MOSパワーポイントってどんな資格?難易度から勉強法・試験問題まで解説!
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「MOSのパワーポイントってどんな資格なの?」
「パワーポイント対策はどのような勉強法で進めればいいの?」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
MOSはマイクロソフトオフィスのソフトを使いこなせるかどうかを見る試験ですが、その中でもパワーポイントという科目が存在します。
プレゼン資料作成などで役立つパワーポイントスキルですが、難易度はどの程度なのか気になりますよね。
こちらの記事では、MOSのパワーポイント試験の難易度やどのような勉強法で進めればいいのかを解説します!
MOSパワーポイントについてざっくり説明すると
- プレゼンテーションや普段パソコンを使う機会が多い人は取得するべき
- 必要な勉強時間は個人差があるが、40~80時間が目安
- 受験のチャンスは多いため、気軽に勉強を開始できる
- パソコンスキルが高まれば多くのメリットを享受できる
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MOSパワーポイントってどんな試験?
パワーポイントとは、マイクロソフト社が発表しているプレゼンテーション用のアプリケーションです。
プレゼンテーションの際などではよく利用されているため、使ったことはなくても存在は知っているという人は多いでしょう。
質の高いプレゼンテーションを行いたい場合は、パワーポイント活用術を向上させることが非常に重要です。
ただし、パワーポイント試験はスペシャリストの難易度でしか試験が実施されていない点には注意が必要です。
パワーポイントの機能
パワーポイントには以下のような機能があります。
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SmartArtの挿入
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画面切り替え効果
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アニメーション
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スライドショー
講演会や人の発表会などに参加したことがある人はイメージしやすいと思いますが、講演はPCで作成したパワーポイントをプロジェクターを通してスクリーンに映して行っています。
パワーポイントでスライドを作ったりアニメーションを作成することで、言葉だけでは伝わらない内容を分かりやすく伝えることができるのです。
MOSパワーポイントの出題内容
MOSパワーポイントには2013、2016、2019の3バージョンがあります。
用途に応じて受験するバージョンを選択するべきですが、特に受験がおすすめなのが最新バージョンである2019です。
試験範囲は主に以下のようなものです。
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プレゼンテーションの作成と管理
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テキスト、図、画像の挿入と書式設定
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表、グラフ、SmartArt、メディアの挿入
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画像切り替え
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アニメーションの適用
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複数のプレゼンテーションの管理
いずれの出題分野もパワーポイントを使う上では必須のものなので、MOSパワーポイントに合格できればパワーポイントの主要な機能は網羅できることになります。
出題数は25問~30問あり、浅く広く勉強しておくと良いでしょう。
MOSパワーポイントの試験日程・申し込み方法
MOSの試験には全国一斉試験と随時試験の2つの受験形式があります。
全国一斉受験は月1~2回実施される
全国一斉受験では試験日が決められており、毎月1~2回の頻度で日曜日にパソコン教室などで行われています。
他の国家資格試験などと比べると受験のチャンスは圧倒的に多いため、いつからでも勉強を開始しやすい点が魅力です。
「○月までには合格する」という目標を立てやすく、勉強のモチベーションも維持しやすいです。
随時試験は受験のチャンスも多い
随時試験では、受験者が試験日と試験会場を選択することができます。
週1~2回試験を実施する会場が多く、中には毎日試験を実施している教室もあるため、近所の会場について調べておくと良いでしょう。
会場は主にパソコン教室や予備校で行われています。
全国一斉試験と随時試験では試験内容や難易度は変わらないため、日程や会場など、自分が受けやすいかどうかなどを勘案してどちらを受けるか決めると良いでしょう。
申し込みはインターネットか郵送で行う
申し込みはインターネットか郵送で行います。
申込み後のキャンセルや試験日・科目の変更はできないため、受験料を無駄にしないためにも申込みは慎重に行いましょう。
また、申込み前に受験者IDを取得する必要があります。
受験生IDの取得の仕方は主催者のホームページに記載があるため、参考にすると良いでしょう。
また、申込みにあたって試験会場や受験時間の指定はできないため注意してください。
一般受験料は約1万
受験料は「Word/パワーポイント 2019 スペシャリスト」の場合、税込みの一般価格で10,780円となっています。
他の国家資格の受験料と比べてもやや高く、決して安い受験料ではありません。
無駄な出費を繰り返さないためにも、一回の試験で合格できるようにしっかりと対策するようにしましょう。
学割制度も存在する
MOS試験には学割も存在します。
該当者はしっかりと手続きを行うようにしましょう。
学割が適用されるのは、試験当日に小学校・中学校・高等学校・短期大学・大学・大学院・高等専門学校・専修学校・専門学校ほか、オデッセイが認める学校に在籍する児童・生徒・学生です。
なお、「Word 2019 スペシャリスト」は税込みの学割価格で8,580円となっています。
申し込み時に学校名を申告し、試験当日に学生証を提示すれば学割が適用されます。
受験資格は不問
MOS試験は受験資格が設けられておらず、学歴や実務経験などを問われることなく誰でも受験することが可能です。
ただし、未成年は保護者の同意が必要である点には注意が必要です。
また、気をつけるべき点として「再受験のルール」があります。
同じ科目を2回受験するには24時間、3回受験するには48時間待つ必要があるといったルールがあることは知っておきましょう。
受験者がルールに違反した場合は、すでに取得した資格の認定取り消しやMicrosoft認定試験の受験資格を永久に失う可能性があるため、不正はやめましょう。
受験者数は増加傾向にある
MOS試験の受験者としては、ワードやエクセルに比べるとパワーポイントの受験者数は少ない傾向にあります。
しかし、近年ではテレワークやリモートワークなどを行う企業が増えている影響もあってか、プレゼンをする機会が増えてパワーポイント受験者数も増加傾向にあると言われています。
パワーポイントだけの受験者数は公式には発表されていませんが、MOS受験者数は累計で400万人を超えていると考えられます。
つまり、他の資格試験に比べてもMOSパワーポイントの受験者数はかなり多く、人気の試験であることが窺えます。
MOSパワーポイントの特徴・難易度
MOSのパワーポイントは他の資格と比べて難易度は決して高くはありません。
むしろ、取得しやすい資格なので積極的に勉強していきましょう。
しっかり勉強すれば合格できる
公式には合格率は公表されていませんが、スペシャリストの合格率は約80% と言われています。
なお、合格率はパワーポイントでもワードでも、スペシャリスト試験であれば約80%となっています。
また、パソコンスクールに通った場合はより合格できる確率は高まり、合格率は90~95%にまで上がると言われています。
試験回数も月1回以上と多いため、合格できるチャンスも非常に多いです。
パソコンが苦手な人であっても、パソコン教室や通信講座も存在するため勉強できる環境は整っています。
つまり、きちんと対策をして試験に臨めば十分に合格を狙える難易度だと言えます。
しっかり勉強する人が多いこと・テキストや通信講座、パソコン教室等の質が高いこと・マイクロソフトオフィスを使い慣れている受験者が一定数いることも合格率の高さの理由と考えられています。
パソコンでタスクに答える試験形式
パワーポイントの試験はパソコンを操作しながら出題されたタスクを回答する形式となっています。
なお、2016以降は「マルチプロジェクト試験」という形式で行われています。
この形式では、問題が5個~7個の「小さなプロジェクト」で構成されており、ひとつのプロジェクトには1~7個の小問が含まれています。
それぞれのプロジェクトは独立しており、各プロジェクトの採点や操作が他のプロジェクトに影響することはありません。
また、試験のバージョンにもよりますが、試験中はアプリケーションウィンドウ・インストラクションウィンドウ・レビューページという3つの画面をみながら問題を解いていきます。
50分の試験時間
MOS試験はCTBと呼ばれる、試験問題の出題・回答・採点をコンピューターで処理する実技試験方式で行われます。
なお、試験時間は50分となっています。
この形式はスペシャリストでもエキスパートでも共通であるため、スペシャリスト試験で慣れておくとエキスパートに挑戦するときにすんなりと問題に着手できるでしょう。
40時間以上の勉強が必要?
スペシャリストに合格するために必要な勉強時間は、受験者のパソコンスキルや実務経験の有無などによって変わってきます。
ただし、普段パワーポイントを使っている人であっても、試験の対策を全くしないと合格するのは極めて難しいでしょう。
なお、合格のための目安となる勉強時間は以下の通りです。
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パワーポイント初心者の場合は80時間
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パワーポイント経験者の場合は40時間
ただし、普段から実務でパワーポイントを使っている人や、マイクロソフトに使い慣れている人などは、この目安よりも短い勉強時間で合格できる場合も有り得ます。
80時間をこなす場合でも、2~3ヶ月程度の勉強期間を確保できれば合格できるレベルに到達できるでしょう。
MOSパワーポイントのおすすめ勉強法
MOSの対策として、独学・通信講座・パソコン教室などの勉強法があります。
独学でも挑戦は可能
MOSのパワーポイント試験は独学でも対策が可能です。
普段からパソコンをよく使っていて、一人でもワードやパワーポイントの新機能を取得できる自信のある人であれば、独学で挑戦してみると良いでしょう。
その際には、ワードやパワーポイントなどの機能について解説されている参考書などを読みつつ、実際にパソコンを操作する勉強法で進めましょう。
これによりスムーズに理解できるようになり、試験対策が可能となります。
ただし、MOSは過去問は公開されていないため、自分が行っているテスト対策が試験本番の問題からかけ離れていないか確認する必要があります。
公式テキストなどと見比べながら、勉強している内容に問題がないかどうかをチェックするようにしましょう。
通信講座の受講もアリ
「ワードやエクセルは使ったことあるけど、パワーポイントはあまり…」という人は多いです。
パワーポイント初心者で、独学で勉強する自信が無い人は通信講座を利用すると良いでしょう。
たのまな、ユーキャン、ナガセキャリアセンター、KENスクール、パソコンスクールISAなどではMOSの通信講座を提供しているため、興味があれば資料請求してみてください。
受講料は19,000円~172,800円程と、講座によってかなり幅があります。
通信講座では、自宅に教材が送られてくるため自分の勉強したい時間に勉強を進められるというメリットがあります。
そのため、勉強は自分のペースで行いたいという人にはオススメです。
ユーキャンの通信講座が特におすすめ
上でも紹介したようにMOSの通信講座は選択肢が多いため、どれを買えば悩むことも多いでしょう。
そんな時なおすすめの通信講座を購入して、確実に実力をつける道を選択することがおすすめです。
資格Timesではおすすめの通信講座としてユーキャンの通信講座を紹介します。
ユーキャンの通信講座は丁寧でわかりやすい解説が特徴となっており、初心者でも無理なく着実に実力をつけられる講座構成が売りとなっています。
また質問機能を使ってわからない点をすぐに解決したり、模擬試験で本番さながらの演習をしたりと学習理解にとどまらない幅広いサポートも充実しています。
気になる人はぜひ一度ユーキャンのMOS講座をチェックしてみてください!
パソコン教室という選択肢もある
「通信講座ではなく、いつでも講師に質問できる環境じゃないと不安」という人や「あまりパソコンに使い慣れていないからリアルタイムで誰かに教えてほしい」という人は、パソコン教室に通うことがおすすめです。
独学で新しい機能を学び、使いこなすのはとても困難です。
そこで、パソコン教室に通った方が試験対策としては負担が少なくなり、試験勉強にかかる時間も少なく済み効率的な勉強となるでしょう。
受講料は高くなりますが、個別レッスンを受講することで勉強がスムーズに進むでしょう。
例えば、ハロー!パソコンスクールでは、1レッスンあたり60分1,500円でMOS講座を提供しています。
この他にもAVIVAなどがMOS講座を開講しているため、調べてみると良いでしょう。
おすすめテキストを紹介!
MOSのテキストや予想問題集は多く市販されています。
基本的にはどのテキストを利用しても問題ありませんが、実物を見て自分がわかりやすいと感じたものを選ぶと良いでしょう。
重要なのは、何冊も買うのではなく自分が選んだ一冊のテキストをしっかりと読み込み、使い倒すことです。
多くのテキストがある中でおすすめなのは、富士通FOM社の『MOS PowerPoint 365&2019 対策テキスト&問題集』 です。
このテキストは模擬テストも付いており、過去問での演習ができないMOS試験対策をする上では非常に効果的です。
解説も分かりやすいと好評なので、テキスト選びに迷ったらこのテキストを選ぶと良いでしょう。
過去問の代わりに模擬試験で実践経験を積もう
MOS試験では過去問は公開されていないため、過去問演習が不可能です。
過去問が無い理由としては、受験者ごとにコンピュータがランダムで問題を出しているため、公開のしようがないからです。
そのため、過去問の同じレベルの問題に触れるには、過去問に類似する模擬体験テスト等を使用するしかありません。
試験対策上、このような実践的な問題に触れることが重要であり、多くの問題をこなすことで確実に合格に近付きます。
また、模擬テキストを解く前に通信講座やパソコン教室等で勉強することも大切です。
しっかりと基本的な事項を押さえた上で問題に取り組み、自分の苦手分野や理解できていないポイントを把握するようにしましょう。
パワーポイントの勉強をするメリット
プレゼンテーションは仕事上でも重要
良いプレゼンテーションには良いスライドが付きものです。
パワーポイントを使いこなして聴衆の心を捉えるようなプレゼンテーションが可能になれば、仕事でもプライベートでも非常に役立つことは間違いありません。
また、営業職の人であればパワーポイントを使って分かりやすい資料やスライドを作成することで営業成績を上げることもできるでしょう。
その結果、社内で出世したり昇給したり、様々な恩恵が期待できます。
しかし、プレゼンテーションという表現方法の特性上、単純にパワーポイントをうまく活用できるだけで営業成績が上がるとは限りません。
パワーポイントの資料に加えて、プレゼンターとしての能力もプレゼンテーションを成功させるための重要な要素です。
ただし、パワーポイントの活用力が向上すればプレゼンテーション能力が向上することは間違いありません。
できる営業マンはパワーポイントをつないこなせる人が多いため、ぜひパワーポイントスキルを高めてプレゼン能力も鍛えてください。
履歴書にも書ける資格
MOS資格は仕事上のスキルにも直結するため、就職や転職・昇進の際にも評価される場合があります。
パソコンを使用しない会社はほぼ皆無であり、IT業界に限らずどの企業においてもパワーポイントを使いこなせる人は重宝されます。
また、MOSは非常に認知度と社会的な信用度が高い資格なので、自信を持って履歴書に書くことができます。
運転免許証と同様にどこにでも書ける資格であるため、就職や転職を控えている人にとっては大きな武器となるでしょう。
MOSパワーポイントの取得がおすすめできる人
MOSを受験することがおすすめなのは以下のような人です。
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パソコンを仕事で頻繁に使用する人
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パソコンに苦手意識がある人
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さらにパソコンを使いこなしたい人
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就職・転職したい人
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仕事上パワーポイントを利用する人
以上のどれかに当てはまれば、ぜひMOSパワーポイントの取得を目指してみてください。
事務職に限らず営業職の人もパワーポイントを触れる機会は多いため、キャリアアップを目指すためにも非常におすすめの資格です。
また、「パソコンはちょっと苦手で…」という人も、パワーポイントはワードやエクセルと違ってイラストなどが多く親しみやすいソフトなので安心して勉強できます。
そのため、パソコンへの苦手意識を払拭するためにもMOSパワーポイントの勉強は効果的と言えるでしょう。
併せてワードやエクセルの勉強もすると効果的
MOSのパワーポイントに合格したら、次にワードやエクセルの勉強に着手すると自分のパソコンスキルが大きく向上します。
事務職の倍率は非常に高く、多くの求人でパソコンスキルを習得している人材が求められています。
そのため、マイクロソフトオフィスを幅広く使いこなせる人材はどこでも高い評価を受け、歓迎されるでしょう。
特に、エクセルを使いこなせる人材は貴重です。
エクセルではマクロや表計算、関数など覚えるべきことが多く非常に勉強も大変ですが、その分合格したことによるメリットは絶大です。
マクロを知らない人が一日かけてやる作業を、マクロを知っている人が行えば数分で済む、という話はよくあります。
さらに、関数を使いこなせることで様々な計算を瞬時に行うことが可能になり、職場で頼られるようになるでしょう。
また、エクセルでは様々な統計情報を元にグラフを作成することができます。
このようなグラフ作成スキルを身に着けておくことで、いきなり上司から「○○の資料を作成して欲しい」などと言われたときにもすぐに対応できるようになります。
このように、パワーポイントだけでなく様々なソフトにも精通することで自分の市場価値を上げることにつながり、様々な場面でメリットを享受できるようになるのです。
MOSパワーポイントのまとめ
MOSパワーポイントのまとめ
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プレゼンをすることがあり、スライドショーの作成に携わる人はぜひ取得を検討するべき
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難易度が低く取得しやすい割には知名度の社会的信用度も高い資格である
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独学や通信講座など様々な勉強法があるが、自分のやりやすいやり方で進めよう
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パワーポイントに加えてワードやエクセルのスキルも磨くと自分の価値が大きく上がる
MOSパワーポイントはそこまで難易度は高くなく、短い勉強時間でも合格を狙えます。
また、取得することで自分のパソコンスキルが上昇するだけでなく、仕事の成績に影響するなどの様々な取得メリットが考えられます。
事務職として働いている人だけでなく、プレゼンテーションをする機会がある人やスライドショー作成に携わることがある人はぜひ取得をオススメします。
IT化がどんどん進んでいくであろう今後の働き方に対応していくためにも、ぜひMOSパワーポイントの取得を検討してみてください!