弁理士に将来性はあるの?AI登場後の弁理士の需要を徹底解説!

更新日時 2020/04/24

「弁理士は将来AIに取って代わられるってホント?」

「今から弁理士資格をとっても将来性はあるのかな?」

といったように、弁理士の今後について暗い噂を聞いたり、疑問に思ったりした人は多いのではないでしょうか。

確かに機械化が進んでいる業務もありますが、それでもAIではまだ実現が困難で、弁理士が必要な場面はたくさんあるのです。

ここではなぜ弁理士に将来性がないと言われているのか、その理由から本当は将来も必要であり、稼げる資格であるということについて解説していきます!

これを読んで、弁理士の将来についてや今後どのような業務が増えていくのか、正しい情報を把握しましょう!

弁理士の将来性についてざっくり説明すると

  • AIに取って代わられる業務もあるが、将来需要がなくなることはない。
  • グローバル化によって国際的な場で活躍でき、特に相談業務の将来性が高い
  • 他の資格やスキルと組み合わせることで多くのメリットを生み出し、キャリアアップにもつながる。

弁理士の仕事の将来性

コインの画像

弁理士の仕事には将来性があるのか不安な方も多いと思います。

弁理士は資格取得のために何年間か勉強しなければいけない上にかかる費用も大きいので、不安をなくしてからチャレンジしたいですよね。

ここでは弁理士の将来性について紹介していきます。

弁理士の未来は明るい?メリットは?

昔は士業というとそれだけで将来が安定するというイメージがありました。

しかし近年では弁理士の数が増えているということもあり、かつてほど弁理士であるというだけで評価されなくなったと言われています。

さらに、弁理士の仕事は事務的な手続きがメインとなってきます。そのため機械によって取って代わられやすいという懸念点もあります。

一方で様々な手続きにおいて専門的な知識を持つ存在であり、業務についての相談や助言には人の手が必要となってきます。

そのため、弁理士の仕事はほぼ確実に需要があり、また一般的なサラリーマンよりも平均年収は高い傾向にあるというメリットもあるため、未来は明るいと言えるでしょう。

弁理士は過去のほうが栄えていた?

弁理士はかつて、今よりも平均年収が高く、年収1000万円も簡単に超えることができると考えられていました。

そのため弁理士の資格を現代では時代遅れであると考える人もいるでしょう。

しかし、現代においては様々なテクノロジーが新たに生み出されており、それらに合った弁理士の仕事も増えてきている傾向にあります。

技術的な知見という面でも弁理士の仕事は現在でも大きく必要とされていると言えるでしょう。

弁理士の業務範囲は限られているが代替されにくい

発明者が特許を取得しようとする時、コミュニケーションを図り、様々なアドバイスをする事、これが弁理士の主な仕事です。

AIはこれを完璧にこなすことができず、この点でAIは弁理士の代替とはなれないでしょう。

例えば、発明者が特許を取得しようとする時、そのためにどのような権利が必要であるか、発明者本人もわかっていない場合がよくあります。

こういった場合に弁理士が相談役となり、発明者の漠然とした考えをきちんと理解して明確に言語化してあげる必要があります。

このようなコミュニケーションはAIではまだ困難なことなので、弁理士がこの先も需要があり、将来性があると考えられているのです。

弁理士の将来性にAIの影響はある?

近年では、事務作業といった比較的シンプルな仕事はAIが行う場合が多くなってきました。

弁理士においては書類作成などが、将来的にAIが代わりに行う業務となってくるでしょう。

AIの発展はめざましく、20年後には現在行われている弁理士の業務のおよそ90%がAIによって行われているかもしれないと考えられています。

一方で、特許を取得しようと考え、相談を受ける顧客はもちろん、特許庁において特許の申請を実際に判断するのも人間です。

そのため、人とAIを比較した際に、現在はまだ人が優先的な立場になっていると考えられているのです。

加えて、このようなAIやテクノロジーの進歩とそれが弁理士に与える影響を踏まえて、弁理士会は、将来的に人間がAIに取って代わられないように努力をし、様々なアイデアを出しています。

そのため、弁理士の仕事が完全に機械化し、将来的に稼げなくなる、ということは考えにくいでしょう。

IT化はビジネスチャンスに変えられる!

先に述べたように、開発者とコミュニケーションをとるといった業務は人間である弁理士にしかできず、機械化によって代替は困難です。

それどころか、テクノロジーの発展は弁理士にとってメリットとなることがあります。

弁理士の業務をサポートするテクノロジーは続々と開発されており、それらを用いることで業務にかかる時間を大幅に短縮することができるのです。

現代の弁理士にとって、こういった技術に関する知識を持っていることはとても重要であり、他の弁理士と大きな差をつける要因となっていると言えるでしょう。

弁理士の仕事って?

メモを取る女性

知的財産に関する専門家や相談役として働く弁理士は国内外で活躍できるフィールドが多くやりがいのある職業と言えるでしょう。

ここでは弁理士の仕事内容を紹介していきます。

弁理士の収入は?

公共機関によって実際に統計がなされたわけではありませんが、一般に弁理士の年収は700〜800万円程度であると考えられています。

一般的なサラリーマンの平均年収は400万円程度であるため比較的年収が高い職業であると言えます。

弁理士として仕事をすれば、生活に困るということはまずないと考えていいでしょう。

弁理士の国際特許出願に関する業務

グローバル化に伴って、国際特許を取得しようとする企業の数が増加している傾向にあります。

またPCTや外国特許法など、企業にとっては扱うのに荷が重く、特許事務所の力を借りざるを得ない場合も存在します。

これらの事情によって、近年、日本国内だけでなくグローバルに働く機会を弁理士は得ることができているのです。

海外代理人とコミュニケーションを取る機会もあるので税理士は外国語を勉強することで、新規案件の獲得や年収アップにつなげることができるでしょう。

国内の特許出願数は少しずつ減少

2008年、リーマン・ブラザーズの経営破綻、通称「リーマン・ショック」が起こったことが影響し、2009年には特許出願数が約5万件ほど減少しました。

それ以降も特許出願の件数は年々減少している傾向にあります。

しかしその反面、企業の特許登録率は年々増加している傾向にあり、特許のニーズは変化していないということがわかります。

やはり、弁理士の需要は高く将来性があるということですね。

加えて、弁理士業界には若い人材が不足しているという特徴があります。特に若い人々が活躍できる機会の多い職業であると言えるでしょう。

相談業務は特に将来性が高い

弁理士の業務の中にはAIに取って代わられるリスクの低い業務がいくつかあります。その最たる例がコンサルティング業務です。

知的財産のプロフェッショナルであり、また経験を積んだ弁理士は知的財産コンサルタントとして活躍することが求められる場合があります。

国内企業が国外特許に出願して海外の市場に展開していく際や、ベンチャー企業が知財戦略を用いる際など、様々な場面で知財コンサルタントのアドバイスが必要となってきているというのが現状です。

そのため、知財コンサルタントは将来性があり、需要が高まっていく業種であると言えるのです。

コンサルティング業務を担う場合、一般的な弁理士と比較して、以下のような懸念点も挙げられます。

  • 知識だけではなく実際に企業の課題を解決し、経営の改善に貢献したという実績や経験

  • 解決策を考案でき、また迅速に対応することのできる論理的思考力

  • 多忙さや、心理的重圧に耐えれる忍耐力

その一方で、以下のような魅力的な面ももちろんあります。

  • 業界の様々な課題や内部組織の重要な決定を扱うため、貴重な体験ができる

  • クライアントやチームメンバーと課題を達成する楽しさや、充実感

  • 成長意欲を常に感じることのできる環境

またコンサルティング業務を経験することで、将来的な新規案件の獲得につなげることができ、自身の年収も高めることができるでしょう。

様々な困難や激務がありながらもそれを上回る達成感を得たり、自身を大きく成長させることができる業務です。

特許事務所や企業勤務と独立ではどっちが将来性があるの?

分析

弁理士として働く際には、一般企業に勤務する「企業内弁理士」、弁理士としての業務を主に行うのであれば「独立」もしくは「弁理士事務所などの特許事務所に勤める」といった形態をとることが一般的です。

また企業に転職する際も、資格を持っていることから有利な状況になり、企業から手当を出してもらえることまであります。

一般の企業に転職し、「企業内弁理士」となることが他の形態よりも優れている点は収入面での安定感があり、リスクが小さいということです。

さらに、特許を取得しようとする企業の中でも、特許出願にかかる費用を抑えようとする傾向があり、「企業内弁理士」は一定の需要があると考えられています

その一方、独立することには、独力で定年退職もなく働き続けられるというメリットがあり、また一般的な弁理士よりも年収は高いです。

現代では定年退職した後も体力的に働き続けられる高齢者が多くいるので、より現代的な働き方であると言えるでしょう。

よって「企業内弁理士」として働きながらも、将来的に独立して働けるように、IT化事情や市場環境など、常に最新の情報を取り入れ続けることを推奨します。

結局弁理士を目指すのはおすすめできる?

積み重ねられた本

弁理士の資格は取得することで様々な恩恵を得られ、おすすめできる資格であると言えます。

弁理士はAIにとって変わられるリスクが小さく、これから先も需要があって将来性のある業界です。

それでいて、700~800万円と、平均年収も高水準であり、独立開業することによって1000万円を超える場合も出てきます。

弁理士になるには受験をして、合格をすればよく、受験資格に性別、学歴、年齢などが関係ないというのも特徴の一つです。

このように、取得することで多くのメリットのある弁理士ですが、取得するのが大変であるということも事実です。

試験の難易度も他の資格と比べて高く、一般的に2、3年程度根気よく勉強をする必要があると言われています。

そのため仕事などの自分の置かれている状況や、より難易度が低く自身の将来に活かせる資格がないか、また自分には勉強を続けられる根気強さがあるか、などをよく考えてから勉強をし始めることをお勧めします。

他の資格との組み合わせの相性は?

弁理士の資格は他の資格と組み合わせることでより大きな恩恵を得られる資格の一つです。

また弁理士資格を取得することで、様々な道が開けます。

そのため弁理士資格を習得することは自身のキャリアをよりよくする際にも最適な選択であると言えるでしょう。

以下で弁理士と併用して大きな効果を挙げられる資格、また得られる恩恵を紹介していきます。

弁理士と弁護士は最も相乗効果が高い!

弁理士資格を持ちつつ、弁護士の資格も得るために司法試験を受験する人も少なくありません。

弁理士は特許を代表とした知的財産の知識を豊富に有します。弁護士の扱う訴訟には特許関連のものも多く存在するため、弁理士資格保有者はその様な訴訟を有利に進めることができる、ということです。

簡単に一般的な弁護士よりも大きな差をつけることができるのです。

ただし、司法試験は弁理士試験同様、非常に難易度が高く、両方取得するとなると相当な労力が必要となることも事実です。

チャレンジする際には覚悟を決める必要があるでしょう。

弁理士と語学系検定でステップアップ

弁理士は上記のように国際特許を出願したり、逆に海外の企業が日本へ特許を出願したり、といった業務に関わる機会があります。

このような業務はもちろん、それ以外の様々な場面でも英語力は活かすことができます

日本の企業が国内で特許出願をする際に作成する明細書はあまり重要視されないことが多いですが、この作業によって大きな経済的価値が生み出されることも事実です。力を注ぐべき大切な作業なのです。

日本企業の海外特許出願は年々増加している傾向にあるため、明細書を英語で書き直す機会も自ずと増えています。

その際に、英語のスキルがあれば、英語に翻訳するのが容易な明細書を日本語で作成することができますよね。

専門的な知識に加えて明細書の作成には文章力も必要なので、この点でもAIより弁理士のほうが需要があると言えるでしょう。

このように、英語力は弁理士の業務をサポートしてくれる重要なスキルの一つであると言えます。

弁理士の将来性まとめ

弁理士の将来性まとめ

  • 平均年収が高く、AIでは代替が困難な業務もあるため将来性はある
  • 企業の特許へのニーズは変化しておらず、むしろ海外特許出願といった業務で企業が弁理士を必要とすることは多い
  • 弁理士資格は稼げる資格であり、ダブルライセンスのメリットは多いが取得にはかなりの労力が必要

ここでは弁理士がAIによって代替され、将来性がないという噂が本当であるかや、この先増えていく弁理士の仕事や需要、さらには資格取得の難易度やダブルライセンスのメリットなどを詳しく見てきました。

弁理士は平均年収が高く、AIではできない重要な業務をこなす必要があり、また若い人材が今後活躍できる職業です。

是非取得を目指してみてはいかがでしょうか?