プロジェクトマネージャってどんな資格?難易度から取得メリットまで解説!
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「プロジェクトマネージャってどんな資格なの?」
と疑問をお持ちの方もいるでしょう。
プロジェクトマネージャ試験は、IT系国家資格の最高峰である高度情報技術者試験の一つです。
ただし、専門性の高い資格であることから、資格の内容については不明な点も多いかもしれません。
今回はプロジェクトマネージャについて、試験の難易度から取得のメリットまで、詳しく解説します。
これを読めば、プロジェクトマネージャの魅力がよく分かるはずです。
プロジェクトマネージャについてざっくり説明すると
- ITプロジェクトの成功請負人として活躍
- 試験の合格率は14%前後の難関資格
- 平均年収は626万円という高水準
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プロジェクトマネージャってどんな資格?
プロジェクトマネージャの概要について、主催団体や仕事内容などと共にお伝えします。
プロジェクトマネージャ試験とは?
プロジェクトマネージャは、プロジェクト全体の意識決定に責任を持つ、いわばITプロジェクトの成功請負人です。
前提や制約のある中で、プロジェクトを成功に導くことが求められます。
プロジェクトのスケジュール作成からコストや品質の管理に至るまで、プロジェクトの実行における全ての工程を主導するのがその役割です。
情報処理技術者試験のレベル区分で、最上位のレベル4に分類される高度情報技術者試験に数えられます。
そのため、IT系国家資格における最高峰の資格の一つです。
プロジェクトマネージャの主催団体
プロジェクトマネージャを含む情報処理技術者試験の主催団体は、独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)です。
情報処理技術者試験には、他にもITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験などが含まれます。
情報処理推進機構は、経済産業省が所管する政策実施機関になります。日本のIT国家戦略を、技術面・人材育成面の両方から支えるために設立されました。
ちなみに技術面とは情報セキュリティ対策などを、人材育成面とは情報処理技術者試験の実施などを指します。
IPAの具体的な活動としては、以下のようなものが挙げられます。
-
サイバーセキュリティ強化に向けた人材育成
-
社会保護を目的とした情報セキュリティ対策・指針の策定
-
ITを利活用するための基盤を構築
プロジェクトマネージャの仕事内容
プロジェクトマネージャの仕事は、システムプロジェクト成功に向けた全工程を主導することです。
具体的には以下のような内容が挙げられます。
-
顧客のニーズを踏まえたシステム開発計画の策定
-
プロジェクト成功に必要な人員の配置
-
プロジェクト推進を目的としたメンバー間での必要事項の共有(目的や納期など全体の流れを確認)
-
プロジェクトの修正点を把握・下位者への指導
-
チーム内の関係性を良好に維持
プロジェクトは、チームで新しいものを生み出す一連の行為であり、その出来・不出来を左右するのがプロジェクトマネージャの力量です。
またプロジェクトの引継ぎなどにおいても、プロジェクトマネージャは重要な役割を果たします。
プロジェクトマネージャとして必要なスキル
プロジェクトマネージャは優れたIT人材にのみ与えられる資格のため、システムやITに関する高度な専門性を有していることが大前提となります。
プロジェクトマネージャは、プロジェクト全体を統括し下位者に指示を与える立場です。そのため、コミュニケーション能力は必須と言えるでしょう。
その能力で、部署間の円滑な連携をサポートしなければなりません。
また、多くのメンバーを束ねるにはマネジメントスキルも必要です。
全体を俯瞰することで課題を発見し、各メンバーに適切な指示を与えなければなりません。
さらには顧客との交渉力も重要です。顧客から予算や仕様変更などの提案を受けた場合は、顧客と企業の妥協点を探るような交渉を行う必要があります。
プロジェクトマネージャの基本情報
ここからはプロジェクトマネージャの試験に関する情報をお伝えします。
プロジェクトマネージャの試験形式・試験範囲
プロジェクトマネージャ試験は、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱの4つの試験に分けて実施されます。
各試験の試験時間や出題形式、出題数は以下の通りです。
試験 | 試験時間 | 出題形式 | 出題数 |
---|---|---|---|
午前Ⅰ | 9:30〜10:20(50分) | 四肢択一式 | 30問 |
午前Ⅱ | 10:50〜11:30(40分) | 四肢択一式 | 25問 |
午後Ⅰ | 12:30〜14:00(90分) | 記述式 | 3問 |
午後Ⅱ | 14:30〜16:30(120分) | 論述式 | 2問 |
午後Ⅰに関しては3問中2問を、午後Ⅱに関しては2問中1問を、それぞれ選んで解答します。
午前Ⅰ〜午後Ⅰは100点満点です。午後Ⅱに関してはランクによって合否が判定されます。
午前Ⅰ
午前Ⅰ試験の問題は、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野から出題されます。これは応用情報技術者試験の範囲と同様です。
配点は1問3〜4点で、60点以上の得点が合格点となります。
テクノロジ系17問・マネジメント系5問・ストラテジ系8問の計30問という出題構成です。
問題は全て、同時期に実施される応用情報技術者試験の午前試験から選定されます。
考察問題が多く選ばれ、文章題が少ないことが特徴です。
出題数の多いテクノロジ系でいかに得点できるかが、合格のカギとなります。
午前Ⅱ
午前Ⅱ試験では、午前Ⅰと同じ範囲から以下の7分野が出題されます。
-
セキュリティ
-
システム開発技術
-
ソフトウェア開発管理技術
-
プロジェクトマネジメント
-
サービスマネジメント
-
システム企画
-
法務
午前Ⅱ試験の配点は各4点×25問で、こちらも60点以上の得点が合格点です。
25問中15問はプロジェクトマネジメント分野から出題されるため、この分野をいかに攻略するかが重要となります。
また過去問からの出題が多いため、過去問演習が有効です。
午後Ⅰ
午後Ⅰ・Ⅱは、どちらも以下の範囲から出題されます。
-
プロジェクトの立ち上げ・計画に関すること
-
プロジェクトの実行・管理に関すること
-
プロジェクトの終結に関すること
午後Ⅰ試験では、3問から2問を選んで解答します。配点は各問50点で、60点以上の得点で合格です。
長文を読み、その内容に関する記述問題が出題されます。
時間設定が厳しいため、演習量をこなして解答スピードを上げることが重要です。
午後Ⅱ
午後Ⅱ試験では2問から1問を選んで解答します。短い文章に対する自分の考えを、大論述形式で答えるという内容です。
午後Ⅱでは、独自の評価基準に基づいた成績のランク付けがなされます。
IPAの公式サイトによると、評価基準は以下のようなものです。
-
設問で要求した項目の充足度
-
内容の妥当性
-
論理の一貫性
-
見識に基づく主張
ただし、問題冊子にある「解答にあたっての指示」に反する解答を行った場合、論述内容を問わず評価の程度が下げられる場合があります。解答の際は十分に注意しましょう。
ランクはA〜Dまでの4つで、ランクAのみが合格となります。
ランクによる評価のため、配点や合格点の設定はありません。
さて、論述式には文章力のあることが大前提になります。ここで言う文章力とは、自らの考えを論理的に文章化する能力のことです。
時間内に即席で作文を行うには、論述ネタをいくつかストックしておいた方が良いでしょう。
合格率は14%前後
以下は、プロジェクトマネージャ試験の各年度における合格率をまとめたものです。
年度 | 合格率 |
---|---|
平成21年度 | 12.7% |
平成22年度 | 12.9% |
平成23年度 | 13.3% |
平成24年度 | 13.1% |
平成25年度 | 12.5% |
平成26年度 | 12.7% |
平成27年度 | 13.4% |
平成28年度 | 14.5% |
平成29年度 | 13.1% |
平成30年度 | 13.2% |
平成31年(令和元年)度 | 14.1% |
令和2年度 | 15.1% |
令和3年度 | 14.4% |
上記より、合格率は例年14%前後で推移していることが分かります。これはかなり低い数字と言えるでしょう。
プロジェクトマネージャ試験の受験者は、IT業界での経験が豊富なエンジニアなどが多いです。
ハイレベルな受験者層の中で14%しか合格できないということなので、かなり難しい試験だと言えるでしょう。
難易度は最高峰
プロジェクトマネージャは情報処理技術者試験のレベル区分で最上位のレベル4に分類されます。
そのため、難易度は情報技術系の資格の中でも最高峰と言えるでしょう。
資格偏差値も69というかなり高い水準です。
難易度が高い理由としては、4つの試験があることで出題範囲が広くなっていることが挙げられます。
また午後Ⅱ試験の大論述形式も難易度を高める一因です。
ちなみに、この試験は他の高度情報技術者試験と比較しても、難易度が高い部類に入ります。最も難しいのは偏差値71を誇るITストラテジスト試験です。
目安の勉強時間はどれくらい?
プロジェクトマネージャ試験に合格するには、一般的に半年〜1年の勉強が必要になります。
長い勉強時間が必要な理由としては、専門知識のインプットや午後試験の記述式・論述式の対策に時間を要するからです。
上記の勉強時間はあくまで目安であり、人によって必要な時間は異なります。
例えば論述が得意な人や、実務経験によって専門知識を既に有している人であれば、勉強時間は短くて済むでしょう。
自分の実力や状況に合わせて、適切な勉強時間を設定することが重要です。
プロジェクトマネージャの勉強法
プロジェクトマネージャにおける4つの試験に共通して有効な勉強法は、インプットとアウトプットの徹底です。
インプットとは、参考書を読み込んで知識を暗記する過程で、アウトプットはその知識を実際に試験で活用できるように演習する過程を言います。
インプットの際は、基本用語を中心に記憶し、試験内容の全体像を大まかに把握するようにしましょう。
特に午前試験は基礎知識の有無が大きく点数に影響するので、しっかり対策することが必要です。
一方アウトプットでは、演習を通して問題の形式に慣れることが重要です。
ここでは、自分の弱点分野をきちんと把握して、その部分を中心に練習することで克服する必要があります。
プロジェクトマネージャは、演習の量が得点能力に直結する試験です。そのため、アウトプットは徹底的に行うようにしましょう。
インプットからアウトプットという流れで勉強することで、知識が頭に定着しやすくなります。
各試験ごとの具体的対策法
プロジェクトマネージャでは、4つの試験それぞれに対する個別の勉強法を考えることも必要です。
各試験にそれぞれ個性があり、有効な対策法も異なります。
午前Ⅰ
午前Ⅰ試験の問題は、応用情報技術者試験や基本情報技術者試験の午前試験からの流用がほとんどです。そのため大半が基本的な問題になります。
よって対策法としては、それら試験の過去問演習が有効です。
直近3〜5年分の過去問を解くことで、問題の傾向を把握しながら知識の穴を埋めていきましょう。
ここでわからない知識は後々の試験にも大きく響いてくるので、わからない場合は必ず参考書に戻りましょう。
演習の際は、7、8割以上の得点を目指すべきです。
午前Ⅰ試験では目新しい知識は登場しないので、基本的な内容を盤石にすることを心がけましょう。
それは試験全体の得点安定化に一役買うこと間違いなしです。
午前Ⅱ
午前Ⅱ試験は、プロジェクトマネジメント分野からの出題が半数以上を占めます。よってその分野を徹底的に対策することが必要です。
特に同分野に関する専門知識のインプット作業に、多くの時間を使いましょう。
午前Ⅱの出題は、プロジェクトマネージャ試験の過去問からの流用や類似問題が多数です。そのため、過去問演習が有効になります。
他の高度情報技術者試験の過去問からの出題も多いため、合わせて確認しておくと良いでしょう。
午後Ⅰ
午後Ⅰ試験は長文問題で、記述式で解答を求められる場合が多いです。
そのため、前提として長文の読解力が必要となります。要点を押さえつつ、長文の流れを的確に把握しなければなりません。
コストやリスクなどは設問と密接に関係しているため、そうした重要ポイントに線を引きながら読むのがおすすめです。
頭の中で上手く内容を整理しながら読み進めましょう。
また、記述式の文字数制限は厳しいため、文章の要約力も必要になります。
過去問演習を通して、内容を端的にまとめる練習を繰り返しましょう。
演習の際は参考書の解説などを利用して、解答のポイントを把握するのがおすすめです。
午後Ⅱ
午後Ⅱ試験は大論述形式で、作文能力が求められます。
論述の際に基本となることは、論理的な文章を書くことです。原因結果や主語述語などの論理関係が整った文章を心がけましょう。
長い文章に論理的な一貫性を持たせるのは難しいので、不安な場合は他人に確認してもらうのもおすすめです。
また、設問の要求に的確に答えるような文章を書くことも必要となります。
出題者の意図をきちんと理解した上で解答を行いましょう。
さらには、即座に大論述を展開するために、書く内容のネタをストックしておくことも重要です。
午前Ⅱ試験におけるプロジェクトマネジメント分野のインプット作業が、ネタ集めには最適と言えます。
インプットの際は、大論述のことも頭の片隅に置きながら専門知識の理解を深めましょう。
午後Ⅱ試験の対策においても、過去問演習で数をこなすことが重要となります。
プロジェクトマネージャの独学合格ってできる?
難易度の高いプロジェクトマネージャ試験ですが、独学でも合格することは可能です。
独学の際は、上記で紹介した勉強法を徹底することが重要になります。
またスケジュール管理やモチベーション維持の工夫など、勉強以外の努力も必要です。
仕事などで限られた勉強時間を有効利用するために、勉強するべき内容を1週間単位のスケジュールにまとめましょう。
その際はノートやスマホを活用して、予定を可視化しておくことをおすすめします。
常にやるべきことを明確化しておくことはモチベーション維持の観点からも非常に大切となっています。
さらに長い勉強期間においては、どうしてもやる気が落ちてしまう瞬間もあるでしょう。
その場合は、目標点数や目標正解数などのノルマを設定することがおすすめです。
日々やる気をちょっとずつ得られる工夫を施すことがとても大切です。
独学におすすめテキスト
プロジェクトマネージャ試験の独学には、「うかる プロジェクトマネージャ 2020年版」がおすすめです。
価格は3,168円で、翔泳社より出版されています。
合格に必要となる知識の解説だけでなく、おすすめの勉強法や解法テクニックも掲載されている充実した内容です。
書籍とWebダウンロードを合わせて11年分の過去問に対する解答・解説が収録されているため、山場である午後試験の記述・論述に関しても十分な対策が行えます。
過去の受験者による合格体験記や、モチベーションアップのためのコラムも掲載されている丁寧なテキストです。
過去問はしっかり使おう
プロジェクトマネージャの過去問は、IPAの公式サイトや市販の過去問題集を通じて入手して下さい。
過去問を解くことで、頻出範囲や出題傾向が把握できるので、実力アップに効果的です。また自らの弱点を把握し、苦手を克服する良いきっかけにもなります。
特に午前Ⅱ試験に関しては、過去問からの流用が多いため、過去問演習中心の対策が有効です。
また午後試験でも過去問は役に立ちます。長文の読解スピードや問題の形式に慣れるためには、過去問演習が欠かせません。
プロジェクトマネージャ試験では、過去問演習の量が合格に直結します。そのため、積極的な活用をおすすめします。
通信講座も存在
独学での勉強に自信がない場合や、多忙で勉強時間が満足に取れない場合は、通信講座を活用するのも良いでしょう。
iTECやTACなどが以下のような講座を開講しています。
会社 | 講座名 | 受講料 |
---|---|---|
iTEC | 2020 プロジェクトマネージャ スタンダードコース | 57200円 |
TAC | プロジェクトマネージャ 本科生 | 60000円 |
TAC | プロジェクトマネージャ 本科生プラス | 70000円 |
通信講座では、予備校に通う場合と比べて、安い受講料で講義を受けることができます。
また試験日に合わせてカリキュラムが設定されており、各タームにおいて明確な達成課題を与えられていることが魅力となっています。
試験対策を知り尽くしたプロからわかりやすいメソッドを学ぶことで実力は大きく向上するでしょう。
プロジェクトマネージャの勉強をするメリット
資格を取得するメリットを知っておくことは大切です。それは試験勉強における大きなモチベーションになります。
年収が高い
プロジェクトマネージャとして働く場合、その平均年収は626万円程度と言われています。これは他と比較しても高い水準です。
ちなみに、システムエンジニアの平均年収は550.8万円、サラリーマンの平均年収は454.5万円になります。
プロジェクトマネージャの年収は、他の高度情報技術者試験と比べても高い部類です。
実力のある資格所有者であれば、1,000万円以上の高収入が得られる可能性も十分あるでしょう。
転職しやすい
プロジェクトマネージャは今需要が高まっている資格の一つです。そのため、資格を持っていることは転職・就職で有利に働くでしょう。
ただし、転職では実務経験も重視されます。前職でプロジェクトマネージャやシステムエンジニアとしてIT分野で活躍した経歴がある方が、転職では有利です。
企業によっては実務経験を採用条件としている場合もあり、前職での関連業務の経験は必須と言えます。
またプロジェクトマネージャとして活躍するには、専門知識に加えリーダーシップやコミュニケーション能力も必要です。
これらの能力を資格と合わせてアピールできれば、転職を上手く進められるでしょう。
他の国家資格の一部免除も
プロジェクトマネージャ試験に合格すれば、他の資格で免除制度の対象となる場合があります。具体的には以下のような免除を受けることが可能です。
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中小企業診断士の1次試験科目の一部免除
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弁理士試験の論文式筆記試験選択科目の理工V免除
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技術士試験の第一次試験の専門科目「情報工学部門」が免除
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ITコーディネータ試験の一部が免除される専門スキル特別認定試験を受験可能
このように、多くの資格試験で免除が受けられます。いずれも難易度の高い資格なので、試験の負担を少しでも軽減できることはメリットです。
プロジェクトマネージャの受験までの流れ
プロジェクトマネージャ試験は年に1回実施されます。試験日は毎年10月の第3日曜日です。実施会場は全国主要都市に設けられます。
プロジェクトマネージャの申込期間は試験本番の3ヶ月前〜2ヶ月前までです。申し込みはインターネット出願か郵送出願のどちらかで行います。
プロジェクトマネージャを含む情報処理技術者試験の受験料は、一律5,700円です。
次回のプロジェクトマネージャ試験は、令和2年10月18日(日)に実施されます。
プロジェクトマネージャに受験資格はありません。性別や学歴、年齢などを問わず、誰でも受験が可能です。
午前Ⅰ試験は免除あり
午後Ⅰ試験に関しては免除制度が存在します。以下のいずれかを満たす場合、2年間の免除を受けることが可能です。
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応用情報技術者試験合格
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高度情報技術者試験に分類される試験に合格
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高度情報技術者試験に分類される試験の午前Ⅰ試験で合格基準点をクリアする
平成30年度の試験では、受験者の56.6%がこの制度を利用しています。つまり半分以上の受験者が、午前Ⅰ試験を免除されたということです。
プロジェクトマネージャ試験は長丁場になるため、少しでも負担を軽減しておくのが良いでしょう。該当者には積極的な利用をおすすめします。
プロジェクトマネージャと合わせて取りたいおすすめ資格
プロジェクトマネージャの取得前後には、他の資格に挑戦するのも良いでしょう。
応用情報技術者
応用情報技術者試験は、ある程度経験を積んだエンジニアがさらに上を目指すための資格です。
情報処理技術者試験ではレベル3に分類されるため、プロジェクトマネージャよりワンランク下の資格になります。
出題範囲は、プロジェクトマネージャの午前Ⅰ試験同様、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野です。
基本的な知識に不足を感じる場合は、先に応用情報技術者試験を受けることをおすすめします。
基礎知識をおさらいできるので、スムーズにプロジェクトマネージャの勉強に移行することが可能です。
取得すれば午前Ⅰ試験が免除となるため、合理的な選択だと言えます。
ITストラテジスト
ITストラテジストは、企業の経営方針に沿ったIT戦略を策定します。
また高度なIT技術を駆使することによって、業務改革や競合を圧倒するようなサービス・製品の創出を推進することもITストラテジストの役割です。
ITマネジメントには技術的な側面に加え、経営的な観点が必要となります。
そのため試験においても、経営マネジメントからセキュリティまで、幅広い出題がなされます。
プロジェクトを推進するための資格であるという点で、ITストラテジストとプロジェクトマネージャは似ていると言えるでしょう。
余裕があるなら合わせて取得することで、業務の幅を広げることが可能です。
PMP試験
PMP試験は、プロジェクトマネージャ取得後に挑戦したい試験と言えます。
プロジェクトにおけるスケジュールや品質の管理などの能力を証明する資格です。
プロジェクトマネジメントに関する知識が身に付くことに加え、PMP合格者のコミュニティに加わることで活躍の幅を広げられます。
そもそもPMPとは、アメリカのPMIという組織が運営する試験です。そのため、世界に通用する国際資格と言えるでしょう。
その受験には、36ヶ月のプロジェクトマネジメント経験とプロジェクトを指揮する立場での実務経験が4500時間必要です。
プロジェクトマネージャと違い、受験ハードルが高い試験になります。
よってまずはプロジェクトマネージャを取得し、十分な実務経験を積んでからPMPに進むのが良いでしょう。
プロジェクトマネージャについてまとめ
プロジェクトマネージャについてまとめ
- ITプロジェクト全体を管理し成功に導く役割
- 合格率14%・偏差値69の難関試験
- 高収入を得られることは一番の魅力
プロジェクトマネージャについて解説しました。
プロジェクトマネージャは、ITプロジェクトの成功を左右する重要な立場です。仕事内容が高度である分、高い収入が期待できます。
試験の難易度は高いですが、正しい勉強法を実践すれば独学でも合格が可能です。
多忙な社会人には、通信講座を利用して効率的に学ぶことをおすすめします。