【FP試験】受験資格や難易度は?独学で合格は目指せる?
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ファイナンシャルプランナー
FPこう
「ファイナンシャルプランナーの資格に興味があるけれど、実際どれくらい難しいの?」
そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
金融商品の複雑化に伴い、近年注目が高まっているこの資格。取得したいと考えている方は多いでしょうが、実際ファイナンシャルプランナーの難易度は独学で目指せるものなのでしょうか?
この記事では、そんなファイナンシャルプランナー試験、通称FP試験の難易度や受験資格について詳しく解説していきます!
読み終わる頃にはFP試験についてはばっちりです!
FP試験の受験資格と難易度をざっくり説明すると
- FP2級を受けるには受験資格が必要
- FP試験は国家試験の中では比較的易しい難易度
- 独学でも合格は目指せるレベル
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FP試験の概要を紹介!
ファイナンシャルプランナーの資格取得を目指すのであれば、試験日、受験資格、試験内容と言った事を把握しておく必要があります。
では、ファイナンシャルプランナー試験の概要はどの様なものなのでしょうか?
試験日程
ファイナンシャルプランナーの試験日程は例年、2級・3級共に5月、9月、1月の年3回実施されています。年数回試験にチャレンジ出来るので、チャンスが多く独学でも狙いやすいのが特徴的な資格だと言えるでしょう。
なお、今年度(2023年)の試験日、申込み期間、合格発表の日程は以下の通りで、いずれも日曜日に行われています。
試験日 | 申し込み期間 | 合格発表 | |
---|---|---|---|
第1回FP試験 | 2023/5/28(日) | 3/17~4/7 | 7/4 |
第2回FP試験 | 2023/9/10(日) | 7/5~7/25 | 10/20 |
第3回FP試験 | 2024/1/28(日) | 11/14~12/5 | 3/8 |
受検資格はある?
ファイナンシャルプランナー試験には受験資格がありますが、3級に関しては『FP業務に従事している者、または従事しようとしている者』となっているので、実質2級のみに受験資格が設定されています。
なお、2級の受験資格については、以下の4つのいずれかをクリアしている事が求められます。
- FP3級の合格者
- FP業務に関する2年以上の実務経験者
- 日本FP協会認定のAFP認定研修修了者
- 厚生労働省が認定する技能審査3級合格者
FPの試験内容
ファイナンシャルプランナーの試験内容は、学科試験と実技試験で構成されています。なお、FP2級・FP3級共に正答率が60%で合格となっています。
学科試験
ファイナンシャルプランナーの学科試験で取り扱われる分野は以下の通りです。なお、学科試験はマークシート式となっていますが、FP2級とFP3級では問題の選択肢が若干異なります。
- ライフプランニングと資金計画
社会保険や公的年金に加え、ファイナンシャルプランナーとしての倫理を学ぶ分野
- 金融資産運用
金融資産運用に関わるリスク分析や保険対策など、金融商品の種類や特徴を学ぶ分野
- タックスプランニング
節税等といった税金の基礎的な知識を学ぶ分野で、ファイナンシャルプランナーの基礎
- リスク管理
保険の2大分野である生命保険、損害保険に関する知識とそれに基づいたプランニング
- 不動産
不動産取引やそれに関わる登記、都市計画全般に関する問題と言った幅広い不動産知識が求められる分野
- 相続・事業承継
相続の一般知識、相続及び贈与税、財産評価、など、最も難しいとされる分野
試験方式はマークシート式ですが、FP2級とFP3級で以下のように異なっています。
級 | 学科試験の方式 |
---|---|
FP2級 | マークシート方式で60問出題され、4択問題 |
FP3級 | マークシート方式で60問出題され、前半30問は2択、後半30問は3択 |
実技試験
ファイナンシャルプランナーとして必要な知識を出題され、以下の項目に関して図表等の読み取りや計算などを行い技能の有無を判断します。
- フィナンシャルプランナーとしての倫理と関連する法律
- 実際にプランニングする際の手続き
- クライアントの資産状況の分析及び評価
- 提示するプランを検討し作成
なお、FP2級とFP3級では試験の方式が以下の様に異なっています。
FP2級 | FP3級 | |
---|---|---|
実技試験(きんざい) | 筆記試験方式で5つの項目で出題され(計40問程度)、計算問題を含む記述式 | 筆記試験方式で5つの項目で題され(計15問)3択問題 |
実技試験(FP協会) | 筆記試験方式で40個程度の項目から約60~70問出題され、計算問題を含む記述式 | マークシート方式で20問され、3択問題 |
片方ずつ受検も可能!
ファイナンシャルプランナーは学科試験と実技試験の両方を受験する必要があり、合否はそれぞれに判断されています。
そのため、場合によってはどちらか一方の試験に失敗してしまう事も考えられますが、逆に考えれば片方ずつ受検する事も可能だと言えます。
事実、一部合格者(学科ののみ合格など)は、試験実施日の翌々年度末まで有効となっているので、忙しいなどの理由で勉強が十分でない人は、計画的にファイナンシャルプランナーにチャレンジする事が出来ます。
FP試験は独学合格できるのか
FP試験の受験者数に対する合格者数の割合はFP3級でおよそ65%、FP2級でも30%台と、FP試験は国家試験の中では比較的易しい試験とされています。
事実、独学で勉強して資格を取得されている方もいらっしゃるので、独学でも合格は十分狙えます。
ただし、独学で勉強する事にはメリットばかりではなく、デメリットもあることは念頭に置いておくべきでしょう。
独学のメリットは?
FP試験を独学で勉強するメリットには以下のようなものがあります。
費用が安く済むことが多い
FP試験を独学で勉強する最大のメリットが、費用を安く抑えられる事です。何らかのスクールに通えば10万円を越えてしまうのに対し、独学であれば数万円で抑えることが可能です。
例えば、テキスト等ならば1万円程度で、通信講座でさえも数万円程度なので、コストパフォーマンスはばっちりです!
時間に縛られない
FP試験にチャレンジされる方は、社会人であるというケースがほとんどです。日中は仕事を行い、場合によっては残業や出張などがある状況で、決まった時間にスクール等に通うのは難しい事でしょう。
しかし、独学で勉強するのであれば、自分の好きな時間・場所いつでも行えます。また、自分のペースで学習が行えるので、着実に知識をものにすることも可能です。
自分でスケジュール管理を行わなければならないというネックはありますが、時間の融通の効く勉強方法なので、社会人に向いた資格取得の方法だと言えます。
自分に必要な分野を深められる
FP試験はお金に纏わる資格なので、金融系や公的年金、不動産など幅広い分野を扱います。いずれも資格取得には欠かせない分野であるものの、仕事上深めなければならない分野は人によって異なるはずです。
その点、独学によるFP試験の勉強であれば、自分に必要な分野の知識を深める事が出来るので、単なる資格取得ではなくしっかりとしたキャリア形成が行えます。
独学のデメリット
FP試験を独学で勉強するデメリットには以下のようなものがあります。
良質なテキストを探すのが難しい
FP試験に向けて独学で勉強するには、良質なテキストを手に入れる事が不可欠です。
特に、FP試験は学科・実技と分かれているので、それぞれのテキストを用意する事に加え、過去問を重点的にやり込むことが合格のカギを握るので、分かりやすい解説の付いた過去問テキストが必要です。
勿論、ネットショップ等でトップセラーになっている商品を選ぶのは一つの方法ですが、それが本当に自分に合った教材であるのか、受験対策として適当であるのかを事前に知る事は出来ません。
もし適していない教材を安易に選んでしまうとお金だけでなく貴重な時間も無駄にしてしまいかねないので、独学で勉強する際に重要な点となります。
法改正に自分で対応する必要あり
ファイナンシャルプランナーに関わる法律は、日々更新されています。特に、税法などは頻繁に改正が行われるので、試験の問題も前年とまるっきり同じとは限らないのです。
また、傾向としてFP試験では法改正が行われた分野に関しては、法改正の理解力を図るためにその年の試験で出題される事もままあります。
独学で勉強を行う場合、法改正にも自分で対処しなければなりません。特に過去問を解く際には、現行法とは異なっていないかどうかを自分で調べて正しい回答を導くという作業が必要になりますが、これには多くの時間と労力を費やさなければならないでしょう。
受検資格が得られない場合も
FP3級には受験資格はありませんが、FP2級では2年以上の実務経験者、FP3級の合格者、日本FP協会の認定講座の修了者のいずれかで無いと受験をすることは出来なくなっています。
そのため完全に独学でチャレンジする場合、FP3級に合格してからでないとFP2級試験を受けることは出来ません。比較的易しいFP3級試験を飛ばして2級から受けるということができず、遠回りになってしまうのです。
しかし、『日本FP協会の認定講座』を通信講座などで修了すれば、2年以上の実務経験を経る必要はありません。そのため、もし未経験でいきなりFP2級試験を受験したい場合は、認定講座を受講することをおすすめします!
FP試験の難易度・合格率
FP試験は、2級・3級共にさほど難しいものではありません。実際にどれくらいの難易度で毎年どれくらいの方が合格しているのか、詳しく見ていきましょう。
FP3級
FP3級の平均合格率は70~80%台とかなり高くなっています。
もう少し後で説明しますが、FP試験は「日本FP協会」と「きんざい」という団体でそれぞれ実施されています。過去16回分の試験の合格率は、学科試験、実技試験それぞれ以下の通りです。
FP3級の試験の合格率は、学科・実技共に高い合格率で推移しています。平均合格率70~80%台は国家試験の中ではかなり易しい難易度であり、しっかりと勉強すればほぼほぼ合格できる資格だと言えるでしょう。
FP3級の難易度についての詳細は以下の記事をご覧ください。
FP2級
FP2級の平均合格率は30~40%台とFP3級よりは難易度が高いものの、国家資格の中では比較的易しい難易度だと言えます。なお、過去16回分の試験の合格率は、学科試験、実技試験それぞれ以下の通りです。
過去の合格率の推移を見てみると、実技よりも学科試験の方が合格率が低くなっています。そのため、学科試験を重点的に勉強するほうが良く、学科に受かる勉強量があれば実技も合格する確率が高いと言えるでしょう。
合格のための得点率
資格試験の中には、受験者間での競争を図るために相対評価で合格者を決め、一定の合格者を出すものがあります。しかしFP試験ではそういったシステムではなく絶対評価方式を採用しており、正答率60%以上で合格としています。
つまり、FP試験ではファイナンシャルプランナーの能力が一定以上であることが求められているので、しっかりと勉強を行うようにする必要があると言えるでしょう。
FP試験の実施団体は「日本FP協会」と「きんざい」の2つ
FP試験の実施団体は「日本FP協会」と「きんざい」の2つが存在しています。どちらで資格取得を行っても、資格としての価値は変わらないのですが、実技試験の問題内容が異なります。
日本FP協会では1種類であるのに対し、きんざいでは複数の中から選択して受験するようになっています。
FP3級のきんざいの実技試験
FP3級のきんざいの実技試験では、以下の2つの中からどちらかの科目を選択するようになっています。
-
個人資産相談業務
-
保険顧客相談業務
きんざいの実技試験では上記の2種類のうちから選択できますが、殆どのテキストが資産設計や個人資産相談業務を取り扱っているので、特別な理由がない限りは1.「個人資産相談業務」を選ぶようにすると良いでしょう。
FP2級のきんざいの実技試験
FP2級のきんざいの実技試験では、以下の4つの中より科目を選択するようになっています。なおFP3級同様、1.「個人資産相談業務」を選ぶのが無難ですが、仕事上生命保険や損害保険を扱うのであれば、それ以外でも構いません。
-
個人資産相談業務
-
中小事業主資産相談業務
-
生保顧客資産相談業務
-
損保顧客資産相談業務
「日本FP協会」と「きんざい」では試験問題や試験日程、合格率などがどう違うのかを見比べ、自分に合った方を選ぶようにすると良いでしょう。
日本FP協会ときんざいの違いについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
FP試験当日の流れ
FP試験当日の流れや気を付けなければならないことをご紹介します。
試験当日の持ち物
試験当日に必ず必要なものは以下の通りです。
- 受験票
- 本人確認書類 … 顔写真のあるもの
- 筆記用具 … HBの鉛筆またはシャープペンシルと消しゴム
- 電卓 … Σや常用対数のある関数電卓は不可
- 腕時計 … 検索機能のあるものは不可
本人確認書類は顔写真付きのものが必要です。運転免許証や学生証、社員証など顔がはっきり写っているものを用意すると良いでしょう。
また、試験会場に時計が設置されていなかったり、自分の席からは見えにくい場所にあったりする可能性があるため、腕時計も忘れないようにしましょう。
筆記用具や電卓等は試験会場での貸出は一切行われていないので、必ず持参する必要があります。更に、試験中は以上の5つ以外の持ち物以外机上に置くことが許されていないので、スマホ等を時計や電卓代わりにすることは出来ません。
試験時間
FP試験の試験時間は、以下の通りです。なお、試験開始20分前に禁止事項などのアナウンスが開始されるので、時間に余裕を持って会場入りする必要があります。また、学科試験は試験開始から60分で途中退出が可能となるので、見直しまで終わったのであれば退出しても問題ありません。
試験時間 | 所要時間 | |
---|---|---|
学科試験 | 10:00~12:00 | 120分 |
実技試験 | 13:30~15:00 | 90分 |
なお、実技試験は昼食を挟んで午後から行われますが、会場周辺の飲食店やコンビニでの混雑が予測されるので、昼食は予め用意しておいた方が良いでしょう。
合格発表
FP試験の合格発表は、試験からおよそ1ヶ月後に行われています。日本FP協会・きんざいいずれで受験しても、合格発表日にウェブサイトで確認することが可能ですが、学科や実技で何点取ったかを確認することはできません。
詳細は後日郵送される合否通知書で確認でき、合格した際は技能検定合格証書も同封されます。
FP試験の受験資格や難易度まとめ
FP試験の受験資格や難易度まとめ
- FP試験は学科試験と実技試験に分かれている
- FP資格は難易度が比較的低いので他の国家資格より取得しやすい
- FP2級の受験には受験資格をクリアする必要がある
- 独学で合格が目指せる試験
ここまでファイナンシャルプランナーの資格について解説してきました。
2級を取得することができれば、より実務でファイナンシャルプランナーの知識を活かす事ができるのでぜひFP2級合格を目指して頑張りましょう!