社労士と簿記は相性がいい?難易度差やダブルライセンスを徹底考察!
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社労士
のんびり社労士いけい
「簿記と社労士ってどっちがどれくらい難しいの?」
「簿記と社労士資格のダブルライセンスってどんなメリットがあるの?」
この記事を読んでいるあなたは、きっとそんな疑問をお持ちになっているのではないでしょうか?
簿記と社労士はどちらも企業経営には欠かせない専門的な知識となります。そのダブルライセンスとなれば、あなたの社会的価値は飛躍的に高まることになるでしょう。
この記事では、簿記と社労士資格それぞれの内容や難易度の比較、ダブルライセンスのメリットについて分かりやすく解説します。きっとあなたの疑問解決の手助けになるでしょう!
社労士と簿記についてざっくり説明すると
- 簿記と社労士のダブルライセンスは非常に相性が良い
- 簿記はお金、社労士は人についての専門知識が習得できる
- どちらの資格もキャリアアップの手助けとなる
- どっちを取得しようか迷っている方は先に簿記を目指すと良い
社労士と簿記のダブルライセンスのメリット
既に簿記資格をお持ちの方は是非社労士資格の取得をオススメします。
社労士資格は人事や労務管理の専門知識となり、年金や社会保険も取り扱います。会計・経理スキルも求められますので、簿記の知識はもってこいとなります。
それでは社労士と簿記で学ぶ内容をそれぞれ確認しながら、ダブルライセンスに具体的にどのようなメリットがあるのかをみていきましょう!
社労士資格で得られる知識
社労士の資格を取得することで得られる知識としては、大きく以下の点が挙げられます。
労働や社会保険、人事や労務管理についての専門知識
社労士は企業活動における人の問題に関するエキスパートです。
従業員に関する労働保険や社会保険の手続き業務代行や、就業規則や賃金制度の構築についてのアドバイスなど、企業経営のサポートを行います。
社労士の資格勉強を行うことで、上記についての専門知識を取得することができます。
事務処理能力とコンサルティング力
社労士はクライアントからの依頼を請けて、労務や保険についての書類作成・手続き簿記業務を行います。
パソコン作業が主となるため、事務処理能力が身につきます。
加えて、クライアントの依頼や悩みについて的確なアドバイスをするコンサルティング能力も養われます。
簿記資格で得られる知識
簿記の資格習得によって得られる知識としては、大きく以下の点が挙げられます。簿記に大きく携わる経理業務の視点から見ていきます。
経営成績や財政状況を明らかにする技能
経理業務は、毎日の経営活動についての売上管理や資金のやり繰りについて記録・計算をしています。
これにより、今の経営成績はどういう状態なのか、財政状態がどうなっているのかを明らかにする技能を身につけることができます。
財務諸表を読む力や経営管理・分析する能力が身につく
簿記の知識を習得することで、財務諸表を読むことができるようになります。
これは自社の分析に活用できるだけでなく、取引先や仕入先の経営状況について分析することができるため、取引を継続するか否かの判断ができるようになります。
コスト意識を持つことができる
経理業務は入金・出金業務に携わることになります。
実際に資金を動かすことになりますので、他部署よりもコストの意識を自然と持つようになります。
社労士と簿記のダブルライセンスは相性抜群!
社労士と簿記のダブルライセンスは関連性が深いためとても相性が良いです。
特に中小企業の場合、給与計算と経理業務を同じ人が兼任しているケースも少なくありません。
社会保険や給与については社労士資格で、経理業務については簿記資格で、専門的に知識習得することができるので、そのまま業務に活かすことができます。
経理業務を担当しない場合でも、簿記についての知識は企業のお金がどのように流れるのかを知るのに役立てることができます。
従業員の給与から控除された所得税や社会保険料の納付がどのように行われるのか、など経理担当者と打ち合わせする際においても助けになることでしょう。
社労士と簿記のダブルライセンスは女性にもおすすめ
上述にもありますが、中小企業の場合は、経理と総務業務を兼ねて行うことも少なくありません。
女性で経理や総務業務の経験がある場合、育児がひと段落してから、社労士の資格を取得して仕事復帰するというパターンが増えつつあります。
さらに社労士の場合は、男性よりも女性の方が年収が高い傾向にあります。簿記資格を持って経理業務に従事されている方は、社労士資格を取得することでさらなるキャリアアップを狙うことが可能です。
社労士と簿記はどちらが難しい?
社労士の難易度は簿記1級相当とよく言われています。
社労士は受験資格を得る必要がある点や、合格率が低い点を考慮すると、結論としては社労士の方が資格取得の難易度が高いと言えるでしょう。
以下に、社労士の方が難易度が高い根拠を説明します。
受験資格の違い
簿記試験は誰でも受験することができますが、社労士試験は受験資格に制限があります。
以下、2つの受験資格を確認しましょう。
簿記の受験資格
簿記試験の受験資格は特にありません。一般的に上位資格試験を受験するには、下位資格試験から順番に合格しなければならない場合もありますが、簿記試験の場合は、いきなり1級からの受検することも可能です。
社労士の受験資格
社労士試験の受験資格は、細かい説明については省きますが、主に学歴による受験資格、資格による受験資格、実務経験による受験資格が存在します。
試験形式の違い
試験の回数や合格基準を考慮しても、社労士試験の方が難易度が高いと言えます。
以下、具体的に試験形式を比べてみましょう。
簿記の試験形式
日商簿記検定2級を例に説明すると、試験時間は120分(ネット試験の場合は90分)で総得点の70%以上で合格となります。
試験内容としては、商業簿記・工業簿記に加えて、財務諸表の数字から経営内容の読み取りといった経理業務や経営管理に関する問題となっています。日程は6月・11月・2月の年3回となっています。
社労士の試験形式
社労士試験はマークシート方式になります。選択式(空欄補充形式)で80分、択一式(五択式)で210分と、かなり長丁場な試験となっています。
試験科目としては、労働、社会保険、国民年金など企業に所属する従業員に関する法律の問題が主となります。試験日程は、毎年8月の第4日曜日の1回のみとなっています。
各科目毎に基準点が設けられており、1科目でも基準点を満たしていない科目があれば、足切りとなり即不合格となります。
そのため、各科目均等に勉強を進めていく必要があります。
さらに相対評価による合否判断となるため、全体の中でも上位に位置している必要があります。
合格率を比較すると
試験の合格率をみても社労士の難易度の方が高いことが伺えます。
簿記2級の合格率は、第163回で24.8%となっています。第146回簿記試験については合格率47.5%という回もあり、実施回によって難易度にムラがあります。
社労士の合格率は約6%を平均に推移しています。合格率が1桁を超えることはここ10年で一度もありません。2015年度においては合格率2.6%と難易度の高さが伺えます。
合格までに必要な勉強時間の比較
簿記2級合格のために必要な勉強時間は、200~400時間と言われています。時間に幅がありますが、これは簿記の基礎知識の有無によるものになります。
社労士試験合格のために必要な勉強時間は800~1000時間と言われています。出題範囲が膨大なことも難易度が高い理由であるため、より効率良く勉強を進めていく必要があります。
各資格の難易度は以下の記事でチェックしてみてください。
社労士と簿記のメリットを比較
就職・転職時の違い
社労士・簿記どちらの資格にしても、就職や転職の際には有利な条件になることは間違いありません。
しかし、簿記3級の場合は比較的容易に取得できますので社会的にはあまり評価として認めてくれません。最低2級以上、もしくは実務経験を求められることになります。
社労士については、資格取得自体の難易度が高いため、実務経験が仮に無かったとしても十分評価対象となりえる資格となっています。
就職時に各資格をどう活用していけばよいかは、下記の記事をご覧下さい。
年収の違い
社労士の平均年収は527万円となっており、一般給与所得者は490万円なのでやや高めとなっています。独立開業して顧客数を確保することができれば、年収1000万円も夢ではありません。
簿記2級については、経理業務に携わっている方なら資格手当として給与に反映してくれる企業もあります。一般的な経理職の平均年収は502万円となっています。
逆を言えば経理業務に携わらない限り、給与に反映されることはほとんどありません。
将来性の違い
社労士は資格があるだけで独立開業することが可能です。当面は企業に属して経験を積み、ゆくゆくは独立するといったキャリアプランを具体的に立てやすい資格となっています。
簿記の場合、その知識だけで独立するといったことは現実的に難しいでしょう。他の知識に組み合わせて簿記の知識も活かす、というようなプラン形成が必要となってきます。
どちらの資格にしても、会社経営という点で深く関わっている資格であるため、キャリアアップには間違いなく繋がります。
各資格の将来性については以下の記事を詳しくご覧になってください。
就職時に各資格をどう活用していけばよいかは、下記の記事をご覧下さい。
国家資格なのは社労士だけ
簿記資格は、主催団体が3種類(日商簿記,全商簿記,全経簿記)あります。
日商簿記は公的資格(民間団体や公益法人が実施し,国から認定される資格)で、その他は民間資格となっています。
一方社労士資格は、社会保険労務士法に基づいた国家資格となっています。
国家資格は社会的地位が保障される上、社会的信用度も高いです。難易度は高いですが、取得を狙うだけの価値は十分ある資格と言えるでしょう。
簿記と社労士はどちらの資格を取るべきか
社労士・簿記どちらから資格取得を狙うか悩んでいる方は、まずは簿記の取得から始めることをオススメします。
また、簿記資格として実際に評価されるのは簿記2級からなので、3級ではなく2級の取得を目指すのが良いでしょう。
社労士に比べて簿記2級の方が資格取得難易度は低く、学習総時間も短いです。
科目こそ違いますが、学習のコツを身体で覚えることと、資格取得することでそれが自信に繋がり、社労士資格の勉強にも活かしていけるのではないでしょうか。
社労士と簿記の比較まとめ
社労士と簿記の比較まとめ
- 社労士は労務管理や人事の知識、簿記は経理業務や経営管理の知識を学べる
- 社労士の方が簿記よりも資格取得難易度は高い
- どちらの資格にしても社会的評価は高くキャリアアップにつながる
- どちらか片方をまず目指す場合は、難易度の低い簿記から先に取得するのが良い
社労士と簿記資格の比較についてまとめてきました。
社労士は人、簿記資格はお金とどちらも企業経営には欠かすことができない重要な要素となっています。
つまり、社労士と簿記のダブルライセンスは、あなたの社会的価値を大きく高めてくれます。
社労士と簿記のダブルライセンスについて是非ご検討してみてはいかがでしょうか。