マンション管理士の将来性は低い?AI時代の仕事の需要を徹底解説!
「AIで消える仕事が多いって聞くけど、マンション管理士の将来性は大丈夫?」
「マンション管理士になっても仕事がないって本当?」
この記事を読んでいるあなたは、きっと上記のような疑問をお持ちの方ではないでしょうか?
マンション管理士とは、マンションの住民で構成されている管理組合が抱える住民トラブルや設備の修繕計画などの問題を解決していく仕事です。
国家資格の中でも取得難易度の高い資格になりますが、せっかく取得しても仕事がないといった声、活用できないという声がちらほらと耳に入ってきます。
この記事では、マンション管理士という資格の現況や今後の需要見通し、具体的な業務ややりがいなど、マンション管理士の将来性や取得メリットについて解説します!
マンション管理士を目指している方、ご検討されている方は是非ご一読ください!
マンション管理士についてざっくり説明すると
- マンション管理士は、合格率約8~9%の高難度資格
- 管理組合が抱える諸問題の解決を解決していく仕事
- できたばかりの資格であるため、まだ世間的認知度は低い
- 平均年収は400万円前後だが、独立の有無で差は出てくる
マンション管理士の将来性
マンション管理士という資格を初めて聞いたという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
マンション管理士はまだできたばかりの資格であるため、世間的認知度がまだまだ低いのも事実となります。
ここでは、マンション管理士の将来性、需要の見通しついて解説していきます。
マンション管理士試験の特徴
マンション管理士試験には受験資格が無いため、希望者は全員受験できます。主に不動産や管理会社関係で仕事をする人が受験します。
試験問題は下記4つの出題分野にて構成されています。
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マンション管理に関する法令及び業務に関する問題
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管理組合の運営の円滑化に関する問題
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マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関する問題
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マンションの管理の適正化の推進に関わる法律問題
マンション管理士試験は全50問で4肢択一式となっています。また管理業務主任者試験に合格している人は、マンション管理適正化法5問が免除されます。
試験の合格率としては、毎年8~9%前後を推移しており、国家試験の中で比較してもかなり合格率の低い難関試験であると言えます。宅建士や管理業務主任者よりも難しいと言われているのです。
そのせいもあってか、マンション管理士試験の受験者は近年減少傾向にあり、独占業務資格に改めるべきという声も上がっています。
今おかれている環境
令和2年末時点での国内分譲マンションストック戸数は675.3万戸あります。
その中で、築30年以上が経過している分譲マンション戸数は231.9万戸あり、全体の30%以上を占めることになります。
さらに10年後には、約359.6万戸、20年後には578.3万戸になると言われており、大規模な修繕が今後必要になることが想定されています。
本来修繕の場面においてはマンション管理士が先導として業務を遂行する必要がありますが、まだ世間的に知名度が低いこともあり、あまり大きな仕事を任せてもらっていないのが現状です。
独占業務もないので、マンション管理士資格が無いと仕事ができないわけではありません。
また、マンション管理士の資格を所有しているだけではあまり評価されることがなく、独立していない資格所有者は高収入をあまり得られていません。
こうしたデメリットの一方、マンション管理士の資格を所有するメリットもあります。この仕事はコンサルや交渉業務になりますので人と人が密に関わる仕事となります。
よって今後急激に加速するAI化などのデメリットを受けにくく、専門的な情報を顧客に効果的に届けられるため、将来的に有利に働く可能性のある資格といえるでしょう。
AIの登場にも負けない需要
マンション管理士の将来性をChat GPTに質問してみたところ、やはり以下の通り「マンション管理士の需要は増えると考えられる」という回答が返ってきました。
マンション管理士の将来性は、都市化や高齢化の進行に伴い、需要が増えると考えられます。マンションの維持・管理、適切な修繕計画、コミュニケーション能力が重要視されるため、専門知識と対人スキルが求められます。AIやテクノロジーが一部業務を効率化するものの、人間の専門家が不可欠な役割を担い続けるでしょう。 Chat GPTによる回答
マンション管理士は、テクノロジーの進歩が目覚ましい現代でも需要が落ちない貴重な資格の1つだと言えるでしょう。
業界全体で成長中
分譲マンション戸数は今後も増え続けていくと言われ、これに比例して将来マンション管理に関する問題が増えていきます。
具体的には、マンション自体の老朽化問題、リノベーション、違法シェアハウス、住民同士のトラブルといった問題など、解決しなければならない問題は多様化していくでしょう。
このように問題が複雑化している環境の中で、マンション管理士がにいることで、問題を解決へと導くことができます。
また、マンション住民で構成される管理組合は、マンションが存続する限り永久に存在するため、安定した顧問料を得ることができるのです。
このように、今現在においてはマンション管理士は仕事がない不遇な資格であると言われていますが、将来的には需要のある資格であると言えます。
マンション管理士の仕事って?
マンション管理士という資格の将来性の高さについて理解できたと思います。次は、マンション管理士の業務内容について具体的に解説していきます。
具体的な業務
マンション管理士には様々な業務があります。 定期業務としては、マンション管理規約の改正を行ったり、住民間トラブルの解決などを行っています。
他には、マンション老朽化に伴う長期修繕計画の作成・見直しなどの業務を管理組合から依頼されることがあります。
この仕事は管理組合がマンション管理士を呼んで任せたい仕事として上位に挙がっています。
このように、それぞれの管理組合の多種に渡る運営について包括的にコンサルティングをしていくことがマンション管理士の業務になります。
マンション管理士の仕事内容の詳細は下記の記事をチェック!
マンション管理士のやりがい
マンション管理士のやりがいとして、住民の人生に寄り添えることが挙げられます。
具体的には、住民が抱える悩みや意見を直接聞いて仕事ができるほか、地元の顧客と長期に渡ってコンサルティングをすることになります。
マンション管理士の仕事は、住民同士の間に入り妥協点を提案したり、管理コストの削減を検討したりと、大変な側面もあります。
しかし、それらの問題をクリアすることで住民から感謝され、信頼関係を築けるのが、マンション管理士のやりがいであるといえるでしょう。
マンション管理士の収入はどれくらい?
マンション管理士の平均年収は400万円前後と言われており、一般的なサラリーマンと大差はありません。しかし年収分布で見てみると、300万円~800万円と人によってかなり開きがあることがわかります。
高収入域に入っている人は、独立開業したり、資格の知識を生かして他の業務をしている人が多いです。
マンション管理士試験は、関連する資格の中でも難しい部類に入るため、同時に他の資格も取っている人がたくさん存在します。
マンション管理士の資格のみならず、他の資格の知識や業務経験などプラスαの情報を組み合わせて活用していくことが、高収入域に入るポイントであると言えそうです。
企業勤務と独立はどっちが将来性が高い?
マンション管理士としての働き方は、企業に所属して働くか、独立開業して働くかの2つの選択肢が存在します。
どちらのスタイルでいくかによって、収入を得る方法が変わってきます。ここでは、それぞれの将来性について解説していきます。
起業するメリットは?
マンション管理士の主な業務は、住民からなる管理組合を相手にコンサルティングを行うことです。そのため、もし独立してもこの体制自体は変わらないため、仕事を確保しやすいです。
特に開業後しばらくについては、設備投資や、従業員を雇う費用などがほとんどかかりません。
このため、たくさん社会に貢献して、少しでも多くの収入を得ようとするなら、起業したほうが将来性は高いと言えるでしょう。
初めは「自分」を売るのに苦労
マンション管理士として起業してすぐについては、特に目立った実績もありませんので、顧客獲得の手段をどうするかが課題となってきます。
そのため、自分を売り込むための能力磨きなど、ほかのマンション管理士と差をつけるための努力を怠ってはいけません。
また、知人や同業者から仕事を紹介してもらえる場合もありますので、人脈開拓を行う必要もあるのです。
会社勤めのメリットは?
マンション管理士の資格を所有していると、業界内からは能力の高さの証明となります。
転職活動においては、不動産業界の現状と民法についての知識の深さをPRすることができるため、採用率が格段に上がるでしょう。
また、入社後についても、企業によっては資格手当を得ることができる場合もあります。
不動産関連の会社に勤めることで、類似資格について学ぶことができたり、マンション管理のノウハウを学んだりすることができるため、知見が増えて独立開業するという選択肢も生まれます。
不動産鑑定士も狙える
企業勤めであれば、不動産鑑定士資格の取得も夢ではありません。
不動産鑑定士とは、不動産鑑定及び、コンサル業務を行い、不動産の適正評価を行う資格になります。少なくとも2000時間程度の勉強が必要となる超難関資格と言われています。
試験内容については、マンション管理士試験で出題される民法の分野の難易度が上がり、論述式で出題されることになります。
企業勤めだと、様々な実務を経験しながら焦らず知識を蓄えることができるというメリットがあります。
よって安定思考であったり、自分の得意分野の幅を広げたり、専門性を高めたいなら、企業勤務のほうが将来性があると言えるでしょう。
結局マンション管理士を目指すのはおすすめできる?
マンション管理士の資格を取得するメリットは非常に多いため、勉強するだけの価値は十分にあります。マンション管理士に将来性がないという噂に惑わされてはいけません。
マンション管理士の将来性については、マンション戸数が増加傾向であることと、老朽化の問題についての対応が必須となってきます。
マンションを終の棲家として考える人も増えてきていますので、マンション管理士の仕事が無くなるということはまずないでしょう。
独占業務を加えるべきという声も上がっているため、今後マンション管理士の価値も上がっていくことが予想されます。
年収や待遇面についても好待遇になっていくことが予想されます。
資格手当としては、現在1~1.5万円が相場となっており、企業に属して安定的に専門性を高めていくことが可能です。更なる昇給を目指すのであれば独立するというのも手です。
こうした魅力があるマンション管理士ですが、非常に難しい試験となっています。自分の将来設計をした上で、資格の勉強を進めることが重要となります。
マンション管理士の将来性まとめ
マンション管理士の将来性まとめ
- マンションの老朽化や多様化する諸問題について、マンション管理士の存在は必要
- 人対人の仕事であることから、AI化の波を受けにくい
- マンション戸数も増加傾向であることから、需要が無くなることはない
マンション管理士について解説してきました。
現時点では不遇と言わざるを得ないマンション管理士ですが、解説の通り将来性は高い資格であると言えます。独立も狙える資格ですので、高収入を狙うことも夢ではありません。
マンション管理士の資格取得を検討することをお勧めします。