【中小企業診断士】実務従事の概要と実務ポイントの効率的な取得方法

更新日時 2019/08/03

「中小企業診断士の登録のための実務従事ってどのようなものなの・・・?実務ポイントって効率的に取得できないの・・・?」

今あなたはこのようなことに悩んでいませんか?

たしかに実務従事の概要はわかりづらいことがありますし、それがわかったとしても実務ポイントの取得に苦労しますよね。

そのため中小企業診断士の二次試験に合格しても、その後登録に悩みを抱える方は少なくありません。

そこで今回は、実務従事の概要実務ポイントで苦労しないための方法をご紹介していきます。

中小企業診断士をざっくり説明すると

  • 企業のコンサルタント業務を行うことができる国家資格
  • 登録には記述試験だけでなく実務従事(実務補習)が必要
  • 実務従事は簡単ではない

中小企業診断士は実務従事が必須

ホワイトボードと男性

中小企業診断士は企業のコンサルタント業務を行うことができる国家資格として、多くのビジネスパーソンに人気のある資格です。

しかし試験に合格してもなお、実務従事を行わなければ中小企業診断士として登録することは出来ません。

では、この実務従事にはいったいどのような目的があるのでしょうか。

ここではまず、中小企業診断士として登録するために必要なことと、実務従事の目的についてお伝えしていきます。

登録する時に必要なこと

中小企業診断士として登録するためには、2次試験合格後から3年以内に以下の条件のいずれか一方を満たすことが必要です。

  • 登録実務補習機関が行っている15日以上の実務補習

  • 実際の中小企業診断士が行っている経営診断と同じような業務内容での15日以上の実務従事

つまり、「試験に合格=中小企業診断士として登録できる」ということではないということですね。

加えて、ここで登録できたからといって資格が永遠に有効かといえば、残念ながらそうではありません。資格を保持し続けるためには、登録して5年間の間に30日以上業務に従事することが条件となっています。

登録にはこれらのようなことが必要になりますので、「期限内に登録ができなかった」ということのないように注意することが大切ですね。

実務従事の目的

中小企業診断士の実務従事の目的は、仕事をする上で欠かせない経営すべてに関する知識や戦略、コンサルティング能力などを実際の仕事を通して学び、スキルアップを図ることです。

ここでは実務従事で得た経験を活かし、実際の現場においてプロの目で中小企業を分析し、発展させていくことが求められています。

机上の試験に合格したからといっても、実際にコンサルティングを任せられるかどうか不安が残るところ。

そこで登録・更新の際に、中小企業の診断・助言、窓口相談などを実際に経験する実務従事が必要とされているわけです。

実務従事と実務補習

パソコンで会議 中小企業診断士に登録するためには、実務従事または実務補習が必要だとすでにお伝えしました。二次試験合格後、3年以内に行わなければならないため、中小企業診断士を目指す人にとっては非常に大変な業務になるでしょう。

しかし、せっかく二次試験合格を果たしたとしたら、何とか頑張って登録までたどりつきたいものですね。

それにしても、これらの2つは実際どのような要件であり、どのように行っていくのでしょうか。

ここでは実務従事、実務補習の2つについて詳しく見ていきましょう。

実務従事は簡単ではない

中小企業診断士の登録・更新のための実務従事は、簡単なものではありません。

そもそも実務従事は実際の業務同様に、中小企業に対する診断・助言、窓口相談などを実際に行うこと。それにはポイントがあり1日が1ポイントになります。ということは新規登録の場合、二次試験合格後3年以内に15日以上実務従事が必要ですから15ポイントが必要です。

これはコンサルティング企業に勤務している人であれば、案件をもらえればスムーズに得ることができ、問題ありません。

しかし、そうでなければ実務従事の案件を自分で探す必要があります。また、民間企業の実務従事サービスを利用することはできますが、案件が少ない可能性もある。

これらのことを踏まえると,実務従事より実務補習で登録に必要な要件を取ってしまった方が、簡単であると言えます。

実務補習

実務補習は中小企業診断協会が行っている講習で、指導員の指導や監督を受けながら実務が行われます。

土日をはさんだ5日間の中で行われ、その5日間を一つのまとまりとしたものを3回行う15日間の講習です。

5回分のスケジュールが決まっている5日コースと、15回分のスケジュールが決まっている15日コースがあり、そのいずれかを選ぶことが可能。

ただ、5日コースを選んだ際にはあと10回分の実務が必要となります。

そのため新規登録の場合には3年以内に、更新の場合には5年以内に受講をすることを忘れてはなりません。

とはいえ、この15日間の実務補習を終わらせてしまえば実務ポイントを手に入れることができますので、実務従事に比べると登録や更新が非常に楽です。

内容は、補習を受ける人が数名でグループになり、実際に中小企業の診断をしてそこで得られることを学びながら実務を進めていくというもの。

一人きりですすめるわけではありませんので、コンサルタント以外においてもコミュニケーション能力の向上を期待できます。

実務補習についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

実務従事後は証明書をもらうこと

意気投合する二人

実務従事はその業務を行ったということを証明するために、診断助言業務実績証明書というものを提出する必要があります。

この証明書はコンサルタント先の企業から発行してもらうもの。

原則、企業の代表者にお願いするものですが、それが難しいようであれば役員や支店・事業所の責任者の印が必要です。

せっかく時間を割いて業務をするのですから、実務従事後には忘れずに発行してもらうようにすることが大切ですね。

ただ、ここで気を付けたいことは自分の会社を診断して、自分が証明書を発行するのはダメだということ。

このことは注意しなければなりません。

そもそも社長自らが自分の会社を診断することは当たり前。

そのため企業の社長が実務従事を行う場合には大変です。他社の診断助言活動を行い、そこから証明書を発行してもらうことが求められます。

資格更新のための実務従事の案件

事務用具とパソコン

中小企業診断士の資格を更新するためには、5年以内に中小企業において、実務従事または実務補習を30日間行う必要があります。

ということは、コンサル企業に勤めている診断士や、独立して業務を行っている独立診断士は、そのまま普通の業務が実務従事となり、スムーズに30日間に達しますね。

あとは、診断助言業務実績証明書を診断先の会社にもらえば大丈夫です。

しかし、企業内で会社を診断する企業内診断士の場合、普段はコンサルティングを行っていません。

ということは、企業内診断士の方は、通常業務では実務従事を行うことは難しいため、実務補習を30日分受けるほかに方法がありませんね。

中小企業診断士の資格の更新についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

実務ポイントを効率よく取得するには

風船と女性 中小企業基盤整備機構は、実務ポイント取得について中小企業診断士にアンケートを実施しています。それによれば、診断士の約半数が「取得に苦労している」「悩んでいる」と回答。

その理由として、「本職が忙しい」といった時間的な要因が多く挙げられるのですが、「費用がかかる」といった金銭的な側面もあります。

また、ほかにも「取得の仕方がわかりづらい」「案件が見つからない」といった面もありますが、いったいどうすればよいのでしょうか。

そこで、ここでは効率の良い実務ポイントの取り方についてお伝えしていきます。

研究会などの協会のコミュニティに所属する

実務ポイントを効率よく取得するためには、まずは中小企業診断協会に入ることをオススメします。そしてそこにある研究会に所属しましょう。

その研究会内には、様々な企業の人たちが所属していて、その中には企業の上層部の人たちも少なくありません。そのためこれから中小企業診断士として活動していこうとする人にとって、魅力的な出会いが期待できます。

つまり、実務ポイント取得で悩む新人中小企業診断士にとって、「実務従事の案件の応募がしやすい」「紹介をしてもらえる」という可能性もあるということ。

しかも人脈作りまで期待できますので、これを利用しない手はありませんね。

中小企業経営者の友人を頼る

実務ポイントを効率よく取得するためには、中小企業経営者の友人や知人を頼るということもオススメです。

新人の中小企業診断士はいわば経営の初心者。そのため、知らないところで実務従事を行うよりも、すでに人間関係が作られている経営者の下で実務経験を積んだ方がやりやすいのです。

それにこの方法は実際に経営者との意見交換や、企業に対するコンサルタントなどを行うことができ、充実した実務となる可能性が高いです。

つまりただ実務ポイントを取得するというだけで終わりませんので、実務補習よりも非常に有意義なものになることが期待できる方法になります。

中小企業診断士の実務従事まとめ

中小企業診断士の実務ポイントまとめ

  • 登録には2次試験合格から3年以内に実務従事(実務補習)が必要
  • 実務従事より実務補習の方が比較的簡単
  • 実務ポイントの効率的取得にはコミュニティへの所属がオススメ

中小企業診断士の登録のための実務ポイントは、そうそう簡単に取得できるものではありません。

特に今企業に勤めているビジネスパーソンであれば、自分の業務もこなして実務従事もこなす必要があります。

とはいえ、二次試験合格を果たしたのであれば、後はこの実務行事の山を越えれば晴れて中小企業診断士を名乗ることができますね。

そのため実務ポイントの取得は大変でありますが、ぜひここでご紹介した内容を参考にして効率よく乗り切ってもらいたいと思います。

登録ができれば、あなたは企業診断のプロとして認められ、中小企業診断士として活躍できる場が広がることでしょう。