行政書士は高卒や中卒でも合格できる?受験資格や目指す際の注意点を解説!

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行政書士

宮城彩奈

「行政書士になるには大卒でないとダメ?」

「行政書士試験もやっぱり学歴が高い人が有利な試験なのかな・・・」

行政書士を目指されている方の中には、このような悩みや疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言ってしまうと、決してそんなことはありません

行政書士試験には受験資格が設けられていないので、中卒や高卒の人でも問題なく受験できますし、もちろん合格も目指せます!

ここでは中卒・高卒の方が行政書士を取得するメリットや、目指す際の注意点、おすすめの勉強方法などについて分かりやすく解説します!

行政書士試験と学歴についてざっくり説明すると

  • 行政書士試験は中卒・高卒でも受験可能であり、合格も十分に目指せる
  • 行政書士資格を取得すれば学歴にとらわれず活躍することが可能
  • 人にはよるが「独学」は避けた方が無難

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そもそも高卒や中卒で行政書士は受験できるのか

「受験」のイメージ

社労士(社会保険労務士)や税理士など、いわゆる「士業」と呼ばれる国家資格では、多くの場合受験資格が設定されており、大卒以上でないと受験できないことも多くなっています。

その点、行政書士は受験資格は特になく、学歴・年齢・性別・国籍・実務経験等を問わず、誰でも受験することができます。

実際に受験している方も多種多様で、高学歴でなくても取得を目指せる、オープンな資格となっています。

行政書士になったらできること

晴れて行政書士試験に合格した場合、どんなことができるようになるのでしょうか。

行政書士は行政書士法に基づく国家資格です。

  1. 官公署へ提出する書類、事実証明・権利義務に関する書類等の作成

  2. 官公署等への許認可申請の代行

  3. 書類作成に係る相談業務

この3つが主な仕事内容となります。書類、と一言で言っても、行政書士が扱うことの出来る書類は10,000種を超えると言われ、それぞれに規則や慣例などがあり厳密に対応できなければなりません。

専門家としての知識や情報に精通していることは当然として、高い事務スキルや、顧客とのコミュニケーション能力、行政機関との折衝能力などが求められるのです。

さらに最近では、特別な研修を受けて「特定行政書士」も人気が高まってきており、これまで弁護士等しか行う事が出来なかった業務なども仕事範囲となってきているなど、行政書士が果たす役割は大きくなっています。

高卒・中卒の人が行政書士を取得するメリット

「メリット」のイメージ

高卒の方や中卒の方が行政書士資格を取得することには非常に大きなメリットがあります。

大幅な年収増加が見込める

労働者層全体の学歴による収入の差は、実態としてかなりあるというのが現状になります。

最終学歴 平均月給 平均年収
中卒 280,600円 3,805,900円
高卒 296,900円 4,236,500円
高専・短大卒 302,000円 4,399,400円
大学・大学院卒 398,900円 6,077,700円

平均年収が中卒で約380万円、高卒で約423万円となっています。高卒と大卒では約180万円の差があります。

もちろん、年収は学歴だけで決まるものではありません。しかし、企業の初任給も学歴によって最初から金額に差があることが多いということからも、学歴が年収額を左右する大きな要因であることは否めません。

一方、行政書士の平均年収は約600万円となっています。これは大卒の平均年収と同程度です。

資格を取得して仕事が出来るようになれば、中卒や高卒であっても、大卒と同じくらいか、場合によってはそれ以上の年収を目指すことも出来るということです。

現状、会社員として働いている人でも、資格取得後に行政書士として開業することで、今の年収から大きく増加させることは不可能ではないでしょう。

就職や転職で学歴以外の武器が手に入る

就職や転職の際、「学歴」はわかりやすい指標として、企業の担当者がまず着目するポイントです。一つの求人に対して大卒の応募者もいる中では、「中卒」「高卒」の学歴はどうしても見劣りしてしまうこともあります。

しかし、資格を取得することで、これまで学歴をメインで見られてしまっていたのが、「行政書士」という資格に着目してもらえるようになります

行政書士は受験資格がなく誰でも受けられるとは言え、受ければ受かる、というような試験では到底ありません。資格を取得した、ということ自体がまず評価に値します。

その上で、行政書士の有資格者であるということで、学歴のデメリットを打ち消すことができます。また、総務部や法務部など部署によっては、行政書類の専門家として一般の大卒者以上に有利になることもあると言えます。

独立して学歴に縛られず活躍できる

行政書士は基本的には独立開業を前提とした資格になります。

独立して仕事をしていく上で重要なのは学歴ではなく、行政書士として何ができるかです。クライアントは学歴を求めている訳ではなく、行政書士としての能力やスキル、仕事振りがどうであるかが評価のポイントになります。

行政書士に学歴は関係なく、実力主義の業界です。どんなに高学歴で高名な大学を出ていたとしても、それが仕事や収入に繋がらなければ何の意味もありません。

中卒・高卒の学歴区分を気にせずに、自分の能力や努力を基にのびのびと働くことができます。そしてそれで結果を出すことが出来れば、コンプレックスを跳ね返して、大きな自信を得ることが出来るでしょう。

高卒・中卒の人の行政書士試験の合格率

「合格」のイメージ

世代別、職業別などの合格率のデータはありますが、中卒・高卒・大卒など「学歴」別のデータというものはありません。

いずれにしても、行政書士の合格率は平均で毎年10%前後であり、国家資格の中でもかなり難しい部類に入ります。

中卒の知識でも問題は解ける?

気になる試験内容についてですが、結論から言えば中卒・高卒の人が事前知識で他の人より不利になるというようなことはありません。行政書士の知識は、「大学でしか学ばない」というようなものはほとんどないからです。

法律系の資格ではあるので、大学の法学部等で法律を学んでいた人などは勉強面で多少有利ではありますが、実際に行政書士試験を受ける人の中で法学部出身といった人は意外に少なく、法律初学者の受験者がほとんどです。

つまり、学歴による事前知識の差というのはあまりなく、スタートラインは同じということです。実際に、中卒・高卒の学歴で資格を取得し、行政書士として活躍している方もたくさんいます。

「中卒だから問題が解けない」などと考える必要は全くないと言えるでしょう。

正しい努力を積み重ねることで、必ず問題は解けるようになるのです。

高学歴・高偏差値の人の方が有利なのは事実

学歴による事前知識の差はほとんどないとは言え、学歴が高かったり偏差値が高かったりする人の方が有利なのは事実であると言えます。

それは、学歴の高い人の方が勉強に慣れていたり、効率的な勉強の方法を心得ていたりすることが多いからです。

特に、努力して難関大学を突破したというような人は勉強を維持する能力に長けていたり、資格試験のような一発勝負の舞台を豊富に経験しているため、有利であることが多いといえるでしょう。

難関大学ではなくても、大卒やそれ以上の学歴の人とそうでない人とでは、内容はともかく勉強してきた経験や勉強そのものの得意・不得意に差があるので、学歴と合格率が無関係とは言えず、具体的なデータがあるわけではないにしても学歴が高い人の方が合格率も高いという相関関係は見られそうです。

高卒・中卒で行政書士を受ける人が陥りやすい失敗

「失敗」のイメージ

継続できずに途中で投げ出してしまう

行政書士に限らず、国家資格は一週間や二週間の短期勝負で合格出来るようなものではありません。合格まで何年もかかって勉強を続ける人もいます。

勉強しているうちにわからないことに直面することや、思うように過去問などの点数が伸びない等と言うことは誰もが経験します。こういう時に、「自分は高卒だから」と自信を失い、勉強を止めてしまう人が多くいます

また単純に、勉強するモチベーションを長期間に渡って維持することが出来ずに諦めてしまう、ということもあります。

基本的に、行政書士試験に学歴は関係ありません。それは受験資格からも言えることです。

よって、中卒・高卒であることを不利に思う必要はありません調不調の波があってもコツコツと勉強を維持することが何よりも大切です。

自己流の勉強法を強行してしまう

資格試験でも学校の定期テストのような試験でも、勉強にはその目的やその人に適した効果的なやり方があります

「テキストはどういうものが良いか」「試験範囲のどの部分から勉強するか」「過去問はどのタイミングで解くか」など、効率的且つ効果的に勉強できるかどうかということは、勉強に慣れている人とそうでない人とで差が出てくる部分です。

勉強に慣れていない人の場合、その方法が合っているかどうかもわからないまま自己流の勉強を推し進めてしまいがちです

また、思う様に結果が伸びていかない場合にも、自分では何が良くないのか気付きにくく、いつまでも改善しないということもあります。

結果的に、非効率的な勉強をし続けることになり、本人としては努力しているつもりでも何年も不合格が続いてしまうということも珍しくありません。

高卒・中卒の受験者におすすめの勉強法

「success」のイメージ

行政書士を目指す際の勉強法としては、「独学」「通学制の予備校に通う」「通信講座を利用する」の3つが挙げられます。

コストで言えば独学<通信講座<予備校になるでしょうが、中卒・高卒の方が行政書士を目指す場合、独学はデメリットが大きいと言えます。

独学は避けるのが無難

というのも、独学で合格を目指すにはモチベーションの維持はもちろんですが、勉強することに慣れているとか、効果的な勉強方法を理解しているとか、そういったことが必要になってくるからです。

一言で言えば「勉強のコツを掴んでいるかどうか」ということが、中卒・高卒の人と学歴の高い人たちとの大きな差であると言えるでしょう。

この差を埋めるためには独学ではなく、通信講座や予備校を利用して、プロの指導を受けるのが一番です。

実際に、独学でチャレンジして失敗した人が、通信講座等を利用して翌年無事に合格した、というのはよく聞く話です。

独学でチャレンジして何年も失敗を続けるということは、就職や転職、独立といったチャンスを逃していくことになるため、結果的に行政書士を取得することのメリットを十分に享受出来なくなるということです。

独学と比べて一時的なコストはかかるかもしれませんが、最初から効率的且つ効果的な勉強法を選択して一発合格出来るのが、長い目で見れば最もメリットが大きいと言えるでしょう

おすすめは通信講座の受講

独学を避けるとなると、通学制の予備校に通うか、通信講座を利用するかの2択になりますが、基本的には通信講座の方が圧倒的におすすめです

予備校ももちろん効果的ではあるのですが、費用があまりに高すぎる上に、場所や時間的な制約も大きく融通が聞きにくいです

通信講座であれば比較的リーズナブルな価格で受講できる上に、いつでもどこでも効率よく学習を進めることが可能です

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行政書士は高卒・中卒でも合格出来るのかまとめ

行政書士と学歴まとめ

  • 行政書士試験に受験資格はなく、学歴関係なくチャレンジできる
  • 試験内容そのものは学歴による有利不利はない
  • 高学歴の人ほど勉強に慣れているので、合格率も高い傾向にあると推察される
  • 独学で何年も不合格になるのは避けた方が良い

行政書士になるには国家試験を受けなければなりませんが、受験資格は特にないので学歴に関係なく受験できます。

しかし、大卒などの高学歴の人と比べると不利な面もあることは否めないため、勉強方法はきちんと考える必要があります。

独学で非効率的な勉強をすることはおすすめできません。勉強をすることに慣れていないのであれば尚更、通信講座等の利用を検討する方が良いでしょう。

とは言え、行政書士の仕事自体に学歴は関係なく、中卒・高卒でも十分に合格を目指せますし、実際に多くの方が行政書士として活躍されています。「行政書士に興味はあるけど学歴が・・・」と悩んでいる方には、気にし過ぎず、是非前向きにチャレンジすることをお勧めします。

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