ビジネス実務法務検定の難易度は高いの?勉強時間や合格率・過去問の有無まで解説!

ビジネス実務法務検定試験って難しいの?

と疑問に思っている方もいるでしょう。

ビジネス実務法務検定試験は、1級こそ難易度が高いものの、2級・3級に関しては様々な職種の人がチャレンジする資格です。

今回はビジネス実務法務検定の難易度について、勉強時間や合格率、過去問があるのかといった話題を交えながら、詳しく解説します。

これを読めばビジネス実務法務検定が挑戦しやすい資格だということが分かるはずです。

ビジネス実務法務検定の難易度をざっくり説明すると

  • 様々な業種の人が挑戦する比較的難易度の低い試験
  • 独学で勉強する人もいるが、テキストは公式のものがメインとなる
  • 社会人の方は通信講座を活用する人も多い

ビジネス実務法務検定の難易度

綱渡りの男 ビジネス実務法務検定試験には、1〜3級までの等級がありますが、2、3級に関して言えば、他の資格と比べてもそこまで難易度の高くない試験だと言えます。

合格率は約30〜40%で、この数字は着実に勉強すれば誰でも合格の狙える試験であることを示唆するでしょう。

しかし1級になると一気に難易度が上がります。合格率は10%まで落ち込み、最難関の国家資格の数字と変わりません。

ビジネス実務法務検定ってどんな資格なの?

ビジネス実務法務検定試験は、東京商工会議所が主催する資格試験です。あらゆる職務に有効である実践的かつ基礎的な法律知識の獲得を目指した資格になります。

民法や商法、労働法など様々な法律を幅広く学習し、社会人として仕事をしていく上で、法的リスクから身を守る力を養います。

例えば契約内容から自社の不利益や法的な不備を発見できれば自分のミスを未然に防ぐことになり、ひいては企業のリスクマネジメントにも貢献することになるでしょう。

「コンプライアンス」への意識が年々高まっている現代においては、そうした法律知識は有力です。

ビジネス実務法務検定試験は1〜3級まであり、3級合格者はビジネス法務リーダー。2級合格者はビジネス法務エキスパートと呼ばれます。1級に合格すれば、ビジネス法務エグゼクティブです。

どんな人におすすめできる?

ビジネス実務法務検定試験では、実務に関わる基本的な法律知識を学べるため、法務部門の人に限らず、法律知識を必要とする人には全員おすすめです。

例えばゆくゆくは法務に関わる仕事がしたいと考えている人は持っておいて損のない資格でしょう。

また法務に関わっているが、法律知識の不足を感じている人は、改めて勉強し直す意味でも大変有効です。

さらに大学の法学部生にとってもこの資格はおすすめできます。大学の講義の予習・復習にもなりますし、より実践的な法律知識を学ぶことは就職活動への布石にもなるでしょう。

加えて弁護士や司法書士、行政書士などの難関法律資格の取得を考えている人には、基礎勉強や腕試しとして、この試験は活用できます。

ビジネス実務法務検定の試験内容や概要は?

ここからはビジネス実務法務検定試験の試験概要や出題内容などを等級別に紹介します。

3級について

3級はビジネスの現場で活用できる法律知識を学ぶ上での入門編です。そのため専門的な内容は少なく、実務の世界でありがちな取引に関する知識を学びます。

3級に関する詳細は以下の通りです。

試験内容 時間 出題方式 出題方式
企業間取引における法律知識(商品売買、債権の管理・回収など) 2時間 マークシート方式 100点満点中、70点以上

3級の頻出範囲はどこ?

商品売買に関する取引や債権の管理・回収などの分野が出題の大部分を占めます。

入門的な内容のため、身近な取引の知識に関わる出題が多いです。

試験内容が身近であるため勉強が始めやすく、内容もそれなりに分かりやすいと言えます。

2級について

2級は3級よりも専門性の高い試験です。法律に関する深い知識だけではなく、実務への応用能力もある程度求められます。

2級に関する詳細は以下の通りです。

試験内容 時間 出題方式 出題方式
損害賠償や債権管理、正しい企業活動に不可欠である重要な関連法規など 2時間 マークシート方式 100点満点中、70点以上

2級の頻出範囲はどこ?

重点的に勉強すべきなのは民法・商法・会社法です。100点満点中、半分近くの出題はこれら3つの法律にまつわるものです。

2級は、3級と学習する分野自体は変わりませんが、広く浅くで良かった3級とは違い、2級では高度な専門性が要求されます。

1級について

2級では高度な専門知識が求められましたが、1級ではそれに加えて高度な実務への応用能力も必要です。

業務上に必要な法律知識全般と、多面的な観点から高度な判断や対応のできる人材であることが求められます。

1級に関する詳細は以下の通りです。

試験内容 時間 出題方式 出題方式
共通問題2問と選択問題2問 共通問題:2時間 選択問題:2時間 論述式 200点満点中、各問題ごとに得点が50%以上、かつ合計点が140点以上

受験手数料について

ビジネス実務法務検定の等級ごとの受験料は以下の通りです。

受験料(税抜)
3級 4,000円
2級 6,000円
1級 10,000円

期限までに規定通りの振込を行わなかった場合、受験ができなくなります。

また一旦受験料を支払えば、受験の有無にかかわらず、試験中止の場合を除いては、いかなる理由があっても返金はできないそうです。次回への振替えも行えません。

ビジネス実務法務検定試験の受験資格は?

2級と3級に受験資格はないため誰でも受験が可能です。難関資格の中では受験ハードルが低い試験だと言えます。

受験資格がないことから、3級を飛ばして2級からいきなり受験することや、2級と3級の併願も可能です。

1級に関しては2級に合格していることが受験資格になります。

学歴や年齢、性別、国籍による受験資格の制限はありません。

いきなり2級を受けてもいい?

先述したように、2級と3級に受験資格はないため、2級・3級の併願は可能です。

3級は2級の勉強における基礎になる訳ではないため、2級から勉強を始めるのも良いでしょう

試験の難易度や勉強内容を考えると3級から受ける方が無難ではあります。その方が2級の知識が定着しやすいかもしれません。

試験会場・試験日について

3級と2級に関しては年に2回行われます。チャレンジする機会が多いことも、合格しやすさに拍車をかけていると言えるでしょう。

一方で1級の試験は年に1回行われます。

試験会場に関して受験票にて通知され、事前に知ることはできません。実施エリアは全国各地に存在するため、おそらく居住している都道府県内で試験を受けられます。

直近の試験日程および合格発表に関する詳細は以下の通りです。

日程 第47回(2・3級) 第48回(1・2・3級)
申込登録期間 2020/4/21(火)〜5/8(金) 2020/9/23(水)〜10/23(金)
試験日 2020/6/21(日) 2020/12/6(日)
WEB成績票照会期間 2020/7/10(金)〜8/7(金) 2・3級:2021/1/4(月)〜1/29(金) 1級:2021/3/3(水)〜3/26(金)

ビジネス実務法務検定試験の合格率

チェスの盤と駒 ビジネス実務法務検定試験の2、3級は比較的簡単で、1級は難しいことを解説してきました。ではその合格率はどのくらいなのでしょうか。

ビジネス実務法務検定の合格率は級によって差が大きい

ビジネス実務法務検定試験では、等級が上がるごとに専門性も上がっていくため、難易度も同じように高くなっていきます。合格率は、等級が上がると40%ほどずつ下がっていきます

以下が近年の試験における等級別の合格率です。

  • 3級
試験日 実受験者 合格者数 合格率
43回 2018/7/1 9,025 7,525 83.4%
44回 2018/12/9 10,783 8,186 75.9%
45回 2019/6/30 9,866 7,911 80.2%
  • 2級
試験日 実受験者 合格者数 合格率
43回 2018/7/1 5,712 2,022 35.4%
44回 2018/12/9 8,017 3,744 46.7%
45回 2019/6/30 5,469 2,970 54.3%
  • 1級
試験日 実受験者 合格者数 合格率
44回 2018/12/9 509 56 11.0%

合格までの勉強時間は?

ビジネス実務法務検定試験の3級合格に必要な勉強時間は一般的に約40時間と言われています。人によってはそれ以上の場合もあるでしょう。

40時間勉強しようと思うと、一日1〜2時間の勉強で1、2ヶ月かかる計算になります。一日の勉強時間が少なかったり、勉強できない日があれば、当然その分期間は長くなります。

そのため毎日勉強することが難しい社会人などの場合でも、試験日から逆算して勉強時間を確保したいところです。幸い試験は年に2回あるため融通は効くでしょう。

2級であればさらに20時間、1級はさらに40時間が目安となります。

ビジネス実務法務検定試験の受験者層

ビジネス実務法務検定試験の2、3級における各受験者層の割合は以下の通りです。

  • 2級
区分 受験者
その他サービス 17.8%
金融・保険業 14.4%
建設業 13.9%
製造業 13.7%
運輸・通信業 8.6%
卸売業 5.4%
大学生 5.3%
その他 5.2%
電気・ガス・水道業 3.9%
不動産業 3.5%
小売業 2.8%
公務 2.0%
無職 1.7%
教育 0.8%
専門・短期大学生 0.5%
飲食業 0.3%
鉱業 0.1%
  • 3級
区分 受験者
金融・保険業 14.4%
その他サービス 17.8%
製造業 13.7%
大学生 8.6%
卸売業 5.4%
運輸・通信業 5.3%
建設業 13.9%
電気・ガス・水道業 3.9%
その他 5.2%
不動産業 3.5%
小売業 2.8%
専門・短期大学生 2.0%
無職 1.7%
公務 0.8%
教育 0.5%
飲食業 0.3%
高校生 0.1%
鉱業 0.1%
無回答 0.1%

法令はどの職業にも関わっているため、様々な業種の人が受験していることが分かります。

3級では大学生の受験者が10%ほど存在し、2級もそれなりの人数です。

また3級には高校生の受験者が0.1%おり、20名ほどの高校生がこの資格に挑戦したことが分かります。受験者の多様性が伺える良いデータです。

1級に関しては、受験者層のデータは公表されていませんが、2級合格者のみが受験するため、2級と似た結果になることが予想されます。

ビジネス実務法務検定を取るとどんなメリットがある?

腕を組む少年 実に多種多様な人が受験するビジネス実務法務検定試験ですが、その資格取得にはどのような魅力があるのでしょうか。

現在の仕事で力を発揮

ビジネス実務法務検定試験では、幅広い法律知識が手に入るため良いスキルアップになります。当然現職にも活用できるでしょう。

有資格者の独占業務があるわけではないですが、ビジネス実務法務の知識は法務部門をはじめ、それ以外でも様々な場面で求められます。

具体的には営業や販売、総務や人事の業務などです。

社内に正しい法律知識を持ったものが所属することは、企業のリスクマネジメントにも繋がります。

そのため大企業では、社内資格制度にビジネス実務法務検定を取り入れているところもあるほどです。最近では社内価値が上がっている資格だと言えます。

就職・転職に活かせる?

ビジネス実務法務検定は就職・転職の際、履歴書に書ける資格です。

特別な効力があるわけではないですが、法務部などであれば一定の法律知識を有していることの証明になるため、評価の対象になるでしょう。

しかし、ビジネス実務法務検定資格に独占業務はないため、基本的には一般企業勤務となります。この資格によって士業事務所に所属したりすることはほとんどありません。

そのため就職や転職に一定の好影響があるとは考えられるものの、その効果は限定的なことも事実です。

次の資格取得へのステップ

他の法律系資格への第一歩としてビジネス実務法務検定を活用するのも良いでしょう。

この資格では民法や刑法、商法など幅広い法律知識を学ぶことができます。

そのため弁護士や司法書士、行政書士などの難関資格へ挑戦するための足掛かりになり得る資格だと言えます。

ビジネス実務法務検定試験の勉強を通して法律の基礎知識を獲得し、それらの難関資格を取得することができれば、確実にキャリアアップに繋がります。

なぜなら次のステップは、独占業務を持つ資格ばかりだからです。

ビジネスのための法律知識を得る!

最近、各企業の中で「コンプライアンス」への意識が高まっています。その影響で一般社員にも法律知識が求められる時代に変わってきていると言えるでしょう。

ビジネス実務法務検定は、コンプライアンスに必要な基礎的な法律知識を幅広く学ぶにはもってこいの資格です。

この資格を保有することは個人にとっては社内人事に対するアピールになり、企業にとっても対外的な信用度を高める良い機運となるでしょう。

これからの時代をビジネスマンとして生き抜くために重要な教養を身に付けられるという点で、魅力的な資格だと言えます。

ビジネス実務法務検定が役立つのは2級から

実社会においてビジネス実務法務検定の資格が役に立つのは2級以上と言われています。

1級はかなりの難易度で、合格のハードルが高いため受験者も少ないですが、2級はある程度勉強すれば合格できる難易度です。

そのため2級に関しは特別ハードルが高いとは言えず、様々な場面で役に立つため取得をおすすめします。

ビジネス実務法務検定は独学合格も可能

勉強する男 2級までなら難易度も高くないため、気軽に挑戦できるビジネス実務法務検定試験ですが、独学で合格することも勿論可能です。

独学合格する人もいる

2級と3級に関しては合格率や必要な勉強時間を考えても、特別難易度の高い試験ではありません。コツコツ勉強していけば独学でも合格できるレベルです。

そのため勉強方法として独学を選択するのも良いでしょう。まず取り組むべきなのは試験内容の理解です。

公式テキストや市販の参考書を教科書として読み込みましょう。大まかに全体像を理解したら問題演習へ進みます。

演習量をいかにこなせるかで合否が決まると言っても過言ではありません。分からなかった問題は教科書で徹底的に復習し、徐々に解答の精度を上げていきましょう。

スケジュールを立てよう

合格には継続的な勉強が何より大切です。そのためにはまず学習スケジュールを立てましょう。

合格への道筋をはっきりと定めることによって、勉強を継続しやすくなります。

1日のノルマを設定するのも良いでしょう。スケジュールは適度に時間的余裕を持たせることが重要です。

過密すぎると疲弊していまう一方で、ゆったりさせ過ぎるとモチベーションの維持が難しくなります。

過去問でミスをなくす

点数を上げるには、よく出てくる範囲を重点的に対策することが重要です。そうした対策に有効な手法が過去問演習になります。

過去問演習を繰り返すことで、頻出範囲や出題傾向を体得でき、そのことは点数へと直結するでしょう。

過去問は公式ホームページから入手可能です。

とにかく過去問研究を入念に行うことが大切だと言えます。それが試験対策に特化した勉強であり、独学で合格するための秘訣です。

テキストは東京商工会議所のものがメイン

ビジネス実務法務検定は他のメジャーな資格試験と異なり、多くの資格学校が積極的にテキストを作成しているわけではありません。

そのため独学する場合は基本的に東京商工会議所が作成している公式テキストで勉強することになるでしょう。

ただし、公式テキストは4,200円とやや割高であり(2級テキスト)、内容も網羅的で試験合格に特化したものではないので、重要度の低い内容ばかりに気を取られないように注意しましょう。

忙しい社会人には通信講座がおすすめ

これまで見てきたようにビジネス実務法務検定は独学合格も狙えますが、社会人の方で毎日忙しくて勉強時間が取れないという場合であれば事情は変わってきます。

社会人の方であれば、日々の隙間時間にスマホで学べるスタディングの通信講座を利用するのがおすすめとなります

スタディングなら通勤時間やお風呂の待ち時間にでも手軽に知識を身に付けられるので、座って勉強する時間がないという方でも安心です。また、2級講座で16,600円と価格も極めて安く、受講による負担も小さい点も魅力的です。

働きながら資格取得を目指したいと考えている方にとっては、スタディングはこの上なくぴったりな講座だと言えるでしょう。

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ビジネス実務法務検定の次に取りたい資格

歩く二人 ビジネス実務法務検定で勉強した法律知識を活かして、さらなる資格を取ることもおすすめです。今回は次のステップとして2つの資格を紹介します。

不動産取引に関わる「宅建士」

宅建士とは、不動産取引に関わる専門知識をもとに、不動産に関する法的知識に乏しい顧客に、専門家として重要事項を説明する職業です。

ビジネス実務法務検定と同じく民法を扱う資格ですが、幅広い法体系である民法において、宅建士の勉強では異なる部分に焦点が当たります。

宅建士の試験において、民法でよく問われるのは、意思表示や代理、抵当権、相続など、やはり不動産取引に関わる部分です。

一方で、ビジネス実務法務検定では、民事再生法や会社更生法など広く企業法務に関わる出題がなされます。

宅建士の難易度

宅建士の合格率は、15%程度と言われています。そのためビジネス実務法務検定の2級よりもやや難しい試験だと言えます。

しかし宅建士はビジネス実務法務検定とは違い、独占業務のある資格です。

これを取得すれば、不動産業界のみならず、金融業界や建設業界などでも重宝される人材になれます。

そのため次なるステップとしておすすめできる資格です。

行政書士

行政書士とは、その名の通り行政手続きに関する専門家です。

この資格の試験は、ビジネス実務法務検定の試験と似ていることで知られています。

ビジネス実務法務検定の2級では、民法・商法・会社法が出題の多くを占めますが、行政書士の試験でも、出題の3〜4割が民法と商法からの出題です。形式もマークシート方式が中心の試験となります。

一方で、合格率は9%程度、合格ラインは約60%の得点なので、難易度はビジネス実務法務検定よりも高い資格です。

しかし、行政書士は独占業務を持つことに加え、弁護士や司法書士、宅建士などの他の資格で独占されていない業務も行うことができます。また独立開業も可能です。

そのため確実なステップアップが見込めるので、取得をおすすめできます。

ビジネス実務法務検定の難易度まとめ

ビジネス実務法務検定の難易度まとめ

  • 誰でも挑戦できて、メリットも多い資格試験
  • おすすめしたテキストと過去問演習での独学が一般的
  • 忙しい人は通信講座の利用がおすすめ

ビジネス実務法務検定の難易度について詳しく説明しました。

この資格で法律知識を身に付けることは現職で役立つことはもちろん、次の資格やキャリアへのステップにもなります。

誰でも挑戦できる資格ですので、一度受験してみてはいかがでしょうか。

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