MOSワードってどんな試験?スペシャリスト試験対策法や人気の問題集まで解説!

「MOSワードってどんな試験なの?」

「スペシャリスト試験の対策法は?人気の問題集はどれ?」

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

MOS(マイクロソフトスペシャリスト)のワードは、ワードの操作スキルを証明する資格です。一般レベルではワードの基本的な編集機能、上級レベルではワードの高度な機能に関する理解が試されます。

今回はMOSワードについて、スペシャリスト試験の対策法や人気の問題集などを含めて解説します。

これを読めば、MOSワードの魅力や取得に向けた勉強法などがよくわかるはずです。

MOSワードについてざっくり説明すると

  • ワードの操作スキルを証明する国際資格
  • 独学での対策可能だが、PC初心者や多忙な人には通信講座がおすすめ
  • 合格率がかなり上がるのでパソコン教室に通うのも良い

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MOSワードってどんな資格?

地図を見る女

MOSのワードには、以下のバリエーションがあります。

<一般レベル(スペシャリスト)>

  • Word 365&2019
  • Word 2016
  • Word 2013

<上級レベル(エキスパート)>

  • Word 2016 エキスパート
  • Word 2013 エキスパート Part 1&2

ワードはマイクロソフトオフィスの中ではエクセルと並んでメジャーな機能で、あらゆる職場で文書作成などのツールとして役立てられています。

MOSワードの存在意義

ワードを使った文書作成を仕事や学業で行う人はたくさんいるので、MOSワードはMOSエクセルと並び受験者数が多いメジャーな科目です。

特に一般レベル(スペシャリスト)は、Wordの基本的な編集機能に関するスキルを証明することができるので、事務系の就職・転職においては必須の資格と言っても過言ではありません。

MOSワードを取得するメリットは?

親指を立てる少年

MOSワードを取得すれば、就職・転職の際に一定のパソコンスキルを有することをアピールすることができます。

ワードは社会人の必須スキル

ワードやエクセル、パワーポイントの基本スキルはあらゆる会社で求められるので、MOSで培うことができるスキルは社会人必須のスキルであると言って良いでしょう。

特にワードを使った文書作成は汎用性が高いので、MOSワードを活用できる職種・職場は非常に多いです。

MOS資格は実用的な能力が身につくため、企業にとっては即戦力となり、就職・転職時には大きなアピールポイントとなります。

また、MOSはマイクロソフト公認の国際資格であり、取得すればグローバルにパソコンスキルを証明することができるため、取得しておいて損はないでしょう。

履歴書でもアピールできる資格

マイクロソフトを活用できない会社はほとんどないため、MOS資格は実務に直結する有用な資格です。

そのため、就職や転職の際に履歴書に記載しておけば、一定の評価を受けられる可能性があります。難易度はそれほど高くありませんが、履歴書に書いても決して恥ずかしくない資格です。

特にスマホ世代の若者はパソコンスキルが低いという見方もあるため、MOSを取得しておけば、周囲と差別化を図ることができるでしょう。

なお、履歴書に資格を記載する際は、基本的に試験名・主催団体・取得日を書きます。MOSを記載するなら「マイクロソフトオフィス スペシャリスト Word 2016 ~年~月 合格」のように書きましょう。

パソコンスキルの証明になる

一口にワードができると言っても、その人が持ちうる知識や能力を判断することは難しいでしょう。

MOSのワード資格を有していれば、それだけで自身のワード能力の証明になり、他人に対してアピールすることができます。

自分のパソコンスキルを客観的に証明することが可能な点も、MOS資格の有意な要因となります。

ワード対策方法

喜ぶ子供たち

MOSワードの対策方法としては、主に独学・パソコン教室・通信講座の3つが挙げられます。

独学が可能な場合も

独学のメリットは、自分のペースで勉強ができること、受験にかかるコストが抑えられることなどです。

一方で疑問点を質問することができない、非効率な学習に陥りやすい、モチベーションを維持するのが難しいなどのデメリットもあります。

実際、自分でスケジュールを立てると、実現不可能なくらいに予定を詰め込んで早々に挫折したり、演習不足になってしまうことも多いです。

独学で資格試験に挑戦し、試験を受ける前から結果は見えているという絶望的な状況で試験当日を迎えるという人も少なくありません。

特にMOSは合格率が高いので、「ワードは普段から使ってるし、合格できるだろう」という慢心から対策を怠り、結果不合格になるというケースも数多くあります。

確かにMOSはそれほど難しくない試験ではありますが、それでも合格には数ヶ月の勉強期間が必要なので、特に独学の場合は緊張感を持って努力を継続するのが良いでしょう。

なお、一緒に合格を目指す仲間がいないとモチベーションが上がらないという方には、独学はおすすめできません。

またパソコン操作に疎い場合は、独学だと理解できなかったり、中々身に付かない分野もあるはずなので、途中で挫折してしまうリスクがあります。

通信講座のメリットも

通信講座を活用すれば、パソコン操作に慣れていない人であっても、MOSワードに合格できるだけのスキルを習得することができます。

また通信講座なら都合の良い時間に勉強ができるので、仕事や家事などで忙しい方にもおすすめです。

ちなみに現在はたのまなやユーキャン、KENスクール、パソコンスクールISAなどでMOS対策の通信講座が開講されています。受講料は19,000円〜172,800円程度です。

パソコン教室での対策もアリ

パソコン操作に疎い人は、パソコン教室で講師から直接教えてもらった方が上達は早いでしょう。

基礎的なパソコンスキルがなければ、MOSワードで扱われる新機能を独学で習得するのはかなり大変なので、パソコン教室に通った方が心理的なストレスを含めて負担はかなり軽減されるはずです。

また試験勉強にかかる時間も短くて済むでしょう。なお、より効率的な学習を求めるなら個別レッスンを選択するのがおすすめです。

ちなみに「パソコン教室の料金は高いのでは」と懸念する方もいるでしょうが、リーズナブルな教室もたくさんあります。

例えば、ハローパソコンスクールのMOS講座であれば、60分のレッスンを1回1,500円で受講することが可能です。

過去問は非公開

MOSの過去問は公開されていません。というのも、MOS試験ではコンピュータが受験者ごとに異なるタスク(レベルは同じ)を振り分けるので、一般的な資格試験のように全員が同じ問題を解くわけではないのです。

よって試験対策では過去問が使えません。そのため、本試験と同形式の模擬問題などを用いて実践的な練習を積んでおくのが良いでしょう。

過去問演習ができないという点でも独学はやはり難しいので、通信講座やパソコン教室で試験対策を行う方が無難です。

おすすめテキスト・模擬試験を紹介

本を読む少年

ここからはMOSワードの対策におすすめのテキスト・模擬試験を紹介します。

「MOS対策テキスト Word365&2019」がおすすめ

MOSの対策テキスト・問題集は多数出版されていますが、日経BP社の「MOS対策テキスト」シリーズがおすすめです。

MOS対策テキスト Word 365&2019
1430円
MOS対策テキスト Word 365&2019
1430円

このシリーズは2019年以降のMOS 365&2019の形式に対応しているため、一般レベルの最新版であるMOS Word 365&2019を受験する方にとっては良いでしょう。

テキストを購入すれば、MOS試験に似た「模擬テスト体験版」もダウンロードできるので、過去問が利用できないMOSワードの対策としては非常に有用です。

またこの対策テキストに対応した「MOS攻略問題集 Word 365&2019」では、5回分の模擬テストプログラムが利用できるので、実践演習の機会を増やしたい場合はぜひ活用してみてください。

MOS攻略問題集Word 365&2019
2200円
MOS攻略問題集Word 365&2019
2200円

また、富士通FOM社の『MOS Word 365&2019 対策テキスト&問題集』も人気のテキストです。ぜひご覧ください。

MOS Word 365&2019 対策テキスト&問題集
2310円
MOS Word 365&2019 対策テキスト&問題集
2310円

無料MOS模擬試験サイトを活用しよう

MOSには過去問がないので、模擬試験をいかにうまく活用するかということが合格の鍵を握ります。

またMOSの試験はコンピュータを使って実施されるので、紙媒体のテキストや模擬問題よりも、実際にパソコンを使ってタスクをこなす練習問題の方が有意義だと言えるでしょう。

そこでおすすめなのが模擬試験や練習問題が利用できる無料サイトです。例えば、「モーグ学習室」というサイトでは、全7回・67レッスンをWordの基礎を学ぶことができます

さらにMOSの対策教材も出版している富士通FOM出版の公式サイトでは、本番に近い模擬試験をダウンロードすることが可能です。こうしたサイトを活用すれば、過去問がなくても実践練習の機会は十分に確保できます。

オデッセイコミュニケーションズの「スキルチェック」

MOSを実施・運営するオデッセイコミュニケーションズの「スキルチェック」を活用するのもおすすめです。

無料登録を行うことで、ワード・エクセル・パワーポイントのスキルやコンピュータの基礎スキルの診断を受けることができます。

ワードに関しては10問しかないので、十分な演習ができるわけではありませんが、解説文の閲覧や取り直しもできるので、試しに利用してみると良いでしょう。

試験勉強を始める前にスキルチェックを受け、自らの現在地を確認してから学習の方針を考えるというのもおすすめです。

日経BP社のMOS攻略問題集「MOS模擬テキストWord/Excel 2016体験版」

先述した日経BP社のMOS攻略問題集は、5回分の模試テストプログラムが利用できることもあり、非常に評判の良い教材です。

なお、日経BP社では攻略問題集を買った人の動作環境チェック用として、無料の体験版模擬テストが用意されています。

これは問題集を購入しなくても使えるので是非使ってみましょう。無料版では解答例の印刷や動画解答の視聴、ブログラムの自動更新などはできませんが、MOSワードの試験形式を体験する用途としては十分です。

Word 2016だけでなく、Word 365&2019の無料体験版も利用できるので、自分が受験する科目に対応するものを使ってみましょう。

MOSワードの難易度は?

疑問を持つ女性

以下ではMOSワードの難易度について、合格率や合格基準点、勉強時間などを解説します。

スペシャリストの合格率は約80%・エキスパートでは約60%

MOSの合格率は公表されていませんが、スペシャリストで約80%、エキスパートは約60%というのが定説です。

よってスペシャリスト・エキスパートともに、比較的取得しやすい資格と言えるでしょう。

またパソコンスクール生の合格率は90%以上だと言われることもあるので、確実に合格したいという場合はパソコン教室を利用するのがおすすめです。

MOSの合格基準点は700点

公式サイトによると、MOSの合格基準点は基本的に1,000点満点中550点〜850点の範囲で定められているようです。

しかし、科目によってはこの範囲外で合格点が定められることもあります。

550点と850点ではかなりの差がありますが、一般的に1,000点満点中700点以上を取れば合格できることが多いので、まずは700点を目指すと良いでしょう。

ただし、受験する試験回のレベルによっては850点程度が合格点になる可能性もあるので、確実に合格したいなら850点以上を安定的に取れるようになることを目指すべきです。

初心者なら80時間以上の勉強時間が目安

MOSスペシャリスト・エキスパートに合格するための勉強時間は、受験者のパソコンスキルの程度によって異なります。

パソコン初心者がMOSに挑戦する場合は、80時間程度の勉強時間が必要です。一方でワード・エクセルの経験者であれば、40時間程度の勉強でも合格できるでしょう。

ちなみに、中には仕事などでワードやエクセルを日常的に使っており、「勉強しなくても合格できる」と考える方もいるはずです。

しかし、MOSでは普段はあまり使わないような機能に関するスキルも問われるため、全く対策をせずに受験するのは得策ではありません

特にエキスパートではどちらかというとマニアックな機能を扱うため、パソコンが得意な人でも十分に対策を行うのがおすすめです。

Word検定との難易度を比較

サーティファイのWord文書処理技能認定試験や日本語ワープロ検定など、Wordのスキルを測る資格試験・検定試験はMOSの他にもあります。

難易度は1級・2級ならこれらの試験の方が難しく、MOSワードの一般レベルは2級と3級の中間程度の難易度です。

よってそれらの1級・2級を取得することは有意義ではありますが、MOSの方が知名度が高いため、MOSワードに合格しているなら基本的にその他のワード関連資格を取得する必要はありません

また事務などの一般職の場合は、Wordスペシャリストを取得したら、次はWordエキスパートではなく、Excelスペシャリストを目指すのが良いでしょう。

MOSワードの出題内容は?

スマホを見る女性

ここからはMOSワードの出題内容について解説します。

試験範囲と出題形式

MOSはワードやエクセルをはじめとするマイクロソフトオフィスの実践的な使用方法を測る試験です。

MOSワードでは「懇親会の案内文を作成せよ」というように、指示されたファイルや文書を仕上げることが要求されます。

ファイルや文書を仕上げる過程で、ページの設定や画像の挿入などいくつかのタスク(設問)をこなさなければいけません。

またMOSエクセルでも同様にファイルを仕上げる問題が出題され、グラフの作成や文字装飾、表作成、写真や図の挿入などのタスクが与えられます。

なお、MOSエクセルでは一部計算式を覚える必要がある問題が出題されます。

一般レベルにはパワーポイントなどの試験も

MOSの一般レベルではPowerPointやAccess、Outlookの科目も受験することが可能です。

ちなみにMOSパワーポイントでは、目的や状況に合わせて適切なプレゼンテーションを作成・編集するスキルが問われます。

またMOSアクセスは、Accessの基本知識を駆使し、データベースオブジェクトを作成・編集・管理する能力を試す科目です。

MOSアウトルックでは、各目的や状況に応じてメッセージやスケジュールの管理などのOutlookの機能が適切に使えるかどうかが見られます。

いずれの科目でも学習を通して、営業職をはじめとする様々なビジネスパーソンに有用なスキルが習得できるので、積極的に受験してみましょう。

ワードスペシャリスト

ワードやエクセルを事務などの一般的な業務に活用する場合は、MOSスペシャリスト(一般レベル)を受験するのがおすすめです。

一般レベルの試験では、普通の社会人や学生が日常的に使用するようなワードの基本的な編集機能に関するスキルが試されるため、初心者でも合格が目指せます。

具体的な出題範囲ですが、例えばWord 365

&2019(一般レベル)では以下のような項目に関する問題が出題されます。

項目 詳細
文書の管理 ○文書内の移動 ○文書の書式設定 ○文書の保存・共有 ○文書の検査
文字・段落・セクションの挿入と書式設定 ○文字列や段落の挿入 ○文字列や段落の書式設定 ○セクションの作成・設定
表やリストの管理 ○表の作成 ○表の変更 ○リストの作成・変更
参考資料の作成と管理 ○参照を目的とした要素の作成・管理 ○参照を目的とした一覧の作成・管理
グラフィック要素の挿入と書式設定 ○図やテキストボックスの挿入 ○図やテキストボックスの書式設定 ○グラフィック要素へのテキストの追加 ○クラフィック要素の変更
文書の共同作業の管理 ○コメントの追加・管理 ○変更履歴の管理

ワードエキスパート

MOSワードの上級レベル(エキスパート)では、差し込み印刷やマクロ記録などに関するWordの高度な機能に関する理解や応用力が試されます。

具体的な試験内容ですが、例えばWord 2016 エキスパート(上級)の出題範囲は以下の通りです。

項目 詳細
文書のオプションと設定の管理 ○文書とテンプレートの管理 ○校閲用の文書の準備 ○文書の変更の管理
高度な機能を使用した文書のデザイン ○高度な編集や書式設定の実行 ○スタイルの作成
高度な機能を使用した参考資料の作成 ○索引の作成・管理 ○参考資料の作成・管理 ○フォーム・フィールド・差し込み印刷の管理
ユーザー設定の Word 要素の作成 ○文書パーツ・マクロ・コントロールの作成・変更 ○ユーザー設定のスタイルセットとテンプレートの作成 ○他の言語やユーザー補助機能に対応した文書の準備

スペシャリストとエキスパートは全く別物

一般レベル(スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)は全く別物だと言えます。両者ではほとんど出題範囲が重複していないからです。

よって上級レベルを取得しても、一般レベルのスキルを証明することはできません。一般レベルのスキル(Wordの基本的な編集操作に関する技術)を証明するには、一般レベルの試験に合格する必要があります。

ちなみに一般職において役立つのは一般レベルの知識の方です。エキスパートで扱う機能はかなり高度でマニアックなので、事務職などではそれほど重宝されないでしょう。

先ほど、Wordスペシャリストの次にWordエキスパートを目指さず、Excelスペシャリストを受験すべきだと述べたのも同様の理由からです。

MOS2010は一問一答式で解答しやすい

ここからはMOSの出題形式について解説します。

かつて実施されていたMOS2010では、「一問一答」形式で25〜45問程度の問題が出題されていました。言うなれば、1問ごとに独立したクイズに答えていくというようなイメージです。

各問題には前後の問題との連関がないため、わからない問題があったとしても、その後の問題を解くのに支障はありません

MOS2013は一問のミスにも注意

MOS2013では「ファイル完成型」という形式が採用されています。様々なタスクをこなしながら1つのファイルを完成させるという試験で、タスクの完成状況によって点数が付けられます。

「ファイル完成型」のメリットは、MOS 2010よりも現実的な状況でスキルを評価できるということです。

しかし、タスクは互いに連関し合っており、試験で扱うファイルは1つなので、わからない問題が前半にあると、後に続くほとんどの問題を落としてしまうという恐れもあります。

よって受験者にとってはこのリスキーさがデメリットであると言えるでしょう。

MOS2016ではミスの重みがやや軽減された

MOS2016以降は「マルチプロジェクト」という出題形式が採用されています。これは1回の試験で5〜7個のファイルを完成させるという形式です。

各ファイルには4〜7個のタスクが含まれており、タスクの完成状況によって各ファイルの点数が決まります。

よってタスク同士は連関し合っているので、こちらもあるタスクでつまずくと、その後のタスクを落としてしまう可能性があります。

しかし、「マルチプロジェクト」では各ファイルは独立しているので、あるファイルのタスクの結果が他のファイルに影響を与えることはありません

そのため、たとえ一つのタスク・ファイルでつまずいたとしても、他のファイルで挽回するチャンスが残されているのです。

MOS 365&2019もマルチプロジェクト

現在実施されている最新バーションであるMOS 365&2019でも「マルチプロジェクト」が採用されています。よって試験形式自体はMOS 2016と同じです。

なお、MOS 365&2019は「Office 365」の新機能に対応しています。詳細は以下の通りです。

  • 3Dモデルデータの編集
  • [変形]画面切り替え効果
  • スライドズーム機能
  • 新しいExcel関数
  • 手書き入力用インク機能

迷ったら2016か365&2019がおすすめ

上記で解説した通り、MOS 2016とMOS 365&2019は「マルチプロジェクト」の試験なので、受験者にとっては挽回のチャンスが多く、比較点数を稼ぎやすい試験と言えるでしょう。

よって、どのバージョンを受験しようか迷う場合は、MOS 2016かMOS 365&2019のどちらかを選ぶのがおすすめです。

ちなみに自分のパソコンにインストールされているOfficeバージョンは、アプリケーションで新しいドキュメントを作成する際に確認することができます。

Wordであれば「Wordのバージョン情報」から確認してください。

なお、MOSではMac版Officeの試験は実施されていません。Windows版Officeの試験だけが実施されているので、Macユーザーは注意してください。

試験制度を確認しよう

PCを見る女性

MOSは基本的に1科目ずつ受講していくスタイルです。受験料は1科目1万円程度になります。

またMOSには受験資格がありません。年齢や国籍などを問わず、誰でも受験することができます。

受験形式は全国一斉試験と随時試験の2種類です。随時試験であれば、年中いつでも好きなタイミングで受験することができます。

全国一斉受験は月1~2回

全国一斉受験では、決めれられた試験日に決められた場所で試験を受けます。2020年スケジュールでは1・2・4〜12月は月1回、3月は月2回の実施です。

試験日は全て日曜日で、全国のパソコン教室などが会場になります。

次回の全国一斉試験日は2020年10月18日(日)で、申込受付期間は2020年8月18日(火)〜9月14日です。

随時試験は受験のチャンスが多い

随時試験では受験者が試験日と試験会場を選ぶことができます。週1、2回のペースで試験を実施する会場が多いですが、中には毎日試験を実施している会場もあります。

そのため、いつでも自分の都合が良い日に試験が受けられると考えて良いでしょう。

なお、全国一斉試験と随時試験の相違点は後述する申込方法くらいで、試験内容や難易度などは全く同じです。

申し込みはインターネットまたは郵送で行う

全国一斉試験の申し込みは、公式サイトの「全国一斉試験 お申込みフォーム」よりインターネット経由で行います。申し込みの際は受験者IDの登録(無料)が必要です。

また申込書を郵送する方法によっても申し込むことができます

申込時には実施地域の希望を第1〜3まで記入し、申込者が定員に達しない限りは第1希望の試験会場が手配されます。

なお、実施地域には複数の会場が存在しますが、試験会場を選ぶことはできません

随時試験は会場に直接申し込む

随時試験の場合は、試験会場へ直接申し込みを行います。試験会場に関してはこちらからお探しください。

試験の実施日や申込み方法は会場によって異なるため、受験する会場の指示にしたがってください。なお、随時試験に関しても受験者IDが必要になるため、試験当日までに登録を済ませておきましょう。

一般受験料は約1万円

MOSの受験料は以下の通りです。

バージョン 一般価格(税込)
Word 365&2019・2016・2013・2013 エキスパートPart1・2013エキスパートPart2 10,780円
Word 2016エキスパート 12,980円

上記の通り、一般価格ならどの試験を受けても1万円以上かかります。決して安価な受験料ではないので、きちんと対策して一発合格を目指すのが良いでしょう。

在学中なら学割制度も活用できる

MOSには一般価格よりも2千円(税込なら2,200円)安い学割価格が存在します。よって学生なら以下の料金で受験することが可能です。

バージョン 学割価格(税込)
Word 365&2019・2016・2013・2013 エキスパートPart1・2013エキスパートPart2 8,580円
Word 2016エキスパート 10,780円

なお、学割価格で受験できるのは、試験当日に学生である受験者です。学割価格で受験する場合、試験当日に有効期限内の学生証、もしくは発行から3ヶ月以内の在学証明証を提示してください。

ちなみにMOSにおける「学生」とは、小学校・中学校・高校・短大・大学(院)・高等専門学校・専修学校・専門学校・その他MOSが認める学校に通う生徒のことを指します。

その他MOSが認める学校(に通う生徒)とは以下の通りです。

  • 予備校
  • 1年以上の連続した就学期間がある各種学校
  • ISICを所持した留学生
  • 盲学校・聾学校・養護学校
  • 防衛医科大学校や気象台学校・海上保安大学校などの各種大学校

受験資格は問われない

先述した通り、MOSに受験資格はありません。年齢や性別、学歴などにかかわらず、誰でも受験することができます。

ただし、未成年者が受験する場合は、必ず保護者の同意を得た上で申し込むようにしましょう。

また2回目以降の受験(再受験)に関しては以下のようなルールもあります。

  1. 同一科目を2回目に受験する場合は、前回の受験から1日(24時間)待たなければならない

  2. 3回目以降の受験は、前回の受験から2日間(48時間)待たなければならない

上記のルールに違反した場合、取得済みの資格の認定取り消し及びMicrosoft認定を受ける資格の永久停止などの処分が下される可能性もあるので注意しましょう。

なお、すでに合格した試験をもう一度受けることもできますが、2回目以降は合格認定証の発行はありません。

50分間の試験

MOS試験はCBT(Computer Based Testing)形式で実施されます。試験時間は一般レベル・上級レベル共に50分です。

ちなみにCBT形式とはコンピュータを用いた実技試験のことを指します。

CBT形式では、試験終了時にパソコン画面で得点と合否が通知されるので、受験者は結果をすぐに知ることが可能です。なお、得点や合否は試験会場でもらえる「試験結果レポート」によっても知ることができます。

合格の場合は試験から4〜6週間後に合格認定証が郵送されます。就職・転職などですぐに結果を利用したい場合は、PDFファイル形式のデジタル認定証も利用可能です。

感染症の場合は試験日を変更できる

インフルエンザやノロウイルスなどにかかった場合は、試験開始前に会場へ連絡することで、試験日から1ヶ月以内の日程に変更することが可能です。

ただし、変更は診断書やおくすり手帳などで罹患が確認できる場合に限ります。

なお、公式サイトに明記されている「(変更の)対象となる主な感染症」は、インフルエンザ・ノロウイルス・はしか・おたふくかぜ・みずぼうそう・風しんです。

新型コロナウイルス感染症もおそらく対象となるはずですが、罹患した場合は会場にお問い合わせください。

ちなみに感染症によるキャンセル(返金)や、試験後に連絡した場合の試験日の変更はできません。

MOSワードについてまとめ

MOSワードについてまとめ

  • 一般職なら一般レベルの受験がおすすめ
  • バージョンは2016か365&2019が良い
  • 一般レベルの合格率は80%程度
  • 初心者なら80時間程度の勉強時間が必要

MOSワードについて解説しました。

MOSワードは、ワードの操作スキルをグローバルに証明することができる国際資格です。就職・転職の際は履歴書に記載すれば一定の評価が得られるでしょう。

ちなみに、事務などの一般職に役立てるなら一般レベル(スペシャリスト)の受験をおすすめします。合格率は80%程度で、初心者なら80時間程度の勉強が必要です。

勉強法は独学でも合格可能ですが、初心者や多忙な方は通信講座を利用するのが良いでしょう。確実に合格したいならパソコン教室も有用です。

MOS資格はあらゆる職種・職場で活用することができるので、これを機会にぜひ受験してみましょう。

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