情報セキュリティマネジメントの勉強時間はどれくらい?難易度・勉強方法まで解説

「情報セキュリティマネジメント試験の合格に必要な勉強時間はどの程度なの?」

「情報セキュリティマネジメントの難易度や勉強方法を詳しく知りたい」

このような疑問やお悩みをお持ちの方、いらっしゃいませんか?

情報セキュリティマネジメントは主にIT業界で強みを発揮する資格です。

IT業界への転職を目指す人が受験している人気の資格ですが、効率的な勉強方法や合格までに必要な勉強時間は気になりますよね。

こちらの記事では、情報セキュリティマネジメント試験の合格に必要な勉強時間などについて解説していきます!

情報セキュリティマネジメントの勉強時間についてざっくり説明すると

  • 初学者は200時間、経験者は50~100時間が勉強時間の目安
  • 効率的な勉強をすれば勉強時間は短縮できる
  • テキスト選びも非常に重要
  • 分からない問題があっても丁寧に復習することが大切

200時間の勉強時間が1つの目安

情報セキュリティマネジメントの勉強時間表

情報セキュリティマネジメントの合格まで必要な勉強時間は、初学者の場合200時間程度と言われています。

200時間をこなすためには、1日3時間の勉強を毎日継続した場合でも2か月程度の勉強期間は必要になります。

なお、ITに関する事前知識をどれくらい持っているかどうかで勉強時間に差が出てきます。

例えば、ITパスポートを既に取得していて知識を豊富に持っている人であれば、目安よりも短い勉強時間で合格を狙えます。

注意点としては、上記の勉強時間はあくまで目安に過ぎないことです。

自分の学力や置かれている状況で必要な勉強時間が変わる点に留意してください。

よって自分の状況を客観的に捉えた上で自分に必要な勉強時間を大まかに決めた後は、勉強計画を立ててメリハリをつけて勉強を進めることが大事です。

勉強時間を短くするために

上記の勉強時間はあくまでも目安であり、勉強方法を工夫したり効率化したりすることで時間を短縮することが可能です。

王道の勉強法から外れない

正しい方法で勉強することで自然と効率的な勉強となり、勉強時間は短縮できます。

自分流の勉強法では成果が上がりづらい方法になることが多く、無駄に勉強時間を浪費してしまう人が多いのが現実です。

特に、成績が伸びずに行き詰っているときには勉強法を見直し、改善することで勉強時間を短縮することができす。

基本的には、知識をインプットしながら段階を踏んでアウトプットをこなしていく勉強法が王道です。

勉強に行き詰まったときは、基本に忠実な勉強をすることも重要です。

おすすめのテキストを使う

テキスト選びによって知識の習得具合が異なってくるため、テキスト選びも合否を分ける重要なポイントです。

もしわかりづらい教材を選んでしまうと、インプットがうまくいかずにモチベーションが下がり、成績も上がらないなど良いことがまったくありません。

口コミなどの評価が高く、多くの人からおすすめされているテキストを使うことでわかりやすく知識を習得することができ、結果的に効率の良い勉強が可能となります。

勉強期間は人によって変わる

初学者の場合は、勉強時間200時間に対して毎日3時間ずつ勉強するとして、合格までに必要な勉強期間の目安は2か月程度です。

よって比較的短い時間で集中して勉強することで十分合格は可能です。

また、忙しい初学者の社会人の人が1日1時間ほどの勉強時間しか確保できない場合は、200時間の勉強時間が目安となるため、勉強期間としては半年程度かかることもあり得ます。

この場合は、長期戦を見越して毎日継続的に勉強する習慣をつけるなど工夫が必要でしょう。

これらの勉強時間は、集中して知識のインプットとアウトプットを行うことで、目安より勉強期間を短縮することも可能です。

よって、効率的な勉強をするためにも勉強の質の高さを意識するようにしましょう。

情報セキュリティマネジメントの勉強法

多くの参考書

情報セキュリティマネジメント試験は、勉強時間を決めた上で以下の勉強法を実践することで合格に近づくことができます。

インプットとアウトプットを中心に回す

勉強の基本的な流れは、テキストを使いインプットをこなし知識を蓄えてから、過去問題を使いアウトプットを進めるという極めてシンプルなものです。

特に、IT試験未経験者の場合はIT系の知識や用語に対して抵抗感を覚える場合が多いため、苦手意識を無くしていくためにもテキストを何回も読み込んで丁寧にインプットすることが重要です。

知識が定着した後は、過去問題を解いてアウトプットをこなしましょう。

アウトプットを行うことで試験形式に慣れ、出題傾向や重要論点を把握することができます。

アウトプットをしながら自分の弱点を分析し、それらの問題はテキストを見直す作業を繰り返し行いましょう。

この作業をサボらずに行うことにより、知識が定着して正答率も上がっていきます。

A試験とB試験で対策方法は異なる

情報セキュリティマネジメント試験は、以前午前と午後の2つに分かれていましたが、現在は名称がA試験・B試験に変更され、2科目まとめて実施されています。

それぞれ試験形式が異なるため、知識を身に着けた後は個別の対策を打つ必要があります。

A試験対策

A試験は4択の中から1つを選んで回答する非常にオーソドックスな試験です。

基本知識をしっかりとインプットしておき、数多くのアウトプットをこなせば自然と得点できるようになります。

インプットの目安としては、問題を見て反射的に回答できるレベルまで知識を頭に詰め込むこと、アウトプットの目安としては問題を見て瞬時に回答が思い浮かぶまで演習を積むことです。

また、A試験では48問出題されるため、1問にかけられる時間が短くなっています。

よって演習の際には、本試験で緊張している点も加味して、あらかじめ解答時間を減らしておくことが本番の余裕を持った解答につながります。

B試験対策

午後試験がB試験に変わり、問題数は3問から12問へと大幅に増加しましたが、1問あたりの文章量がかなり圧縮されました。

実際の企業を想定したシチュエーションの文章が出題され、会話文の空欄を埋める虫食い問題であったりと、ケースごとの対策方法を選択肢からの中から選ぶ問題がほとんどです。

問題文が長いため、単純な知識力だけでなく長文を素早く読む読解力も必要です。過去問を通じて長文を素早く読む練習を積み、読解力を鍛えておきましょう。

時間制限もあるため、1問に使う時間をあらかじめ決めた上で演習を繰り返していく方法がおすすめです。

またB試験対策の注意点としては、長文をある程度読解できているのにもかかわらず正答率が上がらない場合は知識面に問題があることが多いです。

この場合はA試験対策に戻って基礎となる土台を十分固めてから、B試験対策に戻ることがおすすめです。

午後試験対策については以下の記事を詳しくご覧ください。

注意するべきポイント

がむしゃらに勉強することも大切ですが、勉強するときに押さえておきたいポイントを以下で解説します。

わからないところを放置しない

わからないところを解決せず先延ばしにしてしまうと、結局わからないことがそのまま放置されてしまうことが往々にして起こってしまいます。

放置することで演習の際に得点が伸び悩んでしまう恐れや、見直し・復習をする際に「自分はどのポイントで躓いたのか」を整理できなくなってしまう恐れがあります。

そのため、わからないところはつまずいたときにその都度テキストを見て確認することを強くオススメします。

スケジュールを決めておく

合格には継続的な勉強が何より大切で、学習スケジュールを立てることで合格までの道筋が見え、勉強を継続しやすくなります。

試験範囲をきちんと把握して頻出論点を分析し、自分は合格までにどれくらいの勉強期間が必要であるかを把握することが大切です。

また、過去問題を多く解き頻出範囲や重要論点を把握したうえで学習スケジュールを立てると効率的な勉強が可能になります。

スケジュールは勉強の指針にもなるため、面倒でもしっかりと作成して進捗を確認するようにしましょう。

過去問で問題に慣れる

過去問はホームページや書店で簡単に入手できるため、必ず準備しましょう。

過去問をうまく活用することで試験の問題形式に慣れたり、頻出範囲を理解できたりと質の高い演習につながります。

過去問は本試験レベルの問題を数多くこなすことができ、応用力を鍛えることにつながるため積極的に活用しましょう。

特に、午後試験の長文形式では制限時間がある中で長文を正確に読み、問題に答えなければなりません。

午後試験では特に過去問を通して読解力も併せて鍛えていくことも意識するようにしましょう。

過去問に関する注意点としては、情報セキュリティマネジメント試験は歴史の浅い試験であるため、過去問のストックが少ないデメリットがあります。

そのため、今までの過去問の中では重要度が高くない問題でもすぐに捨て問題にしてしまうのではなく、できる限り満遍なく勉強して知識の穴を作らないようにしましょう。

詳しい勉強法については下記の記事をご覧ください。

他のIT系の資格試験の問題を解く

情報セキュリティマネジメントの過去問は、情報セキュリティマネジメント試験が最近始まったばかりのこともあり、あまり過去問が多くありません。

情報セキュリティマネジメントの過去問を解ききったまたは他の目新しい問題に触れてみたいという方は他のIT系資格試験の過去問を解いてみることをお勧めします。具体例としては基本情報技術者試験などがあげられます。

全く同じ問題ではないですが非常によく似た問題が出題されることがしばしばあります。ぜひ他の試験の過去問にチャレンジしてみてください。

CBT方式に慣れる

情報セキュリティマネジメント試験はCBT方式により実施しています。CBT方式とは試験会場に設置されたコンピューターを使用して実施する試験方式のことです。

試験では画面の左半分に問題文や設問が表示され、右半分には記号のみの選択肢が表示されます。しかし、本文と設問を同時に参照することができないため、慣れていないと大幅に時間をロスしてしまう可能性があります。

練習方法としては、情報セキュリティマネジメント試験ドットコムのサイトで本番に近い形で問題を解くことができるモードがありますのでぜひ試してみましょう。

通信講座で効率の良い勉強を実現

情報セキュリティマネジメント試験の勉強を進めるにあたって、通信講座は勉強手段の1つとしてよく検討するべきであるといえます。

独学での勉強と比べても学習教材や適切なカリキュラムがすべて組まれているため、確実に合格ラインまでたどり着くことができるのです。

特に資格の大原の情報セキュリティマネジメント講座は、初めてITの勉強をする方でも無理なく実力を身に着けられるようにカリキュラムが練られているため、受講がおすすめとなります。

インプットとアウトプット両方が充実していることから、土台となる知識・実践的な力の両方をバランスよくに身に着けられること間違いなしでしょう。

大原の公式サイトはこちら

難易度は易しめ

笑顔のチェック

情報セキュリティマネジメント資格は情報処理技術試験のスキルレベル2となっており、難易度は易しいと言えるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験の対象者は「IT使用者向け」とされており、そこまで専門的な部分まで深く問われることが難易度が抑えられている原因です。

合格率は概ね50%~70%前後で推移しており、同じスキルレベル2である基本情報技術者試験の合格率の20~30%と比較すると、合格率は高くなっていることが分かります。

また、ITパスポートのスキルレベルは1となっているので、あらかじめITパスポートを取得した後に情報セキュリティマネジメントを受験するとスムーズに知識や技能を身につけることができます。

そこまで難易度は高くないため、しっかりと対策を練って試験に臨めば合格を狙える難易度と言えるでしょう。

注意点としては、この資格のデータが不足しているため、今後の試験においても今の難易度が継続されていくかは不明であることです。

今後の状況によっては難易度が変化して上昇する可能性も十分あるため、その点は注意が必要であると言えるでしょう。

情報セキュリティマネジメントの難易度については以下の記事をご覧ください。

情報セキュリティマネジメントの試験範囲

試験の風景

試験対策を万全に行うためには、試験範囲や形式を細かく押さえることが何よりも大切になります。

ここでは試験範囲・形式について詳しく解説していきます。

重点分野が大事になってくる

試験はA試験・B試験がまとめて実施されており、選択式の問題が60問出題されます。A試験は48問で四肢択一式です。B試験は12問で多肢選択式です。

なお、配点は受ける試験によって異なります。

点数の上限は合わせて1000点となっています。

午前の出題内容について重点分野や関連分野については、以下の表のようになっています。

分野 科目 内容
重点分野 情報セキュリティ全般 機密性・完全性・可用性、脅威、脆弱性、サイバー攻撃手法、暗号、認証 など
重点分野 情報セキュリティ管理 情報資産、リスク、ISMS、インシデント管理などの各種管理策、CSIRT など
重点分野 情報セキュリティ対策 マルウェア対策、不正アクセス対策、情報漏えい対策、アクセス管理など
重点分野 情報セキュリティ関連法規 サイバーセキュリティ基本法、個人情報保護法、不正アクセス禁止法 など
関連分野 テクノロジ ネットワーク、データベース、システム構成要素
関連分野 マネジメント システム監査、サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント
関連分野 ストラテジ 経営管理、システム戦略、システム企画

A試験の出題内容は、情報セキュリティの考え、対策方法や情報セキュリティ関連法規などを重点分野で問われます。

関連分野ではITパスポートと同じようにテクノロジ・マネジメント・ストラテジの3分野から出題がされます。

なお、B試験の出題内容は以下の5分野になっています。

  • 業界の現場における情報セキュリティ管理の具体的な取り組みである情報資産管理

  • リスクアセスメント

  • IT 利用における情報セキュリティ確保、

  • 委託先管理

  • 情報セキュリティ教育・訓練

B試験の出題は、長文形式で大問ごとに問題が複数用意されているのが特徴で、情報セキュリティの現場でのケーススタディに基づいた問題が出題されます。

具体的には、セキュリティ事故を背景にしたセキュリティ対策方法や原因調査方法など、具体例を挙げた問題が出題されます。

長い問題文を素早く、スムーズに読解する力を養うことが大切になります。

合格点は6割

情報セキュリティマネジメントの合格ラインは1000点満点中600点以上得点することです。

出題数は60問ありますが、従来のように1問何点と決まっているわけではないため、何問正解すればよいかは受けた問題によって変わることに注意が必要です。

あまり苦手を作らずに各範囲満遍なく得点できるようにしておかなければなりません。

情報セキュリティマネジメントの勉強時間まとめ

情報セキュリティマネジメントの勉強時間まとめ

  • 200時間の勉強で合格ラインに到達できる
  • インプットとアウトプットを中心の勉強法がおすすめ
  • しっかりと勉強スケジュールを立ててモチベーション管理も行おう
  • まずは午前試験の対策をして基礎を固めよう

情報セキュリティマネジメントは難しい試験ではありません。

王道の勉強法でコツコツと継続して努力することで、自然と合格できる学力を身に着けることができます。

また、がむしゃらに勉強するだけでなく、モチベーションを維持することも大切です。

2ヶ月程度で合格を狙える試験なので、ぜひ情報セキュリティマネジメントの取得を目指しましょう!

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