行政書士補助者の仕事内容は?資格登録の仕方や求人数についても解説!

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行政書士

宮城彩奈

「行政書士補助者って一般の事務職員とはなにが違うの?」

「行政書士補助者の仕事内容や年収が知りたい!」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

補助者は行政書士の監督のもと行政書士の業務に携わることができるので行政書士資格の取得や開業を目指すためにとても良い経験になる仕事です。

この記事では補助者はどんな仕事ができて事務職員とはどう違うのかを始め、求人や賃金事情、必要なスキルなど行政書士補助者について分かりやすく解説します!

この記事を読めば行政書士補助者についてしっかり理解できるはずです。

行政書士補助者についてざっくり説明すると

  • 補助者は行政書士の監視のもとで書類作成や提出をおこなう
  • 補助者になるためには登録と補助者証の取得が必要
  • パソコンとコミュニケーションスキルが必須
  • 行政書士資格がなくても行政書士の仕事に携われる

行政書士補助者はれっきとした資格

笑顔の女性 行政書士事務所には行政書士以外にも行政書士をサポートする補助者や事務職員がいます。

行政書士でもなく事務職員でもない「行政書士補助者」とは一体どんな仕事をするのか詳しく見ていきましょう。

行政書士補助者とは

補助者も事務員も行政書士のサポートをするという意味で同じような気がしますが、行政書士補助者は資格であり、従事するためには行政書士会に届け出をした上で補助者証を身に付ける必要があります。

業務内容は公官庁への書類作成や提出、公官庁に証明書類などを請求する、顧客対応をするといった内容です。

「それは行政書士の仕事では?」と思う人もいるかもしれませんが、行政書士補助者は行政書士の監視のもとで仕事をしなければいけないという点で大きく異なるのです。

補助者が書類を作成したり顧客対応をするのはあくまで行政書士の責任において指揮・監視がある上であり、勝手に書類を作成したり独自に仕事を引き受ける権限は与えられていません。

事務員よりもできることはたくさん

先ほども触れたように補助者は行政書士会に届け出をして補助者証を持たなければならない資格のひとつであり、行政書士法によって定められているという点で事務職員とは大きく異なります。

この補助者証があることで、補助者証を提示すれば役所などの窓口で書類を提出したり、証明書の請求をすることが可能になります。

その他、書類の作成や顧客対応もおこなうため事務職員よりもできる仕事が多く、行政書士資格がなくても行政書士の仕事の知識を得られたり行政書士に近い仕事に携わることができるのです。

補助者の求人や平均賃金は?

お金を抱える人形 行政書士補助者という仕事に興味がある人は「求人はどれくらいあるのか?」「賃金はいくらくらいなのか?」はとても興味があるところではないでしょうか?

求人も給料も少なくはない!

行政書士補助者の求人は比較的多く、現状では行政書士の求人よりも補助者の求人の方が上回っています。

求人情報は行政書士事務所のホームページやインターネットの求人ウェブサイトなどでも見つけることができ、勤務形態は正社員・パート・アルバイトなどさまざまです。

給与面を見てみると時給なら1,200円程度、月収なら20万円前後のケースが多いです。

ずば抜けて高いとは言えないものの行政書士の実務に関する経験と知識が得られるため行政書士を目指している人にとっては勉強の良い機会になる絶好の職場であるといえるでしょう。

補助者の業務とは?

パソコン作業をする人 行政書士補助者の仕事は行政書士の監視のもと書類を作成したり提出することだということは先ほども説明した通りですが、ここではもう少し具体的に業務内容を説明していきます。

メインは書類作成

補助者の仕事内容は基本的にはパソコンを使って書類作成をしたり調べものをする業務が多いです。自分で書類作成する他に行政書士が作成した書類の誤字・脱字・記入漏れを確認する業務もあります。

具体的な業務や作成書類の種類は雇用先の事務所の得意分野などによって事務所ごとの特色があるため、補助者の業務も当然変わってきます。

ただ、どの事務所のどんな業務でも補助者がおこなう業務には申請や顧客に直結するものが多いためスピードを求められる上に責任感を持ってミスなくおこなうことも求められてくるのです。

書類の提出や請求もおこなう

許認可の申請が多い事務所だと公官庁の窓口に書類を提出しに行くこともあります。

補助者は行政書士の監視のもと業務をおこなわなければいけないので、もし提出するときに記入漏れなどがあってもその場で訂正することはできず、訂正箇所を担当行政書士に伝えて直してもらわなくてはいけません。

このように二度手間になって時間を無駄にすることがないように書類の作成や確認はしっかり責任を持っておこなわなければいけないのです。

また、住民票などの証明書類を請求しに行くこともあります。書類の提出でも請求でも窓口では補助者証を提示しなければいけません。

事務員の仕事を担当する場合も

行政書士事務所には事務職員がいなかったり少なかったりすることもあり、その場合は本来事務職員がおこなうような来客対応・電話対応・メール対応などもこなさなければいけないこともあります。

補助者に限ったことではありませんが社会人としてのマナーはしっかり習得しておくようにしましょう。

業務内容に心配な点がある人は、求人に応募する前に問い合わせや見学をして具体的に業務内容を確認しておくのもおすすめです。

補助者になるための必要スキル

パソコンやノートが置かれた机 補助者の業務内容が分かってきたのではないかと思いますが、では補助者になるために必要なスキルはあるのでしょうか?

ここからは補助者になるために必要なスキルについて説明していきます。

PCスキルとコミュニケーションスキルは必須

先ほども説明した通り、補助者の主な業務はパソコンを使った書類作成であることが多いためWordやExcelなどの基本的なパソコンスキルがないとスムーズに仕事をおこなうことは難しいです。

また顧客との連絡手段に電子メールを使用している事務所も多いため、電子メールの基礎知識や基本操作も必要になります。

さらに顧客対応をしたり、事務所によっては電話対応も任されることもあるためコミュニケーション力も身に付けておくと良いでしょう。

コミュニケーション力は顧客との対応だけでなく行政書士との仕事のやりとりや事務所内の人間関係を円滑にするためにも重要なスキルです。

地域やニーズにあわせたスキルも

求められるスキルは事務所がある場所や取り扱いの多い業務によって違うこともあります。

勤める事務所が地方や郊外の場合は顧客先や官公庁に行くのに車移動しなければならないことも多いため運転免許証を持っていると歓迎されたり、むしろ持っていることが必須な場合もままあります。

また外国人の帰化申請や永住権申請などをおこなうことが多い事務所では英語などの外国語が話せると顧客とのやりとりがスムーズになるため重宝されることもあります。

このような場所に勤める際には、事前にそれらのスキルを身に着けておくとよいでしょう。

補助者証の作り方

文字が書かれた黒板 行政書士会への登録が必要な補助者の資格は行政書士法によって定められています。

補助者として仕事をするためには登録後に補助者証を発行してもらうことで官公庁へ書類を提出したり請求したりすることが可能になります。またその際は補助者証を提示する必要があります。

ここでは補助者証を作るときに必要なものや手順についてみていきましょう。

補助者証の作り方

補助者証を作るためには行政書士会に以下の書類を提出する必要があります。

書類 備考
1 補助者採用届 1枚
2 補助者の住民票 1通 発行後3カ月以内
3 写真 2枚 縦3cm×横2.5cm
4 手数料 2000円 郵送時は現金書留で送るか郵便小為替で払う
5 返信封筒 郵送の場合のみ

書類は行政書士会の窓口に直接提出しても郵送でも構いませんが、窓口に直接提出する場合は混み具合によるものの20~30分ほどで補助者証を作成してもらうことができます。

郵送の場合は手数料を郵便小為替で支払うか現金書留で送ります。

切手を貼った返信封筒を同封するのを忘れないように気を付けましょう。返信封筒に貼る切手は補助者5名分の申請なら84円切手で間に合います。

もし簡易書留で受け取りたい場合は基本料金の84円に簡易書留代320円を足した404円の切手を返信用封筒に貼って同封します。

補助者をやめるとき

補助者をやめるときは行政書士会に補助者解職届を提出して補助者証を返納した上で、雇用主である行政書士が補助者の採用を解除しなければいけません。

また都道府県によって異なりますが、補助者証の期限は原則的に2年と決められているため。期限ごとに更新が必要になります。

補助者バッジ

補助者証と違って必須ではないものの、希望すれば補助者バッジを発行してもらうことができます。

もちろん身に付けることも義務付けられてはいませんが、補助者のバッジは行政書士バッジに似たデザインのため付けるだけでモチベーションが上がって背筋が伸びるような思いになります。

また、顧客からも一目置かれて信頼度がぐっと高まるというメリットは大きい点であるといえるでしょう。

補助者が勤める「行政書士事務所」ってこんなところ

パソコンに向かう男性 さて補助者の仕事のことや登録方法は分かったと思いますが、実際に勤める行政書士事務所とはどんな職場だと思いますか?

ここでは職場の規模や雰囲気についてみていきましょう。

事務所は小規模がメイン

補助者を置いている行政書士事務所は全体の32%程です。

そのうち「雇っている補助者は1~3名」という事務所は85%を占めることからも行政書士事務所は小規模なところが多いことが分かります。

小さなオフィスや自宅を仕事場とするsoho型の事務所もあり、そのような事務所では自宅のようなアットホームな雰囲気で仕事をすることができます。

ひとりで黙々

行政書士事務所は小規模なところが多いこともあり、チームで働くというよりも各自が自分の仕事を黙々と進めるという雰囲気の職場が多いです。

また行政書士の仕事量は季節によって変化するため、補助者も繁忙期は休日出勤や残業をすることも少なくありません。

黙々と仕事に取り組むことができる、与えられた仕事は完成するまで責任を持って取り組むことができる人におすすめの職場であるといえるでしょう。

補助者におすすめな人は?

結局補助者はどんな人に向いているのでしょうか?

まず行政書士事務所の仕事に興味がある人です。さらに資格取得や独立開業を目指す人なら事務職員よりも補助者の方がより経験を積むことができるのでよりおすすめです。

そして任された仕事に対して責任を持って黙々と取り組むことができる人です。

仲間とワイワイ仕事をしたい、仕事は就業時間内と割り切りたい、だけど行政書士になりたいという人はまず補助者となって仕事の環境や自分の適性を確認するのもおすすめです。

行政書士取得に役立つ資格

黒板に置かれた電球 実は行政書士として独立開業しようと考えている人や行政書士資格の取得を目指している人が補助者として働くととても役に立つことがあります。

具体的にどんな良いことがあるのか説明していきます。

資格取得前に現場の雰囲気を知れる

補助者は行政書士の実務を間近で見られるだけでなく、実際の業務に携わることができるため資格取得を目指している人は行政書士がどのくらい大変なのか、自分に向いているのかを見ることができます。

自分の適性を測れるだけでなく、働きながら知識を得たり逆に勉強したことをアウトプットすることもできます。

さらに行政書士の仕事に触れる時間が多いことでモチベーションも維持しやすくなります。

開業前に仕事のコツを知れる

補助者として働くことは資格取得を目指す人だけでなく、すでに資格を取得していて独立開業を目指す人にもメリットがあります。

例えば実際に業務をしていく中で官公庁との付き合い方や報酬の設定方法を学ぶことができますが、これは将来事務所を運営するのに必要なスキルです。

さらに先輩行政書士との人脈が築けるため質問したりアドバイスをもらうこともでき、開業に向けての準備もしやすくなります。

行政書士補助者まとめ

行政書士補助者まとめ

  • 補助者は資格のひとつであり事務職員よりできる仕事が多い
  • 行政書士の指示なく勝手に書類作成や請求はできない
  • 行政書士の資格取得や独立を目指す人にとってとても役に立つ

行政書士補助者について様々な面から説明しました。

行政書士資格の取得を目指している人や独立開業を目指している人はまず補助者として働くことを検討してみてはいかがでしょうか?

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