P検(ICTプロフィシエンシー検定)ってどんな資格?難易度・勉強法まで解説!
「P検ってどんな資格?」
「ICTプロフィシエンシー検定試験について知りたい!」
この記事を読んでいる人の多くはP検に興味をお持ちかと思います。P検は正しくはICTプロフィシエンシー検定試験といい、ICTを利用した問題解決能力を問う検定試験です。
ここではICTプロフィシエンシー検定試験について解説します。試験の難易度や合格率、出題範囲、試験日程などの基本情報をお伝えします。また、試験対策に効果的な勉強法や合わせて取得したいおすすめ資格なども紹介していきます!
P検についてざっくり説明すると
- ICTを活用した問題解決能力を問う、ユーザー向けの資格。
- 前身のパソコン検定から数えると200万人以上が受験している。
- 合格率は級によって異なり、1級の30%から4級の90%まで幅がある。
このページにはプロモーションが含まれています
P検ってどんな資格?
P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)とはICTを活用する能力を総合的にはかる試験です。エンジニアや技術者を対象とした試験ではなく、ICTを利用する立場の人、エンドユーザーを対象とした試験です。
P検には1級・2級・準2級・3級・4級・5級があります。試験のレベルは幅広く、パソコンに触れるくらいの初心者や中学生・高校生から実務で活用しているプロフェッショナルまで対象としています。
学習指導要綱に準拠しており、中学や高校で習得するべき内容は網羅しています。また、大学や短大での入試における優遇措置、単位認定などの対象にもなっています。そのため、学生などの若年者の受験もよく見られます。
ICTに携わる人なら誰にでもおすすめできますが、ICTやパソコンについて広く浅く知りたいという人には特におすすめの資格です。
正式名称はICTプロフィシエンシー検定
P検の正式名称はICTプロフィシエンシー検定試験です。プロフィシエンシーとは知識や技能を現実の状況に応じて発揮する能力のことで、ICTプロフィシエンシー検定試験においては「ICTを活用した問題解決力」のことを「ICTプロフィシエンシー」と呼んでいます。
ICTプロフィシエンシー検定試験はかつてはパソコン検定と呼ばれていました。パソコンの活用技術だけでなくICTを活用した問題解決力を問う試験となったため、名称や試験内容が変更されています。
ICTプロフィシエンシー検定試験ではICTやパソコンの知識だけでなく具体的な仕事の遂行能力も身に着けられます。例えば、表計算ソフトによる計算やプレゼンテーションソフトでの資料作成などが挙げられます。
P検の主催団体はパソコン検定委員会
P検を主催しているのはICTプロフィシエンシー検定協会(P検協会)です。また、教育業で知られる株式会社ベネッセコーポレーションが実施・運営しています。
P検が現在のICTプロフィシエンシー検定試験の名称で実施され始めたのは2012年からです。それ以前のパソコン検定の名称で実施されていたのは1996年からです。
P検は受験者数も多く注目の資格試験
P検はユーザー向けのICT系資格の中でも特に注目度と信頼性の高い試験です。
1996年12月から2019年3月までのP検の累積受験者数は約1,953,000人です。前身であるパソコン検定の頃から数えた数字ではありますが、P検タイピング受験者・P検アプリ受験者を除いた受験者数です。
2018年度のP検受験者はおよそ192,000人です。P検タイピングアプリ受験者・P検アプリ受験者の除くと76,000人程度です。このように非常に多くの人が受験していることからも注目度の高さと資格としての信頼性が分かるでしょう。
P検を取ることがおすすめの人
P検はコンピュータースキルを基礎から高めたい人、進学や就職・転職でICT活用能力をアピールしたい人におすすめの資格です。
P検は特定のソフトやアプリケーションに依存しない汎用的な知識を習得できる資格です。そのため、どんな学校・どんな企業でも通用する知識や技術が欲しい人に適しています。これから就職する新卒の人や、自社で使用しているソフトやハードに依存しない能力を身に着けたい転職予定の人にはうってつけです。
また、P検では中学・高校程度の内容から学習指導要綱に即した形で知識を得られます。そのため、あまり詳しくない人でも比較的容易に勉強できます。これから正しい知識を学ぼうと思っている人でも安心できる資格です。
履歴書でもアピールできる資格
上記のように、P検は民間資格とはいえ広く世に知られた資格です。一定のICT活用能力を身に着けていることを証明できるので、履歴書に書いても問題なく評価されます。業務上必要なスキルにも直結している準2級以上なら特に評価されるでしょう。
公式webページによると、履歴書には「ICTプロフィシエンシー検定協会主催 P検~級 合格」と書くよう記載されています。
P検の難易度
P検の合格率
P検の合格率は級によって大きく変動します。基本的にはより上位の級ほど合格率が低くなる傾向があります。
また、中学生・高校生は準2級以下に限り「ワープロ」と「表計算」を本試験とは別に受験できるP検アプリケーション(P検アプリ)での受験もできます。P検アプリでの受験では、通常の受験よりも合格率が高い傾向にあります。
受験者層ごとにみた合格率は以下の表の通りです。
社会人(大学生を含む) | 中学生・高校生(※「P検アプリ」を使用した場合) | 中学生・高校生(※P検アプリ使用なし) | |
---|---|---|---|
1級 | 33.3% | - | - |
2級 | 52.7% | 43.8% | - |
準2級 | 67.0% | 43.3% | 74.4% |
3級 | 82.3% | 49.2% | 61.6% |
4級 | 89.9% | 67.3% | 76.3% |
P検の合格基準点
P検の合格条件はやや複雑です。基本的には次の3つの条件を満たす必要があります。
- 総合得点が合格基準点以上である。
- タイピングテストで合格基準点以上である。
- 試験の各分野の得点がカテゴリー別ボーダーライン以上である。
P検の総合の合格基準点とタイピングの合格基準点は級によって異なります。下の表を見てわかる通り、合格基準点は60%から70%の間に設定されています。
級 | 満点 | 合格基準点 |
---|---|---|
1級 | 1,000点 | 700点 |
2級 | 700点/総合実技100点 | 490点/60点 |
準2級 | 600点/タイピング100点 | 390点/50点 |
3級 | 500点/タイピング100点 | 325点/40点 |
4級 | 300点/タイピング100点 | 180点/30点 |
5級 | 100点 | 60点 |
カテゴリー別のボーダーラインは級ごと・カテゴリーごとに設定されています。出題数が5問や6問のカテゴリーでは2問以上、出題数が8問から10問のカテゴリーでは3問以上がボーダーラインです。
P検の試験範囲と出題形式
1級
1級の出題カテゴリーは情報セキュリティ管理・企業内ネットワーク構築・業務プロセス改革・ICTを活用した問題解決の4つです。この中から10問が出題されます。
1級ではカテゴリーごとの出題ではないため足切り制度はありません。試験時間は90分で、選択式及び論述式で出題されます。
2級
2級では選択式問題としてコンピュータ知識・情報通信ネットワーク・情報モラルと情報セキュリティ・ICTを活用した問題解決が出題されます。また、実技テストとしてプレゼンテーション・総合実技が出題されます。
試験時間は選択式テストでは30分、実技テストではプレゼンテーションで10分、総合実技で30分の合計70分です。
P検2級の詳細は下記の記事も併せて確認してください。
準2級
準2級ではタイピング・コンピュータ知識・情報通信ネットワーク・情報モラルと情報セキュリティ・ICTを活用した問題解決・ワープロ・表計算が出題されます。
タイピングテストは5分、ワープロと表計算は実技試験でそれぞれ13分です。残りの科目は選択式テストで29分です。よって、試験時間は合計60分です。
P検準2級の詳細は下記の記事も併せて確認してください。
3級
3級ではタイピング・コンピュータ知識・情報通信ネットワーク・情報モラルと情報セキュリティ・ICTを活用した問題解決・ワープロ・表計算が出題範囲です。
試験時間は合計60分です。カテゴリーごとの時間配分は準2級と同じです。
P検3級の詳細は下記の記事も併せて確認してください。
4級
4級の出題範囲はタイピング・コンピュータ知識・情報通信ネットワーク・情報モラルと情報セキュリティ・ICTを活用した問題解決・ワープロ・表計算です。
試験時間は合計50分です。内訳は、タイピング5分、ワープロと表計算がそれぞれ10分、残りの科目が25分です。
P検4級の詳細は下記の記事も併せて確認してください。
5級
5級ではタイピング・コンピュータ知識・情報通信ネットワーク・情報モラルと情報セキュリティが出題されます。
試験時間は合計15分です。カテゴリーごとに分かれてはいないので、自由な時間配分でチャレンジできます。
P検の勉強法
独学での対策も可能
P検は独学でも対策できる試験です。選択式の知識問題ではテキストや問題集などがあれば十分な対策が可能です。表計算やプレゼンテーションなどの実技試験でも手順と完成形が把握できていれば問題ありません。
また、タイピングは特に個人での練習量がものをいう部分です。毎日少しの練習でもスピードと正確さを高めることができます。
無料のタイピング練習ソフトも活用しよう
タイピングの練習には無料のタイピングソフトを活用するとよいでしょう。P検では主催者側がタイピング練習ページを提供しています。無料なのでぜひ活用しましょう。
そのほかにもP検対策に利用できるテキストなどもいくつかあります。公式に提供されている情報なので信ぴょう性も高く、これらを利用した対策も可能です。
P検対策講座も存在
P検対策は独学でも可能ですが、仕事や学業の忙しさには個人差があるので難しいという人もいるでしょう。そういった人におすすめなのがP検対策講座です。
アビバ(Aviva)などを利用すれば、P検対策教室でP検対策に最適な受講をすることができます。独学と違い、疑問点の質問・相談が可能なので実技試験対策もばっちりです。
おすすめテキスト・問題集
独学でのP検対策におすすめのテキストは「P検合格シリーズ」です。P検事務局が発行しているオフィシャル教材で、1級から4級までの各級がそろっています。
テキストとドリルがあり、完成物を作成しながら自然とP検のスキルを習得できる内容になっています。出題内容別に確認問題や模擬問題などもあるため、試験対策には活用できます。
過去問は存在しない
P検では過去問が出回っていません。市販されていないうえ、試験がCBT方式なので受験者から入手することも困難です。つまり、過去問を活用した対策は不可能です。
ただし、P検対策専用問題集を利用することで問題練習自体は可能です。また、ネット上からP検の模擬試験プログラムをダウンロードすることもできます。P検の難易度からするとこれらの問題でも十分であると言えます。
P検の勉強をするメリット
タイピングの能力はPC運用の基礎
P検で身につく能力の中でも、特に汎用的で実用的な能力はタイピング速度です。PC運用でも基本中の基本であり、初歩レベルのタイピングは習得できます。
タイピングは5級から準2級までの各級で課されています。上位の級ほど求められるタイピングの速度と精度は高くなります。準2級以上のタイピングが身についていると業務効率も良くなるでしょう。
P検では英語入力、ローマ字・かな入力も学習できます。練習ソフトでも学べるので、コツコツ学びましょう。
ICTを活用した問題解決能力が身につく
P検定はICTを利用した問題解決能力を問う試験です。そのため、ICTの活用能力を身に着けることができます。
ICTとはInformaitinon and Communicaiton Technologyの略で、情報通信技術とも表記されます。通信技術を活用したコミュニケーションのことを指し、現代社会においては常識といわれることもあります。
P検では、上位の級を目指して勉強する中でICTの知識を網羅的に身に付けることができます。
P検の試験日程・会場・申し込み方法
試験は随時実施される
P検はCBT方式(Computer Based Testing方式)なので、いつでも受験できます。
試験日程は試験が実施される会場が独自に設定しているため、詳しく知りたい場合は問い合わせましょう。問い合わせ先はP検事務局です。
試験会場はPASS試験(経理事務パスポート検定)の会場が兼ねており、全国に1400か所ほどあります。試験会場の情報はP検公式webページから確認できます。
受検に際しては本人確認のために身分証明書が必要です。忘れずに持っていきましょう。
申し込みはPASS認定校ルートで行う
P検はPASS認定校で実施されます。そのため、P検の受験申し込みはPASS認定校経由で行うことになります。
P検の受験はPASS認定校へ電話またはメールで申し込むことで申請可能です。申請可能な日時は会場により異なるので、希望の日時を伝えましょう。
また、会場によっては使用できるアプリケーションが古いこともあります。アプリケーションのバージョンにこだわりがある場合は申し込み時点で確認しましょう。
試験はCBT方式で実施
上述のように、P検定はCBT方式(Computer Based Testing方式)で行われます。CBT方式とはコンピュータを利用して試験を実施することです。ITパスポート試験やMOS試験などでも行われています
CBT方式では少人数でも随時受検できる、筆記用具が不要などのメリットがあります。また、試験終了時に得点が表示されるため、結果がすぐに確認できます。ただし、1級と2級は後日判定されるため2週間ほど待つ必要があります。
P検に受験資格はある?
P検は受験資格に関して制限を設けていません。年齢や実務経験、学歴などを問わず誰でも受験できます。
ただし、1級だけは例外です。1級を受検するには2級に合格している必要があります。3級や4級に制限はありません。
1級に受験する時には2級合格のIDが必要になるので、忘れずに用意していきましょう。忘れた場合には受験できないことがあります。
P検の受験料
P検の一般価格(大学生以上)の受験料は以下の通りです。1級はやや高額ですが、2級以下は比較的リーズナブルな金額で受験できます。見てわかる通り、準2級と3級は同じ受験料です。
なお、5級は無料で受験できます。5級はweb上で受験できる簡単な試験です。興味のある人や4級から受験しようと思っている人は試しに受験してみるのも良いでしょう。
また、P検アプリはすべての級で受験料が1,000円に設定されています。
級 | 一般価格 |
---|---|
1級 | 10,000円 |
2級 | 6,100円 |
準2級 | 5,200円 |
3級 | 5,200円 |
4級 | 3,060円 |
5級 | 無料 |
高校生以下は学割価格で受験できる
P検には学割制度も存在します。一般価格と比べると半額近い金額で受験できるので、非常にリーズナブルです。学割制度があるため、P検では若い人の受験者数も多いこと
P検の学割価格の受験料金は以下の通りでです。なお、1級には学割制度は存在しません。そのため、たとえ学生であっても1級を受検するには一般価格を支払う必要があります。
またP検アプリでの受験料はいずれの級も200円です。
級 | 学割価格 |
---|---|
1級 | なし |
2級 | 4,100円 |
準2級 | 2,550円 |
2級 | 2,040円 |
4級 | 1,530円 |
5級 | 無料 |
P検と合わせて取りたいおすすめ資格
P検は受験する級に応じて難易度に大きな差があります。そのため、合わせて狙いたい資格も変わってきます。難易度が似ていると言われているIT資格はいくつかあります。
例えばP検1級であればC言語プログラミング能力認定試験1級や情報セキュリティ技術認定試験などが挙げられます。また、P検2級と同レベルの試験としてはオラクルマスターのBronzeです。
同様に、P検準2級ならVBAエキスパートのAccessベーシック、VBAエキスパートExcelベーシックなどが同レベルです。そして、P検3級と同レベルの試験としてはMOSスペシャリスト試験、Ruby技術者認定試験Silverなどがあげられます。
もちろん、P検を取得しているからと言って必ずしもこれらの資格を取得できるというわけではありません。
C言語プログラミング検定やオラクルマスターなどはプログラミングやデータベースに特化した開発者向けの資格なので、広く浅く学ぶP検定の知識だけでは到底足りません。
P検定と合わせて取るのなら、P検定と同じくエンドユーザー向けの資格を選ぶとよいでしょう。有名な資格をいくつか紹介します。
MOSスペシャリスト試験
MOSはワードやエクセルなどのマイクロソフトオフィスの使用スキルを証明できる資格です。正式名称は「Microsoft Office Specialist」です。
試験は一般レベル(スペシャリスト)とエキスパートの2つに分かれており、難易度は一般レベルの方が下です。一般レベルの難易度はP検の3級とほぼ同じくらいといわれています。
ただし、一般的な企業ではワード、エクセルともにほぼ必須級のスキルです。そのため、P検よりも実用性・知名度ともに高く、就職や転職でもより高い評価を受けられます。
MOSエキスパート試験
先ほど紹介したように、MOSには2種類の難易度があります。一般レベルのスペシャリストの上にエキスパートレベルが用意されています。
エキスパートの難易度はスペシャリストよりもやや高く、P検でいえば2級に相当します。
なお、エキスパートはワードとエクセルの一部バージョンにしか存在しません。AccessやPowerPointには一般レベルしかありません。
日商PC検定
日商PC検定は簿記試験で有名な商工会議所が実施している資格試験です。日商PC検定は1級、2級、3級、ベーシックの4段階に分かれています。
試験は文書作成、データ活用、プレゼン資料作成の3種類があります。IT・ネットワークや表計算等の知識・スキルを問う問題が多く、P検と似た資格と言えます。P検同様に全国の試験会場で受験できます。
CAD利用技術者検定
CAD利用技術者試験は一般社団法人コンピュータ教育振興協会が行っている試験です。CADとは「Computer Aided Design」の略称で、デザインや設計を支援するコンピュータシステムのことです。
CAD利用技術者検定は2Dと3Dがあり、さらに2級、準1級、1級の3つの難易度に分かれています。合格率は30%から60%程度で、MOSよりもやや難しい試験です。
現代のようなLoT・AIの時代であっても、CADはものづくりに欠かせません。最も簡単な2級を取得すると3次元CADシステムを利用できるようになり、機械・製造業系のモデリングが可能になります。
ワードやエクセルを利用した作業は画面上や紙面上に限られますが、CADは3次元での作業が可能になります。また、3Dプリンタ用のデータ処理や3D解析などにも活躍します。
P検と他の資格との比較
P検以外にもICTユーザー向けの資格はいくつかあります。それぞれの資格に特徴やメリットがあるため、自分の求めている内容や自分の能力に応じた資格を選ぶことが重要です。
ここでは、P検と比較されることの多いJ検やITパスポートなどを取り上げます。それぞれの資格とP検について、難易度や取得メリット、試験の特徴を比べてみましょう。
J検
J検は文部科学省が後援にあたっているICT系の資格です。試験は情報システム試験、情報活用試験、情報デザイン試験の3つに分かれています。
このうち、情報活用試験は情報を利用する人を対象としている試験であり、P検ともよく似ています。難易度は1級、2級、3級の三段階に分かれていて、中学生から社会人まで幅広く対象としています。
難易度を比較してみると、J検の3級はP検の3級程度です。J検の2級はP検の準2級にやや満たない程度、そしてJ検の1級はP検の2級程度であると言われています。
P検は実技試験が実施される性質上、2級以降で大きく難易度が上昇します。しかし、J検はすべてマークシート式なので極端な難易度の変化はありません。
以上を踏まえると、実技試験のあるP検の方が実用的で高度な試験であると言えます。一方J検は文部科学省が携わっているので信頼性が高く、知識を重視した試験となっています。
J検の詳細は下記の記事も併せて確認してください。
ITパスポート試験
ITパスポートはどのような職業であろうとも社会人なら身に着けておくべきICTの知識を証明できる資格です。独立行政法人の情報処理推進機構が実施している国家資格です。
ITパスポート試験は情報処理技術者試験というICTに関する国家試験の一つで、あらゆる人に共通して求められる知識が出題されます。どのような業界でも必要になるパスポートのような資格という位置づけです。
ITパスポート試験の合格率は50%から60%です。難易度はP検の2級程度に相当します。すべてマークシート式とはいえ出題される範囲が広く、ICTから経営学まで幅広い知識が求められます。
試験の性質や出題形式を考えると、officeソフトの実践的な使い方などが問われるP検2級の方がやや実用的と言えます。
ITパスポートは国家資格なので信頼性が非常に高いと言えます。必要な知識の量と質が高いので、多様な知識を身に着けていることを証明できます。また、上位の情報処理技術者試験を目指してみても良いでしょう。
ITパスポートの詳細は下記の記事も併せて確認してください。
マルチメディア検定
マルチメディア検定は公益財団法人の画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)が実施しているデジタル情報によるコミュニケーションの知識と能力を問う試験です。
CG-ARTS協会は他にも4つの資格試験を実施しており、マルチメディア検定は情報の受信・発信を重視しています。ビジネスで必要になるICTの知識を習得できるでしょう。
マルチメディア検定は1級から3級の三段階に分かれています。2級および1級はコンテンツ開発や知的財産権などが問われるめ、デザイナーやクリエイターを目指している人向けの試験です。
マルチディア検定の3級は合格率60%でITパスポートと同じくらいです。P検では2級に相当します。
webページの作成やプレゼン資料作成などデザイン関係の知識も勉強したい人やメディアの活用に興味のある人にはおすすめです。一方、文書作成や表計算などを学びたい人ならばP検やITパスポート、J検などの方が適しているでしょう。
マルチメディア検定の詳細は下記の記事も併せて確認してください。
P検についてまとめ
P検についてまとめ
- 基礎からICTのスキルや知識を身に着けたい人、就職や進学でアピールしたい人におすすめ。
- テキストやドリルで対策できる内容なので、独学でも合格を目指せる。
- 1級以外は受験資格の制限がなく、気軽に受験できる。
ここではICTプロフィシエンシー検定試験について紹介してきました。
ICTプロフィシエンシー検定試験はP検という略称で親しまれていて、多くの人が受験してきたICTの定番資格です。
学習指導要領に準じているので高校生や中学生でも受験しやすく、学割制度もあります。入試で優遇されることもあるので高校生には特におすすめの試験です。
また、ICTの利用技術は社会人にとって必須スキルです。文書作成やプレゼン資料作成などを求められることも多いでしょう。P検ではこれらを一から学べるので、ICTの知識を学びたい人にもおすすめです。
ICTを勉強したい、ICTスキルをアピールしたいとお考えでしたら、ぜひ受験してみてください!