社労士
FP
中小企業診断士
宅建士
行政書士
司法書士
税理士
公務員
簿記
マン管・管業
医療事務
司法試験
公認会計士
注目の資格
  1. 司法書士
  2. 似ているけど違う?司法書士と土地家屋調査士の違いについて

似ているけど違う?司法書士と土地家屋調査士の違いについて

更新日時 2020/02/16

「土地家屋調査士ってどんな資格なの?」

「司法書士と土地家屋調査士の違いって何?」

合格率が低く、難関の資格である司法書士と似ている資格として土地家屋調査士という資格があるのをご存知でしょうか。

どちらの資格も不動産登記と密接な関わりを持つ資格ですが、両者には大きな違いがあります。

そこで、この記事では司法書士と土地家屋調査士の違いについて詳しく解説していきます。

この記事を読んで、土地家屋調査士についてよく理解し、司法書士との違いも押さえていってください。

司法書士と土地家屋調査士の違いについてざっくり説明すると
  • どちらの資格も不動産登記に関する業務を行う
  • 司法書士は権利に関する登記を行う一方、土地家屋調査士は表示に関する登記を行う
  • 司法書士は法律について多く問われる一方、土地家屋調査士は測量に関する内容が多く問われる

司法書士の主な業務

パソコンで作業する様子 司法書士と土地家屋調査士の違いについて解説する前に、ここでは司法書士の主な業務について解説していきます。

土地・建物の登記業務

司法書士の主な業務の1つに土地・建物の不動産登記業務があります。

不動産登記とは、不動産の物理的状況と権利関係を法的に明確にする制度のことです。

知らない土地を第三者から見るとその土地が誰のものなのか、抵当権が設定されているのかなどは判断が付きません。

しかし、不動産登記簿に記載されれば不動産の所有権や抵当権などの権利関係が国民全体に公示されるので、所有者の権利の保全や取引の安全に繋がります

そのため不動産の権利に変更があったときはその都度登録する必要があるのです。そして司法書士は、不動産の権利に変更があったときに、依頼を受けて不動産登記申請手続きを行います。

各種法人の登記業務

各種法人の登記業務も司法書士の主な業務のひとつです。

商業・法人の登記とは会社等の商号・名称、所在地、代表者の氏名等を法務局の登記簿に記載し、広く国民に公開する制度です。

取引に関する重要な事項(商号・名称・資本金額など)を登記に記録することで会社の信用を保つこと、取引の相手方を安心させることが商業・法人登記の目的です。

基本的に新たに法人を設立したときなどは、その都度法務局に申請を行う必要があります。

司法書士は依頼があれば内容に応じて登記申請に必要な議事録などを作成し、依頼人に代わり登記申請を行います。

債務整理に関する業務

債務整理に関する業務も、重要な業務の1つです。

債務整理とは借金が増えて返済が困難になった人を、法的な手続きにより借金の返済額を減らしたり猶予させたりすることで、経済的に立ち直れるようにサポートする制度です。

債務整理には任意整理、不当利得返還請求、自己破産、個人再生の4種類の手続きがあります。

司法書士が代理人として行う手続きは任意整理と不当利得返還請求の2つです。自己破産と個人再生は裁判所に提出する書類を作成することで支援する形となっています。

その他の業務

登記、債務整理以外にも、司法書士は様々な業務をこなします。

代表的な業務は「裁判」「成年後見」「相続・遺言」などに関する業務です。

「裁判」に関しては、民事訴訟のための訴状など裁判所へ提出する書類の作成、「相続・遺言」に関しては相続人の調査(戸籍等収集)や遺産分割協議書の作成などを行っています。

「成年後見」とは、認知症などで判断力が著しく低下した人に代わり、家族や第三者が後見人として財産管理などを行い、本人の財産を保護するための制度となります。

成年後見に関する業務として制度の利用に必要な書類の作成、また司法書士が後見人になるケースもあります。

このように司法書士の業務範囲は広いため、公正かつ誠実に業務を遂行することが求められます。

土地家屋調査士の主な業務

談笑する人々 ここでは土地家屋調査士の主な業務について解説していきます。

不動産登記に必要な土地家屋の調査と測量

土地家屋調査士の主な業務のひとつが、不動産表示に関する登記に正しい情報を反映させるために、土地もしくは家屋の調査と測量を行うことです

不動産表示に関する登記とは不動産の土地や建物の形、大きさなどの物理的な情報の登記を行うことです。

不動産売買や遺産分割、建物の新築などで不動産の形や大きさが変化するたびに、土地家屋調査士は現地の状況を確認し、隣接所有者の協力を得ながら調査と測量を行います。

不動産表示に関する登記申請手続の代理

土地家屋調査士の業務内容のうちに、不動産表示に関する登記申請手続の代理もあります

不動産の表示に関する登記は所有者に申請義務が課せられているので、図面などを自分で用意できるなら不動産の所有者自らが表示に関する登記を申請できます。

しかし正確な図面を作成するのは専門知識がない場合は難しい上に、手続き自体もとても複雑です。

そのため不動産表示に関する登記の多くが、専門家として依頼を受けた土地家屋調査士の手で代理申請されます。

不動産表示に関する登記の審査請求手続の代理

審査請求の手続きを代理するのも、土地家屋調査士の業務の1つです。

不動産表示に関する登記を申請すると、登記官(登記に関する事務処理の権限を持つ法務局の事務官)が受理・不受理の審査をします。

しかし常に申請が受理される訳ではなく申請が却下されてしまう場合もあるのです。

その場合に不動産の表示に関する登記について、登記官の処分が不当であるとするものが法務局長に対して行う不服申し立てを行い、このことを審査請求といいます。

筆界特定の手続の代理

土地家屋調査士の業務に筆界特定の手続の代理もあります。

土地の一筆ごとの境界を筆界と言いますが、土地が登記された際に隣地との筆界が曖昧な場合があります。

筆界特定の手続とは、曖昧な筆界を正確にするため、土地を所有している人の申請で筆界特定登記官が外部の専門家の意見を聞きながら筆界を特定する制度の手続です。

土地家屋調査士は手続に必要な資料・申請書を代理で作成したり、筆界の専門家である筆界調査委員として筆界の特定に関わります。

あわせて読みたい

司法書士と土地家屋調査士の違い

女性が疑問に思っている様子 司法書士と土地家屋調査士の主な違いとしては、業務内容の違いと、資格取得の際の試験制度の違いが挙げられます。

ここではこれら2つの詳しい内容について解説していきます。

業務の違い

不動産登記には不動産の位置、形状、面積などが登録された「表示に関する登記」と、所有権などの権利の設定や移転、変更などが登録された「権利に関する登記」があります。

司法書士は不動産登記手続きでも権利に関する登記を担当します。

また不動産登記簿の中で権利に関する登記が記載された項目を甲区欄・乙区欄と言いますが、甲区欄や乙区欄の登録については司法書士の独占業務です

更に司法書士は不動産登記以外にも、相続・成年後見業務や供託手続など幅広い業務が可能です。

一方、土地家屋調査士は不動産登記でも表示に関する登記を担当します。

不動産登記簿の中で表示に関する登記が記載された項目を表題部と言いますが、表題部の登録については土地家屋調査士の独占業務です

さらに、土地家屋調査士は土地や建物の調査と測量など、不動産の物理情報を収集するための業務が可能です。

試験制度の違い

司法書士と土地家屋調査士は、試験制度にも大きな違いがあります。

司法書士試験は7月に筆記試験、10月に口述試験が毎年行われます。試験内容では民法、不動産・商業登記法、商法を中心に、憲法や刑法など幅広い法律の知識が必要です。

一方、土地家屋調査士は例年8月に筆記試験、11月に口述試験が行われます。土地家屋調査士の試験では平面測量や作図など測量知識や数学的素養、製図能力が問われるのが特徴です。

もちろん民法、不動産登記の申請手続や審査請求の手続に関する知識など法律問題もあります。

このように同じ法律系国家資格でありながら法律問題が中心の司法書士試験と、測量や作図などの技術試験もある土地家屋調査士試験とではかなり試験内容が異なってきます。

司法書士と土地家屋調査士を取得すれば不動産登記のプロになる

司法書士と土地家屋調査士の違いまとめ
  • 不動産登記は不動産の物理的状況を示すことと権利関係を法的に明確にする仕事の2つがある
  • 司法書士は、不動産の所有権等の権利を法的に明確にする仕事
  • 土地家屋調査士は土地や家屋の調査、測量を行い物理的な情報の登記を行う

ここまで司法書士と土地家屋調査士の違いについてみてきました。

司法書士は不動産登記の中でも権利に関する登記を担当し、土地家屋調査士は表示に関する登記を担当します。

つまり両方の資格を取得すれば不動産登記のスペシャリストになれるため、付加価値を上げるためにもチャレンジしてみる価値はあるでしょう。

ただし司法書士と土地家屋調査士の試験内容に重複する部分は少ないので、両者の資格取得を目指す人は、効率良くスケジュールを立てて勉強する必要があります。

受験される方は、資格学校等も上手に活用しつつ、ぜひ一発合格を勝ち取ってください!

あわせて読みたい
人気記事