社労士の報酬相場はどれくらい?顧問料や就業規則作成の費用を知ろう

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社労士

のんびり社労士いけい

「社労士になって独立したいけどどれくらいの報酬が得られるのかわからない…」

「社労士との契約を考えているけどどれくらいが相場なのだろう…」

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

そこでこの記事では、社労士の報酬相場を契約の種類や仕事の種類によって場合分けして解説していきます!

社労士の報酬相場をざっくり説明すると

  • 顧問契約は担当人員の数で金額が変わる
  • 就業規則作成や人事労務管理は単価が比較的高い
  • 事務所選びでは実績だけでなく社労士の人柄も見るべき

社労士との契約金額の相場は?

契約成立のイメージ 一口に社労士との契約金額といっても、契約の種類や仕事の種類によって金額は異なります。そこで、ここでは契約や仕事によるそれぞれの契約金額の報酬相場について見ていきます。

社労士の仕事内容

そもそも社労士とは何をする職業なのでしょうか。

社労士は労働と社会保障制度のプロフェッショナルであり、労働基準法などの労働法令に沿った働きやすい職場環境作りを企業に提案したり、複雑な年金制度を活用できるようにサポートしたりする仕事です。

本記事では社労士と一般企業が契約する際の報酬相場について焦点を当てて解説していきますが、企業との関係でいうと仕事内容としては特に前者の労働に関わる仕事が主となります。

具体的には、就業規則の作成・変更給与の計算といった仕事や、コンサルティング業務に近い人事労務の管理に関わる相談への対応や企画の立案といった仕事があります。

これらの仕事について、企業とは長期的に顧問契約を結んで行うこともあれば個別に契約を結んで行う場合もあります。

社労士の仕事内容については以下の記事を参照にしてください。

顧問契約の場合

顧問契約とは、毎月継続して社労士の仕事の全般をする契約です。顧問料に基づいて継続して仕事をすることを約束する契約なので、主に長期的に必要な仕事をすることになります。

長期的に継続して仕事をする顧問契約ですが、他にも社労士は企業に対して個別に単発で仕事をする場合も多いです。次以降の見出しでは、顧問契約のように継続した長期的なものではなく個々の仕事について見ていきます。

そしてこの顧問契約を結んでいる場合に、顧問先の企業がそれらの個々の仕事を依頼する際、報酬に対して割引が効く可能性があります。

ですから企業は顧問契約を結んでいる社労士に個別の仕事を依頼する方が、社労士に渡す報酬を抑えることができます。また社労士としても顧問契約先と個別の仕事を契約すれば、新しく顧客を開拓することなく仕事を獲得することができます。

そしてこの顧問契約の金額いわゆる顧問料は、対応する人員の数によって変わることが多いです。

顧問料の報酬相場は下記のようになっています。

人員 月額顧問料
10人以下 2万円〜3万円
〜20人 4万円
〜30人 5万円
〜50人 6万円
〜60人 8万円

個々の仕事の場合

長期的に全般を一括で任せる顧問契約の他に、短期的に仕事を1つ一つ任せる場合もあります。以下では、こういった個々の仕事についてそれぞれの報酬の相場について解説します。

給与計算の場合

給与計算は、社労士の仕事の中でもメジャーなものです。給与計算の報酬相場は、従業員数によって変わります。

従業員数 月額報酬
4人以下 1万円
~10人 1万5千円
~20人 2万円
〜30人 2万5千円
~40人 3万円
~50人 3万5千円

給与計算というと簡単な計算だけで社労士に依頼するほどのことでもないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と大変な業務です。

例えば残業がある場合は労働時間の把握が難しいですし、時間外労働としての割増率の計算なども行わなければならず会社の中で行うには複雑な業務なのです。

就業規則の作成・変更の場合

就業規則の作成・変更もまた、社労士の仕事の中でもメジャーなものです。就業規則はどれくらいの数の条文や規定を設けるかによって金額が変わってきます。

一般的な報酬額としては、就労規則の作成が15万〜30万円程度で、変更の場合は約3万円程度です。

人事労務管理の場合

人事労務管理は顧問契約とは異なり、長期的に全般を一括で任せる仕事ではなく個々の仕事として一つの仕事を任せる場合のことを言います。

顧問契約では書類作成や手続きなど単純な業務を行うことが多いため報酬の額はそこまで高いわけではありません。

一方で人事労務管理は「相談・指導」「企画・立案」「運用・指導」とそれぞれの仕事は項目に分かれており、顧問契約のように単純な業務ではないため報酬も高いのです。

相場としては相談料が5万円、企画立案が50〜100万円、運用と指導が5万円程度です。企画立案は報酬の額も極めて高いことが特徴的です。

助成金関係の場合

助成金関係の場合は、相談をするだけであれば無料ですが、申請手続きについては助成金がおりた場合に報酬として社労士が助成金の1〜2割を得るところが多いです。

社労士事務所やコンサル会社などの中には様々な理由をつけて、助成金のうちの少しでも多くを報酬として獲得しようとするところがあるため、依頼する際は注意が必要です。

事務所によって大きく差がある理由

契約金額は、事務所の知名度や事務所にいる社労士の力量などによっても変わってきます。

ただ事務所による相違だけではなく、「実際にどこまで仕事をするのか」によっても値段が変わってくる場合も往々にしてあるため、きちんと確認してニーズに合う事務所を選びましょう。

と言っても、「どこまで仕事をするのかで値段が変わる」とはどういうことかよくわかりませんよね?そこで具体的な場合について以下で説明していきます。

具体例:就労規則の場合

例えば就業規則の場合で考えます。

就業規則の作成といってもかなりのステップがあります。会社に指示された通りに就業規則の作成を行うだけであれば、手間もかからないため費用も安くなります。

一方で、実際に会社に合わせた整った就労規則を作りたいのであれば、会社の現状の分析をして内容を検討し、規則を作り、その規則の理解を深めてその運用書類を整備するなどといった一連の流れを経る必要があります。このように就業規則を作るとなれば当然費用は高くなります

助成金申請の添付書類として就業規則が必要だという場合は、テンプレートで作成することで十分ですので前者で良いでしょう。また、十分に社内の分析ができており書類の作成のみ頼みたいという場合でも前者で良いです。

しかし職場環境を整備し、会社の労務管理レベルをあげるために就業規則を作成するという場合にはテンプレートな作成では不十分ですから、後者のように一連の流れを経て作成するほうが良いのです。

このように就業規則の作成といってもサービスには幅があります。実際、就業規則の報酬費用相場も数万円〜50万円程度と非常に幅があります。 これが「どこまで仕事をするかで値段が変わる」ということなのです。

顧問契約のメリットは?

握手する会社員

ここまでで顧問契約の場合と、個別の仕事の場合の費用相場について見ていきました。

契約には2種類あることがわかったところで、仕事を頼むだけであれば個別に仕事を依頼するだけで十分そうですが、顧問契約のメリットとは何なのでしょうか。

社労士事務所側のメリット

社労士事務所側のメリットとしては顧客から顧問料として安定的に金が入ってくることです。また、顧問契約先から依頼された個別の仕事に対して顧客割引などをすることで顧客が自分のところに仕事を発注してくれやすくなることもメリットです。

他にも、顧問先として顧客の会社事情を把握しているため仕事を依頼されても取り掛かるための事前の調査が少なくてすみ効率的であるというメリットもあります。

企業側のメリット

雇う立場の味方になり、負担軽減になる

企業側のメリットとしては、社労士に顧問となってもらうことで法律的な部分から社内の労使トラブルの解決を容易に依頼することができます。

また、役所への手続きなどの雑務を引き受けてもらえることは負担の軽減につながります。

他にも労使関係で必要な手続きは、給与や社員の入社退職での保険の手続きなど大変で複雑なものが多いですから、企業側としてはかなり負担が軽くなります。

世間の相場、傾向がわかる

社労士事務所は複数の会社との顧問契約を結んでいる場合がほとんどであるため、企業側としては労使関係などについてのその他の会社のやり方などの情報を社労士から得ることができ、参考にすることができるようになります。

こういった情報を企業が独自に集めることは時間的にも大変ですから、顧問としての社労士を情報網の一部として企業は利用することができ時代に流れに乗るための手がかりになるのです。

このようなメリットは顧問料を支払うことによるデメリットを上回るものでしょう。

事務所選びのポイント

社労士と顧問契約を結ぶにせよ、個別の契約を依頼するにせよ、まずはどの事務所に頼むのかを決めなければなりません。社労士事務所はどのように選べば良いのでしょうか。

ここでは事務所選びのポイントについて解説します。

実績を見る

その事務所が今まで扱ってきた案件など、実績をまずは確認しましょう。

もちろん社労士試験に受かっている時点で仕事ができないわけではありません。しかし、様々な例を見てきた社労士には経験があるため、実際に起こりうることや危険性を熟知しています。

こういった社労士であれば、様々な場合に対策ができていて堅い仕事をしてくれるのです。依頼する側としても安心して頼むことができます。

社労士の人柄を見る

社労士に仕事を依頼するとなると、会社の労働に関わることだけではなく他にも様々な情報を伝えることとなりますし、それを踏まえた様々な相談をすることになります。

こういった点から信頼関係が重要となってくるため信頼に足る人物であるか、また仕事を進めていく中で自分と性格が合う人物かなど、人柄も考慮して社労士を選ぶことが大切です。相談をする相手ですから、きちんと会社のことを考えてくれそうかということもよく見極めることが必要です。

社労士の収入は十分あるのか

初めに解説した社労士の仕事の相場からもわかるように、社労士の仕事というのは一つの仕事あたりの報酬が大きな額となります。個別の仕事だけでも十分な額の報酬を得ることができることがわかるでしょう。

そうはいっても、それだけに頼るのでは収入としては不安定です。その後同じ企業からまた案件が来るかはわかりませんし、他の新しい企業から依頼が来るとも限りません。

個別の仕事だけに頼っていては、常に新規の顧客の開拓をしていかなければならず厳しい状況になる可能性があります。

そこで、最初の仕事で築いた信頼や値引きなどを通じてその企業との間に顧問契約を結ぶことが大切です。顧問契約があれば安定的に収入を得ることができますし、顧問先から仕事の依頼もしてもらいやすくなり収入の増加に繋がります。

社労士としての収入を安定的なものにしていくためには、顧問契約を締結しつつ個別の仕事を行なっていくことが必要だと言えます。

以下の記事では社労士の収入についてより具体的なデータを用いて解説しています。

社労士の報酬相場まとめ

社労士の報酬相場まとめ

  • 報酬相場は担当する仕事内容によって大きく変わる
  • 社労士を雇うメリットはコストよりも十分大きい
  • 社労士は顧問契約を積極的に結ぶことが安定につながる

社労士の主な仕事である給与計算や就業規則の作成・変更で得られる収入、また顧問契約を結んだ際の報酬など、社労士の収入相場はわかっていただけたでしょうか。

事務所やサービスの幅によって額は異なっていくものの、得られる収入の感覚は得ることができたでしょう。

社労士に仕事を依頼する場合は注意深く事務所や社労士を選択することが、そして社労士として安定的に収入を得ていく場合は顧問契約の締結を目指すことが大切です。

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