行政書士の難易度は国家資格ランキングでどれくらい?簡単に取得できるってホント?

更新日時 2020/11/03

「行政書士の資格は役に立つ反面とても難しいと聞くけど、実際どれくらい難しいのだろう」

いざ資格のための勉強を始めようとするとき、そんな疑問と不安が浮かんできませんか?

行政書士は他の国家資格と比べてどれくらい難しいのか、法律系の他の国家資格と比べて簡単な方なのか、独学ではどのくらい時間がかかるのかなど、わからなくて不安になることも多いかと思います。

この記事では行政書士試験の難易度を分析して、わかりやすく解説していきます。

この記事では、合格率や勉強時間、他の資格との比較など、これらの疑問に感じることを一つ一つみていきましょう。

行政書士試験の難易度をざっくり説明すると

  • 法律系の国家資格の中では難易度は中程度
  • 勉強時間は500時間から800時間ほど
  • 直近10年間の合格率は、10%から15%の間を推移
  • 独学で学ぶのはかなり困難

行政書士の国家資格難易度ランキング

データ

行政書士試験は簡単だから、誰でも合格できるという話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

同じ法律分野の資格である司法書士などと比較されて、行政書士は簡単と言う人もいます。

しかし、行政書士は令和元年度の合格率は11.5%と、難関の資格になります。合格率が一桁の年もあり、決して簡単な資格とは言えません。

この記事では、様々な視点から行政書士の難易度について分析していきます。

行政書士と他の資格の比較

行政書士の合格率は年度によって違いはありますが、平均すると10%前後と低い部類です。

比較的難易度の低い資格と言われるFP2級では合格率は35%程度、中程度の難易度の宅建で15%程度、難関資格と言われる中小企業診断士で4%程度になっています。

また、国家資格の中でも極めて難易度の高い司法書士では合格率4%ほどであり、これは超難関資格と言われています。

行政書士は超難関とは言えないものの、ランキングにしてみると難関資格の部類に入ります。

行政書士は法律系の資格では易しめの難易度

行政書士と他の法律系資格を比較してみましょう。

行政書士よりもかなり難しい資格だと司法書士は4%社会保険労務士は6%ほどの合格率になります。やや難しい弁理士は8%、行政書士よりも易しいと言われる宅地建物取引士は16%ほどの合格率になります。

法律系の国家資格の中では中程度の難易度といえるでしょう。

難易度を偏差値で他資格と比較

合格率は上記の通りですが、難易度をわかりやすく理解するために偏差値を用いてランキング形式で示してみましょう。行政書士の難易度が一目でわかります。

最難関である司法試験である弁護士から、よく取得される第一種衛生管理者までをランキングにしてみました。

行政書士はちょうど偏差値60で、「簡単ではないが超難関といわれるほどでもない」という中程度の難易度であることがわかります。

資格 偏差値
弁護士 75
弁理士 72
司法書士 72
税理士 72
公認会計士 65~70
中小企業診断士 63
社会保険労務士 62
行政書士 60
FP1級 58
宅地建物取引士 56
第一種衛生管理者 50

必要な勉強時間の長さで比較

主要国家資格と勉強時間を比較すると、以下のようになります。

国家資格 勉強時間の目安
宅建 300時間
FP1級 500時間
行政書士 500~800時間
社労士 1000時間
中小企業診断士 1000時間
弁理士 3000時間
司法書士 3000時間以上
税理士 3000時間以上
公認会計士 3000時間以上
弁護士 10000時間以上

必要な勉強時間は予備校などでの授業時間を基準として推定されます。

行政書士になるのに必要な勉強時間は、法律系の資格を持っていれば500時間、初学者では800時間ほどとされています。

1日2時間から3時間の勉強時間を確保するとすれば、1年弱の期間が必要であることが分かります。

一見とてつもない勉強時間が必要なように見えますが、上の難関国家資格との比較表でみると、比較的少ない位置づけであることがわかります。

よって、たゆまぬ努力は必要になってきますが、司法試験などの途方もない勉強時間と比べれば、比較的現実的な勉強時間の数字で合格できるといえるでしょう。

行政書士の勉強時間についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

合格点の性質から比較

一般的に資格試験の合格点は、試験の難易度によって合格点が変化する「相対評価方式」と、試験の難易度関わらずに一定の得点を取ることが求められる「絶対評価方式」の2種類が存在します。

この観点から、主な国家資格試験を分類すると以下のようになります。

  • 相対評価
資格名 相対評価の例(2019年度)
宅建 35/50点
社労士 選択式は26/40点、択一式43/70点
司法書士 197/280点
公認会計士 短答式は第Ⅰ・Ⅱ回共に63%の正答率
論文式は52%以上の正答率
※両試験とも1科目でも40%未満の正答率があった場合は不合格
  • 絶対評価
資格 合格基準
行政書士 180/300点以上を取得
弁理士 短答式は39/60点、論文式は偏差値換算で54

※行政書士試験は、合格率が大幅に下がった場合に補正措置が下る場合あり

相対評価試験は、基本的にその年の難易度によって点数が変化するため、簡単な年には例年以上の点数を取る必要がある点は厄介な点といえますが、逆に難しい年は低い点数でも十分受かる可能性があるなど、難易度に応じた評価をしてもらえる点が特徴的です。

一方、行政書士も含まれる絶対評価試験は、合格までの目標が立てやすい試験となっていますが、難易度にかかわらず一定の点数を取る必要があるため、難易度が上昇した際には、評価方法として不利になりやすいです。

行政書士試験の合格点の数字を見ると、他の超難関国家資格と正答率のパーセンテージが若干程度低い場合が多いため、この絶対値から比較すると行政書士は弁理士、司法書士、公認会計士と比較すると簡単な資格であるといえるでしょう。

行政書士の難易度は易化している?

行政書士試験の直近10年間の合格率は、10%から15%の間を推移しています。数年前までは合格率が一桁台が当たり前でしたが、ここ5年ほどは上昇しており、二桁台が続いています

合格率が上がっている理由としては、問題が簡単になっていることもあるでしょうが、受験者数の減少が一番に挙げられます。

平成20年度の受験者数が63,907人であったのに比べ、令和元年度の受験者数は39,821人となっており、6割ほど減少していることがわかります。

それに比べて合格者数は5千人程度で一定していて、それが合格率の幅につながっていると考えられます。

ただ、ここ数年は受験者数は4万人弱で安定しており、減少の幅は以前ほど大きくありません。そのため、今後はこのような合格が容易になる傾向はあまり見られなくなってくることが予想されます。

取得を目指されている方は、難易度が低い水準で安定している今が絶好の機会と言えるでしょう。

民法大改正による難易度の変化には注意が必要

2020年度から、120年間改正されてこなかった民法大改正が行われ、これに伴い行政書士試験にも大きな影響が出ています。

民法の出題方法については以下の通りとなります。

出題形式 問題数 配点
5肢択一式 9問 36点
記述式 2問 40点

ここから、民法の合計配点は76/300点ということになり、全体の4分の1を占めています。

この根幹を占める科目の内容が大幅に改正されるということで、試験の難易度に与える影響は必至であるといえるでしょう。

最新の情報をアップデートして、きちんと対策するか否かで、難易度の体感は大きく変化するため、最新の情報を基に民法を勉強する必要があります。

具体的な改正箇所

行政書士試験に影響する主な改正箇所として、

  • 債権法改正
  • 相続法の改正
  • 特別養子縁組制度の改正

が挙げられます。

具体的な改正内容は以下の表のとおりとなります。

改正箇所 具体的な変更内容
債権法 錯誤、消滅時効の期間の統一化、法定利率を変動させるための規定新設など
相続法 配偶者の居住権の保護の方策や遺産分割や遺言制度に関連する見直しが図られる
特別養子縁組制度 特別養子縁組における養子年齢上限を6歳未満→原則15歳未満に引き上げ

よって、これらの改正箇所は参考書や通信講座の講義を使いもれなく押さえておく必要があります。

行政書士は簡単という意見は本当なの?

疑問 ネット上の書き込みなどでは「行政書士は簡単だ」といった意見も多いです。中には独学で150時間ほどで取れたという人もいるほどです。

しかし、10%から15%程度の合格率や、合格までに必要な500~800時間ほどの勉強時間を見れば、決して簡単とは言えない試験であることは明白だとわかるでしょう。

合格率について見てみると、10年ほど前のように6%という低い数値は出なくなってきたものの、依然として合格率は10%から15%と低いので、簡単に合格できるような試験ではありません。

法律系の国家資格の中でも難易度は中程度で、平易と言われるFP3級のように簡単に取れる資格ではないので、簡単だろうと高を括って良いものではありません。

行政書士試験ではモチベーションを保って500~800時間ほど勉強し続けなければなりません。

モチベーションが保てずに何年も連続で不合格になってしまう方や途中であきらめて来年度の試験まで勉強が止まってしまう方も多いのが国家資格の試験勉強です。

独学で合格しようとするならば、しっかりと対策を立てなければいつまでも合格できないままになってしまいます。予備校や通信講座で計画的に勉強することも視野に入れるといいでしょう。

行政書士は誰でも取れる?

合格率が10%から15%ということは、毎年の受験者の中で9割近くの人が落ちているということです。

ただし受験資格の制限はないので、いつでも、誰でも試験を受けることができます。極端なことをいえば80歳になっても受け続けることができるわけです。

合格率はそこまで高くないにも関わらず、どうして行政書士が誰でも取れると言われるのでしょうか。

一つ目の理由として、税理士や弁護士といった資格を持っていれば行政書士試験を受けずとも行政書士登録ができること。二つ目の理由として、公務員として17年の実務経験がある場合には行政書士になれることが挙げられるでしょう。

しかしこの場合も、司法試験や税理士試験といった超難関資格に合格する必要があったり、公務員試験に合格して17年という長い期間の就労経験が必要であったりするため、「誰でも取れる」という認識が誤っていることがわかると思います。

独学でも問題なく合格できる?

独学での合格はもちろん不可能ではありませんが、だからといって「誰でも」合格できるかは全く別です

完全な独学のみではモチベーションを保ち続けることが難しいため、ストイックに、自分に厳しくペース配分を保てる人に限られます。

特に法律を初めて学ぶ方にとっては独学はかなり難しいです

一つ一つの単語や用法の確認から自力でやらないといけないため、学ぶ順序などがかなり非効率的になります。通信講座や予備校に行っていてさえ、初学者は法律系の大学を出た人や資格を持っている人と比べて時間がかかると言われているくらいです。

実際、独学で何度か不合格になったために通信講座や予備校の授業を受講し、無事に合格したという方はネット上でも沢山いらっしゃいます。

かかる費用と時間のことを考えれば、最初から通信講座や予備校を頼った方が良いでしょう。

おすすめの通信講座を使って対策しよう!

行政書士対策を行う際には、クオリティの高い講座を使って着実に合格を狙っていくのがおすすめです。

現在は予備校ならず、通信講座でも高い合格実績をたたき出している場合が多いので、選ぶ際には教材の質に加えて講座の実績面もしっかりチェックするようにしましょう。

これら2つの側面を満たした通信講座がフォーサイトの行政書士講座です。

合格実績は2019年度で42.6%と全国平均の3.7倍となる非常に高い合格率を誇り、累計受講者は6万人を突破している超人気講座です。

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行政書士の難易度まとめ

行政書士の難易度まとめ

  • 行政書士試験の難易度は高く、試験の合格率は10%から15%
  • 法律系の国家資格の中では中程度の難易度
  • 必要な勉強時間は500時間から800時間ほど
  • 行政書士試験の独学合格は、不可能ではないが相当な努力が必要

行政書士試験の難易度について、他の法律系の国家資格と比較してランキング形式で解説してきました。

国家資格全体でみれば中程度の難易度ですが、ネットで言われているように「誰でも」「簡単に」取れるものではないことがわかります。

一方で、受験資格に制限がなく、また相当な努力と根気が必要とはいえ独学で取得できる資格でもあります。

行政書士資格の取得を目指すかどうか迷っている人は、しっかりと腰を据えて勉強する覚悟を持った上でチャレンジすると良いでしょう。s