MOS資格は履歴書に書いたら恥ずかしい?書き方から正式名称についてまで解説!
「MOS資格は履歴書にどうやって書けばいいの?」
「MOS資格の取得を検討しているけど、履歴書に書ける?」
そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
MOS資格はマイクロソフト社のオフィス製品に対する利用スキルを問う検定であり、人気が高く毎年多くの人が受験しています。そんなMOS資格の履歴書の書き方について調査しました。
また就職・転職活動を控えている人にとって履歴書に書いてメリットのある資格なのか、書くと恥ずかしい資格なのかも気になるところでしょう。この点についてもまとめています。
この記事を読めば、MOS資格の履歴書の書き方から書くメリットまで把握でき、有用な履歴書を作れることでしょう。
MOS資格の履歴書についてざっくり説明すると
- 正式名称はマイクロソフトオフィススペシャリスト(Microsoft Office Specialist)
- カタカナ表記か英語表記かは自由
- 正式名称、受験した科目、受験したバージョンの順で表記する
- スペシャリストでも恥ずかしくないが、エキスパートのほうがより評価が期待できる
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MOSの資格は履歴書にどう書けばいいの?
就活・転職を優位に進めるためにMOSの取得を検討する人は少なくありません。資格・検定の中には難易度が低すぎて履歴書に書きにくいものもありますが、 MOSは履歴書に書いても恥ずかしくない資格と言えるでしょう。
社内教育の一環としてMOSを利用している企業もあり、知名度も高いです。
履歴書に書く際には、ルールやポイントを把握し、正しく記載しましょう。書き方のポイントを押さえることで、分かりやすく、印象の良い履歴書が作成できます。
MOSの種類と正式名称に注意したい
履歴書に記載する際は、正式名称を使用するのがマナーです。MOSの正式名称はマイクロソフトオフィススペシャリスト(Microsoft Office Specialist)です。
また履歴書に書く際は、どの種類の試験を受けたかも記載します。
2020年5月現在
- MOS 365&2019
- MOS 2016
- MOS 2013
と3つのバージョンごとに試験が行われています。どの試験を受けるか悩む場合は、最新版を受験するのがおすすめです。ただMOS 365&2019は現在試験科目がWordとExcelしかないため、その他の科目はMOS2016が最新版です。
科目には、Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookがあります。またWord、Excelは一般レベルのスペシャリストと、上級レベルであるエキスパートに分かれています。
履歴書への具体的な記載の仕方
具体的な記載方法は以下の通りです。英字とカタカナの2通り提示していますが、どちらの方法でも構いません。特に手書きの場合履歴書のスペースが限られているため、欄に合わせて記載するとよいでしょう。
- Microsoft Office Specialist Word2016 取得
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word2016 取得
資格の正式名称の後、受験した科目、受験したバージョンの順で記載します。エキスパートに合格した場合は、「Microsoft Office Specialist Word2016 Expert 取得」となるでしょう。
そもそもMOSってどんな資格試験?
MOSでは、エクセル・ワードをはじめとしたマイクロソフト社が発売しているオフィス製品の習熟度を試されます。利用スキルを客観的に証明できる資格といえるでしょう。
スペシャリストとエキスパートの2ランクがある
MOSでは、エクセル(表計算ソフト)・ワード(文書制作ソフト)・パワーポイント(プレゼンテーションソフト)・アクセス(データベースソフト)・アウトルック(メールソフト)の各ソフトごとに試験が行われています。
またWordとExcelの試験はスペシャリストとエキスパートの二つのレベルに分かれています。スペシャリストは一般レベル、エキスパートは上級レベルです。Word 365&2019ではスペシャリストの名称がアソシエイトに変更されています。
バージョンによって操作方法が異なるため、試験もWord 365&2019、MOS2013、MOS2016の3バージョンに分けられているのも特徴です。細かく細分化されているので、自分に合った試験を受けましょう。
スペシャリスト・エキスパート各試験の詳細は下記の記事を併せてご覧ください。
どのバージョンを受けるのがいい?
どのバージョンを受けるか迷う場合は、最新版を受けておくのが無難でしょう。新しいバージョンがでると古いバージョンは使われなくなっていきます。
また職場で使われているバージョンが学んだものより新しいと、機能を生かしきれないためです。ただ、合格を最優先するのであれば、勉強しやすい使っている パソコンのバージョンを受けるというのも選択肢の一つです。
試験はパソコンを使ったCTB方式
MOSには、年齢や学歴、国籍などによる受験制限が定められていません。いきなり上級であるエキスパートから受験することもできます。
ただし、自信がない場合はスペシャリストから順に受けていくのがおすすめです。
試験はCTB形式で行われ、制限時間は50分です。CBT形式とはパソコンを使った試験形式で問題用紙や解答用紙は配布されません。マウスやキーボードで回答します。結果がすぐわかる、全国各地の会場で行えるなどの利点があります。
マイクロソフト公式の認定で信頼性が高くおすすめの資格
MOS試験は、ソフトの発売元であるマイクロソフト社公認の国際試験です。日本では、株式会社オデッセイコミュニケーションズが運営・実施しています。
全国的に知名度、信用度の高い資格だと言えるでしょう。また日本だけでなく、世界的に行われているのも特徴です。合格すると発行される合格認定証やデジタル認定証は世界共通のものです。
PCやIT関連の検定や資格試験は多く開催されているため、どの試験を受けるか悩んでいる人もいるでしょう。MOSはPCの資格の中でも実践力や知名度、信頼性に優れています。累計受験者数は440万人以上であり、実績もあります。
難易度も比較的高くないため、安定感があり、取得しておいて損のない資格といえるでしょう。
MOS合格に必要な勉強時間は40時間以上が目安
MOS合格に必要な勉強時間は、基礎知識や使用経験によって異なります。そのため個人差は大きいですが、習熟度別に目安を調査しました。
科目 | 勉強前の習熟度 | 勉強時間の目安 |
---|---|---|
エクセル スペシャリスト | 初心者 | 60時間 |
エクセル スペシャリスト | 経験者 | 20時間 |
エクセル エキスパート | 初心者 | 80時間 |
エクセル エキスパート | 経験者 | 40時間 |
初心者と一口に言っても、学校で多少触ったことがある人もいれば、まったく触ったことのない人もいるでしょう。個人差があるため全くのゼロからスタートする場合は、スペシャリストでもより時間がかかる可能性もあります。
経験者であっても全く勉強せずに挑むと合格は難しいです。また「エクセルは自信がないけどワードなら使える」という人も多いでしょうが、普段使い慣れていない機能が多いため、より勉強時間がかかったという人も少なくありません。
MOS試験の勉強時間については以下の記事をご覧ください。
MOSの合格率は高い
MOS試験の合格率は、公表されていません。ですが、スペシャリストの合格率はおよそ80%、エキスパートの合格率はおよそ60%と言われています。合格率の高い試験と言えるでしょう。
またMOSでは、合格基準が明確に公表されていません。ただ、公式ページによると550点~850点が目安となるようです。不定期に試験問題が更新されるため、変動することもあります。
MOS受験者の年代別割合は公表されており、学生などが多い10代はもちろんだけでなく、30代や40代の受験者も数多くいることが分かります。また50代以上の受験者も6%以上おり、幅広い年代がチャレンジしていることも伺えます。
試験はほぼ毎日街のパソコン教室でも受験できる
MOS試験の開催方法には、
- 全国一斉試験
- 随時開催試験
の2つがあります。試験問題や受験料金、合格認定証は、どちらの方法で受験しても変わりません。
全国一斉試験は毎月1~2回、日曜日に開催されており、試験会場や試験会場は主催者側が決定します。公式ページから受験の申し込みが可能です。全国一斉試験は試験日のおよそ1ヵ月前には申し込みが締め切られるため注意しましょう。
随時開催試験は、主催者であるオデッセイコミュニケーションが認めた専門学校やスクールで随時開催されています。試験会場を自分で決められるのが利点です。
随時開催試験の開催日や試験時間は行う専門学校・スクールで異なります。中にはほぼ毎日開催しているところもあり、自由がきくのが特徴です。
出願方法はインターネット
全国一斉試験の申し込み方法はインターネットもしくは郵送です。ただし2020年5月現在は、新型コロナウイルスの影響でインターネットからの申込みのみとなっています。オデッセイコミュニケーションの公式ページから行います。
定員に達すると締め切られるため、早めに申し込むのがよいでしょう。
実施地域を第3希望まで選び、先着順で割り振られます。県に1つしか実施地域がない場合もあるので、注意しましょう。また2020年5月時点で全国一斉試験で受けられるのは2013、2016年バージョンのみです。
随時試験を受ける場合は、各試験会場に直接申し込みます。どこで、何日に試験が開催されるのかは、オデッセイコミュニケーションの公式ページからも検索できます。自分の住んでいる地域を確認してみるとよいでしょう。
履歴書に資格を記入する際の基本的ルール
履歴書に資格を記入する際の基本ルールには、以下のようなものがあります。
- 正式名称を使用する
- 取得年月日順に記入する
- 資格欄は以上で締めくくる
- 複数の科目や複数のバージョンに合格した場合、すべて記入してよい
- 取得している資格・免許が多ければ、厳選して記入する
「エクセルとワード」、「エクセルとパワーポイント」など複数の科目に合格した場合、もちろんすべて記入できます。スペシャリストとエキスパートについても同様で、すべての合格が記入可能です。
またMOS資格は、複数の試験に合格すると一つ上の称号をもらえるのが特徴です。この称号1行でまとめることもできますが知らない人もいるため、欄があるのであればすべて書いておく方が安心と言えるでしょう。
正式名称で記入するのが一般的
履歴書を記載する際は、正式名称を使用するのが一般的です。また取得や合格の前に1文字分スペースを空けるのがマナーとされています。
そのため、
- Microsoft Office Specialist Word2016 取得
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word2016 取得
などと書くのがよいでしょう。
どうしてもスペースがない場合は「MOS(Word 2016)取得」や「MOS(ワード 2016)取得」と略して書くこともできます。ただし、「MOS」と書かれてもピンとこない採用担当者も中にはいるため避けた方が無難でしょう。
取得年月日順に上から書く
履歴書の資格・免許欄は、上から取得年月日順に書きます。また和暦、西暦を統一すると分かりやすいでしょう。
和暦にするか西暦にするかは自由です。和暦にする場合はHやSなどの略歴を使わず、平成、昭和などと正式に書きましょう。また資格・免許欄だけでなく生年月日や学歴などの欄も含め、1枚すべての書き方を統一しましょう。
和暦と西暦を混同すると時系列が分かりにくく、読む人にいい加減な人だという印象を与えてしまいます。資格によって合格証の記載方法は様々ですが、インターネットなどで調べられるため、ひと手間かけて丁寧に作成しましょう。
運転免許は一番上に記載してもよい
運転免許証は、取得を重要視されることの多い資格です。そのため、取得年月日に関わらず一番最初に書く方法もあります。この場合、運転免許について書いた後、取得年月日順に取得資格を記入します。
ちなみに車の運転免許を履歴書に記入する場合は、普通自動車第一種運転免許などと書きます。取得した種類の正式名称を書くので、注意しましょう。
資格欄は「以上」で締めくくろう
資格欄の最後には、「以上」と記入するのがおすすめです。すべての資格・免許を書き終えた印であり、履歴書を読む人に、丁寧な印象を与えます。
また資格が多く書ききれない場合は厳選して記入しましょう。新しいバージョンのみ記入したり、業務に関係の深い科目のみ記入するとよいでしょう。
MOS資格には有効期限がなく「前のバージョンだから恥ずかしい」ということもありません。ただ、10年以上前の2000や2003の場合は、今のスキルを証明しにくい面もあるため、記入を避けるのも選択肢の一つでしょう。
履歴書に資格を記入するときのポイント
履歴書に資格・免許を記載する前に、以下のポイントもおさえておきましょう。
- 欄に入りきらないときは、応募先の職種に合った資格を厳選する
- 資格・免許がないときは「特になし」だが、勉強中の資格を書くこともできる
- 認定証の添付もあり
一つずつ順に解説していきます。
書ききれない場合は応募先の職種に合わせる
資格や免許を複数取得している人もいるでしょう。たくさんありすぎて書ききれない場合は、応募する職場に合わせて厳選するのがよいでしょう。
持っている資格は全て書きたくなりますが、欄に合わせて厳選する方が分かりやすい履歴書になります。また希望職種と全く関係のない資格・免許はあまり評価に繋がりません。関連性の深いものを選ぶようにしましょう。
そのため、資格欄をオーバーする場合、MOS資格が応募職種に関係なければ書かないのも選択肢の一つです。もちろん、資格・免許欄に余裕があるなら書いておいて損はないでしょう。
勉強中の資格を書くのもアリか?
勉強中や受験予定の資格を履歴書に記入することもできます。この場合は、「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word2016 取得を目指して勉強中」や「受験予定」と記載します。
ただ、MOSは年数回の開催ではなく随時受験できて、取得までの勉強期間もさほど長くないためなるべく避けて、取得してしまうのがよいでしょう。勉強中や受験予定で評価があがる可能性は、あまり高くありません。
難易度の高い資格や免許であれば、勉強中や受験中と記載することで、意欲やスキルアップの精神を示せるというメリットがあります。
認定証を添えてもよい
履歴書に認定証を添えることもできます。ただし、MOS資格の認定証のみだと不自然です。ほかの資格の証明書も提出できるとよいでしょう。また、集めるのが難しい場合などはあえて添付しなくてもよいでしょう。
MOS資格の合格認定証は、試験より4~6週間程度あとに自宅に送付されます。加えてデジタル認定証が受験当日に発行されます。このデジタル証明書も公的な証明書として使用できます。
デジタル認定証では、メールで他者に合格確認ページへのリンクを送れたり、送付用合格認定証と同じデザインのPDFを表示できたりします。印刷すれば認定証として使えるため、受験から履歴書の提出まで期間がない場合などにも活用できます。
MOSは履歴書に書かくと恥ずかしい資格なのか?
一般的にあまりに難易度の低い資格を履歴書に書くのは、恥ずかしいとされています。それではMOSは、履歴書に書かくと恥ずかしい資格なのでしょうか。調査しました。
スペシャリストでも記入してよい
MOS資格は、一般レベルのスペシャリストであっても、履歴書に書いて恥ずかしくない資格だと言えるでしょう。職種にもよりますが、スペシャリストレベルのスキルがあれば円滑に仕事を進められることが多いです。
そのため記入欄が埋まってなければ、書いておくとよいでしょう。面接の際、トークのきっかけになることもあります。反対に履歴書の資格欄が埋まっている場合は、ほかの資格と比較して外すことも考えられます。
また、一般的に難易度の低すぎる資格は書かない方がよいと言われていますが、職種に関わる資格・免許であれば難易度に関わらず記入しておくのがおすすめです。
エキスパートまであるとなお高評価
エキスパートレベルでは、WordもしくはExcelの高度な機能の理解力を問われます。例えばWordでは他のアプリからのデータの取り込み方法や目次・索引作成などが、Excelではマクロの作成・編集やデータ分析などが出題されます。
エキスパートレベルの取得でWordもしくはExcelを使いこなせる人材ということが、客観的に証明できるでしょう。社会人として必要なMOSのスキルが十分にあるということは、採用の場での評価が期待できます。
スペシャリストより取得者が限られており、他者と差をつけられる面もあるでしょう。また転職サイトでは、MOS資格の有無で求人の絞り込みができるようになります。
MOS資格が有利になる就職先
MOS資格取得のメリットの一つとして、多くの企業で有利になる資格であることが挙げられます。現在ではほとんどの企業でパソコンを使用します。一見関わりなさそうな業種でも、日報や資料作成で使うこともあるでしょう。
またほとんどの企業で使用されているのが、MOS資格で問われるマイクロソフト社のオフィス製品です。そのため、汎用性が高く、学んでおいて損のない資格と言えるでしょう。
特に、オフィス関係の仕事に就きたい人や、パソコンを使う業種を希望している人は有利になる可能性が高いです。取得したレベルに関係なく、履歴書に記載しておくとよいでしょう。
MOS同様に履歴書への書き方を気を付けたい資格
履歴書での書き方に気を付けたい資格はMOSだけではありません。正式名称を忘れやすい、または間違えやすい資格をまとめました。
資格 | 正式名称 |
---|---|
MOS | Microsoft Office Specialist |
マン管 | マンション管理士 |
管業 | 管理業務主任者 |
TOEIC | TOEIC公開テスト |
習字 | 毛筆書写検定 |
初級シスアド | 初級システムアドミニストレータ |
TOEICの正式名称はTOEIC Listening & Reading Testですが、履歴書にはTOEIC公開テストと書くのが一般的です。資格の正式名称は、その資格の公式ホームページなどで確認できます。
資格名や検定名は略していることに気付かずに使っていることも多いため、記入前に調査し確認しておくと、恥ずかしい思いをしなくて済みます。
MOSの履歴書まとめ
MOSの履歴書まとめ
- 「Microsoft Office Specialist Word2016 取得」や「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word2016 取得」などと書く
- 履歴書に書いて恥ずかしい資格ではない
- 上級であるエキスパートを取るとよりメリットがある
- 受験資格がなく、随時試験が行われているため、取得しやすい
MOS資格の履歴書の書き方について、様々な側面から解説してきました!
MOS資格は難易度が高くないわりに、メリットが多いのが強みです。試験対策をするうちに社会人としての実践的なスキルを身に着けられ、採用試験の場でも有利に働くことが期待できます。
随時試験であれば試験開催日が多いため、スケジュールを気にせずいつでも勉強を始まられます。ぜひ、取得を目指してみてはいかがでしょうか。