マンション管理士は仕事がない?仕事の需要・将来性や独立の実態まで徹底解説!

更新日時 2020/02/26

「マンション管理士は仕事がないって本当?」

「マンション管理士の需要や将来性を知りたい!」

皆さんはこんな疑問をお持ちではないでしょうか。

確かに、マンション管理士には様々なうわさが流れており、需要や将来性がないという声もあります。

ここではマンション管理士は本当に仕事がないのか、その実態を紹介します。この記事を読めば、マンション管理士の仕事の実態や、高年収を得る方法がわかります。

マンション管理士の仕事についてざっくり説明すると

  • 資格取得後すぐに開業しても仕事がない。
  • 就職・開業には実務経験が重要。
  • 高齢化や過疎過密問題で活躍できる可能性がある。
  • 地方・都市部かかわらず将来性がある。

マンション管理士に仕事がないって本当?

悩む女性

マンション管理士はマンションの経営や管理に必要な専門知識を有していることを認定する資格制度です。マンション管理において助言や援助ができる人材への需要が高まったことで新設されました。受験者数も多く、毎年1万人以上の人が受験する人気資格です。

しかし、マンション管理士はどんな業務を行っているのかイメージしづらいという人が多いです。詳しく理解するためには、マンション管理の仕組みについて多少知っておく必要があるため、解説します。

マンションには管理組合や管理者の設置が義務付けられています。本来はこの管理組合が生活上のトラブルに対応するのですが、管理組合は住民が担うため専門知識がありません。そこで、専門知識という面でサポートする役割を担うのがマンション管理士です。

このように、住民の悩みを解決するマンション管理士はやりがいの大きい仕事なのですが、「食えない資格」「就職できない資格」と評されることも多いです。また、「マンション管理士は仕事がない」というイメージが世間に定着しつつあります。

ここでは、マンション管理士は仕事がないと言われる理由を紹介します。マンション管理士に興味がある人はぜひご一読ください。

複数の資格が必須?

マンション管理士に仕事がないと言われる理由の一つには、マンション管理士が複数の資格を持っていることが多いからというものがあります。

特に、華々しい成功を収めている人のほとんどが宅建士や管理業務主任者とのダブル・トリプルライセンスなので、マンション管理士の資格を一つ取得したところで仕事にはつながらないと考えられています。

また、マンション管理士はこれらの資格より難易度が高いため、そこまで努力する価値があるのかという声もあります。

難関資格なのに年収は低い?

マンション管理士は取得難易度が高いにもかかわらず年収が低いという意見もあります。そのため、苦労して取得してもその努力に見合うだけの見返りは得られず、食えないという評価につながっています。

マンション管理士の年収を検索すると、年収400万程度という情報が得られます。金額だけ見ればサラリーマンと同程度です。資格手当が支給される企業もありますが、それ以上の収入は転職してもすぐには見込めません。

それに対して、国家資格であるマンション管理士は非常に高難度です。合格率は8%程度で、受験者の90%以上は不合格になります。

このような取得難易度と、転職直後に得られる収入の差のミスマッチが原因で、マンション管理士は食えない資格であると言われています。

根拠の薄い噂が出回るケースも

根拠の薄いうわさや悪評が独り歩きしていることもマンション管理士の評判を下げています。

インターネット上では「マンション管理士は儲けられない」「独立しても仕事が来ない」「食えないから廃業した」といった書き込みが見られます。

このようなネガティブなイメージはポジティブな評価よりも拡散されやすいので、すぐに広まります。そのため、事実とは関係なくマンション管理士の良くないイメージが張り付いてしまいました。

また、比較的新しい資格で、成功者が少なく、発言力のあるインフルエンサーもあまりいないため、このようなネガティブイメージを払拭できていないことも課題となっています。

マンション管理士が「食えない」が誤りな3つの理由

学帽を被った女性

上記のような理由から、マンション管理士は仕事がないと言われています。しかし、この認識は必ずしも正しくありません。ここではマンション管理士が「食えない」という評価が間違っている理由を紹介します。

高齢化時代こそ腕の見せ所

現在の日本では若年者に対する高齢者の割合が高まりつつある高齢化社会です。ここにマンション管理士の需要と将来性があります。

高齢化により、マンションの住民が高齢化して、バリアフリー化の必要が出てくるなど、住民だけでは管理が困難になることもあるでしょう

また、人間関係が希薄化しているため、住民の誰も管理組合に参加したがらないことも増えています。加えて、住民の中に極端なクレーマーがいたりして、管理組合の運営そのものが難しくなってきていることも珍しくありません

マンション管理士の仕事は、こういった状況で管理組合に参加し、前例を示しながら助言を行ったり、完全に代行したりすることです。管理組合を取り巻く状況が劇的に改善される可能性は低いため、実力を発揮する機会は多いと言えます。

まだまだ発展途上で将来性が大きい

マンション管理士は制度ができてからまだ20年も経過していません。このため、ベテラン層が未だ少なく、成功事例やノウハウも多くありません。それゆえ、マンション管理士として働くにはリスクばかりが目立って見えます。

しかし、実際には将来性が高い領域です。制度がつくられたばかりということは、環境整備が行われている最中ともいえます。こういった事実はこれから資格を取得する人にとっては非常に有利に働くでしょう。

低い合格率の影響で悪評も

マンション管理士の悪評の裏には低い合格率があります。マンション管理士の合格率は8%ほどで、毎回10%を下回っています。

マンション管理士とのダブルライセンスが多い管理業務主任者では合格率が20%を超えているため、マンション管理士は合格率が非常に低いと言えます。

そのため、不合格者が合格できなかった腹いせに不平不満を口にしていることも珍しくはないでしょう。このような風評被害を受けるのは難関資格の宿命と言えます。

儲かっている人が儲かっていると口にする機会よりも、儲けていない人が儲けていないと口にすることの方が多いものです。これは、マンション管理士に限らず、どの仕事であっても同じですね。

マンション管理士として独立・開業するにあたって

スーツを着たビジネスマン

マンション管理士は独立開業する人が多い資格です。しかし、資格を取得後すぐに開業しても上手くいく可能性は低いでしょう。ここからは、独立開業するにあたっての注意点やポイントをお伝えします。

実務経験を得ることが必要

独立開業するにあたって何よりも重要なことが実務経験を得ることです。当たり前ですが、自分で仕事を完全にこなせるようにならなければ独立する意味はありません。開業に先立って他の事務所に就職するなど実務経験を積んでおきましょう。

マンション管理士の仕事内容はコンサルティングの要素が大きいのもポイントです。実務経験や実績がなければ顧客から信用されにくいため、収入につながりません。

また、独立開業するということは経営者になるということでもあります。事務所の経営についても学ぶ必要があるため、試験直後に開業するのは輪をかけて苦しいと言えるでしょう。

初めの数年は苦しい

マンション管理士は士業の中でも継続した顧客のつきやすい仕事です。マンション管理士の仕事は単発で終わるものではなく、長期的に継続するものです。

マンションが無くなったり別の管理士に乗り換えられない限りは、一度契約を結んだ顧客にずっと頼られることになります。このため、顧客を確保できれば、ある程度安定した収入を得ることができます。

しかし、裏を返すと、今まで他のマンション管理士に仕事を依頼したことのない管理組合を見つけ、新規顧客とする必要があるため、十分な数の顧客を抱えるまでの数年は苦しいものと言えます。安定した顧客がつくまで乗り越えられるかが勝負です。

自分を広く認知してもらうことが大事

マンション管理士のような士業で開業する場合、新規顧客を集めるために営業力が大切です。何よりもまず最初に、自分を広く認知してもらうことから始まります。

直接契約に結び付けるために、新しくできたばかりのマンションなど、まだどこのマンション管理士とも契約していないマンションに狙いをつけて営業をするのも一つの手として考えられます。

営業方法は様々ですが、まずは自分を知ってもらうこと、知ってもらった顧客には信頼してもらうことが大切です。そのためには、webサイトやsnsアプリなどを見やすく整備するなど、時代に合わせた自己PRが必要と言えます

マンション管理士が高収入を狙う方法

硬貨と豚の貯金箱

マンション管理士が高収入を狙う場合、就職して働くよりも開業するのが一番です。その際、自分の得意分野を作っておくのが近道です。

得意分野をつくる際には、場所によって求められる仕事内容が異なることを意識しましょう。少子高齢化問題のために、地方と都心では取り巻く環境が異なります。

地方での開業、都心での開業のどちらにもメリットとデメリットがあります。それぞれ確認しておきましょう。

需要が多い大都市圏?

大都市圏で開業するメリットは需要の多さです。東京などの都市部では人口も多く、これから新たに建てられるマンションも少なくないと予想されます。

マンションの数が多いということはマンション管理士の仕事も多いということです。また、地方と異なりマンション数が急激に減ることも考えにくく、安定した収入も見込めます。

さらに、業界全体としてのノウハウが地方とは比べ物にならないほど豊富なため多くの知識や技術を習得できます

反面、マンション管理士の数も多いため地方より競争が激しくなります。加えて、事務所の賃料などの物価も高いため、事業が安定するまでは大きな負担となります。

ライバルの少ない地方?

地方で開業するメリットはライバルの少なさです。マンション管理士は開業後数年間は苦しいため、新規参入が難しいという印象を持たれがちです。

しかし、マンション管理士の仕事は未だ発展途上段階にあるため地方では新規参入で入り込む余地があります。地方では定年を迎えた人が退職後の仕事としていることも多く、40代以下であれば十分に若手で、ターゲットにする層の違いを生かして高年収を狙えます。

マンション管理士の仕事相手は企業ではなく、管理組合など一般住民です。自分の地元で開業すると親しまれやすいので、大きなメリットとなります。

また、地方行政とマンション管理士との連携は業界全体の課題と指摘されています。もしノウハウを確立できればトップを狙うこともできるでしょう。

都心と比べると絶対的な仕事量や蓄積されてきたノウハウで劣るのが難点です。過疎化によって将来的にマンション数が減少することも視野に入れておきましょう。

自分に合った方を選んで良い

マンション管理士の開業では、地方でも都心でもメリットとデメリットがあります。そのため、自分に合った方を選んで良いでしょう。

他の職業であれば、取引したい企業が都心にあるため都心で開業しているということもあります。ところが、マンション管理士の仕事は住人がいるかどうかです。地方であっても仕事はあります。

コンサルティングのノウハウなど、独自性を身につけることが重要です。同業者と差別化できれば地方・都心を問わず高収入を狙うことができるでしょう。

ダブルライセンスで自分の長所をつくる

電卓と書類

前述の通り、独立して高収入を狙うためには自分の長所を作ることが重要です。そのための最も確実な手段が他の資格を取得することです。以下ではマンション管理士と相性が良い資格を紹介します。

宅建士とマンション管理士

マンション管理士と組み合わせるおすすめ資格に宅建士があります。宅建士はマンション管理士と同じく不動産に関わる資格です。

宅建士の主な業務は不動産取引に必要な資格です。宅建士の勉強をすると不動産に関する専門知識が身につきます。

どちらの資格も企業相手の仕事ではなく、一般人を相手にする資格です。宅建士として働いた経験があればお客さんに寄り添った営業が身につくでしょう。

また、宅建士は多くのマンションにかかる仕事です。マンションの実態を知ることでそれぞれのマンションにあった提案や選択ができるでしょう。

管理業務主任者とマンション管理士

管理業務主任者はマンション管理の知識を問う資格です。マンションを管理する企業に勤める際に求められます。

管理業務主任者は管理契約の締結や事務報告の場面で必要とされます。管理会社に勤めるのが管理業務主任者で、その管理体制などに問題がないかなど、住民に寄り添うのがマンション管理士です。

業務領域が隣接していることもあり、試験内容や試験範囲もよく似ています。そのため、実際にダブル受験する人も多いです。

管理業務主任者を取得することで、管理側が遭遇するトラブルや課題についての知識が身につきます。管理側に立ってコンサルテイングやアドバイスができるようになるため、マンション管理士としての仕事にも有用です。

行政書士とマンション管理士

行政書士は官公署に提出する書類や権利義務に関する書類などを作成する仕事です。上記の業務は独占業務なので行政書士にのみ許されています。

行政書士の書類作成能力はマンション内で警告文などを作成するために必要です。また、行政に対して意見や要望などを求める際にも役に立ちます。

これらの能力は、マンション管理士同士の連携の際にも活かすことができます。独自の強みを活かして横のつながりを構築することで、不得意な業務を任せることで自分が得意な業務を得ることができれば、仕事の増加と効率の改善が見込めます。

マンション管理士の仕事の実態まとめ

マンション管理士の仕事の実態まとめ

  • 独立開業を目指すなら実務経験は必須。
  • 発展途上の資格なのでノウハウが蓄積していない。
  • 都市部・地方問わず新規参入のチャンスがある。

ここではマンション管理士の実態について紹介しました。マンション管理士は比較的新しい資格なので、まだまだ実態やノウハウが知られていません。

しかし、裏を返せば新規参入で活躍するチャンスがあるということです。地方でも都心でも入り込む余地があるため、将来性も十分です。

また、独占業務がないため、他の資格を取得したりすることで独自の専門分野を持つことが重要です。特に管理業務主任者や宅建士、行政書士などの資格とは相性が良いです。

独立開業を目指すなら、実務経験と営業能力が欠かせません。契約を結ぶまでは苦しいですが、一度契約を結んでしまえば安定した収入を得られます。十分に仕事のある、目指す価値のある資格と言えます。