行政書士がバイトするなら?副業や兼業、事務所求人について徹底調査!

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行政書士

宮城彩奈

「行政書士になったけれど収入が少なくてバイトをしたい…」

「行政書士が副業や兼業をする場合はどんな仕事が良いのだろう?」

行政書士として開業しても収入が安定するまでには時間が掛かることも多いので、バイト副業を考えている行政書士もいると思います。

また行政書士の資格取得に向けて勉強している人でも、実際に行政書士として働く時のことが気になる人もいるのではないでしょうか?

そこでこの記事では行政書士の副業や兼業、事務所求人について解説していきます!

本業である行政書士業務にバイトが役立つ場合とそうでない場合があるので、行政書士として成長・活躍する上で是非参考にして下さい!

行政書士のバイトについてざっくり説明すると

  • 本業は行政書士事務所の運営なのでバイトはおすすめできない
  • 閑散期にバイトをする場合には適切なバイト先の選択が重要
  • 行政書士事務所の求人面接は事務員の実情を理解して臨むべき

行政書士がバイトってアリ?

バイトの可否 行政書士資格を取得して事務所を開設したとしても、暫くの間はアルバイトやパートで生計を立てる行政書士が一定数存在します。

行政書士として収入が安定するまでには時間が掛かるので、最初のうちは事務所存続のためにも副業収入がどうしても必要だからです。

そこで以下では行政書士のアルバイトの特徴について解説します。

本業の行政書士業務を継続するためにこそ副業収入でつなぐべきですが、あくまで本業は行政書士なのでバランスの取り方が重要です。

行政書士として成長し活躍する上で役立つ知識を紹介していきます。

兼業は基本的におすすめできない

アルバイトやパートはあくまで副業に過ぎません。行政書士事務所の運営のように真剣に経営面を考える必要もない単発的な仕事です。

短期的には安定した収入が見込めるだけに、本業である行政書士事務所の運営そっちのけでバイトに明け暮れてしまうケースもあります。

行政書士事務所の収入を安定させて軌道に乗せることが目的なのに、収入が安定しないことを理由に本業が疎かになっては本末転倒です。

そのため兼業は基本的にはおすすめできない選択肢となります。

バイト先は顧客ではない

行政書士事務所を開きながらバイトをする人の中には「バイト先が顧客になるかもしれないから」という理由を挙げる人がいます。

しかしこれも正しくありません。行政書士の仕事は相談者のプライバシーを全て知り得る仕事であり、依頼する顧客側の心理からすれば面識のある人に頼んで個人情報を知らせたいとは思わないからです。

もちろん簡単な仕事の依頼は来るかもしれませんが、面識のない行政書士に頼むほうが顧客としては心理的抵抗もありません。そのためバイト先から大きな仕事につながるとは考えないほうが妥当でしょう。

「補助者」の経験は使えない

行政書士事務所の補助者の求人に応募する人もいますが、「行政書士事務所で補助者として働けば実務経験を積めるだろう」といった考え方は安易であり関心できません。

補助者の仕事は行政書士業務とは関係がない仕事が多く、チラシ配りや来客対応、事務所掃除などを行うケースが多いと言えるでしょう。

これらの仕事で行政書士としてのスキルが身に付く訳がなく、さらに行政書士業界は若手を育てようといった風習がないことも特徴です。

弁護士のイソ弁のように新人を育てる文化はないので、わざわざ将来の競争相手になるような行政書士を育てる意識も働きません。

そのため行政書士事務所で働いたとしても経験を積んだり成長できる訳ではなく、補助者の求人があった場合でも他の仕事よりメリットが大きいとは言えません。

バイトするならこんなとこ

求人情報を確認する様子 行政書士の魅力は独立開業できることであり、これは企業に就職した場合には無いメリットです。収益を独り占めできることが醍醐味なので、バイトをしないで済むならそのほうが良いに決まっています。

しかし仕事の量には波があり、閑散期にはバイトをしないと資金が底を尽きることも当然あり得ます。そしてその場合には、行政書士業務に悪影響を与えず、逆に本業にとっても役立つバイトをすべきです。

そこで以下ではバイト選びのポイントを紹介していきます。バイトと本業の相乗効果で"成長・活躍できる行政書士"を目指しましょう。

良すぎるバイト先はダメ

福利厚生がしっかりとしていたり人間関係が良すぎると、逆にバイト先の快適さ故に辞められなくなる場合があります。

もちろん中には「いつかは行政書士事務所の運営だけで今と同等以上の収入を得られるようになってみせる!」と熱い想いを持ち続けられる人もいますが、居心地の良いバイト先を選ぶのは総じて危険です。

ずっと雇ってくれそうなバイト先は逆に良くないので、「早く辞めてしまいたいな」と思うくらいのバイト先を選ぶほうが良いでしょう。

時給は高めで短期決戦

バイトはあくまで本業をつなぐための資金獲得手段であり、時給が高いバイトで資金を効率的に集めることが大切です。

低時給でダラダラと長時間バイトをして本業の時間が減っては意味がありません。高時給バイトを短期間で繰り返すことがおすすめです。

目的を見誤らないようにするように気をつけましょう。

接客業はおすすめ

行政書士の仕事ではコミュニケーション能力が欠かせません。依頼者の悩みや気持ちを汲み取りながら相談に応じたり、企業経営者向けのコンサルティング業務を行うのが行政書士の仕事だからです。

接客ノウハウを学べる接客業はバイト先として最適であり、コールセンターや事務所の受付等でバイトをすると本業にも役立つでしょう。

この際は、お金を稼ぐことはもちろん、顧客にとって気持ちの良い接客スキルを身に着けられるように意識するようにしましょう。

ゆるいコミット感で

行政書士を目指す人は資格試験に向けて真面目に勉強できる性格の人が多く、バイトでも真面目に熱心に取り組む人が多いと言えます。

しかしだからこそバイト先でも責任を押し付けられやすく、人手が足りていない職場であれば責任感故に尚更辞めにくくなります。

特にバイトリーダーになってしまったり人手不足の職場で働く場合は、辞めることへの罪悪感まで感じてしまうこともあるはずです。

仕事や責任を任されて嬉しく感じる人もいるでしょうが、「本業はあくまで行政書士事務所の仕事」ということを忘れてはいけません。

バイト先での人間関係や距離感は近くし過ぎずに、緩いコミット感をキープするようにしましょう。

できるなら士業事務所勤め

士業事務所でバイトをすれば事務所の運営方法経営手法を学べる機会を得られます。欲を言えば行政書士事務所で雇ってもらうことが理想ですが、司法書士や社労士の事務所でも学べる事は多いはずです。

行政書士事務所の補助者については既述の通り実務経験としては役に立ちませんが、実際に行政書士として活躍している人の姿から「見て学べること」を得られる点は大きなメリットです。

事務所のマニュアルや来客対応の方法など、様々なノウハウを身に付けるためにも士業事務所でのバイトがおすすめです。

事務所に雇ってもらうには?

事務所求人への疑問 行政書士事務所や他士業の事務所でのバイトが良いと書きましたが、運よく求人を見つけても人気があって高倍率の可能性もあります。

採用面接に通って就職することは決して簡単ではありません。雇ってもらうためには事前の準備や知識が必要です。

そこで以下では事務所勤めの事務員の実情採用されるために持っていると良いスキルについて紹介していきます。

事務所に雇ってもらえれば自身の事務所運営に役立つノウハウが習得できるだけに、採用面接を通過するためにも是非参考にして下さい。

WordとExcelは必須

行政書士をはじめとした士業事務所では書類作成業務が非常に多くあります。事務所が求人を出す場合はこの書類作成の担い手を必要としている場合が多く、WordとExcelは必須のスキルとなります。

また地方の事務所では交通機関が限られているので、移動手段として運転免許も取得が必須であるといえるでしょう。

時給は1,000~1,500円

士業事務所に勤める場合、仮に行政書士資格を持っていたとしても時給相場は1,000~1,500円です。残念ながら決して高い数字であるとはいいがたいでしょう。

ただし他士業の資格を持っていて行政書士以外の仕事も提供できる場合や、英語能力に長けていて永住許可申請等の相談で来た外国人顧客への対応が可能な場合は、時給2000円台も夢ではありません。

行政書士資格が無い人もライバルに

事務所の求人では書類作成を含めて迅速・正確に事務処理をできる人材が求められます。これは行政書士資格の有無とは関係ない話です。

そのため仮に行政書士資格を持っていたとしても油断はできません。本気で面接に臨んで就職を目指している人もいるので、行政書士資格が無い応募者も対等なライバルと考えて臨むようにしましょう。

待遇を求めるなら「急募」求人をまて

数は多くないものの、公共職業安定所や資格学校に行くと稀に行政書士事務所の求人で「急募」案件があります。急募というだけあって時給などの待遇が良いことも多い求人です。

急募案件は滅多に出ないので待たずに他の仕事を探したほうが良い場合もありますが、条件の良い求人を見極めたり待つ意識も大切です。

求人情報は適宜確認して急募案件を見落とさないようにしましょう。

バイトの経験を本業に活かすには?

バイトを本業に活かす方法 本業の行政書士事務所の運営が上手くいかなくて仕方なくバイトをするのと、本業にも活かせるように目的意識を持ってバイトをするのとでは、本業への影響も大きく変わってきます。

事務所の経営を日頃から頑張ることは当然ですが、さらにバイトという機会を活かして自身の成長速度を早めることが出来れば、あなたが行政書士として開花できる日もずっと近くなるはずです。

これは行政書士業務に限らず仕事をする上で大切な視点になります。本業のつなぎとしてバイトをするにしても、本業に役立つようにバイトをする意識が大切です。

自分が目指す行政書士のイメージとリンクさせる

例えば飲食店を開業する起業家をサポートする行政書士を目指すのであれば、飲食店でバイトをして飲食業界を知ることが役立ちます。

行政書士は開業に必要な許認可申請を担う資格なので、特定の業界に役立ちたいと考えている場合にはバイト先もその業界にすべきです

また士業事務所の求人に応募する場合でも、各士業事務所ごとに得意業務があります。自分が特に身に付けたい業務分野を専門としている事務所で働くことができればメリットも大きくなります

経営者向けのサポートを専門にしている事務所もあれば相続など個人向けの業務をメインにしている事務所もあり、行政書士事務所ごとに業務形態は千差万別です。

自分がなりたい行政書士の姿をイメージし、その上で求人を出している事務所ごとの違いや特徴も踏まえながら、自分の「行政書士としてのキャリアプラン形成」に役立つバイト先を選ぶようにしましょう。

行政書士のバイトまとめ

行政書士のバイトまとめ

  • 行政書士の兼業はおすすめできないが閑散期に行う場合もある
  • バイト先は本業の行政書士業務に役立つものを選ぶべき
  • 行政書士事務所の求人に応募する際は実情を理解してから臨む

今回は行政書士のバイトについて紹介しました!

行政書士として収入が安定するまでには時間が掛かりますが、時間を掛けるだけの意義や魅力があるのが行政書士という仕事です!

1日でも早く行政書士として成長・活躍できるように、今回紹介した知識を是非活用していって下さい!

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