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行政書士の仕事内容は?独占業務や年収・将来性まで徹底解説!

更新日時 2019/10/23

「行政書士の資格取得に興味があるけれど、行政書士ってどんな仕事をしてるんだろう?」

「行政書士は食えないっていう話をよく聞くけど、稼いでいけるの?」

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

行政書士は士業の中でも資格取得者が多く、人気の高い資格です。

しかし、行政書士の仕事内容やその権限、実際の働き方などの実態について、イメージしづらいというのも事実です。

そこでこの記事では、行政書士の業務内容を説明しつつ、行政書士という職業の年収や将来性に関しても考察します!

これを読めば行政書士の仕事内容についてはバッチリです。

行政書士の仕事についてざっくり説明すると
  • 行政書士は法律に基づいて役所に提出する許認可申請などの書類作成を主な仕事とする
  • 行政書士の仕事内容には独占業務も多く、仕事の単価も高い
  • 近年はコンサルティング業務などといった書類作成以外の働き方の可能性もある

行政書士ってどんな仕事?

説明するイメージ

行政書士とは、個人または法人から依頼を受けて、官公署への許認可申請等の公的書類などについて、作成から提出手続きまでの代行を請け負う仕事です。

行政書士の資格がなければできない「独占業務」と呼ばれる仕事も数多く存在します。

行政書士の仕事の範囲は非常に広く、その扱う書類の数は1万種類を超えることから、法律のスペシャリストとして「街の法律家」と呼ばれています

さらに作成書類の手続き先となる官公署も多岐にわたるため、行政書士の仕事というのはイメージをなかなか掴めないという方も多いのではないでしょうか。

行政書士が扱う書類の内容は、主に下記の3種類に分けられます。

  • 役所に提出する許認可申請に関する公的書類の作成

  • 民間取引や遺言といった、民間の権利義務を明らかにする書類の作成

  • 事実関係を証明する書類の作成

さらに、近年では行政書士の仕事の場は上記のような書類作成の仕事だけにとどまりません。

法律や条例を扱うスペシャリストとして公的手続きなどに関する相談に乗ったり、企業に対してコンサルティングを行ったりすることも、行政書士の仕事の一部となりつつあります。

行政書士の仕事の種類

多くの種類があるイメージ

具体的には、行政書士はどういった種類の書類を作成することになるのでしょうか?また、書類作成以外の仕事についても詳しく見てみましょう。

書類作成

行政書士は「代書屋」と呼ばれるほど、書類作成を主な仕事としています。

書類の作成・提出は、もともとは個人や企業自らの手で行うものです。

しかし手続きが複雑で難しく時間のかかる書類である場合は、専門家である行政書士の知識と技術が求められ、手続きの相談から書類作成・提出まで代行を依頼されます。

行政書士の書類作成業務については、行政書士法第1条の2に「官公署に提出する書類」、「権利義務に関する書類」、「事実証明に関する書類」の主に3種類の書類作成を行政書士の独占業務として定められています。

役所に提出する書類作成の代理や提出手続きの代理

官公署(官公庁)に許可や認可を求める場合に必要になる書類です。

官公署(官公庁)というのは、各省庁、都道府県庁、市区町村の役所や警察署のことを指しています。

例えば、会社の設立、飲食店の開業、建設業の開業、農地の用途変更、国籍戸籍関連の変更などを行う場合に、官公庁からの許可・認可が必要になります。

こういった許認可を申請する際に該当の役所に書類を提出し、手続きを行うことが求められますが、これを行政書士に依頼することで、相談から書類の作成・提出の代行まで請け負ってくれます。

権利義務に関する書類の作成

人の権利を発生させたり、その権利を主張、あるいは放棄する際に作成される書類がこれに当たります。

具体的には、民間取引などの契約書といった契約の締結・変更に関する書類や、遺言書や遺産分割協議書など相続に関する書類、嘆願書、請願書などといった書類を作成することができます。

事実証明に関する書類の作成

株主総会や役員会の議事録、会計帳簿、実地調査に基づく各種図面類など事実の内容証明になる書類がこれに当たります。

コンサルティング

行政書士は、たくさんの公的書類を扱います。そのため、各種法律・条例に精通したスペシャリストであり、「街の法律家」とも呼ばれる存在です。

法律についてあまり詳しくない依頼者に対して、法律の専門家である行政書士が相談に乗ることで、法律に則りつつも依頼者の要求や意思を与した手続きを行うことが行政書士の仕事となります。

つまり行政書士は依頼者と法律の間の架け橋となるものであり、市民に寄り添う身近な存在ながら難しそうな法律に関して気軽に相談できるという点でも、「街の法律家」という呼称がついている由縁となっています。

書類作成業務以外の場でも、依頼者の相談に応じて法律の内容を伝えたり、さらには法律に沿って考えるとどのような扱いになるのかなどといったことをシミュレーションして依頼者に伝え、助言しサポートするということが可能です。

このように、依頼者の要求を法律に則りながらどのような形で通すのか相談を受け話し合うというのが、コンサルタントとしての仕事となります。

行政書士の仕事の特徴

特徴があるイメージ

ここまで行政書士の具体的な仕事内容について説明してきましたが、行政書士だからこそできる仕事というものもいくつか存在します。

この項では、行政書士の仕事の特徴についてご紹介します。

行政書士の独占業務

行政書士の独占業務」とは、行政書士のみがその業務を行い、報酬としてお金をもらうことが可能であるという仕事です。

行政書士以外の士業の場合でも、社労士の助成金申請、税理士の税務申告、司法書士の登記申請などといったように、各士業に独占業務は存在します。

官公庁に提出する許認可関係書類は1万種類以上ありますが、そのほとんどが行政書士の独占業務となっています。

独占業務が認められているということは、行政書士には仕事が保証されているということでもあります。

予防法務としての側面

例えば弁護士は、事件がすでに起こった後に、事後紛争解決の手助けをする職業です。

一方で行政書士は、未然にトラブルを回避するために個人と企業をサポートする予防法務」に携わることができます。

具体的には、行政書士はその権限で作成できる契約書、遺言書、議事録などといった権利義務・事実証明に関する書類をあらかじめ作成・提出しておくことで、トラブルを防いだり損害を軽減したりするための努力を請け負います

この方法は「予防法務」と呼ばれ、近年注目されつつあります。

というのは、かつては事件・紛争が起こってからの事後解決が基本でしたが、予防法務は事後解決よりも経済的・精神的にも負担が少なく楽なものであるため、重要視されています。

行政書士の仕事を確保するために

近年、コンピュータ技術の発展によって電子的な手続きも普及しつつあり、ある程度単純な書類作成作業はコンピュータに任せることも可能になってきています。

コンピュータで容易に手続きできる内容の書類をわざわざ行政書士に代行させるという非効率なことは普通行いません。つまり、コンピュータの普及の影響により書類作成の業務の仕事は確実に減っているといえるのです。

このような状況であるからこそ、行政書士の仕事としてコンサルティング業務が重要になってきています。

顧客と向かい合って、相談に丁寧に乗ってあげられるような行政書士になることが、行政書士として将来生き残る鍵になるといえるのかもしれません。

特定行政書士なら更に仕事の場が増える

特定行政書士」とは、2014年の行政書士法改正により新たに誕生した行政書士の新しい制度で、行政書士の新しいビジネスチャンスとして近年注目を集めています

特定行政書士制度が制定される以前は、手続きに対して不許可とされた場合の不服申し立てを行政書士が行うことができず、依頼者本人か弁護士を代理に立てるしかありませんでした

しかしこの特定行政書士制度の誕生により、「特定行政書士」と定められた行政書士であれば、上記の不服申し立てを行うことが可能となりました。

とはいっても不服申し立てを行うほどの許認可申請はごく限られていることから、特定行政書士になったからといって劇的に仕事が増えるというわけではありません。

しかしながら、特定行政書士の肩書を上手にアピールできれば、そのような事態になってしまったとしても最後までサポートしてくれるという安心感を顧客にもたらし、仕事につなげることができるという可能性もあります。

特定行政書士になるためには、都道府県単位で行われる研修に参加したのち、認定試験を受けて合格する必要があります。

特定行政書士についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

行政書士としての働きかた

仕事の一場面のイメージ

行政書士の働き方には、行政書士事務所や他の士業などに属して働く勤務型と、自分の事務所を開いて独立する開業型の2つの形態があります。

行政書士の登録手続きの際に事務所の設置が求められることもあり、行政書士の働き方としては基本的には開業型が主となるでしょう

しかし開業の場合は、自分の仕事だけをするのではなく顧客の確保から事務所の経営に至るまで自分の力でこなす必要があり、うまくいかず失敗してしまったという状況に陥ることも多いです。

実際、開業行政書士の廃業率は士業の中でも比較的高いです。

わざわざ独立して開業するのは難しいという場合でも、行政書士の資格を生かすことで就職に有利に働くこともあります。

勤務型

行政書士事務所や、行政書士業務を行っている弁護士事務所などの士業事務所へ就職すれば、自分で独立開業しなくても行政書士として仕事をすることが可能です。

あるいは、行政書士の資格を取得しているということを武器にして一般企業に就職し、法務部など行政書士の知識を生かせる部署で働くという道もあります。

このような形での就業は、企業勤務、つまりサラリーマンという形となり、毎月安定した収入を得ることができますが、給料の大幅な増加は難しいでしょう。

また、士業事務所は規模が小さいものがほとんどとなるため、就職口を探すのに苦労するというデメリットもあります。

開業型

開業型は、自分の行政書士事務所を開いて開業し、行政書士として独立するという働き方です。

開業行政書士になるためには、行政書士事務所や他の士業事務所などで勤務し実務経験を積んでから開業するという形が基本になります。

開業型の場合は、会社から毎月給料をもらえるということはなく、顧客を自分の力で確保しない限り収入を得ることはできませんので、安定した収入は保証されません。

しかしながら逆に考えると、仕事をこなせばこなすほど多くの収入を得ることが可能です。

頑張った分だけ多くの稼ぎが得られるというのが開業行政書士の魅力の1つとなりますが、独立のリスクはそれなりに高いです。実際、行政書士の廃業率は士業の中でも比較的高い数値になっています。

とはいっても、行政書士という職業自体に将来性がないというわけではなく、開業行政書士として成功するか失敗するかについては結局は自分の力が全てです。

開業行政書士として成功するためには、試験に合格したからといっていきなり独立開業するというようなことは避け、士業事務所で勤務して実務経験や経営のノウハウなどを学んだり、他の行政書士や士業の人との交流を深めて人脈を形成するといったことも重要です。

行政書士の独立についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

行政書士の年収と将来性

お金のイメージ

行政書士は「食えない」資格だという意見もよく見られますが、実際行政書士の稼ぎはどのくらいになるのでしょうか?

行政書士の収入はどれくらい?

行政書士の平均年収は600万円といわれています。

ただし、年収200万円程度しか稼げないという人から数千万円に至る人までいて、人によって稼ぎは様々でその振り幅も大きいため、600万円という平均値はほとんど意味を成しません。

また、勤務型と開業型とでも収入が大きく変わってきます。

勤務型の場合は行政書士の平均年収より下の稼ぎの人が多くはなりますが、年収300万~500万円で安定した収入が望めるでしょう。

一方開業型の場合は、獲得できた顧客の数によって収入が大きく異なり、かなりの高額を稼ぎ出したり逆に全く稼げなかったりと様々な場合があります。

つまりは、開業型行政書士の収入は自身の営業力に全てがかかっているものであり、安定した収入を得るということは開業してすぐの状態では難しいです。

ただし、行政書士の仕事の報酬単価は1件につき10万円前後と非常に高価なものが多く、そこまで多くの顧客を集めなくてもある程度の収入は期待できます。

仕事をすればするほど収入を得ることができるので、年収5000万円という超高額な収入を叩き出している行政書士も実際に存在します。

行政書士は食えない仕事なのか

インターネット上などでは、行政書士は「食えない」「仕事がない」などという評価や意見が散見されます。こういった意見は果たして本当なのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

確かに、AIなどといったコンピュータ技術の発達による自動化により、以前よりも行政書士の仕事が一部失われていることは事実であると認めざるを得ません。

しかしながら、前述したとおり行政書士の業務範囲は非常に広く、その全てを機械によって代替されるとは考えにくいです。

これほどに業務範囲が広い資格は行政書士以外には例がなく、多種多様な業種に携わることができるという強みをコンサルティング業務などの新しい働き方に生かせるなど、将来性も高いです。

また、行政書士は法律のスペシャリストです。法律というのは毎年変更されたり増えるものでありますから、新しい法律が施行されればその分行政書士の仕事も増えていくでしょう。

行政書士の廃業率が高いことは事実ですが、行政書士の絶対数自体が非常に多いものですし、実際にたくさんの方が行政書士として活躍されているので、「食えない」資格では決してありません

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行政書士になるには

資格取得のイメージ

以上、行政書士の仕事の実態について詳しく見てきました。

それでは、実際に行政書士になるためにはどうすればよいのでしょうか?

行政書士試験に合格する

行政書士になるためには、行政書士試験に合格することがまずは必要です。

行政書士試験は年に1回のみ行われ、毎年11月の第2日曜日に実施されます。

行政書士試験の科目は、憲法、行政法、民法、商法、基礎法学の中から択一式及び記述式の形式で出題される行政書士の業務に関し必要な法令等」、政治・経済・社会、情報通信、個人情報保護、文章理解について択一式で出題される行政書士の業務に関連する一般知識等」の2科目があります。

試験合格の条件として、「行政書士の業務に関し必要な法令等」の科目で満点の50%(122点)以上、「行政書士の業務に関する一般知識等」の科目で満点の40%(24点)以上、全体で60%(180点)以上の正答率を挙げることが必要です。

なお、弁護士、弁理士、税理士、公認会計士の資格を取得している人、あるいは公務員として17年以上勤務している人は、無試験で行政書士に登録することができます。

行政書士会に登録する

行政書士試験に合格しただけでは正式に行政書士になれるわけではありません。日本行政書士会連合会の名簿に名前を登録することで、行政書士としての活動を行うことができるようになります

各都道府県行政書士会を経由し、日本行政書士会連合会に会則で定められる住所、名前、事務所、生年月日などの事項を伝え、手続きすることで、行政書士名簿に登録されます。

この手続きを経て、ようやく行政書士として仕事を行うことができるようになります。

行政書士の仕事まとめ

行政書士の仕事内容まとめ
  • 行政書士の仕事内容は、官公署へ提出する許認可申請書類や、権利義務・事実証明に関する書類の作成・提出の代行が主な業務となり、これらは行政書士の独占業務と認められている

  • 近年ではコンピュータ技術による自動化が進み、単純な書類作成のみで食べていくことは難しくなる傾向にあり、特定行政書士制度の活用や法律の知識を生かしたコンサルティング業務などの働き方にも注目が集まる

  • 行政書士の勤務形態には、行政書士事務所などの士業事務所に所属したり一般企業の法務課などに属する勤務型と、事務所を開いて独立開業する開業型の2種類がある

  • 行政書士は食えないなどと揶揄されることも多いが、実際は業務範囲が広いことから仕事もそれなりにあり、コンサル業務などの新しい働き方の可能性もある

ここまで、行政書士の仕事の実態についてご紹介してきました。

行政書士の仕事内容はイメージしづらく、「食えない」資格だなどと言われることもありますが、結局は行政書士の資格を生かすのはその人次第です。

この記事をご参考に、自身に合った行政書士としての働き方のスタイルを探してみてください。

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