社労士試験合格に必要な勉強時間は?効率の良い勉強法から試験の難易度まで全て紹介!
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社労士
のんびり社労士いけい
「社労士試験にチャレンジしたいけど、どれくらいの勉強時間が必要なのだろう?」
「社労士試験に一発合格したい!でも、どうやって勉強したらいいの・・・?」
こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
国家資格のひとつである社会保険労務士試験、通称社労士試験に合格したいと考えている皆さん。
この記事では、そんな皆さんのために独学で社労士試験に合格するためにはどうしたらいいのか、勉強時間や勉強法の観点から詳しく説明していきます!
この記事を読んで社労士試験合格に必要な知識を効率的に身につけ、一発合格への道を切り開きましょう!
社労士の勉強時間をざっくり説明すると
- 社労士合格には1000時間程度の勉強時間が必要
- 平均受験回数は3〜4回
- 1年弱での合格を目指した学習スケジュールを立てる
- 最短合格のためには勉強法を工夫する必要がある
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社労士の勉強時間は800~1000時間が目安
社労士試験に合格するための勉強時間は、一般的に800~1,000時間が目安と言われています。
勉強期間は、毎日3時間ずつ勉強する場合9ヶ月~11ヶ月程度の勉強が必要な計算になります。
しかし、社労士試験はその勉強に何年もかかるような試験ではなく、中には半年もかからずに社労士試験に合格できる人もいれば、1年かけても合格までの知識を身につけられない人もいます。
この一例からもわかるように、勉強時間は今までの職務経験や労働関連の法律の知識の有無によって、大きく左右されるのです。
こうした中で、自分に必須の勉強時間を決めるためには、試験対策のプロである予備校のカリキュラム想定時間から、実際の時間を算出していく方法がおすすめです。
大手の予備校では600~700時間以上の勉強時間を確保したうえで、合格を目指す場合が一般的です。
しかし、これは超効率的なカリキュラムでわかりやすい講義のもと勉強をした場合の時間なので、独学の場合は内容につまずく時間も含めるとさらに時間がかかることが想定されます。
よって、独学者や全くの初学者はこのベースの時間に、計画を立てながらさらに必要な勉強時間を付け足すことで、自分に最適な勉強時間を見つけられるでしょう。
学習時間を語る上では効率性も大切
社労士の勉強時間を考える際には、その時間ごとの学習効率がしっかりと保たれているかも吟味すべきポイントであるといえるでしょう。
社労士合格には一定程度の勉強量が必要なのは言うまでもありませんが、それ以上にその中でどれほどの学習密度で勉強をこなせたかはさらに大切なことなのです。
よって、上記で示した800~1000時間の勉強をこなしていく際には、その中に中身が伴っているかをしっかり意識するようにしましょう。
効率性を図る上での指標として、1時間ごとにどれくらいの単元を進められたか、1時間でどこまで内容を覚えられたかなどが挙げらるため、これらの指標を意識しながら自分なりに効率性を高めていくことがおすすめとなります。
この効率性を意識せずに、ただ時間を消費することにフォーカスが向いてしまうと、たくさん勉強したのに、全く成果が出ずに負のスパイラルに陥ってしまうことが十分考えられます。
特に、これまで学習経験の少ない方はわかりやすい勉強時間だけを意識してしまう傾向にあるため、要注意が必要です。
他の資格と勉強時間を徹底比較
社労士の勉強時間を他の人気国家資格と比較すると以下のようになります。
資格 | 勉強時間 |
---|---|
社労士 | 800~1000時間 |
行政書士 | 500~600時間 |
宅建 | 200~400時間 |
中小企業診断士 | 1000時間 |
税理士 | 3000時間以上 |
司法書士 | 3000時間以上 |
ここから、社労士の勉強時間は同じ難関国家資格と呼ばれる行政書士よりもかなり多い時間で、中小企業診断士とは同じくらいの勉強時間となります。
また、超難関国家資格といわれる税理士・司法書士と比較すると、3分の1ほどの時間であるといえます。
これらをまとめて、勉強時間の観点から難易度を見ると、やや難関くらいであるといえるでしょう。
社労士は現在需要が高まっている資格であり、取得することでその後のキャリアに大きなメリットをもたらせるので、多少時間をかけても取る価値が十分ある資格であるといえるでしょう。
社労士試験の勉強はいつから始めるべき?
理想の勉強期間は1年弱
社労士の試験は多くの人が仕事をしながら受ける傾向にあります。毎年合格者の7割程度が働きながら社労士試験に合格しています。
ここで、先程説明した社労士試験合格に必要な1000時間という勉強時間をもう少し詳しく考えてみましょう。
あなたがもし、仕事をしながら独学で1日に3時間勉強すると仮定すると、1000時間に到達するには334日が必要です。
毎日3時間の勉強が継続的にできれば、社労士試験は1年弱という期間があれば十分勉強できる試験内容であることがわかると思います。
また、この期間中はずっと学習内容を覚え続ける必要があるため、これ以上の長期間になるとだれてしまう可能性もあります。ですから、社労士試験合格のための勉強時間としては1年弱という期間が適切なのです。
合格までの勉強期間は人によって異なる
上では1000時間の勉強時間を想定した場合の勉強期間を算出しましたが、同様の方法で、他のケースの場合の勉強期間も算出してみました。
合計勉強時間 | 1日の勉強時間 | 勉強期間 |
---|---|---|
800時間 | 3時間 | 8.5か月 |
900時間 | 3時間 | 10か月 |
ここから、1000時間よりもやや少なくして集中して勉強を行った場合は、8~10か月程で合格することができます。
しかし、上でも述べたようにこの換算はイレギュラーな出来事がなく、毎日を過ごした場合の数字なので、実際はこれに半月~1か月ほど付け足したものが、実際の数字です。
よって、必ず予定がずれることを見越して、プラスして勉強時間を見積もるようにしましょう。
社労士試験の平均受験回数
社労士試験の平均受験回数は4回前後と言われています。しかしこれは、1回や2回では合格することが難しい、という意味ではありません。
社労士試験の受験者を大きく分けると、1~2回で合格する人々と7~8回で合格する人々の2種類に分けられます。もちろん、受験回数は少なくしたい、願わくは1回で社労士試験に合格したいですよね。
それには試験日までに効率的に勉強できるかどうかが鍵となります。
つまり、1年弱の勉強期間で社労士試験に一発で合格するためには、合格に必要なコツをつかんだ勉強法を身につけることが大切なのです。
時期ごとの具体的スケジュールを紹介
社労士試験は例年、試験日が8月下旬の日曜日(第4日曜日)となっています。これから計算すると、独学の場合は9月頃に勉強を始めれば良いことがわかります。
簡単な1年間のスケジュールを以下に示します。
期間 | 勉強内容 |
---|---|
9月〜1月 | 基礎固め |
2月〜6月 | 応用力づけ |
7月〜8月 | 総まとめ |
まずは初めの5ヶ月で、基本知識のインプットを講義や参考書を通じて行い、基本的な知識を固めていきます。
文字を読むだけのインプットでは、なかなか知識を自分のものにしづらいので、それぞれの条文で言っていることを具体的な事象に当てはめて考えることが、インプットにおける定着率を上げるコツとなります。
この際、問題集も同時並行で行うことで、アウトプットの機会も定期的に設けてあげることを忘れないようにしましょう。
その後の5ヶ月では、その問題集を何周か繰り返し、知識を使える形で定着させていくことが大切です。
問題集はただ繰り返すだけでなく、きちんと間違えたものは復習を欠かさずに行い、一つ一つの問題を自分のものにすることを忘れずに行いましょう。
そして最後の2ヶ月で、苦手部分をつぶし完璧に仕上げることが望まれます。
各時期にやることの具体的手順
まず一番初めにおこなうべきことは、いつまでに基本知識を網羅していくのかを決めて、それを実行に移すことです。
その後、1週間の勉強量・勉強時間を計画し、各単元の知識を確実に付けていきます。
ここでどれくらいの基本知識を身につけられるかで、その後の勉強の進捗度合いが大きく変化するので、この時期の学習は特に気合を入れるようにしてください。
次に、実践に対応できるように、5ヶ月かけて覚えた内容を問題集を使って確認していきます。
最初に使った問題集をまずは2周して、問題集のどのページの内容も記憶できているかどうか確認してください。
最後の2ヶ月は社労士試験の試験問題を実際に解いていき、苦手部分は重点的に繰り返します。
穴となる部分は、この時期にいかにあきらめずに克服できるかで、合格できるかどうかに大きくかかわってくるので、苦手箇所の補強は特に大事なのです。
予備校や通信講座を利用していれば、上記のような流れはカリキュラムの中で自然と行われますが、独学の人は計画から実行まですべて自分自身でやらなければいけません。
以上のサイクルに沿って無理なく無駄なく勉強を進めていくことが社労士試験合格への近道なので、日々なんとなく勉強をするのではなく、計画的な学習を心がけましょう。
3か月~半年の短期間で合格する人も
社労士試験は、働きながらでもうまく工夫をして勉強時間を稼げば短い期間で合格することが出来ます。
集中的に勉強して半年程度の勉強時間で合格する人もいます。さらには最短では5ヶ月未満の勉強時間で合格する人もいます。
しかし社労士試験にこのような短い期間で合格した人たちも、決して勉強した量が少なかったわけではなく、コツをつかんだ勉強法を実践していたのです。
彼らは短い時間の中で、問題集を何周も繰り返し、記憶に定着させています。集中して効率的な勉強法を取り入れることが社労士試験合格へとつながっていくのです。
社労士試験の勉強時間を最小にするには
社労士試験受験生であれば誰でも、なるべく短い勉強時間で合格したいと思うはずです。
実は現在、大手資格学校であるクレアールの公式サイトでは、最短合格するためのノウハウが詰まった本「非常識合格法」 を先着100名様限定で無料プレゼントしています!
社労士試験の受験生であれば知っておかないと損する重要知識が満載なので、通信講座受講の有無に関わらず必ず手に入れておきましょう!
合格者は実際どれくらい勉強してたの?
実際に社会保険労務士試験に合格した人は、具体的にどのようなスケジュールで、どれくらいの勉強時間で合格を手にしたのでしょうか。
資格Timesでは「のんびり社労士いけい」としてYouTubeで情報発信をされている現役社労士の伊計大樹様にインタビューを行い、合格までのリアルな勉強時間についてお聞きしました。
伊計様は働きながらの受験生活であったために2年目までは十分な勉強時間が取れなかったとのことですが、3年目は週に25時間以上の勉強を続け、3回目の試験で合格されたとのことでした。
したがって、受験勉強開始から合格までの学習期間は2年半程度であることが分かります。やはり社労士試験は一筋縄ではいかないことが伝わってきますね。
伊計様の各年の学習の進め方は次の通りです。ぜひ皆様の受験の参考にしてください。
年数 | 学習過程 |
---|---|
1年目 | 1通り試験科目をこなすことで手一杯 |
2年目 | 択一式で全科目7割がギリギリ狙えるレベルに達する(選択式で不合格) |
3年目 | 社労士試験合格 |
社労士には受験資格がある点に注意
社労士試験には受験資格がある点に注意しましょう。せっかく勉強を始めても、受験をできなければ意味がありません。
以降では、社労士試験の代表的な受験資格をご紹介します。
学歴による要件
-
大学、短大、高等専門学校を卒業
-
4年制大学において、一般教養科目の勉強を終了
-
4年生大学で62単位以上を取得
-
修業年限が2年以上、ならびに、課程修了に必要とされる総授業時間数が1,700時間以上の専修学校において専門課程を修了
4年制大学在学者の場合は、上の2もしくは3を満たしていれば受験が可能です。
また、中卒・高卒の方は、以下の「実務経験」もしくは「国家試験合格」のどちらかを満たす必要があります。
実務経験による要件
実務経験による最も主要な要件は「法人の役員または従業員(常勤)として、通算3年以上事務に従事した経験」です。
他にも、国家公務員や地方公務員、特定独立行政法人など、法人以外の団体での実務経験による要件も存在します。
どのような場合でも、「通算3年以上の実務経験が必要」という点は同様です。
厚生労働省が認可する国家試験合格による要件
以下のような場合が該当します。
-
司法試験予備試験の合格
-
行政書士の資格を有している
-
その他、厚生労働大臣認定の国家試験を合格する
行政書士試験には受験資格がないことから、高卒の方の場合は2を満たして社労士試験を受ける場合が多いです。
3については、社労士連合会が作成している以下のページでより詳細に紹介されているので、合わせてご覧ください。
社労士試験の学習難易度
社労士試験受験の際の前提知識
ここでは社労士試験の基本をおさらいしましょう。
試験科目は全部で8つ
社労士試験では、以下の表のように出題される法律とそれに対する配点がそれぞれ決まっています。
また、試験方式として選択式と択一式の2種類に分かれており、それぞれ40点、70点満点となっています。
試験科目 | 選択式 | 択一式 |
---|---|---|
労働基準法及び労働安全衛生法 | 1問5点 | 10問10点 |
労働者災害補償保険法 | 1問5点 | 10問10点 |
雇用保険法 | 1問5点 | 10問10点 |
労務管理その他の労働に関する一般常識 | 1問5点 | (10問10点) |
社会保険に関する一般常識 | 1問5点 | (10問10点) |
健康保険法 | 1問5点 | 10問10点 |
厚生年金保険法 | 1問5点 | 10問10点 |
国民年金法 | 1問5点 | 10問10点 |
※「労務管理その他の労働に関する一般常識」と「社会保険に関する一般常識」の択一式の問題は、二科目合わせて10問10点分で出題されます。
試験科目は主に労働関連の法律・保険関連の法律の2分野に分けることができ、特に労働分野の法律の占める割合は非常に高くなっています。
各科目の具体的な特徴を詳しく知りたい人は、以下のサイトを詳しくご覧ください。
近年の合格率は6~7%で推移
社労士の過去13年間の推移は以下のとおりです。
イレギュラーな年で2%台まで下がる年もありますが、近年の合格率の推移は比較的落ち着いており、6~7%程となっています。
この数字から10人に1人以下の合格率であることが伺え、競争率が非常に高い試験であるといえるでしょう。
よって、上で紹介した長期の勉強時間は、ライバルに勝つには必須となるのがここから実感できます。
合格率の詳しいデータは、以下の記事も併せて参考にするのがおすすめです。
合格基準点は2種類に分かれている
社労士試験には合格基準点として選択式試験、択一式試験共に「総得点」と「各科目点」があります。
いずれも基準点以上の得点をとると社労士試験合格となり、例年は総得点は60%〜70%が基準点です。
総得点が基準点を満たした上で科目点も全て基準点に届いていないと、社労士試験には合格することが出来ない仕組みとなっています。
合格基準点についての詳細は以下の記事を参考にしてください。
社労士独学合格のための勉強方法
「勉強時間を増やせば必ず知識が身につく!」と思ってはいませんか?
これは大きな間違いです。勉強において重要なものは、「量より質」です。 勉強の質が良くないと、どれだけ勉強時間を増やしても意味がありません。
ということでここからは、誰でも実践できる質の良い勉強法を詳しく解説していきます。
勉強方法の前提知識
上記のように社労士試験は試験科目が多く、基準も細かく決められているので、社労士試験に合格するためには全体を満遍なく勉強する勉強法を身につけないといけません。
より多くのことを覚え、忘れないようにすることが大切なので、テキストや問題集などを何周もして覚える必要があります。
試験形式としてはマークシートですので、条文を丸暗記するよりも正誤判断に必要なキーワードを記憶することが大事です。
法律の勉強が初めてでも大丈夫?
結論から言ってしまうと、大丈夫です。実際、法律初学者の人も毎年多数合格しています。
法学部で学ぶ法律というのが、憲法、民法、刑法などであるのに対し、社労士試験のために学ぶ必要のある法律とは、労働基準法や労働者災害補償保険法など労働と保険に関する法律を意味します。
このように両者は異なるため、法律初学者でも十分合格を狙えるのです!
計画立案は最初にやるべきタスク
社労士試験対策は、長期間にわたるので必ずやるべきことをある程度整理してから、実際の対策を進めていくのがおすすめです。
上で紹介した勉強期間の目安を参考にして、まずは「基本習得期」「演習期」「直前期」の3つに分けて、それぞれの時期で何をやるべきかを明確にしていきましょう。
その際に、1週間周期でその週までに~~までやる、などのように実践で意識できるレベルまで、計画を落とし込んでいくことが大切になります。
これを行うことで、計画をより確実に実行できるでしょう。
また、この際に意識すべきこととして、「基本習得期」の計画は特に入念に立てて、必ず達成できるようにしましょう。
ここを達成できないと、実力を実際につける過程がうまくいかずに、点数が直前になっても伸びないという事態につながりかねないので、この点は要注意です。
できるだけ短期合格を目指す
計画立案をする際にも、なるべく短期で合格することを目標としましょう。
資格試験は、受験勉強とは異なり、いつまでに合格しなければならないという時間設定がないため、つい勉強がだらけてしまいがちです。勉強期間が長くなるほど、モチベーションも下がりやすくなり、効率も落ちてしまいます。
特に独学ではその傾向が顕著に現れるケースが多いです。
まずは一年間で合格するという期限を定めた上で、学習を進めていくことをおすすめします。
インプットは繰り返し行うのがベスト
社労士試験は、基本として法律の内容暗記が前提としてあるので、この内容を繰り返し暗記していくことが非常に大切になります。
インプットのコツとして
- 大量の知識を繰り返し反復する
- 適切な時期に復習を行う
の2つが特に大切になります。
まず1つ目の「大量の知識を繰り返し反復する」ですが、毎日少しずつ知識をためていく方法だと、少し経つと前やった知識を忘れてしまいます。
よって、知識は忘れる前提のもと大量の知識を何度も繰り返すことで、頭に内容を徹底的に叩き込んでいくのです。
2つ目のコツの「適切な時期に復習を行う」ですが、復習のタイミングも知識習得には非常に重要なファクターとなります。
具体的には、翌日・1週間後・1か月後等の忘れやすい時期に復習していくことで、知識を効果的に身につけられるでしょう。
語呂合わせとフレーズ化でインプット効率アップ
暗記量の多い社労士試験の知識を網羅していくにあたって、語呂合わせとフレーズ化は暗記効率を上げるための有効な工夫であるといえるでしょう。
フレーズの具体例でみてみると、国民年金の「寡婦年金と死亡一時金は、いずれか1つを選択受給する」は「寡婦は一時におセンタク(選択)」のようなフレーズで覚えていくとよいでしょう。
この際、上の字面だけ覚えて内容を思い出せないということがないように、関連付けをしっかりとするようにしましょう。
上記でみると、センタクを洗濯→選択とかけることで、すぐに内容を思い出せるのです。
分からないことはすぐ調べる
社労士試験合格を目指す人にとって、答えを見てもわからない問題や記憶があいまいな問題に出会ったとき、もしくははっきりと覚えていないことに気づいたときは、すぐに参考書を見直すことが大事です。
分からないことに出会ったら、そのときにすぐ調べる。この勉強法を習慣づけてください。
分からない問題をそのまま放置しておくと、その後にまた同じような問題が出てきたときに再び同じようにつまずいてしまう可能性が高いです。
この勉強法を意識しておけば、同じ間違いは二度と起こらないようにすることが出来るでしょう。
実力が身に付くアウトプットのポイント
「参考書を読んだら良く理解出来たから、社労士試験本番でも点数が取れる!」
このように考えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、参考書を理解したかどうかと実際の社労士試験の問題を解けるかどうかは無関係です。参考書を読んで理解するというインプットの後に、問題を解くというアウトプットをおこなうことで初めて知識が身につきます。
つまり、参考書ばかりを読んで問題演習を怠る、というような勉強法は決してやってはいけないということです。
同じように、問題集を読むだけでもいけません。問題集の問題と答えを読んで勉強したつもりになる人は多いですが、この勉強法は良くありません。
社労士試験は記憶することが多い試験ですから、本当に理解できているか、本番の社労士試験のつもりで問題を解いてみて初めて自分の力を確認できるのです。
特に独学の場合は自分に厳しい勉強法を実践していかないと、理解したつもりになり失敗してしまいがちです。読む、のではなく、解く。問題集の答えにあたる知識や用語が頭に入っているか、その確認作業を特にしっかりとやりましょう。
理解したつもり、これをなくすことが社労士試験合格へ大きく近づく勉強法です。
試験のスピードに慣れる
せっかく問題が解けるようになっても社労士試験本番の時間内に解けないと意味がありません。本番の社労士試験のスピードに慣れるためにも、過去問を実際の社労士試験時間内に解き終わるように解く練習が必要です。
自分で時間を測って解いてみましょう。
しかし、択一式の社労士試験時間は3時間30分と長いので、その時間を一気にとることが難しいことも多いと思います。また、3時間30分すべてをやってみてもし時間が足りなかったとき、その対策を考えるにも一苦労です。
まずは試験問題全体を見て、自分なりの時間配分を考えましょう。
30分でどれくらい解けばいいのか、その分量を考えて計画します。その計画にしたがって、ある程度の勉強時間を確保したうえで時間設定をして問題演習を行ってください。そのあとで、時間や問題数の配分を調整していきます。
この勉強法で社労士試験当日まで調整を続けていきましょう。社労士試験では、選択式の試験時間は1時間20分ですが、こちらも同様に勉強時間を確保し、時間配分を考えてから問題演習をしていくことが大切です。
過去問は10年分を目安に解く
過去問は非常に重要です。過去問を解くことで社労士試験の出題傾向がわかったり、試験形式に慣れたりすることが出来るからです。勉強時間の多くを過去問にあてても良いくらいです。
解く過去問の量としては10年分が望ましく、最低でも5年分は必須です。 新しい試験問題から順にさかのぼっていくとよいでしょう。
まずは3年分を解き、問題に慣れます。最初は点数が低くても気にしません。問題集の勉強法と同じように、分からない問題は参考書を見て復習しながら進めます。
つぎに2周目に入ります。その次からは試験に臨むつもりでどんどん解いていきましょう。
合格点数に足りない分野はどこなのか、自分の弱点を見つけたらその部分の復習を忘れずに!最終仕上げにもう一度新しい問題を解けば十分です。
まとめは横断学習で効率よく
社労士試験の学習では、制度上似たものが多いため、勉強を一通り終えた後に再度内容をまとめ直す必要があります。
この総仕上げの際に役立つのが、横断学習と呼ばれる手法です。「目的条文」でやり方を説明してみると、目的条文をいくつか取り出して、それらを比較しながらそれぞれ覚えていくやり方になります。
これにより、各条文の違いを明確に意識することができ、試験中も混乱せずに済むでしょう。
また横断学習を行う際には、テキストにインデックスを張ることで、比較する共通項をすぐに見つけ出し、まとめ学習をスムーズに実践することができるためおすすめです。
最短合格のためのポイント
基本的に長い勉強時間を費やす必要のある社労士試験ですが、中には半年程度の勉強時間で合格を達成した方もいらっしゃいます。
ここでは、社労士試験を最短合格するために、意識すべきポイントについて解説します。
1日・1週間ごとの勉強時間を長くする
短い期間での合格を達成できた要因の一つとして、「とにかく1日・1週間あたりの勉強時間を増やした」という点が挙げられます。
期間は短いものの、総勉強時間という点では他の人と大差ない、という場合も多いです。
とはいえ、社会人の方も多く受験する社労士試験ですので、平日の勉強時間を大幅に増やすことは難しいでしょう。
そのため、休日で10時間以上勉強するなど、仕事が無い日にどれだけ学習を進められるかが重要です。
科目ごとに7割正解を目指す
社労士試験は、各科目ごとに合格基準点が設定されているため、総合点のみで合否が決定することはありません。つまり、1科目でも基準点を超えないと不合格となるため、幅広く・満遍なく勉強を行う必要があります。
合格基準点は大きく分けて以下の4つで設定されます。
- 選択式試験の総合点における合格基準点
- 選択式試験の科目別合格基準点
- 択一式試験の総合点における合格基準点
- 択一式試験の科目別合格基準点
2022年実施の社労士試験における合格基準点を見てみましょう。
項目 | 総合点 | 科目別得点 |
---|---|---|
選択式試験 | 27点(40点満点) | 3点 |
択一式試験 | 44点(70点満点) | 4点 |
合格基準点は毎年異なりますが、例年総合点は65%以上、択一式試験では1科目につき4点以上、選択式試験では1科目3点以上がボーダーラインとなっています。
よって、各科目で7割ほどの正答ラインを死守することを目指して勉強するのが効率的であると言えるでしょう。
学習する項目を極力絞る
最短で合格できた要因の二つ目として「学習した項目をできる限り減らし、限定した」というものが挙げられます。
例えば、テキストに掲載されている内容のうち、試験に頻出の内容のみに限定して学習を行なった、というものです。
試験までに十分な学習時間を準備できない方であれば、この方法が最適と考えられますが、そうでない方にはあまりおすすめできない方法です。
このやり方は、自分が受験する際の問題傾向と合致していれば非常に大きな効果を発揮しますが、そうでない場合は一気に合格の可能性を狭めてしまうやり方と言えるからです。
全範囲を入念に対策できるに越したことはないので、まず検討すべき方法ではないでしょう。
隙間時間を活用すると効率が良い
社労士試験に合格するためには、約1000時間の勉強時間が必要であると始めに述べました。この1000時間という勉強時間を確保するためには、毎日の隙間時間を上手く使うことが大切です。
通勤や帰宅の際の電車に乗っている時間に20分、会社の昼休憩の時間に10分、これだけでも1日に50分の勉強時間を生み出せる計算になります。
この隙間時間を上手く使えた人と使えていない人とでは、積み重ねた勉強時間には雲泥の差が生まれますね。
では、隙間の勉強時間には何をしたら良いのでしょうか。隙間時間とは短時間であることが多いため、基本的にはすぐ区切りをつけられる勉強法、たとえば参考書を読むなどの勉強法をおすすめします。
また、隙間時間でもカフェなどにいて集中できる環境であるならば社労士試験の問題を解くのも良いでしょう。
ただ、問題演習は隙間の勉強時間だけでおこなうのではなく、まとまった時間に試験と同じ時間で解く機会も必ず作るべきです。
独学で社労士試験に合格するためには、このように勉強内容を工夫しながら隙間時間を有効活用していくことが重要な鍵となるでしょう。
スマホアプリも活用しよう
知らない方も多いかもしれませんが、アプリショップを見てみると社労士試験対策ができるアプリが出ていることがわかります。
社労士対策用アプリはいくつかありますが、特におすすめなのが資格の大原が公開している 「社労士トレ問」 というアプリです。
無料でも活用できる機能が非常に多く、たくさんの過去問を手軽に解くことができます。また、他のアプリと比較しても操作性が高く圧倒的に使いやすいことも高評価です。
無料でたくさんの問題に取り組めるので、社労士の勉強している人であればこのアプリを入れない手はないでしょう。
通信講座なら勉強時間を減らせる
隙間時間を最大限に生かしたいのであれば、スタディングの社労士通信講座を利用するのがおすすめです。
スタディングはスマホ学習に特化した通信講座であるので、通勤電車内や家事の合間と言ったちょっとした時間も無駄にすることなく、スマホで手軽に学習を進めることができます。
また、スタディングは他の予備校や通信講座と比べて講座費用が圧倒的に安いことも大きな魅力です。
「独学だけだと不安だけど、高額な受講料は払えない…」
とお悩みの方には、まさにうってつけの社労士講座だと言えるでしょう。
教材のクオリティも極めて高い大人気講座なので、ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
社労士合格までの勉強時間まとめ
社労士の勉強時間と勉強法まとめ
- 1000時間の勉強時間は1年で片付ける
- 勉強方法は周回学習、アウトプットが基本
- アプリなどで隙間時間も上手に生かそう
社労士の合格を目指す人向けに、ここまで社労士試験の勉強時間や勉強法について様々な側面から解説してきました。
早速これらの効率的な勉強法を取り入れて、魅力的な国家資格である社労士の資格取得に向けて勉強していきましょう!