マンション管理士は独学も可能?おすすめテキストや勉強法・学習スケジュールまで紹介
「マンション管理士は独学でも合格を目指せるの?」
「独学で進めていくときの注意点は?」
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
マンション管理士は難関資格ではありますが、独学で取得を目指せる資格です。
しかし、無理に独学にこだわると何年も不合格を重ねてしまうため注意が必要です。
こちらの記事では、マンション管理士に独学で挑む際の注意点やおすすめの問題集、勉強法について解説します!
マンション管理士の独学方法についてざっくり説明すると
- 半年程度の勉強期間が必要
- 独学のメリットとデメリットを理解する必要がある
- 自分なりに効率的な勉強法を持っていれば独学合格も可能
- インプット・アウトプットを丁寧に行う
このページにはプロモーションが含まれています
マンション管理士試験は独学合格できるのか
マンション管理士試験の概要・出題範囲
マンション管理士試験は例年11月の最終日曜日に、年1回だけ実施されます。4肢択一の問題が50問出題される、マークシート形式の試験です。
受験資格は存在せず、誰でも受験可能です。ただし、合格後の資格登録の際に要件がありますので、注意しましょう。
出題範囲と合格ライン
出題範囲は、以下の4つです。
- マンション管理に関する法令及び実務に関する内容
- 管理組合運営の円滑化に関する内容
- 建物及び付属施設の構造・設備に関する内容
- マンション管理適正化の推進に関する内容
上から、それぞれ「法令」「会計・管理実務」「設備」「マンション管理適正化法」についての問題が出題されます。
合格ラインは例年、50点中34〜38点です。8割安定して得点できるようになれば、安心と言えるでしょう。
マンション管理士独学合格の難易度
結論から言うと、マンション管理士独学合格は不可能ではありませんが、難易度が相当高いです。
そもそも、独学合格をしている人がどの程度いるのか、という点から考えてみましょう。
各予備校・通信講座が公表している合格実績を見ると、非常に優れた数字が並んでいます。
また、各学校が把握している合格実績以外にも受講生の合格者がまだまだたくさんいることを考えると、合格者のうちかなりの割合が予備校・通信講座受講生であると推定され、独学はかなりの少数派と言えるでしょう。
実際に独学で合格したという人も散見されていますが、このような状況を鑑みると、やはり独学での合格は難しい、と考えられます。
マンション管理士の合格率が低い理由
マンション管理士はよく管理業務主任者と比較されますが、管理業務主任者の試験と比べて問題が難しいという特徴があります。
出題形式はどちらも4択のマークシート方式ですが、マンション管理士試験では管理業務主任者よりも深く専門的な知識が問われます。
そのため、基本的な事項しか理解していないのに、無理矢理「分かったつもり」で試験を受けてしまい、合格点に届かないという人が多いのです。
また、試験問題の中に数問は通常の受験生には正解を選べないような難問・奇問が出題されるため、各分野で均等に合格基準の7割を狙うと合格できないような試験になっているのです。
各論点を確実に理解しておかないと解くことができない出題が多いことに留意しましょう。
独学合格に必要な勉強時間
初学者の場合、合格までに必要な勉強時間は500時間と言われています。
社会人は一日あたり3時間ほどの勉強時間とされることが多いため1週間に20時間勉強するとすると、半年の期間は考えておいたほうが良いでしょう。
日頃の業務が忙しい人は、半年以上前から試験勉強に着手すると安心です。
これだけの長い期間に渡り、ずっと一人で勉強でき、また理解が難しいとされる法律分野でつまずいてしまうことがない場合は、独学でも合格可能だと言えます。
もちろん、孤独な勉強をコツコツと続けて独学で合格した人もいます。
しかし、「講座などの費用がもったいない」等の理由で独学にこだわった結果、不合格になってしまう人も多くいます。
不合格になってさらにもう一年勉強しなければいけないリスクまで考えると、無理に独学で頑張るのはオススメできません。
確実に合格を目指し、独学で進められる自信が無い人は予備校や通信講座などの利用をおすすめします。
マンション管理士の勉強時間の詳細は下記の記事をチェック!
独学で勉強するメリットは?
費用を抑えてチャレンジできる
独学で勉強するメリットと聞いて真っ先に考えることが費用を抑えられるという面ではないでしょうか。
自分で準備する参考書や問題集などの書籍料や試験本番の受験料、模試の受験料などに出費することはありますが、予備校や通信講座と比べるとはるかに低い費用で済みます。
予備校などを利用すると数万円はかかってしまうところ、最小限の教材で済ませれば受験料を除き1万円未満で合格を目指すことも可能です。
独学でも合格をめざせる自信がある人や、元々不動産関連に関する知識が豊富な人は独学での合格にトライしてみる価値はあると言えそうです。
自分で学習量を調節できる
自分のペースで学習量を調節できるのも独学のメリットです。
苦手な範囲を重点的に勉強したり、逆に簿記の範囲や区分所有法など、事前知識がある分野を手短に済ませるなど、柔軟に勉強する量を変えることが出来るのです
また、予備校に通っているとあらかじめカリキュラムが組まれているため決められた時間に登校しなくはいけません。
家庭の都合や本業が忙しかったりすると、止むを得ず欠席してしまうことも出てしまい、受講料が結果的に無駄になってしまうケースもあるのです。
そのため、自分自身を律することが出来て、効率的な勉強ができる自信がある人は独学で合格を目指してみると良いでしょう。
独学でマンション管理士を目指すデメリット
学習スケジュールの管理が困難
予備校や通信講座であれば、合格へのノウハウが詰め込まれた効率的な学習カリキュラムが組まれています。
一方、独学で自分でスケジュールを立てると、実現不可能な詰め込み勉強をしようとしたり、本番対策の演習が不足してしまったりしまったりと、スケジュール管理がうまくいかないケースも出てきます。
このようにスケジュール管理を失敗すると、試験を受ける前から絶望的な状況になってしまうのです。
特に、マンション管理士は合格率が非常に低い難関資格であるため、工夫をせずに他の受験生と同じような勉強をしているだけでは合格することは難しいのです。
自分なりに工夫を重ねて、周りと差を付けることが大事です。
モチベーション維持ができず挫折しやすい
マンション管理士の合格のためには、概ね500時間以上の勉強が必要といわれています。
1日あたり3時間程度勉強することができたとしても、半年以上の勉強期間は必要な計算になるため、かなり長丁場と言えるでしょう。
また、独学の場合は目標を共有し一緒に合格を目指す勉強仲間がいないため、非常に孤独です。そのため、モチベーションの維持が非常に難しいと言えます。
法律の勉強をしたことが無い場合は、また別の困難があります。
法律の条文や判例は非常に分かりづらい文面になっており、簡単には理解できません。こうした法律分野を勉強する際に挫折してしまい、受験を諦めてしまうケースもあるのです。
分からないところがあっても放置せずに自力で解決でき、モチベーションを維持できる人でなければ独学は難しいでしょう。
独学におすすめなマンション管理士のテキスト
おすすめはTACの「みんなが欲しかった!」シリーズ
マンション管理士のテキストは数多くありますが、オススメなのが「みんなが欲しかった!」シリーズです。
@rawhtml 口コミを見ても、非常に評判が良いことがわかります。
このテキストの導入部分となっている「はじめの一歩」編はマンション管理士と管理業務主任者の2つの資格に両対応する内容となっており、初学者でも理解しやすいテキストになっています。
マンション管理士は管理業務主任者より範囲が広く、また「マンション管理士では出題されないが管理業務主任者には出題される」範囲はそこまで多くありません。
そのため、片方の受験でもこのテキストを使う価値は大いにあります。
「みんなが欲しかった!」シリーズでは難解なフレーズは使わずに平易な文章でかみ砕いて説明されているのが最大の特徴です。
また、理解しにくい内容は図解されているため、初学者が初めに取り組むのに最適な教材と言えるでしょう。
非常に分かりやすいせいか、マンション管理士の試験は受けないにも関わらず、自分の住んでいるマンションの管理組合の役員になった際にマンション管理に関する法律について知りたいという人が購入することもあるようです。
つまり、受験するしないに関係なく、マンション管理に携わる人にとってはバイブル的な存在と言えるでしょう。
なお、このテキストを理解した後に必要となる、合格に十分な知識量を備えたテキストはマンション管理士用・管理業務主任者用・ダブル受験用の3種類あるため、自分の考えているキャリア設計に合わせて買うと良いでしょう。
テキスト選びで気を付けるポイント
市販のテキストにおいては、記載されていることはほぼ同じであるため何冊も買う必要はありません。
その中でテキストを選ぶ際には、自分の事前知識などを考慮し、レベルに合ったものを選ぶ必要があります。
宅建士や管理業務主任者など、他の資格を既に取得していたりして法律に関する勉強をしたことがある場合には、自分好みのレイアウトのものを選ぶなどの点に少しだけ気を付けていれば、基本的にはどのテキストを選んでも問題ないといえるでしょう。
しかし、初学者の場合は注意が必要です。
いきなり上級者向けの難しい参考書を選んでしまうと、難解な法律用語などが「理解できている前提」で進んでしまいます。
そのため、初学者は法律用語のニュアンスを取り違えてしまう危険性があるため、無理せず簡単な参考書を使うべきなのです。
テキストを何冊も買うことはオススメしませんが、まず導入としてかなり簡単な初学者向けテキストを買い、基本を押さえたら実践的なテキストを買い直すことは良い判断といえるでしょう。
自分の知識量や自信の度合いに合わせて選択すると良いでしょう。
必ず最新版の物を選ぶ
マンション管理士試験では、法律が改正された部分から出題されるケースが非常に多いです。
そのため、安いからといって古いテキストを使っていると、法改正に対応できず失点してしまうケースがあるため注意が必要です。
そのため、必ず最新版のテキストを選ぶようにしてください。
同じシリーズの教材で統一する
資格試験の勉強をする際には、できるだけ同じシリーズの教材で統一することが基本です。
違うシリーズを使ってしまうと、内容が重複していたり、逆に漏れが生じてしまう可能性があります。
また、それぞれの教材で説明の切り口が違うと、一度勉強して理解したはずのものであっても混乱してしまうことがあります。
特別な理由がない限りは同じシリーズで教材は統一しましょう。
勉強補助アプリも活用しよう
現在では、隙間時間を有効活用できるスマホアプリも多く存在しています。
これらをうまく活用することで、通勤中の電車・バスの中でも効率良く勉強ができるようになります。
また、スマホがあれば勉強できるため、わざわざ重いテキストや参考書を持ち運ぶ必要がなくなるため便利です。
ついつい暇があればスマホでゲームなどしてしまう人は、今後スキマ時間に勉強する習慣を身に付けることができれば合格に大きく近づくことができるでしょう。
寸暇を惜しんで勉強した人が合格を掴み取ることができるのです。
独学合格を狙うための勉強方法
ダブル合格を目指すのかを決める
まず、マンション管理士の合格を集中的に目指すのか、ダブルライセンスやトリプルライセンスを目指すのかを決めましょう。
特に、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験を考えて場合、これらは試験範囲がかなり重複しているため選ぶべきテキストが変わってくるのです。
まだ管理業務主任者を取得していない人の場合、どちらか一方を取得する場合とほとんど変わらない勉強量でダブル取得が狙えるので、基本的にはダブル受験をするのがオススメです。
また、どちらか一方を取得しているともう片方の試験を受ける際に5点免除のメリットを受けることが出来るため、1年に1つの資格ずつ合格を目指すという作戦も考えておくと良いでしょう。
さらに不動産関連のプロフェッショナルを目指す人は、宅建士の取得も前向きに検討すると良いです。
試験日までのスケジュールを立てる
綿密な勉強計画を立てるのも、独学で合格を目指す際には欠かせません。
例えば、社会人の初学者で残り3カ月しかないといった場合は、年1回のその年の試験での合格はほぼ不可能でしょう。
このような場合は、無理にその年の合格を目指すのではなく、来年以降にどのように合格を目指すのか予定を立てるべきです。ただし、本番の空気を体験する意味合いで試しに受験するのは良い考えであるとも言えます。
スケジュールを立てる際には、勉強時間・日程にはゆとりを持っておくべきです。
ただし、期間だけ長く取っておいても、モチベーションが持続できないと意味がありません。
質の高い勉強をコツコツ続けないと知識として定着させることができないため、ダラダラと勉強するということが無いように注意する必要があります。
普段から勉強の質を意識し、「練習は本番のつもりで」問題を解いたりしましょう。
まずはインプットから
ここからは、それぞれに合った勉強法が必要なため、この内容を参考にして、自分がやりやすいように改良するようにしてください。
ダブル受験の場合でも、片方しか受けない場合でも、いきなり問題に取り組むのではなく最初は基本情報のインプットをすると良いでしょう。
独学の人で先ほどおすすめした「みんなが欲しかった!」シリーズの参考書を使う場合には、1週間程度「はじめの一歩」の項目を読んで基礎を理解するようにしましょう。
理解できたら次のテキストを読み、勉強を進めていくのがおすすめです。
初めはどんどん読み進める
1周目を読み込むときは、分からない論点があってもいちいち立ち止まらず、そのまま読み進めましょう。
参考書を初めて読む段階では、分からないところが出てきても気にする必要はなく、とにかく「このようなことを勉強していくんだな」という全体像を捉えることを意識しましょう。
全体像を理解すれば、細かな部分の理解も自然と追いついていくので、じっくりと理解するのは2周目以降で構いません。
テキストはできれば3回以上は繰り返し読み、目立った疑問点などがなくなった段階で演習に入るとスムーズに実践力を培うことができます。
分からないところは考えすぎない
独学の場合は通信講座や通学講座と違い、分からないところがあっても質問ができません。
そうなると自分で考えるか調べる必要がありますが、考えることに深入りしてしまわないように注意が必要です。分からないまま悩み、解決できずに投げ出してしまうことがあると、時間の無駄になってしまいます。
このようなことがないようにするには、多少分からないところがあっても気にせずに進めていきましょう。
何度も繰り返すうちに分かるようになったり、問題集を解いたら分かるようになることもあります。
独学においては、悩みこんでしまうことが大きな無駄を招く可能性があるため、注意しましょう。
過去問・一問一答で実践力UP
基礎をインプットできたら、いよいよ過去問や一問一答などを用いて問題を解く過程に入ります。
まずは難易度が低く1つの選択肢に集中して取り組める一問一答から着手すると良いでしょう。
ところが、いざ問題を解いてみると、インプットしたはずの自分の知識に抜けがあったり、あるいは解釈が間違っていたという場面が往々にして出てきます。
このような状況になったときに、雑に流すのではなくいかに丁寧に時間をかけて理解を深めることができるかが合否を分けるのです。
もし「まぁいいか」と適当に流してしまうと、後々分からない論点が続いたときに、知識の整理が出来なくなり非常に苦労します。
ここで、間違っていた範囲に関してはテキストを読み直し、似た問題では絶対に間違えないようにすることが何よりも大切なのです。
間違えてしまったら徹底的にテキストと問題の解説を読み直して分からない論点を潰していくことが合格への近道です。
一問一答がほぼ完璧に仕上がったら、本試験と同様の択一問題に取り組んで応用力や実践力を身に付けると良いでしょう。
模試の受験で実力を把握する
独学で合格するには、模試を受けるのも良いでしょう。模試を受験することによって、自分の実力や苦手分野を把握することができ、本試験に出るような問題を知ることもできます。
マンション管理士の模試はLECやTACなどの大手の資格スクールで行われます。受講生ではなくても模試は受験できるため、独学の方でも問題なく受けられます。
解答解説は、冊子が配布されるものや解説講義をみられるものなど様々ですので、資格スクールのホームページを確認して、自分に合うと感じたものを選びましょう。
本試験の緊張感や時間配分に慣れることもできますが、本試験での緊張感に慣れるという点を重視しない場合は市販の問題集に載っている予想問題を解くのも有効です。
仕事で忙しい中で勉強時間を確保する方法
勉強時間を確保するために、仕事が終わってから寝るまでの間を使う方が多いと思われますが、それ以外にも勉強に利用できる時間はあるため、ご紹介します。
朝早く起きる
「仕事から帰ってからでは疲れていて、勉強なんてできない」と思う方もいると思いますが、そのような人は朝早く起きて勉強するのがおすすめです。
朝は一日の中で最も頭が冴えている状態と言われており、集中力も高まるため、勉強の効率を上げるのに向いている時間です。
朝起きるのが苦手な人にとってはこの時間の作り方は大変かもしれませんが、起きるのが得意な人には非常に良い方法だと言えます。
通勤時間などのスキマ時間を活用する
電車などの公共交通機関を使って通勤している人は、通勤時間を勉強時間として使うことができます。
他にも、朝食を食べながら勉強したり、昼休みの時間に昼食を終えてから勉強したりすることもできます。
独学の場合はどのようにして勉強時間を捻出するかが非常に重要になるため、スキマ時間を有効活用できると合格が近づきます。
スキマ時間で勉強するには、スマホなどの手軽に勉強できるものが向いています。
独学のやる気を維持する工夫
ここでは、マンション管理士試験勉強のモチベーション維持するための工夫をご紹介します。
自分自身にあった工夫を見つけ、合格に近づいていきましょう!
SNSやコミュニティで勉強仲間を作る
SNSや地域や職場のコミュニティで同じマンション管理士試験を受験する勉強仲間を作ることは勉強のモチベーション維持に直結します。
日々勉強の進捗状況をお互い確認しあったり、過去問の成績を見あったり、最新情報を交換し合うことで勉強のやる気や効率的な勉強のやり方を見出す事が出来ます。
特に 「自分が勉強していない間にも仲間は今頑張っている」という認識を作ることは、勉強へのやる気を高めるのにうってつけです。
毎日勉強記録を取る
スマホや手帳に勉強記録を取ることもおすすめです。特に勉強初期と後期にその効果を発揮します。
勉強初期は、「勉強をした!」という達成感が可視化できることがモチベーションに直結します。
勉強後期は、自分の勉強時間を数字で振り返ることで「自分は今までこんなに頑張ったんだ」という自己肯定感が最後の追い込みのモチベーションに繋がります。
一日20秒でもよいので、毎日勉強時間・勉強内容を記録してみることをお勧めします。
周囲に合格宣言をする
これは荒技ですが『私は11月の試験で必ず合格して資格を取ります!』と職場や家族に宣言して、勉強・合格せざるを得ない状況をつくることでモチベーションを上げる方法です。
まさに背水の陣です。
特に、自分の上司や同僚に合格宣言して作り出す勉強へのやる気・緊張感の効果は絶大です。今後の業務内容に直結しうるからです。
ぜひ明日にでも周囲の方に宣言してみましょう。
マンション管理士の独学が向いている人はどんな人?
すでに関連資格に合格している人
すでに不動産関連の資格を取得している場合は、契約に関する民法などの知識や区分所有法などマンション管理に関する法律の予備知識が豊富にあるため、理解が早いでしょう。
具体的には管理業務主任者や宅建士などの資格取得者や勉強経験がある人は有利になります。
特に管理業務主任者とマンション管理士は出題範囲がほとんど重複しているため、既に管理業務主任者試験に合格している人はあまり間を空けずにマンション管理士の勉強を始めるのがおすすめです。
せっかく学んだ内容を忘れないためにも、得た知識は有効活用しましょう。
難関試験に独学合格した経験がある人
他の資格を独学で合格した経験がある人も、マンション管理士を独学でトライしてみる価値はあります。
このような人は、いわゆる「勉強グセ」が身に付いているので、孤独な勉強にも耐えることができ、自分なりの効率的な勉強法が身に付いています。
どのくらいのペースでインプットをすれば良いのかといった勘所や、試験直前期の焦りなどを経験しているため、独学のハードルが下がると言えます。
また、資格試験以外でも、大学受験の際に自力だけで実力をつけて合格したという経験がある人も、独学に向いていると言えます。
このように過去に受験勉強や難関資格に挑んだ経験がある人は、独学に向いています。
マンション管理士資格を取るメリットは?
難関試験を突破してまでマンション管理士を取得するメリットにはどのようなことがあるでしょうか?
以下ではマンション管理士資格を持つメリットを紹介します。
将来性が大きい
最近は相続税対策だったりタワーマンションブームの影響でマンションの数は増え続けています。
また、マンションは年数がたつにつれて老朽化するため、大規模修繕やリノベーションなどが必要になります。このような場面でマンション管理士が活躍し、取り組む内容は非常に多様化してきているのです。
さらに、マンションの住民や管理組合の人たちの高齢化が進むと、よりマンション管理士が重宝されるようになると見込まれるのです。
加えて、マンション管理士は住民を相手にコンサルティング業務を行う士業であるため、AI化の進む時代にも需要は減らない数少ない資格であると考えられます。
AIは簡単な事務作業に関しては人間よりもはるかに有能ですが、心情面を考慮したりきめ細かいサービスの提供はできないため、マンション管理の仕事にAIは進出しづらいのです。
安定した年収を確保しやすい
マンション管理士として一度顧問契約を結んだ場合、よほどの問題が無い限り住民の側から解雇されることはありません。
つまり、顧問契約を結ぶことができれば、ある程度安定した収入を得ることができる士業なのです。
その他、各マンションで修繕工事は必要となりますが、築年数や鉄鋼などの材料の違いによって修繕費用も修繕期間も変わってきます。その際に専門的な知識を持っているマンション管理士が求められます。
このような際に、単発のスポット契約で稼ぐことも可能です。このようなコンサルティング業務でまとまった額を得ることができるため、顧問契約でなくとも様々な形でマンション管理士として活躍できるのです。
ダブルライセンスがしやすい
マンション管理士の出題内容は管理業務主任者や宅建士などとの共通点も多く、ダブルライセンスを非常に狙いやすくなっています。
特に管理業務主任者とは9割近く出題範囲が重複しているため、ぜひともダブルで取得を目指したいところです。
ダブルライセンス・トリプルライセンスを実現することで、自分の業務の幅を広げることにつながります。
また不動産に関する知識を豊富に仕入れることが出来るため、より多くの仕事をより専門性を持ってできるようになるのです。
マンション管理士は住民の側に立つ仕事である一方で、管理業務主任者は管理会社に務めることの多い資格です。
両方の資格を持つことで、両者の視点を得られるため視野と業務の幅が大きく広がるのです。
独立もしやすくなる
将来、独立開業を目標にしていたり、夢見ている人であればマンション管理士を生かせる可能性があります。
マンション管理士は住民に必要とされれば仕事を請け負うことができるため、企業に対して法人営業をする場合などと比べ新規顧客を集めやすいのです。
現状、マンション管理士を知っている管理組合は63%となっているのに対し、マンション管理士を利用したことのある組合は13%にとどまっているというデータがあります。
このデータから、新規開業しても顧客となりうる層は十分に残っていること、自分で様々な工夫をこらして営業活動をしていけば今後も大きなビジネスチャンスとなりうることがわかります。
また、最近の年金に関する暗いニュースを見て老後の金銭面に不安を感じた人も多いと思います。
独立開業することにより、健康である限り生涯現役で働くことが可能です。
つまり、年金以外に収入源を確保することが出来れば、豊かな老後を送ることができるのです。
最近は副業解禁の動きもあり、マンション管理士資格を生かして副業する人もいるようです。
「豊かな老後の一助になれば」と考えている人は、早めにマンション管理士としての経験を積んでおいて独立開業に備えることも有効でしょう。
独学と通信講座はどちらを選ぶべき?
簿記3級やFP3級など、難易度の高くない資格を目指す場合、わざわざお金を支払って通信講座を受講するメリットは小さいです。
しかし、マンション管理士ほど難しい資格となると話は変わってきます。
実際、マンション管理士に合格されている方の多くが通信講座および予備校を利用していると推定されます。
もちろん独学で合格するのが無理ということはないですが、明らかに通信講座受講生が有利な試験であることは紛れもない事実でしょう。
マンション管理士の取得を本気で狙っているのであれば、通信講座を受講するのが無難でしょう。
通信講座のメリット
通信講座の最大のメリットは、忙しい社会人の生活に適したテキストや学習カリキュラムを用意してもらえる点です。
独学では一からテキストの比較やスケジュールの組み立てを行う必要がありますが、通信講座利用の場合はマンション管理士試験のプロの監修の下で最新のテキストや情報を盛り込んだカリキュラムを提供してもらえます。
久しく勉強から離れていた方でも安心して勉強を進められるのが独学にはない魅力です。
通信講座のデメリット
通信講座のデメリットは独学よりもお金がかかる点でしょう。独学の場合は数冊のテキストと過去問集と受験料のみで抑えることも不可能ではありません。
しかし、独学の場合は自分にあうテキストを見つけるまで時間をかけ様々なテキストを購入しがちです。
また、合格まで時間もかかることで余計な出費を強いられることも多々あります。
結果として通信講座の方がタイムパフォーマンスもコストパフォーマンスが良い場合もあるのです。
マンション管理士の通信講座を受講するなら
マンション管理士の講座を開講している会社はたくさんありますが、資格Timesが1番におすすめしているのがフォーサイトの通信講座です。
フォーサイトであれば予備校に通う場合の半額近くの価格で受講することが出来ます。
さらに、フォーサイト受講生の合格率は全国平均の2.87倍と極めて高いので、安心して学習を委ねられるでしょう。(2019年度試験結果)
フォーサイトであれば、独学では難しいスケジュール管理から隙間時間を生かしたスマホ学習までバッチリなので、この機会に是非受講されてみてはいかがでしょうか。
マンション管理士の独学まとめ
マンション管理士の独学と勉強法まとめ
- 独学での合格は簡単ではない
- 過去の学習経験がある場合など、独学に向いている人もいる
- テキスト選びは慎重に行い、何冊も買わない
- スケジュール管理はしっかりと行い、隙間時間も有効活用することを意識する
- 問題集に取り掛かったら、解説をしっかりと丁寧に読む
マンション管理士は合格率は低く、独学で合格するには難しい試験であることをお伝えしました。
しかし、日程的に余裕があったり、予備知識が豊富だったりする人は独学でトライしてみても良いでしょう。
とはいえ、いたずらに独学にこだわるのではなく、不合格の危険性を感じたのであれば通信講座の利用を検討するなどの柔軟性も必要になります。
自分のレベルに合わせて臨機応変に対応しましょう。
ぜひ、将来性もあり、取得メリットが多いマンション管理士の合格を目指してみてください!