宅建の将来性の実情は?AI時代の宅建資格の需要や必要性を徹底考察!
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宅建士
関口秀人
「AIにほとんどの仕事が奪われるって聞いたけど、宅建の資格に将来性はあるのかな・・・」
こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
近年ではAI(人工知能)の発達が各地で取り上げられ、数十年後には今の仕事の8割は失われるとも言われています。
そんな中、宅建は今後も必要性のある資格として残っていくのでしょうか。
ここでは宅建資格の将来性・必要性について、具体的な理由も含めて分かりやすく解説していきます!
また、AIと宅建士の今後の関係性についても考察していきます!
宅建資格の将来性についてざっくり説明すると
- 宅建資格の将来性は依然として極めて明るい
- 人工知能との良い相互作用も期待できる
- 宅建士の独占業務は法的保護を受けているので、消える心配は少ない
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宅建の資格の将来性
近年ではIT化によってマンパワーが不要になった影響で、人の手による事務作業がかなり減っています。
宅建の仕事にも事務的なものがあるため、IT化の影響は避けられない流れになっているのです。
しかし、事務作業は減っても営業をする上で人の力は必須となります。
そのため結論から言ってしまえば、宅建士の将来性に関しては悲観する必要はあまりないと言えます。
宅建士の今後は明るい?
宅建士は、宅地や建物に関するプロフェッショナルです。
取り扱う不動産という領域・商品は、時代が移り変わっても常に必要不可欠なものです。
そのため、将来にわたって不動産売買がなくなることはあり得ません。
不動産のニーズは常にどの時代でもどの地域でも不変なので、もちろんそれを専門に扱う宅建士の必要性も不変だと言えるでしょう。
また、人口減少に伴って生ずる)アパートの空室問題や空き家問題に対しても、不動産のプロフェッショナルである宅建士が求められるでしょう。
宅建の仕事には確かに機械に代替されるような書類作成などの事務作業もありますが、それは仕事のほんの一部にしか過ぎません。
不動産に関する豊富な知識を持ったアドバイザーとしての宅建士は、将来性の非常に高い仕事だと言えます。
宅建士の需要は法律で支えられている
不動産を扱う宅地建物取引業者が遵守しなければならない法律に、「宅地建物取引業法」というものがあります。
この法律において、宅地建物取引業者は従業員の5人に1人を宅建士にしなければならないことが定められています。
つまり、不動産業界において宅建士の需要は常に高い状態が法律によって強制的に維持されているのです。
なお、大手不動産業者では5人に1人ではなく、全ての営業マンに対して宅建士資格を求めているところもあります。
これは、従業員のほとんどが宅建士資格を持っていることで、会社として対外的に信頼を得ることができるためです。
そもそも実態として、本当にギリギリ5人に1人の割合ぴったりで宅建士を雇用する会社はほぼありません。
宅建士が1人でも辞めた途端に事業が継続できなくなりますし、すぐに宅建士を雇用できなければ他の社員4人を解雇する必要があるためです。
また近年は宅地関係の法令が年々厳しくなっている傾向があり、宅建士はますます将来的な需要の高まりが見込まれています。
AIが宅建の仕事に与える影響
AIによって代替される仕事の多くは書類作成などの事務的な業務です。
感情などが絡んでくる対人営業などは、人間でなければできません。
宅建士の仕事内容にAIが進出するのは技術的に難しく、今後も宅建士の必要性が低くなることはないでしょう。
結果、AIによる代替は一部行われることは予想されますが、宅建の仕事の大部分はあまり影響を受けないと見込まれます。
宅建の仕事にはどんなものがあるのか
宅建士は、建物や土地の売買を行う時に消費者が不当な契約を結ばされることを防ぐのが仕事です。
不動産売買において、売り手が不動産業者(プロ)で、買い手が一般人(素人)であることが圧倒的に多いです。
つまり宅建士とは、専門的な法律の知識を活かして不動産に関して適切な助言を行うプロフェッショナルだと言えるでしょう。
宅建士の独占業務は?
宅建士資格には、宅建士にしか行うことのできない独占業務が存在します。
それは、「建物の取引での重要事項説明」「重要事項説明書面への記名・押印」「契約書への記名・押印」という3つです。
重要事項説明
不動産は一般的に高額な商品となるため、トラブルはできる限り避けないといけません。
未然にトラブルを防ぐために、宅建士は予め取引の対象となる不動産に関する重要事項説明が義務づけられています。
重要事項説明書面への記名・押印
上記の重要事項は多くの事項があり、説明書類に沿って口頭で説明を行います。
責任を持って説明をした証明として、宅建士が記名・押印をし、それを不動産の買主や賃借人に交付することが義務づけられています。
契約書への記名・押印
宅建士は契約に誤りがないか確認、契約書へ記名・押印することが定められています。
これにより、取引の契約内容を明確にするのです。
この書類に記載されている内容は、金銭の支払い方法や引き渡し時期などの、まさに契約した内容の詳細です。
手順としては重要事項説明と記名押印が終わった後に契約書の記名押印をすることになります。
宅建士の仕事は独占業務だけではない
上記のような契約に関わる独占業務以外にも宅建士が求められる仕事は多くあります。
例えば「不動産などの運用コンサル」「土地の売主・買主の契約の手伝い」「土地や建物を賃貸・売買したい人の要望に沿って不動産を紹介すること」などがこれに当てはまります。
このように、宅建士の業務は所属する業界や会社によって多岐に渡ります。
これも宅建士の必要性が下がることはない理由の一つです。
ちなみに、資産価値の見積もりなどに関しては金融に関わる知識も必要になるため、併せてFPの資格を保有していればより信頼されるでしょう。
宅建士の詳しい仕事内容については、下記の記事を詳しくご覧ください。
宅建士とAI
AIが宅建の仕事を脅かさない理由
土地の価格の査定方法は4つあり、公示地価、基準地価、路線価、相続税評価です。
しかし、それ以外にも付加価値的な要素として最寄り駅からの距離、物件の築年数など、様々なデータを勘案して価格は決まっていきます。
そのため、データをAIに学習させこれまでの取引実績などを取り組むことで、AIが適切と思われる価格を弾き出すことができます。
つまり、AIでもできる仕事内容を自動化することで、人間は顧客対応などより人間が行うべき部分に注力できるようになる利点があります。
しかし、AI導入に一番必要な業務は人間のチェック業務です。
また宅建士の重要な仕事に対面で営業があります。
AIで人間の感情を分析することは極めて困難なので、物件を探す人の細かいニーズなどを把握できるとは限りません。
実際に自分が物件を買う側、借りる側だったとしたら、物件の情報収集はAIに任せられても細かい提案などはやはり人間に任せたいのではないでしょうか?
対面による細かな気遣いや信頼関係の構築は、やはり人間にしかできないものなのです。
このことから、AIは必ずしも宅建士の仕事を脅かす存在ではありません。むしろうまく活用することで仕事が簡素化できる可能性があるのです。
AIはむしろ宅建の仕事の幅を広げる
前述したとおり、AIと宅建士はうまく活用することで利点が大きい組み合わせです。
物件の基礎情報や価格のデータ収集はAIに任せ、顧客対応を人間である宅建士が集中して行うことにより、宅建士はよりきめ細かいサービスや提案ができるようになるでしょう。
また、これは物件を探す側にもメリットがあります。
顧客が知りたいことに対し、自動音声サービスで対応することで、同じ様な問い合わせが多く寄せられている部分をAIで自動化できます。
これにより顧客は待ち時間などなく、スムーズに知りたい情報を得ることができるようになります。
このように、AIは宅建士の仕事を奪う存在でなく、むしろ今後の不動産業界を支える存在となります。
宅建士はAIと仕事の奪い合いをするのではなく、AIを活用することで顧客によりきめ細かく良いサービスを展開できるようになるでしょう。
AIに宅建の将来性を聞いてみよう
資格Timesでは今話題のChat GPTに宅建の仕事はAIに奪われてしまうのかを聞いてみました。以下の下線部がその回答です。
宅建の将来性は、AIとの協働が重要になります。AI技術は、物件情報の収集・分析や価格査定などに活用され、業務効率化が図られます。また、バーチャルリアリティや拡張現実を用いた物件案内も一般化し、顧客体験が向上します。しかし、AIが一部業務を代替することで、求人数に変化が生じる可能性があります。
宅建業者は、AIと協働し、対人スキルや提案力を磨くことで競争力を維持できます。顧客のニーズを的確に把握し、パーソナライズされたサービスを提供することが、AI時代の宅建業の成功につながります。
以上がAIの回答です。
AIだけでなくVRやARなどの技術も活用することで、より顧客満足度の高いサービスを提供できるようになることが示唆されていますね。
独立開業する場合の宅建士の将来性
これまでお伝えしてきたように、機械化やAIによって宅建士の仕事がなくなる非常に可能性は低いです。そのため、もちろん独立した際にも宅建士の将来性は明るいと言えます。
ただし、もちろん独立開業の場合は自身の集客力などが収入に直結します。
営業力は自分自身のスキルや営業努力にかかってくるため、web広告などの時代にあった集客方法を模索する必要があるでしょう。
さらに、これからはAIなどの最先端技術を積極的に取り入れた人の方が、より顧客にとって価値あるサービスを展開できるようになっていくと推察されます。
最先端技術を敬遠するのではなく、むしろ積極的に活用していくことが重要になってくるでしょう。
独立する場合は他の開業者と差別化するために、ダブルライセンスや豊富な実務経験など、他の独立宅建士に負けない独自の価値を持つことも大切です。
顧客から「この宅建士なら信頼できる」と思ってもらえるように、少しずつ実績と評判を高めていきましょう。
宅建士の独立についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
結局宅建士は目指すべきなのか
取得難易度とメリットを比較
宅建資格を取得するためには、個人差はあるもののおよそ300時間程度の勉強が必要であり、期間にして4~6ヶ月の勉強が必要になるといわれています。
さらに合格率は15%程度と高くなく、一朝一夕で手に入れられる資格ではありません。
合格率の数値を見てわかるように毎年8割以上の人が落ちる試験であり、取得は決して簡単ではないと言えるでしょう。
一方で宅建を取得することで毎月数万円の資格手当が貰えたり、様々な業界への転職が有利になるなど、極めて大きなメリットを得ることができます。
特に、不動産業界で働いていくうえでは宅建士の資格はほぼ必須となります。
宅建士というステータスが宅地建物取引のプロであることを対外的にアピールできるものなので、資格を持っていない人は「プロではない」と思われるからです。
宅建士資格を持っていることによって対外的な信頼が高まり、営業成績や事業利益に直結することにもなります。
こうした絶大とも言える取得メリットや、需要・将来性が高いことも加味すれば、目指す価値は十分にある資格だと言えます。
宅建の取得を目指す際に注意すべきこと
宅建資格は独学で目指される方も一定数いらっしゃいますが、試験は年に一回しか行われないので、不合格になると次のチャンスは1年後です。
宅建の資格手当の相場は月2万円なので、合格が1年遅れると24万円もの損失になるということです。
さらに、当然宅建資格の取得が遅れれば、その分転職のチャンスは失われていきます。
このように試験に落ちることによる機会損失は極めて大きいので、勉強される際は通信講座などを活用して確実に一発合格を目指すのをおすすめします。
宅建の通信講座は非常にたくさんの種類がありますが、その中でも特におすすめなのが業界NO.1の合格実績を誇る「フォーサイト」の宅建講座です。
フォーサイトは受講生の合格率が全国平均の4.41倍という圧倒的な実績を持つ上に(2022年度実績)、なんと不合格者に対する全額返金保証制度まで実施しています。
確実に合格を掴みたい方にはピッタリの宅建講座だと言えるでしょう。この機会に是非一度チェックしてみることをお勧めします。
宅建の将来性・必要性に関するまとめ
宅建の将来性・必要性に関するまとめ
- 宅建資格の将来性を悲観する必要は全くない
- 営業や説明業務では人の力が今後も確実に必要
- 宅建の取得メリットは極めて大きいので、目指す際は一発合格してなるべく早く恩恵を得た方がお得
AIの発達に伴い、宅建士の仕事のうち一定部分は失われることになると推察されます。
一方で将来にわたって不動産の需要は一定以上ある上に、営業などの人と関わる仕事は人間でなければ出来ません。
宅建資格は需要・将来性共に非常に高いと言ってよいでしょう。
皆さんもメリットたっぷりの宅建資格を取得されてはいかがでしょうか。