務知識などを習得するための資格となっています。
基礎コースとアドバンスコースの各講座を受講して、各試験に合格することでメンタルヘルス法務主任者と産業保健法務主任者の2つの資格を取得することができます。
講座を受講することでメンタルヘルスに関する実践的知識を総合的に取得することができるようになります。
経営・労務管理資格まとめ
経営・労務管理資格についてまとめ
- 社労士は毎年5万にが受験する有数の人気を誇る国家資格
- 中小企業診断士は国が唯一認める経営コンサルの国家資格
- QC検定は品質管理の知識を問う試験
- メンタルヘルス・マネジメント検定はストレス社会に必須の資格
- 産業カウンセラーは労働者のより良い職業人生実現をアシストする資格
- キャリアコンサルタントはキャリアプランのサポートをする資格
- 商業経済検定は現代社会に必要な常識を身につけられる試験
- VEリーダーは製品価値向上のアドバイスができる資格
- 経営学検定は就職・転職に幅広く生きる資格
- 経営・労務系の資格はたくさんあるので自分の目的にあった資格を取得することが重要
ここまで経営・労務資格についてみてきました。
経営・労務の資格は目的や用途に応じて様々用意されています。
ここで紹介されている資格の中から自分の興味がある資格を探し出してみてはいかがでしょうか。