FP試験の合格点はどれくらい?FP3級・2級・1級を整理して紹介!
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ファイナンシャルプランナー
FPこう
「FP試験ってどれくらい正解すれば合格できるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
受験生であれば誰でも、試験の合格ラインは気になるポイントですよね。
そこでこの記事では、FP技能士試験の合格点について、資格のランク別に整理して紹介します!
この記事を読んで合格ラインや合格基準点を正確に把握し、無駄のない効率的な勉強に役立ててください!
FP試験の合格点をざっくり説明すると
- ランクや試験の種類によらず、全ての試験で6割を正答できれば確実に合格できる
- FP試験のランクは3級、2級、1級に分かれている
- FP試験は、学科試験と実技試験の二種類を受ける必要がある
FP試験について
ファイナンシャルプランナー(FP)とは、年金や保険などのお金に関する幅広い知識を備え、顧客やその家族の資産設計をアドバイスしたり、家計の改善を測ったりする専門家のことを指します。
FPの検定や資格には、国家検定であるFP技能士とNPO法人日本FP協会が認定する「CFP資格」(上級資格)および「AFP資格」があります。
特にFP技能士の資格は、比較的取得しやすいことや、資格取得を通じて自分自身の生活に役立つお金の知識を学べるので、多くの人から人気を集めています。
またFP技能士検定には学科試験と実技試験があり、3級から1級まで存在します。
おすすめする人として
- 入門としてFPの資格を受けてみたい方には3級FP技能士
- 資格を仕事や就活などで実践的に活かしたい方は2級FP技能士
- ファイナンシャルプランニングの専門家として働きたい方には1級FP技能士
が挙げられます。
試験範囲
FP試験範囲は以下の通りです。ただし、級が上がるに連れてよりも深い知識が問われるので注意しましょう。
試験科目 | 内容 |
---|---|
ライフプランニングと資金計画 | ライフプランの考え方や複利計算に関する問題 |
リスク管理 | 保険に関する問題 |
金融資産運用 | 金融資産(株・預金・債券など)に関する問題 |
タックスプランニング | 税金(主に所得税)に関する問題 |
不動産 | 不動産に関する規制法の問題 |
相続・事業継承 | 相続・贈与に関する問題 |
それでは、FP技能士試験の合格点について詳しく見ていきましょう。
FP試験の合格ライン
FP技能検定の試験は1~3級、学科・実技試験問わず、全て6割の得点率を取ることで必ず合格できます。
FP試験は、他の受験生と競い合い上位何%が合格するというような試験ではありません。
そのため受験者を惑わすいわゆる「ひっかけ問題」のような受験者を落とすための出題をすることはありません。
つまり、FP試験は正攻法の勉強をすることで、確実に合格にたどり着くことができると言えるでしょう。
試験を実施する機関が2つある
FP技能検定では、複数指定試験機関方式という方式を取っています。
一般社団法人金融財政事情研究会(以下きんざい)と、特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下日本FP協会)の2つの団体によって試験が実施されています。
どちらの実施する検定でも合格すれば国家資格である1~3級FP技能士の資格を取得することができます。
取得できる資格も同一のものです。
ただし、きんざいと日本FP協会で実施される試験には内容が異なる部分もあります。
したがって試験実施団体によって、必要な得点率が60%であることは変わりませんが、合格点が変わってくるのです。
これを踏まえた上で、それぞれの級の合格点を具体的に見ていきましょう。
FP3級の合格点
まずはFP3級の合格基準点をみていきましょう。
上述の通り正答率6割で合格できるのは変わりませんが、試験の種類により合計点が異なるので、合格基準点も変わってきます。
学科試験
FP3級の学科試験は、きんざい・日本FP協会どちらで受けても、マークシート方式(〇×式30問、三答択一式30問)で、全60問出題されます。
合格点は 60点満点中36点以上(得点率60%以上) です。学科試験はFP協会・きんさい共に、午前中に2時間かけて行われます。
FP3級の学科試験は、FP基礎レベルの非常に易しい問題であるため、ある程度勉強すれば合格することができます。
簡単な問題が出題されますが、実技試験よりも学科試験の方が少し難易度が高くなっています。
学科試験の平均合格率は、FP協会の試験が約70%~80%、きんざいの試験が約50%~70%となっており、平均合格率はFP協会・きんざいともにかなり高い数字になっていると言えるでしょう。
実技試験
FP3級の実技試験は、マークシート式の筆記試験です。
実技試験と言われると何か業務を実際にやってみせなければいけない…と身構えてしまうかもしれませんが、実際は筆記試験を行うだけになります。
実技試験は、学科試験とは異なりきんざいと日本FP協会で扱う科目に違いがあります。
それぞれの実技試験の出題科目や合格点について見ていきましょう。
きんざいのFP3級実技試験
-
出題科目:個人資産相談業務、保険顧客資産業務
-
問題形式:事例形式で5題出題
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合格点:50点満点中30点以上
-
合格率(個人資産相談業務):67.56%
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合格率(保険顧客資産業務):40.05%
※合格率は2023年1月試験の数字
データ出典:きんざい公式HP
日本FP協会のFP3級実技試験
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出題科目:資産設計提案業務
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問題形式:三択問題で20問出題
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合格点:100点満点中60点以上
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合格率:88.34%
※合格率は2023年1月の数字
データ出典:日本FP協会公式HP
平均合格率に注目すると、日本FP協会での出題の方がきんざいよりも試験が簡単な傾向にあると言えるでしょう。
FP3級の試験についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
FP2級の合格点
FP2級の試験は学科は全て4択(3級は2択と3択)で、実技は筆記の計算問題が増え、より深い知識が問われるため3級に比べると難易度は高くなります。
しかし、FP2級の試験は、合格率が比較的高い、過去問からの出題量が多い、引っ掛け問題が少ない等の理由から他の国家資格と比べると難易度は低いと言えるでしょう。
試験問題の配点は、学科試験が1問1点とわかりやすいのですが、実技試験については配点は非公開となっています。
それでは、FP2級の合格基準点も同様にみていきましょう。
学科試験
FP2級の学科試験は3級と同様マークシート方式ですが、出題形式が「○×問題30問・三択問題30問」から「四択問題60問」になるので問題の難度は上がります。
試験はきんざい・日本FP協会のどちらで受けてもOKです。
合格点はきんざい・日本FP協会いずれも3級と同様の 60点満点中36点以上(得点率60%以上) になります。
また、平均合格率はFP協会が約35%~45%、きんざいが約20%~30%となっており、FP3級(約70~80%)に比べると低くなることが見て取れます。
したがって、FP2級の試験では、実際のFP実務で求められる知識が問われるため、ある程度の勉強は必要になると言えるでしょう。
実技試験
FP2級の実技試験は、記述式の筆記試験(空欄記入、語群選択、択一式)です。
FP3級と同様に、きんざいと日本FP協会で扱う問題に違いがあります。
きんざいと日本FP協会の試験の違いの実技試験の内容と合格点について見ていきましょう。
きんざいのFP2級実技試験
-
出題科目:個人資産相談業務、生保顧客資産相談業務、中小事業主資産相談業務、損保顧客資産相談業務から一つ選択
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問題形式:記述の事例形式で5題出題
-
合格点:50点満点中30点以上
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合格率:31.9%~62.98%
データ出典:きんざい公式HP
日本FP協会のFP2級実技試験
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出題科目:資産設計提案業務
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問題形式:筆記試験方式で40個程度の項目から約60~70問出題され、計算問題を含む
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合格点:100点満点中60点以上
-
合格率:59.53%
データ出典:日本FP協会公式HP
※合格率は2023年1月試験の数字
このように、合計点数の6割得点すれば合格ということになります。
一方で日本FP協会の試験の方が合格率が高い位置で安定しているため、受験科目に特に制約がない場合はこちらの学科試験・実技試験を受験すると良いでしょう。
FP2級試験についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
FP1級資格への道
FP1級は難易度が高く、資格を取る流れも2、3級とは異なり非常にややこしくなっています。
FP1級を取得するためには、FP1級技能検定の「実技試験」を合格することが必要になります。
ただし、このFP1級「実技試験」を受験する資格を得るまでの道筋が複雑になっています。
その道筋はきんざいの学科試験に受験し合格する、または、CFP資格審査試験に合格するの二つに大まかに分けられます。
きんざい実施の学科試験を受験する
きんざい実施のFP1級学科試験を受験し合格することで、FP1級の実技試験に進むことができます。
この場合でも、日本FP協会実施の実技試験を受験することが可能です。
きんざいのFP1級学科試験からスタートするこのルートは、FP1級の資格取得のみが目的となるためFP1級への最短コースとなります。
また直近10回のきんざい主催の学科試験の平均合格率は12%程度です。合格率1ケタ台の回もあるため、難易度が高い試験であると言えるでしょう。
CFP資格審査試験に合格する
こちらは、主に民間資格であるCFPのライセンスを取得したい人向けのルートになります。
CFP登録の資格を得るためには、AFP登録ののち「CFP資格審査試験」に合格する必要があります。
また「CFP資格審査試験」に合格すれば、学科試験を受けなくてもFP1級の実技試験を受ける資格を得ることができます。
ただし、AFP登録認定までの手間を挟むためお金と時間がかかります。
CFP資格審査試験は6つの科目試験から構成されています。
1科目ごとに合否が決まり、合格した場合は有効期限が存在しません。
よって、6科目全体としては不合格になってしまった場合でも、次回以降は合格した科目の勉強をする必要がなく、他の科目の勉強に集中できるのです。
CFP資格審査試験の合格点は公表されていませんが、平均合格率は各科目の3割~4割程度となっています。数回試験を受けて6科目すべて合格する、という方法が良いでしょう。
FP1級の合格点
他の級に比べてやや複雑なFP1級ですが、その合格点はどのくらいなのでしょうか?解説していきます。
きんざい
前述したとおり、きんざいのFP1級試験では学科試験と実技試験が実施されています。
FP1級の学科試験を行っているのはきんざいのみです。
FP1級は、FPの最上位資格と位置付けられています。
そのため、2級よりも法律知識と実務知識を含むさらに広く深い知識が求められ、より専門性が高い問題が出題されます。
学科試験
FP1級学科試験では、基礎編と応用編の二種類の出題形式があります。
基礎編は、マークシート方式(四答択一式)による筆記試験が50問出題されます。
応用編は、記述式による筆記試験が5題出題されます。
合格点は200点満点中120点以上です。
試験に向けては150点を目指すイメージで勉強を進めていきましょう。
FP1級の学科試験の基礎編は範囲が広く、過去問からの出題が少ないため、応用編を比べると特に難しいです。試験は1日で開催され、午前に基礎編、午後に応用編が実施されます。
実技試験
「資産相談業務」の科目について、口頭試問方式(面接形式)で2題出題されます。
合格点は200点満点中120点以上です。
日本FP協会
日本FP協会で実施するFP1級試験は実技試験のみです。
学科試験を受験したい場合は、きんざいで試験を受けなければなりません。
日本FP協会実施のFP1級実技試験では、「資産設計提案業務」の科目について記述式による筆記試験を行います。
筆記試験には、択一式、語群選択、空欄記入、論述の各形式が含まれ、2題の出題で全20問出題されます。
合格点は200点満点中120点以上です。
FP1級の試験についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
FP試験の合格ラインまとめ
FP試験の合格ラインまとめ
- 6割の正答率という絶対評価で合否が決定する
- 学科試験はマークシート式、実技試験は筆記記述式が多い
- FP1級合格には2つのルートが存在する
FP試験の合格ラインをそれぞれの試験種別で紹介しました!
この記事を読まれた方が、無事合格点を超えて資格を取得されることを祈っております。