データベーススペシャリストのおすすめ対策法!独学の注意点から参考書まで紹介!
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「データベーススペシャリストの試験対策を知りたい!」
「データベーススペシャリストに独学で合格を目指す場合の注意点は?」
このような疑問やお悩みをお持ちの方、いらっしゃいませんか?
データベーススペシャリストは膨大なデータを扱うデータの管理者などにはオススメの、今注目されている資格です。
かなり難易度は高く専門的な知識が要求されますが、しっかりと対策をすれば独学でも合格を狙えます。
こちらの記事では、データベーススペシャリスト試験の効果的な勉強方法や独学での注意点について解説します!
データベーススペシャリストの対策についてざっくり説明すると
- 各試験ごとの対策を行うと良い
- インプットとアウトプットのバランスを意識しよう
- 午後Ⅱ試験は難易度が高く鬼門
- 効率の良い勉強方法で行えば独学でも取得可能
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データベーススペシャリストの基本情報
データベーススペシャリスト試験は、企業活動において膨大なデータを管理している人や、ビジネスの意思決定をする際のデータ分析基盤を提供するデータ管理者などにお勧めの資格です。
公式サイトによると「高度なIT人材として専門知識を持ち、情報システムの要件定義や開発・運用までにおいて中心的な役割を担ったり、またこれらへの技術支援を行う人」を対象としている試験です。
情報処理技術者試験の高度情報技術者試験に分類されており、レベル4に位置付けられていることから非常に難易度が高い試験であることが分かります。
ビッグデータのビジネスの場での活用がこれまで以上に重要になってくる時代の中で、これら膨大なデータをきちんと活用できる人材として期待される資格となっています。
データベーススペシャリストの試験は4つ
データベーススペシャリストは午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱ試験の4つに分かれています。
各試験の試験時間・出題形式・出題数は以下の通りです。
試験 | 試験時間 | 出題形式 |
---|---|---|
午前Ⅰ | 9:30~10:20(50分) | 四肢択一式 |
午前Ⅱ | 10:50~11:30(40分) | 四肢択一式 |
午後Ⅰ | 12:30~14:00(90分) | 記述式 |
午後Ⅱ | 14:30~16:30(120分) | 記述式 |
四肢択一式が2コマ、記述式が2コマに渡って行われ、各試験100点満点です。
午後試験Ⅰに関しては3問中2問を選んで解答し、午後Ⅱに関しては2問中1問を選んで解答する形式になっています。
また、各試験に制限時間が設けられているため、時間切れにならないように注意しましょう。
データベーススペシャリストの試験内容
試験の対策方法を考える際に、試験範囲を知っておくことは非常に大切です。
それぞれの試験で問われる内容が異なるため、個別の対応が求められます。
午前Ⅰ
午前Ⅰ試験の内容は応用情報技術者の午前試験と同じく、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系となっています。
午前Ⅰの配点は1問につき3~4点となっており、合格点は60点以上の得点となっています。
出題構成はテクノロジ系17問、マネジメント系5問、ストラテジ系8問の計30問となっており、テクノロジ系のウェイトが重いことが分かります。
ちなみに、すべての問題は同じ時期に行われる応用情報技術者試験の午前問題から選ばれています。
傾向としては考察問題が増えて文章題が減っているため、考察問題により重点を置くようにしましょう。
また、ウェイトの重いテクノロジ系でいかに高得点を獲得できるかが、合否の分かれ目と言えるでしょう。
午前Ⅱ
午前Ⅱ試験の出題範囲は、以下の6分野になっています。
-
コンピュータ構成要素
-
システム構成要素
-
データベース
-
セキュリティ
-
システム開発技術
-
ソフトウェア開発管理技術
午前Ⅱ試験の配点は各4点で全25題が出題されます。
合格ラインは60点以上の得点となっているため、ミスができるのは10問までです。
出題傾向としてはデータベース分野で7割、それ以外で3割が出題されているため、データベース分野を重点的に勉強しましょう。
ウェイトは重いものの、データベース分野の問題はいずれも過去問で出されたものや過去問に類似した問題であるため、対策は容易です。
午後Ⅰ
出題範囲は午後Ⅰ・Ⅱは同じ範囲が出題されます。
なお、出題範囲は次の3分野です。
-
データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること
-
データベースシステムの運用・保守に関すること
-
データベース技術に関すること
午後試験Ⅰは全部で3題が出題され、その中から2問を選択して解答します。
配点は各問50点であり、合格ラインは60点以上です。
記述式なので択一式問題と違い途中点などが与えられます。
出題の形としては、問題文の長文を読んでその内容を記述することが求められます。
また、よく読めば問題文の中に解答のヒントが隠れているのを見つけることができるため、演習から問題文をよく読みヒントを探すことを心掛けましょう。
ヒントさえ見つけられれば、比較的簡単に対応することができます。
午後Ⅱ
午後試験Ⅱは2問が出題され、その中から1つを選んで解答する形となっています。
1題しか出題されないため、その分1問の負担が非常に大きいです。
配点は設問の中で異なり、合格点は60点以上を獲得する必要があります。
長文が9~14ページほどあり、それを制限時間内に読み込んで記述しなければならないため、読解力も同時に必要となります。
データベースの設計などが頻出問題として挙げられるので、必ず押さえておきましょう。
午後Ⅱ試験は1番の難関試験となるので、ここを苦にせずにスラスラと解けるようになると合格が大きく近づきます。
試験対策しやすい人の特徴とは?
販売管理等の業務知識を持っている人
午後Ⅱ試験の中でも、論理データベース設計の問題では販売管理の業務がテーマになることが多いです。
そのため、日頃の仕事で販売業務に携わっている人は有利と言えます。
データベースの専門的知識だけではなく、それらのビジネス面の流れをきちんと理解していて実務上の経験がある人は、データベース設計の流れを考えやすいでしょう。
SQLを使ったことのある人
SQLは特に午後Ⅰ試験で頻繁に出題されるため、対策しておく必要があります。
SQLはプログラミング言語の1つであり、習得することがかなり難しいので初学者にとっては非常に厄介な分野と言えるでしょう。
逆に、普段からSQLを使って作業を行っている人であれば、この分野が得意になるので合格に近づきやすくなるメリットがあります。
応用情報技術者においてデータベースを選択した人
応用情報技術者試験で、データベースの分野を選択することでデータベーススペシャリストで必要な基本知識を身に着けることができます。
特にSQLの知識がつくので、試験対策上非常に有利と言えるでしょう。
そのため、応用情報技術者試験の受験の際にデータベース分野を選択した人は積極的にデータベーススペシャリストを受験するべきです。
データベーススペシャリスト試験のおすすめ対策
データベーススペシャリスト試験では各試験で問われる知識が異なるため、それぞれの試験に沿った対策を行う必要があります。
その際、問題の構成には一定の傾向や考えの流れが存在するため、そのパターンを掴むことができれば解答のコツも分かってきます。
このポイントは、試験全体の対策において意識して、それぞれの試験の傾向を掴みながら対策すると良いでしょう。
以下のトピックで、各試験の効果的な対策を紹介していきます。
午前Ⅰ
午前Ⅰ試験の問題では、応用情報技術者試験や基本情報技術者試験の午前問題で出題された基本的な問題が大半を占めています。
そのため、これらの試験の過去問を多くこなして出題傾向や重要論点を押さえることができれば、自然と得点は伸びます。
具体的には、直近3~5年分くらいの過去問を解いて、忘れてしまっている点や理解できていなかった論点を埋めていくと良いでしょう。
これらの過去問で7~8割以上の正答率を目指して演習していけば、本試験でも対応できる学力が身に着きます。
特段目新しい知識はないので、午前Ⅰ試験対策を通して基本的な知識をしっかりと固めていくことが大切です。
午前Ⅱ
午前Ⅱ試験では、データベース分野の出題が大半を占めているので、データベース分野を中心に対策する必要があります。
具体的には、必要な知識を追加でインプットしたり、過去問を解いて解答のコツや出題の癖を把握することを意識すると良いでしょう。
本番では4割程度の問題が過去問から再び出題されているので、特に過去問演習を解きまくって問題に慣れていくことが非常に効率的な勉強方法になります。
過去問の中でも、難しい問題が再び出題される傾向にあるため、基本的な問題だけでなく難しい問題も重点的に取り組みましょう。
丁寧に問題に取り組み、丁寧に解説を読み込んで理解しておくことが大切です。
午後Ⅰ
午後Ⅰ試験は長文問題が出題され、記述式も多く出されています。
出題内容としてはデータベース設計・物理データベース設計やSQLを問う問題が頻繁に出題されているため、重点的に対策しておきましょう。
午後Ⅰ試験では、エンジニアが実際に遭遇する場面を題材にしているので、文章を理解しながらこの場面でなぜこの操作が必要なのかを理解できることが非常に重要です。
実務をイメージしながら、試験時間が足りるように演習を繰り返すことが大事です。
また、データベースの知識に関しては午後Ⅱ試験でも活用する場面があるため、しっかりとインプットしましょう。
一方でSQLは午後Ⅰ試験でしか扱わないため、試験対策上は午後Ⅰ試験に特化して対策するだけで問題ありません。
午後Ⅱ試験対策は特に重点的に
午後Ⅱ試験は非常に問題文が長いため、まず長文読解力が大前提として必要となってきます。
時間制限に注意を払いながら10ページ以上の長文を読みこなす必要があり、その中で設問の意図を正確に読み解く力や要点を端的に分かりやすく回答にまとめるスキルも求められます。
解く練習をする際には、先に設問を読んで出題者の要求を理解してから文章を読んでいくと良いでしょう。
先に設問を見ておくことで、その問題文の中の大事な部分を重点的に読解できるようになります。
また、問題の構成要素が同じであるため、過去問演習を積むことで問題の解き方やコツも掴めるようになります。
午後Ⅱ試験は、何度も過去問や練習問題を解くことで解法のコツなどが見えてくるので、多くの回数をこなして実践力を鍛えていきましょう。
勉強時間の配分について
データベーススペシャリストの目安の勉強期間として、独学の場合には半年~1年程度かかる場合が多いです。
長期間の勉強となるため、勉強時間の配分などは逐一注意を払うようにしましょう。
ちなみに、データベーススペシャリスト試験には応用情報技術者試験に合格している人などであれば午前1試験が免除される規定があります。応用情報技術者試験以外にも適用されるものはあるため、調べてみると良いでしょう。
免除対象者以外にも、午後試験の長文読解や記述が得意な人の場合やもともと事前知識がある場合などで所要時間は変わってくるため、勉強期間は一概には言えません。
勉強配分を考える際に意識するポイントとして、前提知識が不足している人であればインプットに時間をかけるべきです。
データベース分野では試験全体を通じて基本的な知識が重要になるので、特にインプット作業は重視するべきです。
一方で、事前知識がある人であれば午後試験対策に力を注ぐべきです。
もともと試験時間が長く、演習にも費やす時間もどうしても長くなりがちなので、限られた勉強時間を効率的に使うためには午後試験対策に重点を置くことがオススメです。
独学合格も可能な試験
データベーススペシャリストは、独学でも合格を目指すことができます。
この際の勉強法としては、紹介した勉強法を参考にしつつ自分自身で工夫を重ねながらやりきることが大切です。
独学の勉強法以外の重要ポイントとしては、スケジュール管理とモチベーションの維持をしっかりと行うことです。
社会人は仕事などもあり勉強できる時間に限りがあるため、勉強するべき内容を網羅しておき、1週間単位の計画に落とし込んでいくと良いでしょう。
モチベーション維持の面では、長期に渡る勉強期間の中ではどうしても勉強のやる気が湧かない日が出てきてしまうため、そのときにどう対応するかが重要です。
そこで、例えば目標点数や目標正解数を決めるなどして、日々の勉強の中で達成感が味わえるようにしておくなど、ちょっとした工夫をすると良いでしょう。
モチベーションが失われてしまうと勉強の質も大きく下がってしまうので、うまく自分のモチベーションを維持できるように注意しましょう。
独学が厳しい人は通信講座も検討
データベーススペシャリストは情報処理技術者試験の中でも難易度の高い試験であるため、独学での勉強を困難に感じている人もいるのではないでしょうか?
そんな場合には、効果的な対策カリキュラムが組まれた通信講座を活用して対策を進めてみてはいかがでしょうか?
特に資格の大原は、基本的な土台から応用的な解答テクニックまですべて網羅したおすすめ講座となっています。
応用力が試される午後試験の解法テクニックも満載の講座となっていることから、多くの人が安心して本番までの学習を進められるでしょう。
おすすめ参考書
データベーススペシャリスト試験に独学で臨む場合のおすすめ参考書は 「うかる データベーススペシャリスト 2022年版」です。
この参考書のオススメできる点は、ポイントごとに要点が詳しく解説されていて、苦手分野でもすらすらと読み進めることができる点です。
また、午後試験の解説も考え方を押さえて丁寧に解説してくれているため、解説を読み込むことで得点に直結します。
また、午後試験の対策本としては 「2022 データベーススペシャリスト 「専門知識+午後問題」の重点対策」がオススメです。
これは、出題テーマごとに学習ポイントを押さえた解説が詳細になされており、独学で苦労しがちな午後試験も理解しやすい構成になっている、非常にオススメの参考書です。
また、午前Ⅱ試験で出題される専門知識についても演習と解説形式でしっかりと理解できる形になっているため、効果的なインプットとアウトプットが可能です。
勉強の際にはこれを押さえよう
以下で紹介するポイントと、すべての勉強に応用できるものです。
がむしゃらに勉強するだけでは合格が遠のいてしまうため、以下で解説する勉強のポイントも意識してみてください。
スケジュールを立てる
試験の合格のためには、継続的な勉強が何より大切です。
学習スケジュールを立てることで合格までの道筋が見え、勉強を継続しやすくなるため、勉強のスケジュールはしっかりと考えておきましょう。
スケジュールを立てる際には、試験範囲をきちんと理解してどれくらいの勉強期間が必要であるかを把握することが大切です。
また、過去問に取り組む中で頻出範囲を勉強の中心にして学習スケジュールを立てていくことが特に重要です。
注力するべきポイントとそうではないポイントをしっかり見極めて、効率的な勉強を意識しましょう。
メリハリをつけて勉強する
1日の勉強時間を決めて、メリハリをつけて勉強することも重要です。
常に全力で取り組んでいるとガス欠を起こしてしまうため、メリハリをつけてうまくモチベーション維持しながら勉強するようにしましょう。
どの分野にどれくらいの時間をかけるかをあらかじめ決めておき、その決めた時間内で絶対に終わらせるという意識で勉強すると良いでしょう。
もし決められた終わらなかった場合は、すぐに勉強時間を伸ばすのではなく、時間内で終わらなかった原因を分析して、次回以後の勉強に生かすようにしましょう。
生活リズムをキープ
一般的な生活リズムを崩してしまうと、脳の働きが鈍ってしまい勉強効率が落ちてしまいます。
そのため、規則正しい生活を送ることを意識して日常生活に勉強をルーティン取り入れることで、生活リズムを保ちましょう。
例えば、夜遅くまで勉強するときでも日付が変わる前には就寝するなど、自分のルールを作って生活リズムを一定に保つことを意識するようにしましょう。
夜更かしをしてしまうと記憶効率が落ちてしまい、勉強時間を増やしても実力が伸びないことに繋がるなどデメリットしかありません。
そのため、夜更かしは絶対にやめて質の高い睡眠を意識しましょう。
わからない部分を残さない
分からない問題に遭遇したときは、その都度テキストなどで解決して不明点を残さないようにしましょう。
そのまま放置してしまうと、後々知識の穴として蓄積されていき、試験本番でも同じ間違いをしてしまいます。
分からない問題が出てきたら、テキストや参考書を使って自分の疑問が解決するまで徹底的に復習しましょう。
午後試験対策では解法の流れを解説書を読んで理解し、その後の流れを自分なりに再現することで疑問点を解消できるようになります。
復習を効率的に行うためにも、不明点は残さないようにするべきです。
データベーススペシャリストの取得メリットなど
データベーススペシャリストは今後ますます発展していくITを高度なレベルで扱えるため、転職などで圧倒的に有利になります。
非常に将来性が高い
AIの発展に伴い人間の仕事がなくなっていくと言われていますが、AIも機械である以上、それを高度なレベルで扱える人間がいなければ意味がありません。
データベーススペシャリストは、今後ますます進むであろうIT社会において非常にニーズの高い資格となるでしょう。
資格を取得することで、AIが発達しても失業する可能性が低くなり、また将来的な自分のキャリア選択の幅が増えることになります。
ただし、ITの発達はとてつもないスピードで進んでいるため、最新の技術に関しては敏感になっておく必要があります。
常にアンテナを張っておき、最新の情報や技術に関する知識は常に仕入れておきましょう。
多くの企業からの信頼される
データベーススペシャリストという資格を持っていることで、企業からの信頼を得やすくなり転職で非常に有利になります。
データ管理に関して専門知識を持っている証明となるため、選考の場において即戦力になれる人材であるという印象を持ってもらえるでしょう。
IT業界で活躍したいと考えている人は、データベーススペシャリストを取得して実務経験を積んでおくと良いでしょう。
データベーススペシャリストの対策まとめ
データベーススペシャリストの対策まとめ
- メリハリを付けた勉強を心掛けると良い
- 生活リズムにも気を配り、効率的な勉強方法を意識しよう
- 疑問点が出てきたらその都度解決するようにしよう
- 勉強は長期間に渡るため、スケジュール管理はしっかり行おう
データベーススペシャリストは難易度が高い資格なので、効率的な勉強を意識する必要があります。
長期間の勉強をこなす必要がありますが多くの取得メリットがあるため、興味がある人はぜひデータベーススペシャリストの取得を目指してみてください!