HTML5プロフェッショナル認定試験ってどんな試験?レベル1・2の差まで解説!
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「HTML5プロフェッショナル認定試験って何?」
「レベル1とレベル2はどう違うの?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
HTML5プロフェッショナル認定試験は、その名の通りHTML5の活用スキルに関する資格試験です。
HTML5はWebデザインには欠かせない要素で、そのスキルは様々な職場で重宝されます。
今回はHTML5プロフェッショナル認定試験について、レベル1・レベル2それぞれの難易度や試験内容、勉強法などを解説します。
これを読めば、HTML5プロフェッショナル認定試験の全容がよく分かるはずです。
HTML5プロフェッショナル認定試験をざっくり説明すると
- レベル1は40時間前後、レベル2はおよそ360時間の勉強が必要
- 様々な職場で活用できるHTML5を学ぶメリットは大きい
- 勉強には対策講座の利用もおすすめ
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HTML5プロフェッショナル認定試験ってどんな試験?
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5やCSS3、レスポンスWebデザインなど最新のマークアップに関する知識や技能を測る試験です。
試験にはレベル1とレベル2があり、レベル1はあらゆる人におすすめの資格と言えます。一方でレベル2はJavaScriptのスキルも試されるエンジニア向けの内容です。
エンジニアには必須のHTML5活用スキルを証明する資格
HTML5プロフェッショナル認定試験では、各レベルに対応したHTML5のスキルが試されます。
レベル1では、HTML5を活用してマルチデバイス対応のWebコンテンツを作成できる能力が必要です。またレベル2では、マルチデバイスに対応した高パフォーマンスの動的コンテンツを作成することが求められます。
さらに動的なリッチインターフェースアプリケーションを作成し、高いユーザービリティを実現できる能力もレベル2には重要です。
ちなみに2017年3月1日からは、HTML5プロフェッショナル認定試験のVer2.0試験が実施されています。
そもそもHTML5とは
HTML5とは、HTMLというプログラミング言語の改訂第5版を意味します。初版のHTML1は1993年の開発され、それから4度の改訂を経て2014年にはHTML5が誕生しました。
ちなみにHTMLとは「Hyper Text Markup Language」の略で、主にホームページやWebアプリの画面などの開発に利用されます。
HTML5の特徴はマルチデバイスに対応できることです。そのため、パソコンだけでなく、スマホにも最適化するようなWebサイトを構築することができます。
HTML4まではマルチデバイス対応ではないため、旧バージョンのHTML知識を持っている人はHTML5プロフェッショナル認定試験でスキルをアップデートしましょう。
試験主催団体はLPI-Japan
HTML5プロフェッショナル認定試験は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)の主催で実施されています。
LPI-Japanは2000年7月28日に設立されたNPO法人です。HTML5プロフェッショナル認定試験の他にも、LinuCやOSS-DBなどの認定試験を実施しているため、信用できる団体及び試験だと言えるでしょう。
履歴書に書く際には正式名称と略称には気をつけよう
公式サイトによるとレベル1の正式名称及び略称は以下の通りです。
名称 | |
---|---|
正式名称(和名) | HTML5プロフェッショナル認定 レベル1 |
正式名称(英名) | HTML5 Professional Certification Level.1 |
略称(和名) | HTML5(CSS3) レベル1 |
略称(英名) | HTML5(CSS3) Level.1 |
なお、レベル2の書き方に関しても上記と同様です。
履歴書には正式名称を書くのが基本となるため、資格記入欄に余裕があるなら極力正式名称を用いるようにしましょう。
HTML5コーディングスキルは需要が高く注目されている
HTML5プロフェッショナル認定試験の受験者数は公表されていません。しかし「Webデザイナー白書 2013-14」のデータを見ると、注目度の高い資格であることが分かります。
同白書の「近いうちに習得したいスキル」の調査では、JavaScript、マルチデバイス対応、HTML5がベスト3にランクインしています。
また「取得したいと考えている資格」では、HTML5プロフェッショナル認定試験が第一位です。アンケートに答えたエンジニアのうち、実に10.6%もの人がこの資格を取りたいと答えました。
このような結果から、HTML5のコーディングスキルの需要の高さが伺えます。
HTML5プロフェッショナル認定試験の難易度は?
ここからはHTML5プロフェッショナル認定試験の難易度について、合格率や合格ライン、勉強時間などを解説します。
レベル1・2ともに合格率は非公開
HTML5プロフェッショナル認定試験の合格率は公表されていません。しかし後述する勉強時間などを踏まえると、レベル1に関してはそれほど難しくないと言えるでしょう。
一方でレベル2は比較的難易度の高い試験です。その証拠に、レベル2はレベル1の9倍程度の勉強時間が必要になります。レベル1なら1週間程度の勉強で合格できる人もいますが、レベル2の対策には6ヶ月程度を要するのが一般的です。
合格ラインは7割程度
合格点は非公表ですが、合格基準はサイコメトリック(計量心理学)によって、約7割程度の正答率に調整されています。
ちなみに問題数はレベル1が約60問、レベル2が40〜45問です。よって単純計算で、レベル1では42問以上、レベル2では28〜32問以上に正解すれば合格となります。
試験勉強の際は、上記を参考に問題演習を行いましょう。
レベル1では40時間・レべル2では360時間の勉強時間が目安
レベル1に合格するには、40〜60時間の勉強時間が必要と言われています。つまり1日2時間程度勉強したとして、1〜2ヶ月程度かかるという計算です。
ただしこれはあくまで目安であり、勉強時間は受験者の状況によって前後します。HTML5の操作に慣れている人であれば、1週間程度の勉強で合格できる場合もあるでしょう。
またHTML5初心者であれば、上記よりも長い勉強時間が必要になる可能性もあります。
一方でレベル2に合格するには、360時間程度の勉強が必要です。これは1日2時間勉強したとしても6ヶ月はかかる計算になります。勉強時間の長さからレベル2の難易度の高さが伺えます。
HTML5プロフェッショナル認定試験の試験内容を詳しく解説
以下ではHTML5プロフェッショナル認定試験における各レベルの試験内容を詳しく解説します。
レベル1試験
レベル1の所要時間は90分、問題数は60問です。所要時間にはアンケート及び秘密保持契約の10分も含まれるため、実際の試験時間は80分しかありません。
1問を1分強で処理しなければならないので、ある程度の解答スピードが求められる試験です。
レベル1は以下の5分野から出題されます。
-
Webの基礎知識
-
CSS
-
要素
-
レスポンシブWebデザイン
-
APIの基礎知識
プロフェッショナルな試験ですが、HTML5に関する基礎知識を幅広く習得できるため、あらゆる人のおすすめの資格です。
Webの基礎知識
この分野では以下の内容が出題されます。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
HTTP, HTTPSプロトコル | HTTP・HTTPSプロトコルやエラーコードの理解 | 8 | 知識問題・記述問題 |
HTMLの書式 | 正しいブラウザにコンテンツを表示させるコード記述 | 9 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
Web関連技術 | プロジェクト内での円滑なコミュニケーションやアクセスを伸ばす方法の理解 | 6 | 知識問題・記述問題 |
CSS
この分野の出題内容は以下の通りです。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
スタイルシートの基本 | 大規模なサイト・コンテンツにおける効率的なコード記述 | 7 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
CSSデザイン | 適切なデザインの実現方法の判断や仕様に沿った正しいコード記述 | 9 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
カスケード(優先順位) | プロパティの衝突が発生した場合における適用の優先順位の理解 | 2 | 知識問題・コードリーティング問題 |
要素
要素では以下のような内容が出題されます。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
要素と属性の意味(セマンティクス) | HTML要素や属性のセマンティクスの理解や適切なHTMLコーディング | 10 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
メディア要素 | ビデオやオーディオをHTMLコンテンツとしての適切な活用 | 6 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
インタラクティブ要素 | ユーザーの操作を伴うHTML要素の効果的な活用 | 7 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
レスポンシブWebデザイン
レスポンシブWebデザインは比較的重要度の低い分野です。以下のような内容が出題されます。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
マルチデバイス対応ページの作成 | 要件に沿ったページデザインの実現方法の理解及び作成 | 4 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
メディアクエリ | 環境に合わせて表示が変化するページの作成 | 5 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
スマートフォンサイト最適化 | スマートフォン特有の環境でも快適に閲覧が可能なコンテンツの設計・開発 | 3 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
APIの基礎知識
APIの基礎知識における出題内容は以下の通りです。この分野ではコードリーティング問題はありません。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
マルチメディア・グラフィックス系API概要 | ビデオやグラフィックスの基礎知識の理解及び技術の選択 | 5 | 知識問題・記述問題 |
デバイスアクセス系API概要 | センサーなどのデバイスに関する技術の理解及びJavaScriptのAPIの仕様に関する理解 | 4 | 知識問題・記述問題 |
オフライン・ストレージ系API概要 | JavaScriptからデータをブラウザー内に保存する仕組みの理解など | 8 | 知識問題・記述問題 |
通信系API概要 | JavaScriptとクラウドが通信する仕組み及び特性の理解と適切なAPIの選択 | 3 | 知識問題・記述問題 |
レベル1の詳しい内容は下記の記事をチェックしてください。
レベル2試験
レベル2の所要時間は90分、問題数は40〜45問です。ただしこちらもレベル1同様、秘密保持契約及びアンケートがあるため、試験時間は80分になります。
レベル2では1問あたり2分程度で解かないといけないので、試験勉強の段階から解答スピードを意識した対策を行いましょう。
レベル2は以下の9分野が出題されます。
-
JavaScript
-
WebブラウザにおけるJavaScriptAPI
-
グラフィックアニメーション
-
マルチメディア
-
ストレージ
-
通信
-
デバイスアクセス
-
パフォーマンスとオフライン
-
セキュリティモデル
レベル2はWebデザイナーやフロントエンドプログラマー、HTMLレコーダーなどデザイン・Web・開発に関わる職種を対象とする試験です。
JavaScript
この分野では「JavaScriptの文法」のみが出題されます。重要度は10で、レベル2において最もウェイトの大きな項目です。
JavaScriptの構文が正しく使えるかに加え、他の言語との違いやJavaScriptにおける諸概念を理解しているかが試されます。
変数やカーベージコレクション、グローバル関数などの様々な技術要素を用いた効率的なコーディングのスキルが必要です。
出題種別は知識問題・コードリーティング・記述問題になります。
WebブラウザにおけるJavaScriptAPI
この分野も重要度の高い項目が多く出題されます。詳細は以下の通りです。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
イベント | JavaScriptのページ読み込みやユーザー操作で発生するイベントの発生タイミングの理解 | 8 | 知識問題・コードリーティング問題・記述問題 |
ドキュメントオブジェクト/DOM | イベント発生時などにおけるDOMのコード記述方法の理解 | 6 | 知識問題・コードリーティング問題 |
ウィンドウオブジェクト | Windowオブジェクトのプロパティやイベント発生時のコード記述方法の理解 | 8 | 知識問題・コードリーティング問題 |
Selector API | Selector APIを用いたコード記述方法の理解 | 7 | 知識問題・コードリーティング問題 |
History | HistoryオブジェクトやLocationオブジェクトのプロパティや関数の理解・それらの適切な選択 | 7 | 知識問題・コードリーティング問題 |
テスト・デバッグ | コンソールを用いた変数内容の出力方法の理解 | 6 | 知識問題 |
グラフィックアニメーション
グラフィックアニメーションではCanvasに関する理解を求められます。出題内容は以下の通りです。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
Canvas(2D) | Canvasの特徴やCanvasを用いて描画を行うコードの理解 | 8 | 知識問題・コードリーティング問題 |
SVG | SVGの特徴及びCanvasとの相違点の理解 | 2 | 知識問題 |
Timing control for script-based animations | 高速な描画処理の実現や処理落ち・ちらつきの防止に必要な知識及び記述方法の理解 | 2 | 知識問題・コードリーティング問題 |
マルチメディア
マルチメディアでは「メディア要素のAPI」の1項目だけが出題されます。重要度は5とそれほど高くありません。
動画や音声を再生するコードから、問題点やブラウザ上での動き方を読み取れるかどうかが試されます。オーディオデータやメディアデータをはじめ、Canvasやメディアリソースに関する知識も必要です。
APIの概要についてはすでにレベル1で学んでいるため、比較的取り掛かりやすい項目と言えるでしょう。
出題種別は知識問題とコードリーティング問題です。
ストレージ
ストレージでは以下のような内容が出題されます。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
Web Storage | Web Storageの特徴や使用及び読み込み・書き込みのコードの理解 | 7 | 知識問題・コードリーティング問題 |
Indexed Database API | Indexed Database APIの特徴や簡単なコードの理解 | 5 | 知識問題・コードリーティング問題 |
File API | File APIの特徴や簡単なファイル読み込みコードの理解 | 5 | 知識問題・コードリーティング問題 |
バイナリーデータ | JavaScriptのバイナリーデータを活用した高度な処理の実現 | 4 | 知識問題 |
通信
通信の出題範囲は以下の通りです。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
WebSocket | WebSocketの特徴や通信において必要な知識の理解 | 5 | 知識問題 |
XMLHttpRequest | XMLHttpRequestの特徴の理解・通信結果を適切に処理するプログラムの読解 | 5 | 知識問題・コードリーティング問題 |
Server-Sent Events | 標準化されたサーバープッシュの仕組みの理解・実践での活用 | 1 | 知識問題 |
デバイスアクセス
デバイスアクセスでは以下の2項目が出題されます。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
Geolocation API | Geolocation APIの概要と利用時の注意点の理解 | 5 | 知識問題 |
DeviceOrientation Event | スマホに搭載された加速度センサーやコンパスの情報のJavaScriptを用いた取得及びそれらの値の理解・Webアプリケーション開発への応用 | 1 | 知識問題 |
パフォーマンスとオフライン
パフォーマンスとオフラインの出題内容は以下の通りです。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
Web Workers | Web Workersの特徴や動作の理解・並列処理やエラー検出のコード読解 | 5 | 知識問題・コードリーティング問題 |
High Resolution Time | High Resolution Time APIを用いた精度の高い時間の取得に必要な知識の理解 | 2 | 知識問題 |
オフラインアプリケーションAPI | オフラインで動作可能なアプリケーションの設計における状況の確認方法とキャッシュの操作方法の理解 | 3 | 知識問題・コードリーティング問題 |
Page Visibility | スマホなどの使用を含めて想定されるHTML5の画面表示制御方法の理解 | 2 | 知識問題 |
Navigation Timing | Navigation Timing APIを用いた発生中の性能に関する問題解決に必要な知識の理解 | 1 | 知識問題 |
セキュリティモデル
セキュリティモデルでは以下の2項目に関する問題が出題されます。
出題項目 | 内容 | 重要度 | 出題種別 |
---|---|---|---|
クロスオリジン制約とCORS | クロスオリジン制約の概要と発動条件の理解・CORの基礎知識とHTTPサーバーに必要な設定の理解 | 4 | 知識問題 |
セキュリティモデルとSSLの関係 | SSL/TLSで提供されたWebコンテンツに非SSL/TLSコンテンツを組み込まれていた場合の挙動の理解・SSL/TLSでなければ利用不可能なAPIの存在に関する理解 | 4 | 知識問題 |
レベル2の詳しい内容は下記の記事をチェックしてください。
HTML5プロフェッショナル認定試験の受験がおすすめの人
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5やマルチデバイス、Java Scriptなどエンジニアに必要な知識が幅広く習得できる試験です。
そのため、これからエンジニアになりたいという場合は、この資格があれば就職や転職を有利に進められるでしょう。
またHTML5プロフェショナル認定試験を取得すれば、エンジニアとしてのスキルアップが可能です。資格によって得たスキルで活躍すれば、昇進や給料アップに繋がることもあるでしょう。よって現職でのキャリアアップを目指す人にもおすすめです。
この資格を持っていることで、エンジニアとしての信頼性や専門性が高まり、多くのプロジェクトやチームでの求められるポジションが増える可能性があります。
HTML5プロフェッショナル認定試験の勉強法は?
HTML5プロフェッショナル認定試験の対策には、以下の内容を参考にしてください。
独学での挑戦も不可能ではない
HTML5に独学で合格する人も例年一定数存在します。ただしレベル2に関しては難易度が高いため、レベル1に余裕で合格できる実力者でない限り、独学での合格は難しいでしょう。
独学で勉強するなら、ますは参考書の読み込みから始めましょう。3周を目安に読み返し、HTML5のコーディングに関する基本的な知識を習得します。
特にHTML5初心者の場合は、このインプット作業に多くの時間を使いましょう。初めは理解が難しいでしょうが、読み続けるうちに自然と理解は進みます。
根気よく読み進めることが重要です。章末問題がある場合はその都度解いて理解できているかを確かめます。
ある程度のインプット作業ができたら、試験問題に近い内容の問題集を解きましょう。間違えた問題は参考書で復習し、知識の穴を埋めることが大切です。
さらに、実際にHTML5でサイトやアプリを作成する実践経験を積むことで、理論的な知識だけでなく、実際の適用力も身につけることができます。
おすすめの対策テキスト・問題集
HTML5プロフェッショナル認定試験の独学におすすめの対策テキストは、(レベル1なら「HTML教科書 HTML5 レベル1」、レベル2なら「HTML5プロフェッショナル認定試験レベル2 対策テキスト&問題集 Ver2.0対応版」」です。
どちらもテキストと問題集が1冊にまとまっているため、これら1冊だけで十分な試験対策が行えます。
試験対策においては複数の対策テキストを併用するのではなく、厳選した一冊を深く読み込む方が実力アップには効果的です。
上記の2冊を使えば頻出項目を中心に効率の良い勉強ができるため、それらを用いることをおすすめします。
過去問も解いて試験に臨もう
HTML5プロフェッショナル認定試験の過去問は「@IT」などのサイトを通して入手することができます。
テキストの読み込みも大切ですが、過去問を解いて問題形式に慣れることも重要です。また過去問演習を通して、本番での時間配分などを確認することも必要になります。
また公式サイトではサンプル問題も公開されているため、そちらも合わせて解いてみましょう。
過去問演習は時間を測って行うのがおすすめです。試験時間は80分なので間違えないようにしましょう。
試験の日が近づいてきたら、集中的に模擬試験を繰り返すことで、実際の試験環境に近い状態での対応力を養うことができます。
HTML5の勉強をするメリットはたくさんある
HTML5のスキルを習得すれば以下のようなメリットがあります。これらを知って試験勉強のモチベーションにしましょう。
マルチデバイスに対応したコンテンツまで作成可能
HTML5ではマルチデバイスに対応したWebコンテンツの作成が可能です。つまり、スマートフォンや組み込み機器など様々なデバイスに適応的なコンテンツを作ることができます。
現在ではスマホをはじめ、多様なIT機器でWebサイトが閲覧されるため、ユーザー体験を考慮すればHTML5のスキルが欠かせません。
HTML5プロフェッショナル認定試験では、HTML5に関連する内容を幅広く学ぶことができます。かなり実践的なスキルが習得できるため、仕事にはかなりも好影響が期待できます。
HTML4ではマルチデバイス対応はできないため、今後エンジニアとして活躍し続けるためにはHTML5のスキルが必須だと言えるでしょう。
魅力的な就職・転職の求人も多数
HTML5ではHTML4のコードを大幅に簡略化することによって、高いコーディングの生産性を実現しています。
また動画や音声などのマルチメディア技術の実装も簡単です。ちなみにHTML4ではFlashがなければ音楽や動画の埋め込みができませんでしたが、HTML5にはその必要がありません。
このようにHTML5は性能が高いため、現在では多くの企業で活用されています。そのため、HTML5の活用スキルがあれば就職や転職には有利です。
特にHTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2を取得していれば、就職・転職市場では即戦力として重宝されるでしょう。
企業や優秀なエンジニアも重要視するHTML5
LPI-Japanのアンケート調査(2016年3月末に実施)では、回答した企業の70%以上がHTML5プロフェッショナル認定試験の受験及び合格にインセンティブを与えていることが分かりました。
受験者数でいうと1,187名もの受験者が一時金や昇級などのインセンティブを所属企業からもらっています。
この結果からも企業がいかにHTML5を活用できる人材を求めているかが分かるでしょう。多くの企業がそうした人材を育成するための体制作りを行っています。
上記のような優遇措置は、HTML5の重要性を表していると言えるでしょう。
HTML5プロフェッショナル認定試験の基本事項
ここからはHTML5プロフェッショナル認定試験の受験に必要な基本情報をお伝えします。
受験資格はなく誰でも受験可能
HTML5プロフェッショナル認定試験に受験資格はありません。学齢や年齢を問わず、誰でも受験が可能です。
ただしレベル2の認定を受けるには、レベル2試験に合格し、有意なレベル1の認定を保有していなければなりません。
また受験にはEDUCO-IDの取得が必要です。EDUCO-IDはWebで簡単に取得できます。
有意性の期限について
レベル1及びレベル2の有意性の期限は5年間です。期限が過ぎると認定ステイタスが「ACTIVE」から「INACTIVE」に変更されます。
「ACTIVE」なステイタスを維持するには、認定日から5年以内に同一レベルもしくは上位レベルの試験に合格しなければなりません。
つまりレベル2の認定を得るには、レベル1の合格から5年以内にレベル2に合格する必要があります。順番は逆でも構いませんが、いずれにしても両方の試験に合格しなければいけません。
電話かWebからの申し込み
申し込みは受験チケットの購入後にピアソンVUEにて行います。受験チケットの購入方法はクレジットカード・コンビニ決済・振込決済の3通りです。
試験予約に関しては電話かWebで行います。予約時にはピアソンVUEアカウントを作成しなければいけません。
また法人や団体での申し込みも可能です。団体・法人の申し込み及び個人で振込決済を希望する場合は、こちらをご覧ください。
試験日は随時実施制
HTML5プロフェッショナル認定試験は全国のピアソンVUE社テストセンターで随時試験が行われます。試験日程は会場によって異なります。
そのため、年に複数回受験することも可能です。年に1回しか試験がない資格に比べると、時間的な融通が利くため取得しやすい資格と言えるでしょう。
ただし同一試験を2回目以降に受験する場合は再受験ポリシーに注意しましょう。同一科目の再受験は受験日の翌日から5日目以降でなければいけません。
試験会場は全国各地から選択可能
ピアソンVUEのテストセンターは、北海道から沖縄まで全国各地に多数存在します。近隣の試験会場で受験しましょう。
ちなみにテストセンターによっては、直接申し込みが可能な会場も存在します。また直接申し込みの場合は試験当日の現金支払いに対応している会場もあるようです。
さらに空席がある場合は当日申し込みが可能なテストセンターもあります。詳細は上のリンクから確認してください。
一般受験料金は15,000円だが団体割引もある
受験チケットはレベル1・レベル2に共通で、価格は15,000円(税抜)です。決して安い受験料ではないため、一発合格を目指しましょう。
ただし法人や団体が受験チケットを一括購入する場合は、割引価格が適用されます。具体的には、50枚以上100枚未満の購入で5%割引、100枚以上の購入なら10%割引で入手することが可能です。
試験はコンピュータを使用して解く形式
HTML5プロフェッショナル認定試験はCBT方式で実施されます。CBTとは「Computer Based Testing」の略で、コンピュータを用いた試験のことです。
HTML5プロフェッショナル認定試験では、ほとんどがマウスによる選択問題ですが、一部キーボードによる入力問題も出題されます。
コンピュータによって採点が行われるため、合否は試験終了と同時に知ることが可能です。
ちなみに実技試験や面接はありません。
あわせて取りたいおすすめのIT関連資格
HTML5プロフェッショナル認定試験に合格したら、以下のような資格を合わせて取得するのも良いでしょう。
オラクルマスター
オラクルマスターは日本オラクル社が主催するデータベース技術者向けの資格です。「Oracle Database」の活用スキルやSQL及びRDBなどの知識が試されます。
日本のRDB製品市場において、オラクル製品のシェアは圧倒的なので、取得すれば様々な職場で活用することが可能です。
ちなみにオラクルマスターには、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナという4つのグレードが存在します。HTML5プロフェッショナル認定試験と比較すると、レベル2がゴールドもしくはプラチナに相当する難易度です。
オラクルマスターのゴールドまではCBT方式で実施され、プラチナでは実技試験が行われます。
オラクルマスターの詳しい内容は下記の記事をご覧ください。
C言語プログラミング能力検定試験
C言語プログラミング能力検定試験では、言語処理系やユーティリティなどの応用プログラムをC言語を活用して作成できるかが試されます。
C言語はHTMLと同様に幅広く利用されているプログラミング言語のため、合わせて取得すればエンジニアとしてのスキルアップが期待できるでしょう。
ちなみにC言語プログラミング能力検定試験1級の難易度は、HTML5プロフェッショナル認定試験レベル1と同程度と言われています。
C言語プログラミング能力認定試験の詳細は下記の記事も併せてご覧ください。
LinuC
LinuCはLinuxの活用スキルに関する試験です。LinuxはIT企業や官公庁においてOSとして幅広く利用されているため、LinuCを取得すれば様々な職場で活躍することができます。
ちなみにLPICも同じような資格試験ですが、LinuCは日本市場に最適化された内容で、試験結果の開示も詳細です。そのため、日本での活用を考えるのであれば、LinuCを取得すると良いでしょう。
一方で海外での活用を考える場合は、国際資格であるLPICの方がおすすめです。
LinuCにはレベル1〜3がありますが、LinuCのレベル2はHTML5プロフェッショナル試験レベル1と同程度の難易度と言われています。
Linucの詳細は下記の記事も併せてご覧ください。
HTML5プロフェッショナル認定試験まとめ
HTML5プロフェッショナル認定試験まとめ
- レベル1・2共にCBT方式で実施
- 就職や転職にもメリットがある
- 独学にはテキストと問題集が一冊になったものがおすすめ
HTMLプロフェッショナル認定試験について解説しました。
HTML5ではマルチデバイス対応のWebコンテンツが作成できるため、資格を取得するメリットは大きいです。特に難易度の高いレベル2では、就職・転職で即戦力の人材と見なされるでしょう。