中小企業診断士の理論政策更新研修って何?詳細や選び方を徹底解説!

更新

この記事は専門家に監修されています

中小企業診断士

平井東

中小企業診断士は資格を取得した後も資格の維持・更新が必要です。

今回の記事では、中小企業診断士の資格の維持・更新を行う際に関わってくる理論政策更新研修について紹介していきます。

この記事を読めば理論政策更新研修の内容や費用、研修で得られるメリットまで、気になる点はバッチリ理解できます

中小企業診断士の理論政策更新研修をざっくり説明すると

  • 資格の更新のためには、理論政策更新研修を5年間で5回受講することが必要
  • 研修受講には様々なメリットがある
  • 研修の効果を高めるには事前の情報収集が大切

中小企業診断士の更新要件について

更新要件をチェックしているイメージの画像 中小企業診断士の登録有効期間は5年間となっており、その後も引き続き中小企業診断士としての登録を希望する場合には、更新登録申請を行う必要があります。

そして、中小企業診断士の資格を更新するためには、「新しい知識の補充に関する要件」と「実務要件」という、2つの要件を満たさなければなりません

なお、「実務要件」とは、中小企業に対する診断・助言業務、または実務補習の受講のいずれかを5年間で30日以上実施もしくは受講することを指します。

中小企業診断士の理論政策更新研修とは

研修会場をイメージした画像

中小企業診断士の理論政策更新研修とは、資格の更新要件のひとつである「新しい知識の補充に関する要件」を満たすために必要な研修となります。理論政策更新研修機関という機関によって実施される研修のことを指します。

なお、理論政策更新研修機関は現在、以下の機関があります。

  1. 一般社団法人中小企業診断協会

  2. 株式会社実践クオリティシステムズ

  3. 株式会社経営教育総合研究所

  4. 株式会社あきない総合研究所

  5. 協同組合さいたま総合研究所

  6. 株式会社タスクール Plus

内容としては、新しい中小企業政策や、最近の診断に関する理論及びその応用についてのテーマによる研修であり、登録有効期間である5年間以内に5回修了することが必要となってきます。この理論政策更新研修の所要時間は4時間、費用は約6,000円です

なお、この「新しい知識の補充に関する要件」を満たすための他の方法としては、「論文審査」があります。

「論文審査」とは、論文を書いて提出し、論文審査に合格することで、理論政策更新研修を1回受講したことになるものです。しかし、これらの方法はあまり一般的では無いようです。

理論政策更新研修で学ぶこと

研修に向けて勉強しているイメージの画像

この理論政策更新研修は、テーマ別となっていますので、自身が学びたいテーマや内容を選択することができるようになっています。

そのため、自身の指向や課題意識を踏まえながらテーマを選択することで、中小企業診断士としてのスキルアップを図ることができるような研修と言えるでしょう。

参考までに、一般社団法人中小企業診断協会のホームページで紹介されているテーマ(2019年度)を以下の表にまとめてみました。

分類 テーマ
テーマ1(全ての研修で採用) 新しい中小企業政策について
テーマ2(地区ごとに次のいずれかが採用) 1. 中小企業のIT利活用支援
2. 中小企業の海外展開支援
3. 中小企業の事業承継支援
4. 中小企業の人材活用・育成支援
5. 地域資源を活用した中小企業支援
6. 中小企業の知財戦略支援
7. ローカルベンチマークを活用した中小企業支援
8. 医工連携を核とした総合経営支援(SMASH)によるS社の経営革新事例

理論政策更新研修を受けるメリット

理論政策更新研修を受けるメリット

理論政策更新研修を受けるメリットとしては、第一には資格の更新要件を満たせることにありますが、それ以外にも多くのメリットがあります。以下でその一部を紹介していきます。

著名な講師の方のお話を聞くことができる

理論政策更新研修の講師を務める方は、その方面では著名の人物だったりすることがよくあります。そのため、話の内容も面白いことが多く、講師の方のお話を聞くことで新たな発見や気づきがあったり、刺激を受けたりすることができるでしょう。

著名な講師からの知識や経験を吸収することは、自身のスキルや専門知識を高め、より一層価値あるプロフェッショナルとして成長する手助けとなります。

コンサルティング能力の向上に役立つ

理論政策更新研修の内容は当然、中小企業診断士の実務に役立つものを取り入れています。そのため、研修で学んだ内容は決して無駄にはならず、コンサルティング能力やその他中小企業診断士に必要な能力の向上に役立つことになるでしょう。また、実務の日常から離れて研修を受講することで、モチベーションの維持という観点でも役立つことでしょう。

人脈形成の場になる

中小企業診断士の仕事を進める上で、人脈は非常に大切なものです。

理論政策更新研修の中でも、講師を務める方や隣に座った同業の人など、様々な機会を通して人脈を築くことができることでしょう。

このような人脈形成の場を将来のビジネスチャンスや情報交換の場として活かせるとよいでしょう。

理論政策更新研修を選ぶ際の注意点

理論政策更新研修を選ぶ際の注意点

これまで見てきたように、理論政策更新研修には様々なメリットがありますが、選び方を間違えてしまうとそのメリットも半減してしまいます。ここでは、理論政策更新研修を選ぶ際の注意点を紹介していきます。

興味のあるテーマを選ぶこと

何よりも先ずは、自分が興味のあるテーマの研修を選ぶようにしましょう。当然ですが、興味が無いテーマの研修を選ぶと、苦痛の4時間が待っていることになりますので、自分が興味のある分野のテーマ・内容の研修をしっかりと選ぶようにしましょう

事前に評判を仕入れておくこと

もちろん、どのテーマの研修も一定水準の質が担保されていますが、やはり講師によっては、内容の面白さや充実度にどうしてもある程度の差が出てしまっているのが実情のようです。そのため、可能であれば事前に各テーマ・内容の評判を聞いておくと良いでしょう

中小企業診断士の理論政策更新研修まとめ

中小企業診断士の理論政策更新研修まとめ

  • 知識要件を満たすために5年間で5回受講しなければならない
  • 6,000円の費用がかかる
  • 更新要件の充足以外にもメリットはたくさんある
  • 更なるレベルアップのための手段として活用する

今回は中小企業診断士の理論政策更新研修について紹介してきました。

中小企業診断士の皆さんは是非、研修受講を検討してみて下さい。

資格Timesは資格総合サイト信頼度No.1