社労士と宅建の難易度差は?試験の違いからダブルライセンスまで解説

「社労士と宅建の資格ってどんな資格なんだろう?」

「難易度や合格率に違いはあるの?」

資格に興味があるけど、資格取得へ向けた取り組みに一歩踏み出せない人も多いのではないでしょうか。

この記事では社労士と宅建の資格の難易度や違い、ダブルライセンスのメリットなどを紹介していき資格取得への勉強法まで説明していきます。

この記事を読んで、社労士と宅建の資格を比較しながら自分に合った資格、又はダブルライセンス取得へ向けて一歩踏み出していきましょう!

社労士と宅建の違いをざっくり説明すると

  • 社労士の方が取得難易度は高い
  • 社労士は宅建と異なり、判例を学ぶ必要がある
  • 両者とも将来性の高い資格である
  • ダブルライセンスに直接の相乗効果はない

社労士と宅建の難易度差

難易度 はじめに社労士と宅建の難易度の差を、合格率や勉強時間や試験内容の違いといった観点から比較していきます。

社労士の資格は大変難しい資格ですし、宅建の資格も難しく大人気の資格です。

まずは両資格の2018年の受験者数と合格者数を見てみましょう。

社労士 宅建
受験者数 38,427人 213,993人
合格者数 2,413人 33,360人

どちらの資格も大変受験者数が多い資格ですし、人気もあります。

ただ、宅建の受験者数は圧倒的に多いです。

社労士と宅建の合格率の差

社労士と宅建の合格率の差について見てみましょう。

社労士 宅建
2016年 4.4% 15.4%
2017年 6.8% 15.6%
2018年 6.3% 15.6%

2つの資格の合格率を比較してみると、社労士の資格の方が圧倒的に合格しにくく難易度の高い資格であるということが分かります。

宅建は受験者数が多いですが、合格率は毎年16%前後あります。

それに比べ、社労士の資格は1桁台の合格率であることがほとんどです。やはり社労士の方が難しい資格と言えます。

社労士と宅建の勉強時間の差

社労士と宅建の勉強時間はどれくらい必要でしょうか?

社労士では、だいたい800時間~1000時間必要だと言われています。

宅建では、だいたい200時間~400時間必要だと言われています。

両資格を見てみると、やはり社労士の方が難易度が高い資格であるように思えます。

どちらも難しい資格ではありますが、社労士の方が覚える内容も多いとされています。

社労士と宅建の試験を比較

子供 社労士と宅建では扱う仕事は大きく違います

社労士は企業の社会保険や労働保険・労働基準法・年金・コンサルタント等、会社に対しての法律を駆使して仕事をすることになります。

対して、宅建士住宅の取引や不動産関連の法律を駆使して仕事をすることになります。

両者の仕事は全然違うので、皆さんが興味がある仕事や今やっている仕事に関連する資格を取得するのが大事です。

次に社労士と宅建のそれぞれの資格試験について紹介し、資格試験の勉強方法を説明していきます。

受験資格

まず受験資格について見ていきます。

社労士試験には受験資格が必要となります。

受験資格は、

  • 学歴
  • 実務経験
  • 厚生労働大臣の認めた国家試験合格

の3つがあります。

詳しくは社会保険労務士オフィシャルサイトをご覧ください。

一方宅建の受験資格には制限がありません。誰でも受験できます。

試験に関しての違い

社労士と宅建の試験の違いについて見ていきましょう。

社労士

社労士試験は1日で実施される試験です。時間割は午前80分・午後120分になっています。

社労士の試験科目は全10科目です。

試験科目 選択式8科目 択一式7科目
労働基準法と労働安全衛生法 1問(5点) 10問
労働者災害補償保険法 1問(5点) 10問
雇用保険法 1問(5点) 10問
労務管理及びその他労働に関する一般常識 1問(5点) 10問
社会保険に関する一般常識 1問(5点) 同上
健康保険法 1問(5点) 10問
国民年金法 1問(5点) 10問
厚生年金法 1問(5点) 10問

表にも記載されているように、社労士の出題形式は選択式と択一式の2種類存在します。

選択式は、穴埋め式問題で文章中に当てはまる語句を選んで解答する形式です。

1問に5つ穴埋めがあり、20個の選択肢から選びます。 5点問題で3問以上取らないと不合格になります。(年度により例外あり)

ですので、各科目満遍なく3点以上取れるように勉強する必要があります。

択一式は、各問題に5つの文章(選択肢)があり、その中から適切なものを解答する形式です。 10問中4問以上取らないと不合格になります。

こちらも満遍なく勉強する必要があります。

宅建

宅建試験は1日で実施される試験です。時間割は午後120分になっています。

宅建の試験科目は4科目です。

試験科目 出題数 法規
権利関係 14問 民法、不動産法、借地借家法等
宅地業法 20問 宅地建物取引業法等
法令上の制限 8問 都市計画法、建築基準法等
税その他 8問 税に関する知識、一般常識等

宅建は、50問の択一式形式の出題です。

各問題に4つの文章(選択肢)があり、その中から適切なものを解答する形式です。足切りはありません。

勉強の仕方の違い

次に勉強の違いを紹介していきます。

上記で見てきたように、社労士と宅建には難易度や合格率、勉強時間の差があるのでその差が何であるかをよく理解していかないと合格できません。

それぞれの試験の勉強法をよく理解してから勉強を始めてください。

暗記だけの勉強法

社労士と宅建の試験は暗記中心の勉強法が効果的です。

社労士は10科目あり覚える範囲も広いので大変ですが、過去問を解きながら頻出項目を覚えていくのがオススメです。

近年の社労士の試験では、事例問題や最高裁判例の内容から出題される問題も多くなってきています。覚えた知識だけでは解答できない問題も増えてきました

いろいろな事例を見て考えて解答しないと正解にたどりつかない問題があるので、暗記+考える力を身につける必要があります。

宅建は4科目ですが、法規の内容が多岐にわたりますが過去問を解きながら頻出項目を覚えていけば合格に近づくことができます。

その点社労士とは違い、暗記中心の勉強法で合格できます。

条文の暗記と理解

どちらの資格も多くの条文を基にして問題が作成されます。その条文の暗記と理解の仕方が社労士と宅建では違います。

社労士では、条文の暗記だけでなく条文の根拠となる最高裁判例の事例について条文の趣旨を理解した上で正解を解答しなくてはならない問題があります。

ですので、条文のより深い理解を必要とする勉強が大切になってきます。

一方宅建は各法律の知識は必要ですが条文の暗記までは必要ないです。つまり幅広く法律の知識を暗記していけば合格に近づきます

科目の横断的理解

社労士試験では、複数の科目で同じような内容の事項が沢山あります。その為横断学習をすることでそれぞれの違いをはっきりさせていないと正しい正解を導くことができません。

社労士では各科目の共通点や相違点について、横断的・体系的に覚えていくことが必要になります。

宅建試験では、各科目の扱う法規が違いますので横断学習は必要ありません

また4科目の配点も違うので、配点の大きい権利関係と宅建業法に力を注げば合格に近づきます。

社労士と宅建士の仕事内容の違い

内容の違い ここでは社労士と宅建の仕事の内容の違いを紹介していきます。

それぞれの仕事の内容を見て、自分に合った資格試験に挑戦していくのも良いでしょう。

社労士

社労士は国家資格です。

労働基準法等を基に、会社の適正な労働環境の維持や改善に取り組みやすいよう助言や手続きをします。

仕事には1号業務・2号業務・3号業務があり、1・2号業務は独占業務です。

3号業務は、コンサルタント業務として企業をサポートします。

社労士は、手続きだけでなくコンサルティング業務を行ったりするので創造性が求められやりがいのある仕事になります。

宅建士

宅建も国家資格です。

不動産関連の資格で、宅建業を営む仕事では必要な資格になります。

不動産取引でお客様が知っておくべき重要事項を説明するのが宅建士の仕事です。

不動産業者は5人に1人宅地建物取引主任者の設置義務がありますので、求人のニーズも高い資格と言えるでしょう。

不動産会社での売買や賃貸のあっせん

不動産会社では土地や建物の売買契約や賃貸のあっせんを行っています。

不動産取引は高額ですので、不利な契約を結んでしまわないよう重要事項の説明を行うのが宅建士です。この業務は独占業務です。

金融機関での不動産担保価値の評価

金融機関では、住宅ローンやお金を貸す時に土地や建物などの担保を取ってお金を貸します。

その担保評価は金融機関の統一的な基準により評価されますが、担保評価がしっかりしていなければ貸したお金が回収できない可能性が出てきます。

ですので多くの銀行がグループ会社に不動産販売会社を持っています。そこで宅建の資格を持っている人が重宝されます。

社労士と宅建士の独立可能性

独立 社労士には独占業務があるので、資格取得者の過半数は独立開業をしています。

手続き業務だけでなくコンサルティング業務もあるので、どこを強みに仕事をしていくかが重要になってきます。

一方で、宅建は就職に有利な資格ではありますが、資格だけでは独立できません。

不動産販売業を営むか、そこで働くかという選択になってくるでしょう。

社労士と宅建の将来性を比較

将来性 社労士は労働・社会保険関係の書類作成だけでなく、コンサルティング業務によって仕事の幅は限りなく広がっています。

将来AIによって事務手続きのような仕事は減ってくるとは思いますが、人に関わる仕事である以上無くなることはなく将来性がある仕事です。

会社内でも総務・人事などで企業内社労士として活躍していけるなど、働く舞台は多いでしょう。

社労士の資格は今後ますます需要が高まっていきます

宅建士は不動産販売業での「宅地建物取引主任者」の設置義務がある為、求職のニーズは高い資格になります。

不動産は人にとって必要不可欠なものです。AI化が進んでも無くならないものです。

そういった意味で宅建の資格は将来性の高い資格だと言えます。

社労士と宅建士のダブルライセンスのメリット

メリット 社労士と宅建は専門分野が異なる為、ダブルライセンスの相乗効果がはっきりしているわけではありません。

しかし不動産販売業では取引の時にお客様の将来の年金や相続のことを相談されたりしますので、その時に社労士の資格を活かすことができます。

また、小さな不動産販売会社でなら人事面の手続きができることで重宝されることもあります。

このように、ダブルライセンスのメリットも多くあると言えます。

社労士と宅建の違いまとめ

社労士と宅建の違いまとめ

  • 社労士は横断型の学習が必要
  • 将来性が高く、資格取得のメリットは非常に大きい
  • 両者のダブルライセンス取得メリットも存在する

社労士と宅建の違いを紹介してきました。

皆さんもこの記事を読んで、社労士か宅建士を目指して一歩踏み出すことを検討してみませんか?