ホーム
社労士
FP
中小企業診断士
宅建士
行政書士
  1.  

行政書士に英語は必要?英語を生かした仕事や将来性を徹底解説!

更新日時 2019/10/07

「行政書士の仕事に興味があるけど、英語が使えないと不利なのかな・・・」

「英語力を生かして行政書士として活躍したい!」

このようにお考えの方も多いのではないでしょうか。

行政書士が行う主な業務は役所など公の機関に提出する書類の作成ですが、最近では外国人の入国も増えていることから、行政書士が入国に必要な書類を作成することも増えてきました。

そこで今回は行政書士に英会話スキルが必要なのか、英語が使えることで行政書士としてのキャリアが有利になるのかについて説明します!

この記事を読んで頂ければ、行政書士が英語のスキルを身に付けるメリットが分かるはずです。

是非、最後までお読み下さい。

行政書士と英語についてざっくり説明すると
  • 英語が使えなくても行政書士の通常業務に支障はない
  • 英語が使えることで有利になる仕事もある
  • 英語や中国語等の語学力は仕事の幅を広げる
  • 将来的にも語学力は役立つ

行政書士が英語が使えなくて困る時

考える人

今迄の行政書士の仕事は、主に日本人向けの公的書類の作成でした。

しかし、2018年から厳格化した外国人労働者の届出の義務化、また2019年4月からの出入国管理法の改正によって外国人労働者の数が急増しています。

こうしたことを背景に、今後入国管理局に提出する書類の作成が増えていくと考えられています。

通常業務で英語を使う機会は少ない

行政書士が英語を話せるメリットですが、そもそも基本的に英語を話せないと仕事にならないということはありません。

行政書士の業務の殆どは、遺産相続の手続きなど国内向けの仕事です。

そのため今まで通りの業務だけであれば英語を使った仕事はそれほど多くはありません。

もし入国手続きなどの仕事が入ったら、英語が堪能な行政書士に仕事を振って多少のバックを貰えばいいのです。

たくさんの時間を使って英語を学ぶくらいであれば、無理に英語が必要な仕事を受ける必要もありません。

自分のスキルで出来る仕事に注力した方が効率的に仕事を進めること出来るでしょう。

国家試験でも英語力は問われない

行政書士の仕事に英語のスキルがあると業務に有利になることは分かりましたが、資格試験でもその能力は問われるのでしょうか。

行政書士の基本スキルとして英語は必須なモノなのかどうかを、2018年度の試験問題で確認してみましょう。

行政書士試験の法令科目(出題数46問)
  • 憲法

  • 行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)

  • 民法

  • 商法及び基礎法学

行政書士試験の一般知識等(出題数14題)
  • 政治・経済・社会

  • 情報通信・個人情報保護

  • 文章理解

こうして見て頂くと分かるように、試験科目には英語・英会話の出題はありません。

一般知識でも政治や経済などを問う内容ですし、文章理解の出題も日本語文章の読解力を試す問題です。

日本語文章の「内容把握、文章整序、空欄補充」についてですから、特に英語文章の能力を問われるものではありません。

このように英会話が苦手な人でも、資格試験には全く影響しないと言っていいでしょう。

英語力が生きる行政書士の業務内容

英語の勉強

平成30年10月末現在に「外国人労働者の雇用状況の届出制度」が実施されたました。

これにより全ての事業主に外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間などを事業主は確認し、ハローワークへ届け出る義務が課せられました。

このように義務付けが厳しくなった反面、2017年11月1日施行の「技能実習法」によって外国人労働者の数激増しています。

平成30年10月末現在のデータ
  • 外国人労働者数:1460,463人

  • 前年同期:181,793人

  • 前年比:14.2%

このように法令の改正なども含め、今後は外国人労働者が働きやすい環境が整備され、外国人労働者も増え続けていくことが予想されます。

入管業務は英語力が求められる

日本で働きたいという外国人は、入国管理局への申請が必要になります。それをサポートするのが行政書士です。

ただし、行政書士が申請者(本人)の代わりに申請を行うためには申請取次行政書士になる必要があります。

申請取次行政書士とは出入国管理に関して一定の研修を受けた行政書士の事です。

この申請取次行政書士になってから、初めて申請人(本人)に代わって入管局に申請を行うことが出来ます

この申請を代行する際に、申請人とのコミュニケーションが必要になります。

日本で働こうとする外国人の方はもちろんある程度日本語を勉強してきますが、それでもコミュニケーションを円滑にするためには、行政書士が英語を話せる方がいいでしょう。

行政書士の業務範囲は非常に広い

行政書士の業務は入国管理の書類作成だけでなく、会社設立の書類作成や業務形態についてのアドバイスも行います。

最近ではグローバル化が進み、日本で起業したいという外国人も増えています。

そこで英語が話せる行政書士が重宝され、他の行政書士より有利に仕事を進めることが出来ます。

外国人起業の主な流れ

外国人起業手続は、以下のように日本人の起業に比べてクリアしなくてはならない問題が多くあります。

業務 手続き等
事業計画 計画書の作成
経営ビザ 法務局に申請
テナント契約 事業所を定める
会社設立 会社登記
各種契約 業務開始までの書類作成
許認可申請 地方行政等への申請代行

このようにかなりの業務量がありますので、外国人が一人で日本に会社を興すのはかなりハードルが高いと言えます。

行政書士が英語を話せるメリットはこんなところでも活きてくるのです。

最初から業務内容を絞りすぎない

英語が出来るという強みのある行政書士は、入管業務に特化した事務所を開設する人もいます。

今後も外国人労働者の数は増えていくことが予想されていますので、大きなビジネスチャンスと言えるでしょう。

一方、行政書士の仕事は多岐にわたります。その中から自分の得意とする分野を新たに作ることも、ビジネスを進めていく上では有効です。

主な行政書士の業務
  • 成年後見人
  • 自動車登録
  • 農地の転用申請
  • 遺産相続手続
  • 風俗営業届け
  • その他

これらが主な業務になります。この中で例えば「自動車登録」などは、知り合いの自動車販売店などから仕事を回してもらうこともできます。

開業直後は、今までの人脈を生かして業務展開することで、早く軌道に乗せることができるでしょう。

「入管業務だけしか行わない!」と意固地になっていると、こうした人脈による集客がうまくいかず、最初の集客で苦労する可能性が高くなります。

ある程度の専門性は非常に重要ですが、対応可能な業務の幅を広げておくことも同じく重要であると覚えておきましょう。

英語が使えると仕事の幅が広がる

先ほど外国人の起業を紹介しましたが、英語が使えることで入管手続以外にもビジネスチャンスは広がります

例えば国際結婚、海外の不動産相続、外国人親族の遺言などの申請や手続の相談などで業務の幅を広げていくことも可能です。

外国人の帰化申請について一例として取り上げてみましょう。

外国人が日本の国籍を取得することを「帰化」と言います。

帰化をするためには日本の法務局に行って帰化申請をする必要があります。

英語力を生かせば、行政書士としてそれを代行する業務を請け負うことが出来ます。

もう一つのよくある仕事例として「国際結婚」が挙げられます。国際結婚をするためには、主に3つの手続きを行う必要があります。

  1. 国内における婚姻手続

  2. 外国人の方の母国(自国)での婚姻手続

  3. 外国人在留資格の「日本人の配偶者等」への変更手続

これらの手続きの他に、氏の変更を希望するかも確認する必要があります。

国際結婚の場合はどちらかの氏を名乗る必要がありませんので、変更の意思があるかを決めてもらいます。

変更する場合は、婚姻の日から6か月以内に外国人配偶者の氏で届け出を出します。

以上のように、行政書士のスキルと英語力を掛け合わせることにより、様々な人の悩みに対応できるようになるのです。

あわせて読みたい
[object Object]
{ "default": "" }
{ "default": "" }

英語が使える行政書士の将来性

行政書士いろんな仕事

外国人労働者は年々増加

法務省入国管理局が平成31年に発表した日本における外国人の人数は、平成30年末現在で次の表のようになっています。

在留外国人 人数
中長期在留者数 2,409,677人
特別永住者 321,416人
在留外国人数計 2,731,093人
人数前年比 +6.6%
男性 1,327,893人
女性 1403,200人

この表で確認できるように、前年に比べ在留外国人は確実に増加しており、過去最高を記録しています。

次に都府県別のデータを確認してみましょう。

都府県 人数 構成比
東京都 567,789人 20.8%
愛知県 260,952人 9.6%
大阪府 2391,113人 8.8%
神奈川県 218,946人 8.0%
埼玉県 180,762人 8.1%

このように、人数・構成比共東京都内に集中していることが分かります。

在留理由は 留学や技能実習が多く、構成比はそれぞれ20%強となっています。

急増する技能実習生を雇用する事業主には守らなければいけないルールや外国人への配慮について十分に理解することが求められます。

一方で、在留外国人が増えている中で日本企業の海外進出が加速しています。

今後、日本は深刻な少子化を向かえます。そのため国内市場の縮小が予想されることから、今後の市場拡大が見込める新興国に注目しているという訳です。

そこに行政書士がコミットするとすれば、以下のような業務の依頼が来ることが考えられます。

企業の海外進出に係る業務
  1. 海外進出の目的を把握する
  2. 候補国のリスクをチェック
  3. 進出形態の検討
  4. 進出計画案の作成
  5. 計画の妥当性の検証

これらをもとに法律や会計、税務の専門家の手配を行います。

外国人技能実習制度について

外国人技能実習制度は2017年11月1日に施行された外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律のことを言います。

これは、従来からあった出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号。以下「入管法」という。)をもとに、今まで入管法令で規定していた多くの部分が、この「出入国管理及び難民認定法」で規定されるようになったものです。

受け入れ方法には 「企業単独型」「団体監理型」2タイプがあります。

技能実習生受け入れ方式
  • 企業単独型は日本の企業が海外の現地法人・取引会社等の技能実習生を受け入れる方式です

  • 団体監理型は最も多くなると予想される実修方式です。非営利団体が設立した監理団体が技能実習生を受け入れ、傘下の企業で実習を行うタイプです

この法令によって海外からの技能実習生の数が急速に増えていくと言われています。

中国語などその他の言語にも注目

企業が進出する先は英語圏ばかりとは限りません。また、先ほどの法務省のデータでは中国人や韓国人、フィリピン人、ベトナム人の在留者も増えています。

国名 構成比(%)
中国 28.0
韓国 16.5
フィリピン 9.9
ベトナム 12.1

この4か国の在留者数の構成比が高くなっています。今後は英語だけでなく、中国語や韓国語、またフィリピンの特有言語であるタガログ語もマスターしておくと有利になるでしょう。

語学力はAIで無意味なものになる?

ここまで英会話が出来る強みについて説明してきましたが、英語もただ話せるというだけでは強みにならない時代がくるかもしれません。

と言うのも、近年開発が進んでいる「人工知能(AI)」により。簡単な英会話なら人の代わりになってしまうからです。

これはまだずっと先の話かもしれませんが、それでも既にスマートフォン用の翻訳アプリなどが開発されています。

しかし一方では人による通訳は決して無くなることはないという人もいます。

と言うのも会話で大切なことは、相手の気持ちを察することだからです。 同じ言葉でも少しのニュアンス・感情で違った意味に聞こえることがあります。それをAIが適切に訳すことができるかはまだ未知数です。

ですから、人による通訳の活躍の場がなくなってしまうということは、もしあったとしてもまだまだ先になることでしょう。

ただし、ただ英語が堪能なだけだったり、これから英語を習って業務の幅を広げようとしても、AIと同じ程度の英語力ではなかなか生かしきれないでしょう。

行政書士と英語力まとめ

行政書士に英語は必要か?
  • 国内業務では英語は必要ない
  • 資格試験でも英語は出題されない
  • 外国人労働者の入管業務に英語は役立つ
  • 英語で仕事の幅が広がる
  • 今後は英語力を磨くことが重要になる

今回は行政書士の業務に英語は必要なのかについて説明してきました。

行政書士としてどんな仕事に力を入れていくかによって、英語の必要性は変わってきます。

国内向けの遺産相続や開業申請などを中心に行政書士の仕事をするのであれば、英語は特に必要ありません。

しかし、これから外国人労働者の数が増えていくことを考えると、英語を生かして仕事の幅を広げていくことも有効な戦略と言えるでしょう。

今後の日本は少子化などが要因となって、企業の海外進出も益々加速することが考えられます。

英語力に自信のある方は、是非ともその能力を行政書士業務にも生かしてください。

あわせて読みたい
[object Object]
{ "default": "" }
{ "default": "" }
人気記事