ITコーディネータってどんな資格?難易度・費用・合格率まで全て解説!

更新日時 2022/06/01
この記事は専門家に監修されています ITベンチャーCTO 矢野 雄己

「ITコーディネータはどのような資格なのか?」

「ITコーディネーターの難易度・費用・合格率はどの程度であるのか?」

このような疑問を感じた方もいるでしょう。

この記事ではITコーディネータの資格だけではなく、難易度・費用・合格率についても紹介していきます

ITコーディネータの資格に興味を持っていても取得するか、迷っている方もいるはずです。

最後まで記事を読み終えた方は、前向きにITコーディネータの習得を目指すことができるでしょう。

ITコーディネータについてざっくり説明すると

  • 経営に役に立つIT利用に向けて、経営者側の立場で助言・支援を行う資格
  • ITコーディネータの試験の受験者数は約250人
  • ITコーディネータの試験の難易度はあまり高くない

ITコーディネータってどんな資格?

どのような資格か?

まずはITコーディネータがどのような資格なのか、紹介していきます。ITコーディネータの資格を具体的に見ていき、理解を深めていきましょう。

ITコーディネータとは

ITコーディネータは経営に役に立つIT利活用に向けて、経営者側の立場で助言・支援を行います。この資格はIT経営を実現する人材を育成することを目的としており、2001年から始まった資格です。

通商産業省が国家プロジェクトの一環として、ITコーディネータの資格の制度を設けたことから生まれた資格となっています。

この資格を取得した方は経営者に対して、積極的なアドバイスを行うなど責任のある仕事を任されます。

会社のIT経営を実現するために、ITコーディネータは必要不可欠な存在でしょう。そういった点で役に立つ場面の非常に多い資格であると言えます。

ITコーディネータの主催団体

ITコーディネータは「特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会」が主催で行われています。また経済産業省による推進も行われています。

「特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会」は、戦略的情報化投資活性化のための環境整備の試みの趣旨のもと設立されました。

また、この協会は「商工三団体」・「情報産業団体」、「中小企業診断協会」・「日本税理士会連合会」・「日本公認会計士協会」などが運営に協力しています。

このように数多くの団体が協力をしていることから、注目度が高いと言えるでしょう。資格の中には役に立たないと言われるものもありますが、これは役に立つはずです。

経済産業省の推進資格で注目を集めている

ITコーディネータの試験の受験者数は約250人になっています。また、2011年にITコーディネータの試験の主催である「特定非営利活動法人ITコーディネータ協会」が、ある計画を立てました。

それは中小企業のIT経営の必要性の増加・高度化の推進を図るため、中小企業支援を対象としたITコーディネータを3年間で2500名輩出する大幅な増強計画です。

同様にして、新たな人材育成・研修体系・資格取得制度の改定に関する計画を立てました。この計画によって、ITコーディネータの人数が大幅に増えたのです。

ITコーディネータの難易度

ITコーディネータの難易度表

次にITコーディネータの難易度について解説していきます。ITコーディネータの取得は具体的にどれほど難しいのでしょうか。

ITコーディネータの試験範囲と出題形式

ITコーディネータの試験の出題範囲は「ITコーディネータプロセスガイドライン」・「ITコーディネータカリキュラムガイドライン」に書かれております

以下が具体的な出題範囲です。

ITコーディネータが行う5つの活動である「経営戦略」・「IT戦略策定」・「IT資源調達」・「IT導入」・「ITサービス活用」が問われます。

また、これらに共通する知識の「プロセス&プロジェクトマネジメント」・「コミュニケーション」・「モニタリング&コントロール」が求められます。

出題範囲は複数の執筆物で公式が指定しており、変更がある場合は更新されています。そのため、本で具体的な内容を確認すると良いです。

出題形式については多肢選択式(CBT試験)でコンピューターで行われます。問題数は全部100問となっており、「必須60問」・「選択40問」です。更に試験時間は120分となっております。

ITコーディネータの合格率・合格ライン

続いて、ITコーディネータの試験の「合格率」・「合格ライン」について見ていきましょう。

ITコーディネータの試験は合格ラインが発表されていませんが、約60%から80%と言われています。試験全体の8割の点数を取ることができれば、合格にグッと近付くでしょう。

また、この試験の合格率は約70%から90%となっております。仮に10人が受験した場合は7人から9人が合格が可能です。このことからITコーディネータの試験の難易度は、あまり高くないと言えるでしょう

勉強時間については、約1ヶ月から1ヶ月半となっています。他の資格に比べて、勉強期間が短く、社会人・忙しい方も勉強しやすいです。

試験に合格しやすい上に需要が高く、活躍の場面が多いためコストパフォーマンスに優れた資格であると言えるでしょう。

ITコーディネータの詳しい難易度は下記の記事をチェックしてください。

ITコーディネータを取ることをおすすめする人

この資格の取得は、以下のような特徴を持つ人に特におすすめです。

  • 企業の経営状況に関するアドバイスしたい方

  • 経営戦略・ビジネスに関する興味がある方

  • 学ぶことが好きな方

  • 情報収集の能力が高い方

上記のような方が ITコーディネータを取ると良いです。学ぶこと・情報収集が好きな方は積極的に資格の習得を目指しましょう

ITコーディネータの勉強法

勉強方法とは?

次にITコーディネータの勉強法について紹介していきます。資格を取得するまでの効率的な勉強法や「そもそも独学は可能なのか?」などについて見ていきましょう。

ITコーディネータの勉強法は?独学は可能?

ITコーディネータの資格の取得を目指す方は独学で勉強をしています。ちなみに予備校などに通って勉強する方はいません。また、通信講座などもなく独学で勉強して試験に挑む必要があります。

この資格の難易度は高くなく、独学で約1ヶ月ほど勉強を行えば合格が可能になっています。短期間で集中して勉強を進めていきましょう。

おすすめテキスト・問題集

この資格を独学で勉強を進めていく場合におすすめの問題集があります。それは「IT経営経営推進プロセスガイドライン」のテキストで、ITコーディネータの試験には必須のテキストとなっております。

このテキストをしっかりと理解することができれば合格が可能です。勉強期間が約1か月となっており、焦らずに少しずつ勉強していきましょう。また、隙間時間にも勉強をすると良いです。

過去問は存在しない

ITコーディネータの試験の過去問はありません。そのため、過去問を徹底的にやりこむといった試験対策を行うのは不可能です。

そのため、ITコーディネータの試験はテキストを使って、試験対策をする必要があります。

テキストだけでなく、公式のサンプル問題も頻出するので解いておくようにしましょう。演習の際には、このテキスト・サンプル問題で勉強を進めていくと良いです

ITコーディネータの勉強をするメリット

メリットは何か?

ここではITコーディネータの勉強をするメリットについて見ていきましょう。

資格を取得するとどのようなメリットがあるのか理解していくことで、学習を継続するモチベーションにも繋がるでしょう。

実践的に役立つ知識を得られる

この資格は経営コンサルタントを目指している方だけではなく、「販売」・「会計」・「財務」・「マーケティング」・「生産管理」などの多くの業種で役に立ちます。

特に、ITに関連する「ビジネススキル」・「経営する力」を身につけたい方にはおすすめの資格です。

ビジネスパーソンのみならず、幅広い年齢層の方に役に立つ資格となっています。この資格に興味がある方は積極的に受験しましょう。

戦略的に考えることができる

ITコーディネータは資格を習得後に研修を受けます。

この研修を通過することで、ようやくITコーディネータとなることができるのです。研修中にコンサルとしての戦略的思考を身につけられるように訓練をしましょう。

会社の経営では、目標・ターゲティングなどが重要になってきます。これらのことを学ぶ良い機会でしょう。研修で身につけた能力がその後の仕事で活かすことができます。

また、ITのスキルも勉強することができるので、研修を経験することで職場内でも大事なポジションを任されるようになります。

ITコーディネータの試験日程・会場・申し込み方法

手続きの方法。

続いて、ITコーディネータの「試験日程」・「会場」・「申し込み方法」について紹介していきます。

ITコーディネータの基本情報

ITコーディネータの試験は年に3回実施されています。試験の時期は、「2月上旬から下旬」・「7月上旬から下旬」・「10月中旬から11月中旬」の3回です

この試験の実施会場は、「全国各地のCBT-Solution社」・「CBT試験会場」になっています。

この試験の申し込み期間は試験の1ヶ月前です。受験を検討している方はしっかりと確認しておきましょう。

ITコーディネータに受験資格はある?

ITコーディネータの試験を受けるための受験資格はありません

そのため、誰でも受験が可能になっています。数多くの資格の中でも受験ハードルが低くなっており、興味がある方が積極的に受験できる試験と言えるでしょう。

また、試験の難易度が高くなく独学で行っていくため、勉強が始めやすくなっています。最初から気合いを入れ過ぎずに気軽に勉強ができる点も大きなメリットです。

ITコーディネータの受験料

この試験の受験料は19,800円(税込)になっております。受験料が少し高いと感じる方もいるでしょう。

また、ITコーディネータになるためには試験に合格するだけではなく、ケース研修の受講・修了も必要となります。

この2つの条件をクリアしなければいけませんが、ケース研修の費用も発生します。ちなみに費用が20万円以上の高額となるので、その点の問題は把握しておく必要があるでしょう

ケース研修とは?費用は?

上記で紹介したケース研修は15日間の期間あります

研修の具体的な内容は以下のようです。

  • オリエンテーション・修了式 (1日程度)

  • 座学(4日程度)

  • 課題演習(10日程度)

ちなみに、研修が修了する基準としては「出席率が90%以上」・「座学及び課題演習に積極的に取り組んでいる」・「アンケート類を全て提出する」になっています。

研修の費用は20万円以上と高くなっており、可能な限り一発で合格を目指すようにすると良いでしょう。

ITコーディネータと合わせて取りたいおすすめ資格

組み合すと良い。

次にITコーディネータと合わせて取っておきたいおすすめの資格について見ていきましょう。

ダブルライセンスをおすすめする資格の中でも、特に「中小企業診断士」はITコーディネータと合わせて持っている方が多いです。

また、コンピュータの知識を身につけたい方は「MOS」・「P検」を取得すると良いでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士は企業の経営の問題を分析・助言を行って、解決に導く経営のコンサルタントです。中小の企業のクライアントに対して相談に乗り、問題点を解決していく仕事です。

この資格は国が唯一認めている経営コンサルタントの国家資格です。中小企業診断士は企業に勤めている方・独立している方の2つに分かれております。

中小企業診断士の試験は受験資格がないため、学歴・年齢を問わずに誰でも受験が可能です。

試験内容に関しては「経済学」・「経営理論」・「財務」などの分野で専門的な知識が問われます。

この資格の試験は「1次試験がマークシート形式」・「2次試験が筆記・口述形式」です。1次試験では7つの受験科目があるため、1度で合格することは難しいでしょう。

また、2次試験も含めて合格率が約4%程度と難易度のかなり高い試験と言えるでしょう。

中小企業診断士の詳細は以下の記事で詳しくご覧ください。

MOS

MOSとはマイクロソフト・オフィス・スペシャリストのことで「エクセル」・「ワード」などのマイクロソフト・オフィスの機能を利用できるスキルを証明する資格になっています。

「エクセル」・「ワード」はスペシャリストレベル(一般レベル)・エキスパート(上級レベル)に分かれています。

ちなみにレベルごとに見ていくと、スペシャリストレベル(一般レベル)は「文字サイズ」・「フォントの変更」・「表の作成」・「編集」などの基本的な操作の理解が求められます。

一方、エキスパート(上級レベル)は「スタイル機能」・「目次・索引作成などの長文機能」・「データ取り込み」などの、高度な操作の理解が必要です。「ワード2013」・「エクセル2013」などバージョンも分かれているのです。

MOSを取得するメリットしては、「パソコンスキルの証明」・「パソコンの能力が身につく」・「就職・転職に有利」・「国際資格のため、世界で通用する」などが挙げられます。

特に資格を習得すると「就職・転職に有利」となり、面接の際は大事なアピールポイントになるでしょう。更に就職後は即戦力として期待されるはずです。

また、この資格は国際資格になっているので、世界でも通用できるようになっています。

MOSの詳細は以下の記事で詳しくご覧ください。

P検

P検は総合的なパソコンの活用の技術を測る試験になっています。パソコンが初心者からプロフェッショナルまで各レベルに合った試験が可能で、若い方の受験が多いです。

試験の等級には「1級」・「2級」・「準2級」・「3級」・「4級」・「5級」があります。

例えば「3級」の場合、試験内容が「タイピング」・「一般問題」・「プロフィシエンシー」・「実技」となっています。試験時間が全部で60分で、点数は600満点です。

総合得点基準があり、タイピングは100点中40点以上で合格になります。(※日本語300文字以上、あるいは英字510文字以上です。)

他の試験科目は計57問で、500点中325点以上で合格です。(※65%以上の得点率になっています。)

P検は「タイピング」・「コンピュータ知識」・「情報通信ネットワーク」・「情報モラル」・「情報セキュリティ」・「ICTを活用した問題解決」・「ワープロ」・「表計算」などが学べます。

パソコンに関する知識を広く知りたい方にはおすすめの資格です。

P検の詳細は以下の記事で詳しくご覧ください。

ITコーディネータを取得するために大事なこと

大事なこと。

ここまでITコーディネータについて、詳しく紹介してきました。ITコーディネータの資格を習得するためには、まず試験に合格する必要があります。

試験勉強は独学で行っていくことが基本になります。勉強期間が約1か月と短めになっているため、勉強しやすい試験であると言えるでしょう。

ただ、ケース研修を受講・修了する必要があり、高額な費用がかかります。資格を習得しようとしても、費用のことを考えると受験するのか迷ってしまうでしょう。

しかし、数多くの団体がITコーディネータを主催する協会に協力していることから注目度が高い資格と言えます。

そのため、「ビジネススキル」・「経営する力」を体系的に身につけたい方は前向きに検討してみましょう。

また、ITコーディネータの資格を習得する際には、モチベーションをしっかりと保つことが重要です。もし、モチベーションが下がってしまうと途中で諦めてしまう可能性があります。

資格を取得しても学んだ知識が身についていなければ、役に立ちません。

この資格を持っていても役に立たないと言われないように試験勉強だけでなく、研修にも精を出すようにしましょう。

ITコーディネータについてまとめ

ITコーディネータについてまとめ

  • ITコーディネータ 試験の合格率は約70%から90%
  • 出題形式は多肢選択式(CBT試験)でコンピューターで行われる
  • 「中小企業診断士」・「MOS」・「P検」も合わせて取っても良い

ITコーディネータの資格の具体的な内容だけではなく、難易度や費用、さらには合格率についても紹介してきました。

この資格は他の資格に比べて、試験の難易度は高くないと言えるでしょう。

しかし、ケース研修を受ける必要があり、約20万の高額な費用がかかります。

高額な費用がかかりますが、ITコーディネータの資格を取得後は責任感のある重要な仕事を行えるはずです

ビジネス・経営に興味のある方は受験を前向きに検討してみましょう。