MOSってどんな資格?役に立たないか否かや試験日・受験料・検定の種類まで解説!
「MOSってどんな資格なの?」
「役に立たないってほんと?履歴書には書ける?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
MOS資格はワードやエクセルなどマイクロソフトオフィスに関するスキルを測る資格試験です。
かなり実用的な内容なので、履歴書に書けば一定のアピールになるでしょう。
今回はMOS資格について、資格の実用性や試験の種類、試験日・受検料などを解説します。
これを読めば、MOSが決して役に立たない資格ではないことがよく分かるはずです。
MOS資格についてざっくり説明すると
- マイクロソフト公認の国際資格
- スペシャリストで80%・エキスパートで60%の合格率
- 試験はCBT方式で随時実施される
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MOSってどんな資格?
マイクロソフトスペシャリスト(MOS)とは、ワードやエクセルなどマイクロソフトオフィスの操作スキルを関する資格試験です。
マイクロソフト社公認の国際資格のため、取得すれば世界的にスキルを証明することができます。
スペシャリストとエキスパートの2種類がある
現在のMOS資格では、MOS2013とMOS2016の試験がメインに行われています。また最新版であるMOS 365&2019の受験も可能です。
MOS2016からは「マルチプロジェクト」という形式が採用されています。複数のプロジェクトによって構成される試験です。
一つのプロジェクトにはいくつかのタスクが含まれ、各プロジェクトの主題は独立しているため、一つの試験で様々なスキルが試されます。
そのため、MOS2013とMOS2016で迷う場合は、より実用的な内容であるMOS2016の受験がおすすめです。
また、MOS資格にはスペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)という2つのレベルがあります。なお、MOS 365&2019に関してはスペシャリストではなくアソシエイトという名称が使用されているので注意が必要です。
初めてMOSに挑戦する場合は、スペシャリスト(もしくはアソシエイト)レベルから挑戦すると良いでしょう。
MOSは役に立たない資格ではない
MOSが役に立たないというのは事実ではありません。MOSはマイクロソフトオフィスの活用スキルを国際的に証明する資格です。
マイクロソフトオフィスはあらゆる業界で利用されています。そのため、MOS資格は様々な職場で活用することが可能です。
MOS資格があることで劇的な変化があるわけではありませんが、就職や転職では一定の評価を得られるでしょう。
ちなみにMOSとは「Microsoft Office Specialist 」の略語です。前身となる試験は1997年から実施されており、コンピュータ関連の資格では長い歴史を持つ資格と言え、ここからも資格に有用性が伺えます。
試験時間は50分
MOS試験はCBT方式で実施されます。Computer Based Testing(CBT)とはコンピュータを用いた試験のことです。MOSでは会場のパソコンを使用し、問題の指示に沿った正しい操作が行えるかどうかが試されます。
MOS資格の試験時間は50分です。この試験形式及び試験時間は、スペシャリスト及びエキスパートの全試験に共通しています。
なお、筆記試験や面接試験はありません。試験は全てCBT方式による実技試験です。
MOSはマイクロソフト認定の資格試験
MOSの主催団体はオデッセイコミュニケーションズであり、マイクロすふとしゃの公認を受けて試験を主催しています。
MOS試験は日本に限らず世界中で実施され、国際的な信頼性・権威性を持つ資格です。2020年2月29日の時点で、MOSの累計受験者数は440万人を超えており、影響力の強い資格であることもうかがえます。
また日本におけるMOS資格の主催団体であるオデッセイコミュニケーションズは、他にも様々なIT系資格を運営している会社です。具体的にはVBAエキスパートやIC3、ビジネス統計スペシャリストなどが挙げられます。
主催団体の信用度も高いため、MOS資格に挑戦する価値は十分にあると言えるでしょう。
MOSは実用性の高さから仕事に関する場面で注目度が高い
440万人を超える累計受験者数を見ても、MOS資格の注目度の高さは明らかです。ワードやエクセル、パワーポイントなどマイクロソフトオフィスは様々な現場で活用されています。
そのため、MOSは幅広い職種で有用な実用性の高い資格と言えるでしょう。MOSのスキルがあれば、パソコンでのデスクワークが円滑に行える人材であることの証明になるため、仕事の上では大変役に立ちます。
十分なパソコンスキルを持つ人材として、就職・転職市場でも一定の評価を得られるでしょう。
芸能人では元SDN48の芹那が取得しているなど、MOS資格の人気は芸能界にまで及んでいます。
MOSの難易度は決して高くはない
MOSは元来マイクロソフトオフィスの操作がスムーズに行えるかどうかを測る試験なので、きちんと練習を積めば問題なく合格できる試験です。
スペシャリストの合格率は約80%
MOSの合格率は非公開ですが、スペシャリストは約80%、エキスパートは約60%の合格率と言われています。
上記でも十分高い合格率と言えますが、パソコンスクールに通うとさらに合格率は上がります。各パソコンスクールが公開している内部情報を総合すると、パソコンスクール生のMOS合格率は90%以上です。
そのため、MOSは上級レベルであっても比較的簡単な試験と言えるでしょう。もちろん油断は禁物ですが、しっかり対策を行えば合格は十分可能です。
MOSの試験範囲と出題形式
MOSではワードやエクセルの実践的なスキルが試されます。例えばワードの問題は、指示に従ってファイルや文書を完成させるというような内容です。
具体的には「懇親会の案内文を作成せよ」というような問題が出題されます。こうしたプロジェクトの中には、ページの設定や画像の挿入など複数のタスクが含まれています。
一方でエクセルの試験は、プロジェクト内でグラフの作成や文字の装飾、表作成、写真・図の挿入などのタスクをこなすという内容です。一部では計算式を覚える必要のある問題も出題されます。
またスペシャリストレベルでは、ワードとエクセルの他にも、パワーポイントやアウトルック、アクセスの試験を受けることも可能です。
自分に必要な試験を適宜受験することができるでしょう。
スペシャリスト
事務や営業などの一般職で活用したい場合は、MOSスペシャリストの受験がおすすめです。
スペシャリストではマイクロソフトオフィスの基本操作に関するスキルが試されるため、初心者でも十分合格を目指せます。
またパワーポイントやアウトルックなどの試験もあるため、プレゼンやビジネスメールのスキルを磨くことも可能です。
Wordスペシャリスト
WordスペシャリストはWord2013とWord2016の2種類です。Wordスペシャリストでは以下のような内容が出題されます。
-
文書の作成・管理
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文字列や段落の挿入や書式設定
-
表やリストの作成・変更
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参考資料の作成・管理
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グラフィック要素やSmartArtの挿入・書式設定
Wordスペシャリストでは、目的や状況に応じて適切な文書の作成・編集を行う能力が試されます。
Excelスペシャリスト
ExcelスペシャリストはExcel2013とExcel2016の2種類があります。出題内容は以下の通りです。
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ワークシートやブックの作成・管理
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セルやセル範囲のデータ挿入・書式設定
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テーブルの作成・管理
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関数を使用したデータ集計や条件付きの計算の実行及び書式設定・文字列変更
-
グラフの作成・書式設定及びオブジェクトの挿入・書式設定
Excelスペシャリストでは、Excelの主な機能を用いて目的や状況に合わせた数値データの扱いができるかどうかが試されます。
MOSスペシャリストの各詳細は下記の記事も併せてご覧ください。
PowerPoint
MOSのPowerPointには、PowerPoint2013とPowerPoint2016の2種類があります。用途に応じてバージョンを選ぶと良いですが、迷う場合はマルチプロジェクト方式であるPowerPoint2016がおすすめです。
PowerPointの試験では以下のような内容が出題されます。
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プレゼンテーションの作成・管理
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テキスト・図形・画像の挿入と書式設定
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表・グラフ・SmartArtの挿入と書式設定及びメディアの挿入・管理
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画像切り替えの適用やアニメーションの設定
-
複数のプレゼンテーションの管理
PowerPointでは目的や状況に応じて、適切なプレゼンテーションを作成・編集できるかどうかが試されます。出題数は25〜30問です。
エキスパート
MOSエキスパートはスペシャリストよりも上級者向けの内容です。組織における文書管理やデータ集計など、グループ全体に関わる業務を行う上で必要なワードやエクセルの高度なスキルが求められます。
エキスパートになると作業をスムーズに行うことに加え、業務そのものを改善するという観点が必要です。
ただし、エキスパートを取得すればスペシャリストのスキルも同時に証明できるというわけではありません。エキスパートとスペシャリストの出題範囲にはほぼ重複が見られないからです。
つまり上級レベルのスキルを持っていたとしても、基礎的なスキルは身に付いているかどうか分からないということになります。
そのため、用途に応じてどちらのレベルを受けるかを選ぶ必要があるでしょう。一般的な業務に使う場合は、スペシャリストの方が便利です。
Wordエキスパート
Wordエキスパートは、Word 2016 エキスパートとWord 2013 エキスパート Part1・Part2の2種類です。Word2013に関してはPat1とPart2の両方に合格して初めて認定となります。
Wordエキスパートの出題内容は以下の通りです。
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文書のオプションと設定の管理
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高度な機能を使用した文書のデザイン
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高度な機能を使用した参考資料の作成
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ユーザー設定のWord要素の作成
Wordエキスパートでは目的や状況に合わせて、Wordの利用環境をカスタマイズするスキルが試されます。
Excelエキスパート
Excelエキスパートは、Excel 2016 エキスパートとExcel 2013 Part1・Part2の2つです。こちらもExcel2013に関しては、Part1とPart2の両方に合格して初めて認定が受けられます。
Execelエキスパートの出題内容は以下の通りです。
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ブックの管理と共有
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ユーザーの設定の書式やレイアウトの適用
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高度な機能を使用した数式の作成
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高度な機能を使用したグラフやテーブルの作成
Excelエキスパートでは、Excelの利用環境をカスタマイズすることで業務の生産性を高められるかどうかが試されます。
MOSエキスパートの詳細は以下の記事を確認してください。
MOS2010
MOS2010は、2020年3月を最後に終了した試験です。このバージョンは一問一答形式の試験でした。
25〜45問程度の問題が出題されますが、各問題は前後の問題と関係しているわけではないため、分からない問題があってもその後の問題には影響しません。いわばクイズを解くような感覚の試験です。
今なお2010バージョンのマイクロソフトオフィスを使っている職場もありますが、現在のMOSではそのスキルを試すことはもうできません。
MOS2013
MOS2013は「ファイル完成型」という形式で行われます。試験を通して1つのファイルを完成させるという内容です。
よりリアルな操作スキルが試されるため、MOS2010よりも実践的な試験と言えるでしょう。試験にはいくつかのタスクが含まれ、それを全てこなすとファイルが完成します。
よって、点数は完了したタスクを元につけられます。一つの試験で一つのファイルの完成を目指すため、序盤で行き詰まるとその後の問題が解けなくなってしまうという点がこの試験の難しい点であるといえるでしょう。
MOS2016
MOS2016は、MOS2013を改良した試験と言えるでしょう。先述したようにMOS2016には「マルチプロジェクト」という試験形式が採用されています。
MOS2016は5〜7個のプロジェクトを完成させるという試験です。各プロジェクトには4〜7個のタスクが含まれ、一つずつクリアしていくことでプロジェクトが完成します。
プロジェクトの内容はそれぞれ独立しているため、例えば1番目のプロジェクトの操作は2番目のプロジェクトとは無関係です。
この形式を採用することによって、より幅広いスキルを試すことができます。また、一つのタスクやプロジェクトでつまづいても他で挽回できる可能性がある試験となっています。
MOSの合格率・合格ライン
MOSの合格率は公開されていませんが、先述した通り、スペシャリストは約80%、エキスパートは約60%です。ただし、合格率は試験回や試験の種類によって異なります。
また合格点も公開されていません。しかし公式サイトによると、1000点満点中550点〜850点の範囲を目安にしているそうです。ただし、一部この範囲を外れる例外科目も存在します。
合格点は試験終了後のパソコン画面及び試験結果レポートにて確認することが可能です。
MOS合格に必要な勉強時間
MOS資格を取得するのに必要な勉強時間は、ワードやエクセルに慣れているかどうかで異なります。
ワード・エクセル初心者がMOSの合格を目指す場合、必要な勉強時間の目安は80時間です。一方でワード・エクセルの操作をある程度心得ている場合であれば、40時間程度の勉強で合格できると言われています。
スペシャリストとエキスパートの試験範囲はほぼ重複していないため、レベルに関わらず上記の勉強時間が目安になります。ただしスペシャリストに関しては、もう少し短い勉強時間でも合格できる場合もあるでしょう。
特にエキスパートでは、ワード・エクセルの普段はあまり使わないような機能に関しても出題されるため、パソコンスキルに自信がある人でもきちんと対策するべきです。全く対策なしでの合格は極めて難しいと言えるでしょう。
MOS資格取得までの勉強時間の詳細は下記の記事をご覧ください。
MOSを取ることをおすすめする人
MOSではワードやエクセルを用いた基本的なパソコンスキルを身に付けることができるので、仕事でよくパソコンを使う人にはおすすめです。
またパソコン操作に苦手意識がある人は、MOSを苦手克服のきっかけにするのが良いでしょう。MOSの試験はそこまで難しくないため、練習の場としては最適です。
さらにエキスパートではワード・エクセルの高度な操作スキルが試されるため、パソコンスキルをもっと向上させたいという方にもおすすめできます。
MOSの勉強法
MOSの試験対策は以下の内容を参考にしてください。
独学が可能な場合もある
ある程度のパソコンスキルを有している人であれば、MOSに独学で合格することも可能です。参考書を片手に一人でワードやエクセルの新機能を習得する自信がある人は、独学でMOSに挑戦するのも良いでしょう。
独学での勉強法としては、後述するおすすめテキストなどでワードやエクセルの機能を学び、実際にパソコンを使って練習するという方法になります。
しかし、MOSの過去問は公開されていません。そのため、教材面にはやや不安が残ります。独学で試験対策を行う際は、試験本番とかけ離れた的外れの勉強にならないように、適宜軌道修正を行う必要があるでしょう。
パソコン教室に通うのも手
あまりパソコンに馴染みがないという場合は、パソコン教室に通うのがおすすめです。
パソコン初心者が独学でマイクロソフトオフィスの新機能を習得するのはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
パソコン教室で通う方が、ストレスなく効率的な試験対策が行えます。
勉強の効率を意識する場合は、個人レッスンを選ぶと良いでしょう。時間の融通も利くためおすすめです。
例えばハローパソコンスクールでは、1レッスン(60分)1,500円でMOS講座を受けることができます。比較的リーズナブルな価格設定のため、積極的に活用してみましょう。
通信講座を受講するのがおすすめ
MOSを勉強を勉強しようと決めた方には通信講座を利用することをおすすめします。
MOSの講座の中でも特におすすめなのがヒューマンアカデミーが提供している講座です。
ヒューマンアカデミーのMOS講座は圧倒的な合格実績に加え合格後のキャリアサポートまで充実しています。
ヒューマンアカデミーのMOS講座は16,028名のMOS検定合格者を輩出しており講座の素晴らしさがこの実績からも分かるでしょう。
また、入学前から就職後まで、専任のカウンセラーやプロ講師がみっちりとサポートしてくれる上に、転職や就職を応援する就職セミナーまで開いているため合格後のキャリアについても安心です。
おすすめテキスト・問題集
MOSに関する市販の対策テキスト・問題集は数多く出版されています。
その中でもおすすめなのが、日経BP社が出版する「MOS対策テキスト Word365&2019」、「MOS対策テキスト Excel365&2019」です。
最新のMOS 365&2019に対応するテキストで、「模擬テスト体験版」が利用できるため、過去問のないMOSの試験対策には役立ちます。ちなみに価格は各1,430円(税込)です。
MOS2016・MOS2013の対策に関しても、同じ日経BP社から「MOS攻略問題集」シリーズが出版されているため、積極的に活用しましょう。
また、MOS2016の対策にはFOM社の「よくわかるマスター」シリーズもおすすめです。特にWord2016とExcel2016に関しては、模擬試験が5回分収録されているため、独学でも十分な演習量をこなすことができます。
過去問は存在しない
先述した通り、MOSの過去問は公開されていません。というのも、MOSではコンピュータが各受験者にそれぞれ違うタスクを出題するため、そもそも共通の過去問は存在しないのです。
よって、上記で紹介したテキストに収録されている模擬試験などを活用して問題演習を行いましょう。
また模擬試験を解く前には、パソコン教室や通信講座で基礎を固めることもおすすめです。
MOSの勉強をするメリットは多い
MOSは受験するメリットが豊富な資格試験です。
MOSのスキルは仕事に直結する
マイクロソフトオフィスはあらゆる職場で利用されているため、MOSで身に付けられるスキルは様々な職場で活用可能です。
オフィスでの仕事がスムーズのこなせるようになるため、実用的な資格と言えるでしょう。
特にMOS2016ではワードやエクセルのスキルを幅広く習得することができるので、適切な機能を使いこなし仕事を効率化することが可能です。仕事上でのストレスを軽減するのに役立つでしょう。
一度で合格できなくても受験のメリットの大きい資格
たとえMOSを不合格になったとしても、努力は決して無駄にはなりません。MOSの試験対策を通して、マイクロソフトオフィスの操作スキルは確実に向上するからです。
またMOSは受験のチャンスが多い試験です。そのため不合格になったとしても、すぐに再挑戦が可能です。
2回目の受験では試験勉強の負担も軽くなるため、諦めずに次回での合格を目指しましょう。
履歴書に書いても恥ずかしくない資格
MOSは自信を持って履歴書に書いて良い資格です。パソコンが問題なく扱える人材であることをアピールできるため、就職や転職、昇進には有利に働くでしょう。
特に新卒の場合は、MOSを受験した動機やパソコンスキルと関係のある自分の長所なども含めてアピールするのがおすすめです。資格の取得をあまり重視しない傾向がある新卒採用の場面でも、高評価を得られる可能性があります。
MOSの試験日程・会場・申し込み方法
以下ではMOSを受験するのに必要な基本情報をお伝えします。
全国一斉試験は月一回ほど
MOSの受験方法は、全国一斉試験と随時試験の2通りです。全国一斉試験では試験日程が予め決められており、月1回開催されています。
直近の全国一斉試験の日程は以下の通りです。
試験日 | 申し込み期間 | 実施バージョン |
---|---|---|
2020/7/12(日) | 5/19(火)~ 6/15(月) | MOS2016・MOS2013 |
2020/8/23(日) | 6/16(火)~ 7/27(月) | MOS2016・MOS2013 |
2020/9/13(日) | 7/28(火)~ 8/17(月) | MOS2016・MOS2013 |
なお、実施地域によってはMOS2013が行われない場合があるため、事前に受験する地域の実施バージョンを確認しておきましょう。
随時試験の日程は会場ごと
随時試験では、受験者が試験日及び試験会場を自由に選択できます。試験は全国に約1,700箇所あるオデッセイ認定試験会場で実施されます。
週1、2回試験を行う会場が多いですが、毎日試験を実施している会場もあるようです。試験会場はこちらから検索できます。
なお、全国一斉試験と随時試験で難易度や試験内容に差が出ることはありません。
一般受験料は1万円ほど
MOSの受験料は以下の通りです。
試験 | 一般価格(税込) |
---|---|
Word 2016 エキスパート・Excel 2016 エキスパート | 12,980円 |
上記以外の全試験 | 10,780円 |
なお、MOS2013エキスパートに関しては、Part1・Part2のそれぞれで上記の受験料が必要になります。
決して安い受験料とは言えないため、きちんと対策して一発合格を目指しましょう。
学割制度も存在する
MOSには学割制度が存在します。学生価格は以下の通りです。
試験 | 学生価格(税込) |
---|---|
Word 2016 エキスパート・Excel 2016 エキスパート | 10,780円 |
上記以外の全試験 | 8,580円 |
学生価格で受験する場合は、申し込み時に「学校名」を申告し、試験当日に学生証を提示することで受験が可能です。
ちなみに学割の対象になるのは以下の在籍する児童・生徒・学生になります。
-
小学校・中学校・高等学校
-
大学・大学院・短期大学
-
高等専門学校・専修学校・専門学校
-
その他主催団体が認めた学校
その他の学校に関しては、予備校や盲学校、防衛医科大学校などが含まれます。詳細は公式サイトよりご確認ください。
受験資格はない
MOS試験に受験資格はありません。年齢や学齢、性別などを問わず、誰でも受験が可能です。ただし、未成年が受験する場合は必ず保護者の同意を得た上で申し込むようにしましょう。
また同一科目を再受験する場合は、以下のルールを遵守する必要があります。
-
同一科目を2回目に受験する場合、前回の受験から1日(24時間)以上待たなければならない
-
3回目以降の受験の場合、前回の受験から2日間(48時間)以上待たなければならない
これらのルールに違反すると、取得済みの資格の認定取り消しなどの措置が取られる可能性があるので注意しましょう。
なお、すでに合格した試験に再受験して合格した場合、2回目以降の合格認定証の発行はありません。
MOSの基本情報
全国一斉試験の試験日は基本的に月一回で、申し込み期間は2〜1ヶ月前に設定されます。詳細な日程に関しては先述した通りです。
全国一斉試験の申し込みは公式サイトから行って下さい。申し込み時にクレジットカード決済を選択すれば、受験料のクレジットカード支払いも可能です。
一方で随時試験の場合、試験日程は会場ごとに異なります。随時試験の申し込みは各会場へ直接行って下さい。
また受験には受験者IDの無料登録が必要なので、試験当日までに登録を済ませましょう。
試験当日の持ち物は以下の通りです。
-
受験者IDとパスワード
-
受験票
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写真付きの身分証明書
-
学生証(学生価格で受験する場合)
試験結果は試験終了直後に渡される「試験結果レポート」で知ることが可能です。レポートには合否に加え、得点や分野別正解率などが記載されています。
なお、合格認定証に関しては受験日から4〜6週間後に郵送されます。
MOSと合わせて取りたいおすすめ資格
MOS資格に合格したら、他のIT系資格を合わせて取得するのも良いでしょう。さらなるスキルアップが期待できます。
P検
ICTプロフィシエンシー検定(P検)は、パソコンスキルを幅広く試すベンダーフリーの検定試験です。
ワープロや表計算、タイピングをはじめ、コンピュータの機能や情報ネットワーク、情報モラルと情報セキュリティなど、ICTに関する総合的な知識・技能が問われます。
現代社会で活躍するのに必要な「ITCを活用した問題解決力」の向上を目的とした試験であり、MOSと合わせて取得すればITリテラシーを高めることが可能です。
ちなみにP検はICTプロフィシエンシー検定協会(P検協会)が主催しています。
P検は学習指導要領に準拠した試験内容で、高校で習う「社会と情報」や「情報の科学」の延長上に位置する試験です。
初心者からプロフェッショナルまで様々なレベルに対応できるように、1〜5級(準2級含む)の6等級が用意されています。
P検1級は普通、P検2級はやや簡単、P検3級は簡単なレベルと言われており、難易度はそれほど高くない試験です。
MOSと比較した場合、MOSスペシャリストとP検3級が同程度の難易度と言われています。
P検の詳細は下記の記事をチェックして下さい。
ITコーディネータ
ITコーディネータ(ICT)は、経営者の観点から助言・支援を行うことで、より良いIT経営を実現できる人材を育成する試験です。
2001年に通商産業省のプロジェクトとして開始され、現在では経済産業省推進資格になっています。主催団体はITコーディネータ協会で、商工三団体や情報産業団体・中小企業診断会などがこれを支援しています。
ITコーディネータはMOSよりも難易度が高いと言われる試験です。資格を取得するにはCBT試験の合格に加え、15日間のケース研修(座学4日・課題演習11日)の修了が必要なので、取得するハードルは高めと言えるでしょう。
ITコーディネータの詳細は下記の記事でチェックしてください。
CAD利用技術者試験
3次元CAD利用技術者試験は、コンピュータを使った設計支援ツールであるCADの活用スキルを測る試験です。
IoTやAIを利用したものづくりにはCADデータが必要になります。そのため、CAD利用技術者試験で身に付けられるスキルは、これからの時代にマッチした能力と言えるでしょう。
3次元CAD利用技術者試験を取得すれば、3次元CADを用いた機械や製造業系のモデリングが可能になります。
WordやExcelでは平面的な設計に限られますが、CADを使えば立体的なモデリングも可能です。3Dプリンターなどものづくりの3次元化が進む現代には有用なスキルと言えるでしょう。
ちなみに3次元CAD利用技術者試験には1級、準1級、2級の3等級があります。合格率は30〜60%のため、MOSよりは難易度の高い試験です。
またCAD利用技術者試験には2次元CAD利用技術者試験も存在します。こちらは2次元図面の作成スキルに関する試験です。3次元化が進むものづくりの世界ですが、2次元図面にも根強い需要があります。
CAD利用技術者試験の詳細は下記の記事でチェックしてください。
MOS資格についてまとめ
MOS資格についてまとめ
- あらゆる職場で活用できる実用的な資格
- 随時試験に加えて月に1回の全国一斉試験もある
- 独学でも合格可能だがパソコン教室や通信講座の利用もおすすめ
今回はMOS資格について詳しく解説しました。
マイクロソフトオフィスのスキルが役に立つ職場はたくさんあるため、MOSは堂々と履歴書に書ける資格です。役に立たない資格というのは事実ではありません。
比較的合格率が高く、試験も随時実施されるため、積極的に挑戦してみましょう。パソコン初心者の方は、パソコン教室や通信講座を利用して試験対策を行うのがおすすめです。