弁理士試験の難易度は高い?合格率や勉強時間・偏差値ランキングまで徹底解説!

更新

弁理士試験の難易度ってどのくらいなの?

と疑問に思う人もいるでしょう。

弁理士試験は、国家資格の難易度ランキングでも最上位に入る難関資格です。そのため、合格には徹底的な対策をする必要があります。

今回は弁理士試験の難易度について、合格率や勉強時間、勉強法、過去問利用の重要性などを詳しく解説します。

これを読めば、難関資格である弁理士試験への挑み方が分かるでしょう。

弁理士試験の難易度をざっくり説明すると

  • 合格率は7%程度
  • 勉強時間は3,000時間以上の難関資格
  • 過去問演習を徹底的に行えば、十分合格が狙える

このページにはプロモーションが含まれています

そもそも弁理士とは?

そもそも弁理士とはどんな職業なのでしょうか。試験の難易度を解説する前に弁理士についての概要をおさらいしましょう。

弁理士は知的財産の専門家

弁理士法によると、弁理士とは知的財産に関する専門家です。知的財産とは、アイデアやブランドなどの無形財産を指します。

また知的財産権は、著作権や実用新案権、意匠権、商標権のことです。

弁理士の主な業務は、特許庁への知的財産権の申請を、発明者に代わって行うことになります。

また知的財産の専門家として企業へコンサルティングを行うことも弁理士の仕事です。

弁理士になるには

弁理士になる資格を取得するには、弁理士試験に合格して、日本弁理士会が実施する実務修習を修了することが必要です。

また、弁護士資格を有する者や特許庁での実務経験がある者は、弁理士試験を受けずに実務修習へ進めます。

弁理士になる資格を有する者は、日本弁理士会へ登録を行うことで、晴れて弁理士になれます。

弁理士試験の難易度は高いの?

弁理士の難易度表

弁理士試験は、他の資格と比べて難易度の高い試験だと言えます。その合格率は7〜8%です(2023年度試験は6.1%)。

難関試験と言われる社労士試験も6%前後の合格率であるため、合格率で見ればそれと同等程度の難しさを誇る試験であるといえます。

しかし、いくら難関資格だとしても合格者がいないわけではありません。きちんと対策して臨めば十分合格することも可能です。

対策すべき科目数が多い

科目数の多さは弁理士試験の難易度を上げる一つの要因になっています。

試験は短答式試験と論文式試験、口述試験の3種類です。短答式は5科目、論文式は4科目から出題されます。そのため試験範囲の広い試験です。

短答式試験は5肢択一のマークシート方式の試験になります。「いずれも該当しない(ゼロ回答)」を選ばせるような問題は出ませんが、合格率は10%程度という難易度です。

試験科目は以下の5科目になります。

  • 特許・実用新案に関する法令 20題

  • 意匠に関する法令 10題

  • 商標に関する法令 10題

  • 工業所有権に関する条約 10題

  • 著作権法及び不正競争防止法 10題

短答式試験では、「ゼロ回答」を選択肢に含んだ問題はないものの、「正しいものはいくつあるか」という趣旨の問題は出題されます。試験範囲が広い上に、正確な理解が求められるため、難しい試験です。

論文式試験は必須科目と選択科目の2種類があり、それぞれが別日程で実施されます。

必須科目の試験範囲は、以下の3つです。

  • 特許・実用新案に関する法令

  • 意匠に関する法令

  • 商標に関する法令

配点比率は、「特許・実用新案:意匠:商標=2:1:1」です。

また試験時間は、特許・実用新案:2時間、意匠:1.5時間、商標:1.5時間となります。

論文式試験は弁理士試験の山場と言われますが、「必須科目:選択科目=4:1」の配点比率のため、必須科目が特に重要です。

選択科目は6科目の中から1つを選んで受験します。なお、選択するのは受験願書提出時です。各科目の詳細は以下の通りになります。

科目 選択問題
理工I(機械・応用力学) 材料力学、流体力学、熱力学、土質工学
理工II(数学・物理) 基礎物理学、電磁気学、回路理論
理工III(化学) 物理化学、有機化学、無機化学
理工IV(生物) 生物学一般、生物化学
理工V(情報) 情報理論、計算機工学
法律(弁理士の業務に関する法律) 民法 ※ 総則、物権、債権から出題

文系は民法を選ぶことが多いようですが、理系にはそれぞれの専攻に合わせて色々な選択肢が与えられています。

選択科目は満点の60%以上で合格でき、合格した場合は同科目の受験は永久免除となります。

口述式試験は、試験官3人による面接方式の試験になります。合格率は90%を超えているため、ほとんどの人が合格できますが、油断は禁物です。

試験範囲は、論文式の必須科目と同じで、特許・実用新案法、意匠法、商標法から出題されます。

試験時間は約10分程度です。採点にはA、B、Cのゾーン方式が採用され、C評価が2つ以上なければ合格です。A、B、Cの詳細は以下のようになります。

A. 答えが良くできている場合

B. 答えが普通にできている場合

C. 答えが不十分である場合

弁理士試験の受験資格

弁理士試験に受験資格はありません。そのため誰でも受験することができます。

そのため弁理士試験は、難関資格の中では、受験のハードルが低い試験の一つです。

また論文式試験の受験資格は、短答式試験の合格となります。同様に、口述式試験の受験資格は論文式試験の合格です。

受験資格がないということも、合格率の低さの一因となっている可能性があります。

弁理士試験の免除制度

弁理士試験には免除制度が存在します。 一次試験と二次試験が下記の条件を満たした場合に免除されます。

  • 一次試験 … 一次試験に合格した場合、合格発表の日から二年間弁理士試験の一次試験が免除されます。三年度以降の試験では、免除されません。

  • 二次試験 … 二次試験の必須科目に合格した場合、一次試験同様に合格発表の日から二年間必須科目については免除されます。選択科目については合格した場合、合格発表の日から永続的に免除されます。

弁理士の偏差値

弁理士試験の偏差値は65〜70程度だと言われています。

この数字は、日本三大資格である、医師、弁護士、公認会計士に続くものです。そのため難易度はかなり高いと言えるでしょう。

しかし偏差値が高いとは言え、普通の人は合格できないようなレベルでは決してありません。きちんと努力を継続すれば十分合格が可能な試験です。

平均受験回数は3〜4回

弁理士試験に合格するまでの平均受験回数は年によって変化するものの、一般的には3〜4回のレンジに入ると言われています。

直近5年間の合格者平均受験回数を示した表は以下の通りとなります。

年度 回数
2023 2.8回
2022 3.4回
2021 3.7回
2020 4.1回
2019 4.1回

一発合格される方が注目されがちですが、実態として複数回にわたって受験に挑まれる方が多いことがわかります。

複数年単位での受験を求められることが多いことからも、弁理士の難易度の高さを窺い知ることができます。

弁理士試験の合格率と必要な勉強時間

日本三大資格につぐ難易度と言われる弁理士試験ですが、その合格率はどのくらいなのでしょうか。

弁理士の合格率は約6〜8%

弁理士試験の合格率は6〜8%です。これはトータルの志願者数に対する合格割合です。これ以外にも短答式試験の合格率や論文式試験の合格率もそれぞれ存在します。

2023年度試験の合格率は6.1%でした。

過去9年分のトータル志願者に対する合格率は以下の通りです。

出典:特許庁:弁理士試験

上記のデータから2018年までは合格率が7%前後の一定水準で推移していることが分かります。

2019年から2020年にかけての2年間は合格率が上昇傾向にありましたが、2021年試験では合格率が一転減少に転じ、例年通りの水準まで落ち着きました。

弁理士試験合格までの必要勉強時間

弁理士試験に必要な勉強時間は一般的に3,000時間以上と言われています。

これは一日4時間以上勉強したとしても、最低2年はかかるという勉強量です。

弁理士試験の受験者の多くが社会人であることを考えると、それ以上かかる場合が普通でしょう。

もちろん人によっては3,000時間も必要ない場合もあります。行政書士など法律系の資格を取得している人であれば事前知識があるため、効率よく勉強が進められるからです。

弁理士試験対策の勉強時間の目安についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

弁理士試験の合格基準点は?

短答式試験と論文式試験にはそれぞれ合格基準点が設定されており、その合格ラインを超えなければ合格とはなりません。

短答式の合格ラインですが、5科目合計が満点の65%以上で合格です。

一方で論文式試験の必須科目では、全科目の平均が54点を超える必要があります。また、選択科目は満点の60%以上が合格基準です。

これらの基準点を満たせば良いわけなので、頻出範囲を中心に対策すれば合格は十分可能です。

ただし短答式と論文式の選択科目には足切りもあるため注意しましょう。

短答式は1科目でも40%未満のものがあれば不合格です。論文式の必須科目では、47点未満の科目が一つでもあった場合、不合格となります。

弁理士試験の合格者層は?

以下は弁理士試験の年齢別に合格者の割合を出したデータです。

年齢別合格者内訳

数値は2023年度試験のものになります。

区分 合格者
20代 31.4%
30代 47.3%
40代 13.3%
50代 7.4%
60代以上 0.5%

参考:特許庁:弁理士試験

上記から30代の合格者が最も多く、20代の合格者と合わせて全体の8割近くを占めるということが読み取れます。

男女別の合格者割合

また男女別の合格者数の割合は以下の通りです。

R5 R4 R3
男性 63.3% 68.9% 66.8%
女性 36.7% 31.1% 33.2%

参考:特許庁:弁理士試験

過去3年とも、男性の合格者が6割から7割を占めています。男性の合格者数が多いことは間違いないですが、そもそも女性の受験者が少ないということも考えられるでしょう。

職業別合格者割合

職業別の合格者数の割合を示した表は以下の通りです。

区分 割合
会社員 48.9%
特許事務所 33.5%
無職 5.9%
公務員 4.8%
法律事務所 2.7%
学生 2.1%
自営業 0.5%
教員 0.0%
その他 1.6%

参考:特許庁:弁理士試験

会社員・特許事務所に勤められる方が合格者の大半を占めていることがわかります。

無職や学生で合格している方は少数派であり、多くの方が仕事と学習の両立をした上で合格していることがわかります。

出身系統(理系・文系)合格者割合

職業別の合格者数の割合を示した表は以下の通りです。

R5 R4 R3
理工系 76.1% 76.7% 76.4%
法文系 18.6% 15.0% 18.6%
その他 5.3% 8.3% 5.0%

参考:特許庁:弁理士試験

過去3年間で、理工系の合格者が約8割を占めています。

特許出願などでは、最先端の科学知識が必要になるので理工系出身者が多くなっており、法文系でも意匠や商標などの権利化などでは理工系の知識が必要ではないため、活躍することのできる業務となっています。

合格率が低くても気にしなくていい?

合格率の低さは目立つ弁理士試験ですが、あまりその数字を気にする必要はありません。

一般の資格試験では、受験生の平均年齢は20〜30代のことが一般的でしょう。しかし、弁理士試験の受験者の平均年齢は34.3歳です。(2023年度実績)

20代と30代では様々な条件が違ってくるため、他の資格と単純比較することはできないのです。

また受験者の平均年齢から分かるように、受験生の多くは社会人です。つまり、ほとんどの人は働きながら受験勉強しています。そのため勉強不足で受験する人もいるでしょう。

やはり受験勉強に集中できる時期に取得する試験との単純比較は難しいのです。

さらに弁理士試験には、合格のために必要な勉強の定型が決まっています。そのため、その定型に従って勉強すれば短期間で合格することも可能なのです。

多くの受験者はそれが把握できないまま受験をしているため落ちているのでしょう。

国家資格難易度ランキングの弁理士の位置

難関資格に位置付けられる弁理士ですが、他の国家資格の難易度と比較した場合、どのような位置にある資格なのでしょうか。

会計・経営系資格と難易度比較すると?

税理士や社労士といった会計・経営系資格と比較するとどうでしょうか。

税理士

税理士の科目別の合格率は、全ての科目が10%〜15%の間で推移しています。

合格率を比較した場合は弁理士の方が難しい試験だと言えるでしょう。

しかし、税理士は大学卒業者や日商簿記1級の取得者に受験資格が与えられます。そのため受験のハードルは、弁理士よりも高い試験です。また受験者のレベルも高いため、合格率以上に難しい試験と言えるかもしれません。

税理士の難易度の詳細を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

社労士

社労士の合格率は、過去10年で4%〜9%の間を推移しています。

合格率では、弁理士試験と同水準、もしくはそれ以上の難易度であることが伺えます。

また社労士試験の受験資格も、大卒以上などであることから、受験のハードルは社労士の方が高いです。

こうした事実から社労士の方が難しいと考える人もいますが、一方で試験範囲の専門性は弁理士の方がかなり高いので、総合的には弁理士の方が難しいと言えるでしょう。

社労士の難易度については、以下の記事で詳しく解説しています。

三大国家資格と弁理士ではどれがより難易度?

三大国家資格と言われる弁護士、公認会計士、医師と比較した場合はどうでしょうか。

弁護士

弁護士の方が難易度が高いと言えます。弁護士になるには司法試験に合格することが必須です。

さらに司法試験を受験するためには、司法試験予備試験合格もしくは法科大学院卒業のどちらかのルートを辿らなければいけません。

予備試験に受験資格はありませんが、合格率は4%程度と非常に高い難易度を誇ります。

司法試験の合格率は、30~40%程度ですが、受験者のレベルは相当高いと言えるため、こちらの数字から難易度を比較することは難しいです。

予備試験という高い壁を超えた者と大学院で専門的に法律を学んだ者だけが受験して、合格率が30~40%ということは、かなりの難易度であると言えます。

弁護士の難易度については以下の記事を詳しくご覧ください。

公認会計士

公認会計士は、弁理士よりも難易度はやや高いと言えます。

試験形式も似ており、公認会計士も短答式試験と論文式試験からなります。学習期間が1〜3年であることも類似点です。

また受験資格が無いという点も弁理士試験と共通しています。

合格率は全体で10%程度であり、数字で見ると弁理士試験の方がやや低い結果となります。

ただ、公認会計士は社会人が受験生のメインとなる弁理士と異なり、学習時間を多く取れる大学生が受験生のボリュームゾーンです。

よって、母集団全体のレベルは学習に割ける時間・その結果としての学習習熟度を考慮すると、公認会計士の方が難易度は高いと言えます。

公認会計士の難易度については以下の記事を詳しくご覧ください。

医師

医師国家試験に関しては合格率が90%を超えますが、合格率から弁理士試験と単純比較することはできません。

医師になるには医師国家試験の前に、大学の医学部で6年間勉学に励む必要があります。この6年間の大変さがあるため、国家試験の合格率だけで難易度を測れないのです。

そもそも大学の医学部に合格することも至難の技です。医師になるには多くの関門と長い年数を要することから、弁理士試験よりもはるかに難しいという見方もできるでしょう。

東大に入るより楽?

一般の社会人が弁理士試験に挑む場合、合格までに3、4年を要するのが普通です。しかし東大生の中には半年で弁理士試験に合格する者もいます。

東大に合格するには高校生、もしくはそれ以前から知識を蓄える必要があります。

それに何といっても大学受験においては、日本の最高峰に位置する大学です。

弁理士試験の難易度と比較することは難しいですが、東大の方が難しいと考えるのが一般的でしょう。

弁理士が人気な理由はある?

弁理士は人気の国家資格の一つです。ではその人気の理由は何でしょうか。

高収入が得られる

弁理士の平均年収は700万〜800万円と言われています。日本人の平均年収は約400万円なので、平均の2倍ほどの高収入です。

そのため世間のイメージでも「弁理士=高収入」と考えられており、弁理士を志す人が多いのでしょう。

また700万〜800万円というのは、特許事務所に務める一般の弁理士の年収です。独立開業して軌道に乗れば、年収1,000万、場合によれば2,000万円も夢ではありません。

また、弁理士には企業内弁理士という選択肢もあり、この場合も特許事務所勤務と同水準もしくはそれ以上の収入が得られます。

昇進によって年収が上がる

弁理士の主な就職先は特許事務所ですが、所長やその共同経営者であるパートナーになれば、さらなる高年収が見込めます。

勤務弁理士であっても1,000万円ほどまで昇給の可能性があり、役職を上げていくことによってさらに給料は上がるでしょう。

一番上のパートナーまでいくと、年収1,000万円以上は確実で、5,000万円までいく場合もあります。

勤続年数を重ねることにより、給料は相当高い水準まで到達するでしょう。

弁理士の年収事情についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

コンサル業務などもあり需要は高い

将来、現在行われている仕事の多くはAIによって代替されるという言説があります。そのためAIによる代替可能性の低い仕事が人気です。

弁理士のコンサルタント業務は、AIによる代替可能性が低い仕事の一つだと言えます。

弁理士は知的財産に関する充実した知識と経験を持つため、企業経営についてのコンサルティングも弁理士業務の一つです。

コンサルタント業務では、知財関係の知識に加え、ビジネス面のセンスや実力が試されるため、難しい仕事でもあります。

しかし、弁理士のコンサルタント業務の需要は年々高まっており、弁理士の将来性を明るくしています。

そのため就職や転職で有利な状況が続いています。

資格は一生もの

弁理士資格は一度取得してしまえば一生有効な資格です。また弁理士には定年がなく、何歳まででも働けます

特に老後の資金に対する不安が高まっている現代においては、いくつになっても収入を得ることができるというのは、大きなメリットだと言えるでしょう。

またその収入は最低でも日本人平均の2倍はある高水準です。さらに弁理士は今後も必要とされ続けると予想される職業であり、その需要は高まっていくかもしれません。

そのため弁理士は非常に魅力的な職業だと言えます。

独学でも弁理士試験に合格できる?

弁理士は国家試験の中でも有数の難関試験ですが、独学で合格することは可能なのでしょうか。

独学する時の注意点

弁理士に必要な勉強時間は非常に長いです。その点において、独学は向いていないとも言えます。

長い期間、弁理士の難解な勉強を一人で続けるのは困難だからです。モチベーションが維持できず、途中で挫折してしまう人も少なくありません。

また独学向けの教材を熱心に作っている会社が少ないため、教材に関しては質と量、どちらの面でも予備校には劣ります

独学で合格を目指す場合、少なくともそれらのデメリットを克服して勉強を続けなければいけません。

学習スケジュール設計

合格には継続的な勉強が何より大切です。そのためにまずは学習スケジュールを立てましょう。合格までの道筋をはっきりさせておくことで、勉強が継続しやすくなります。

長期間のスケジュールだけでは、途中で予定が狂ってしまうリスクがあるため、短期でノルマを設定するのも良いでしょう。

頻出範囲を中心に固める勉強法

弁理士試験の勉強量は膨大なので、メリハリをつけた対策をすることが重要です。満遍なく全部を勉強するのではなく、よく出てくる範囲を中心に勉強するのが良いでしょう。

頻出範囲の確認は、過去問を見ることが一番です。

過去問をしっかり確認

他の資格試験同様、弁理士試験においても過去問演習が有効です。過去問を解くことによって頻出範囲や出題傾向を確認することができます。

参考書などで試験範囲を一通り頭に入れたら、早速過去問を解いてみましょう。

過去問で分からなかった部分は参考書を使って復習します。このサイクルを繰り返すうちに解答の精度が上がっていくはずです。

最初は分からない問題も多く、解答にも時間を要しますが、次第に理解できるようになり、解くスピードも速くなっていきます。

短答式から始め、仕上がったら論文式の必須科目、次に選択科目という順で進めていきましょう。

独学におすすめのテキストは?

独学を進めるのにおすすめのテキストとしては、早稲田経営出版の「弁理士試験エレメンツ」シリーズが挙げられます。

「弁理士試験エレメンツ」シリーズは、「特許法/実用新案法」「 意匠法/商標法」「条約/不正競争防止法/著作権法」の3冊からなり、通学制の資格予備校として有名なTACが実際に弁理士講座のテキストとして使用しているものになります。

弁理士試験において抑えるべき要点がシンプルで明快にまとまっており、初心者でもとっつきやすい構成となっているため。独学での学習に最適です。

忙しい社会人には通信講座がおすすめ

独学では並々ならぬ勉強時間がかかってしまうため、実際には弁理士試験を受験する方のほとんどが試験勉強に通学制の資格予備校か通信講座を利用します。

ただし、通学制の予備校は平日の夜遅くに授業が入ったり、1回欠席してしまうと講座の振替が難しかったりと忙しい社会人の方には、あまり向いている学習スタイルとは言えません。

そこで資格Timesがおすすめしているのが、「資格スクエア」の弁理士通信講座です。

資格スクエアの弁理士講座では、資格予備校で活躍するような一流講師の授業をタブレットやスマートフォンを通して受講できるため、社会人の方でも隙間時間を使って勉強することができます。

さらに、講座費用も資格予備校の半額以下に抑えられるため、弁理士試験の受験を考えている方は、この機会にぜひ「資格スクエア」の弁理士講座をチェックしてみてください。

資格スクエアの公式サイトはこちら

弁理士試験の難易度についてまとめ

弁理士試験の難易度についてまとめ

  • 合格率は6%で、三大国家試験に続く難易度
  • 3,000時間以上の勉強が必要だが、中には半年で受かる人も
  • 過去問演習が重要で、独学よりも通信講座の利用がおすすめ

弁理士試験の難易度について詳しく解説しました。

難易度の高い弁理士試験ですが、弁理士は高年収の魅力的な職業です。十分に対策すれば十分合格が目指せます。

資格Timesは資格総合サイト信頼度No.1