ネットワークスペシャリストはどんな資格?難易度・合格率から対策法まで解説!

「ネットワークスペシャリストって一体どんな資格なんだろう?」

「試験の難易度や合格率ってどのくらい?」

このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。

ネットワークスペシャリストとは、ネットワークエンジニアとしての能力を証明するための試験であり、エンジニア職にとっては必須の資格であると言われています。

情報処理技術者試験に分類されており、その中でもレベル4と最難関に位置付けされている資格試験になります。

ネットワークスペシャリストを取得すればどんなメリットがあるのでしょうか?最難関と言われている試験をどのように対策していけばいいのか気になっている方も多くいらっしゃると思います。

この記事ではネットワークスペシャリストの資格が気になる方に向けて、試験の基本情報や受験資格、勉強の対策法について、資格取得するメリットを詳しく解説していきます。

ネットワークスペシャリストについてざっくり説明すると

  • ネットワークスペシャリストは、優秀なネットワークエンジニアであることを証明する資格
  • 情報処理技術者試験においてレベル4と最難関クラス
  • 試験合格率は14~15%前後を推移
  • 就職・転職や年収アップなど多くのメリットあり

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ネットワークスペシャリストってどんな資格?

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリスト試験とは?

ネットワークスペシャリスト試験とは、ネットワーク全般について幅広い知識を持ち、大規模なネットワーク環境を構築・運用できるネットワークエンジニアとしての能力を証明するための試験になります。

ネットワークエンジニアを具体的に説明すると、情報システム基盤の企画であったり要件定義から開発・運用までを中心的な役割をとして技術支援を行うことができる人のことを指します。

加速的にネットワーク化が進んでいる昨今、エンジニア職としては必須の資格であると言っても過言ではありません。

ネットワークスペシャリスト試験は情報処理技術者試験においてスキルレベル4となり、最も難易度の高い情報処理技術者試験に位置付けられています。

まさにIT系国家資格の中で最上位に位置する資格であると言えます。

ネットワークスペシャリストの主催団体

ネットワークスペシャリスト試験は、 独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)の主催で行われています。

この団体はITパスポートや情報セキュリティマネジメントと同じ主催団体となります。

情報処理推進機構という団体は、日本のITによる国家戦略について情報セキュリティ対策などの技術面をカバーしていることはもちろんのこと、ITの人材育成という観点からも支えていけるように設立された経済産業省が所管する政策実施機関になります。

具体的には、サイバーセキュリティーを強化するための人材育成であったり、社会を守るための情報セキュリティー対策及び指針を策定、ITを活用するための基盤を構築したりと、ITに関する様々な政策について主導となって実施しています。

ネットワークスペシャリストの受験者は多い

ネットワークスペシャリストの受験者数は高度情報技術者試験の中でもかなり多い部類に入り、2019年では11,882人もの人数が受験しています。

他の高度情報技術者試験であるITストラテジストやシステムアーキテクトは5000人前後の受験者数となりますので、ネットワークスペシャリストが圧倒的に多いことが分かります。

ネットワークスペシャリストの仕事内容

ネットワークスペシャリストの具体的な仕事内容としては、ネットワークシステムの設計・構築・運用について技術的に支援を行うパターンと、ITプロジェクトのチームリーダーとしてマネジメントを行うパターンの2つに分類されます。

前者では、企業のネットワークシステムを管理し、LANやVPNのようなネットワークをトラブルなく扱えるように運用することが役割となります。

これを行うことで社内のネット環境が整えられますので、業務をスムーズに進めることができます。

後者では、ITプロジェクトのチームリーダーとして、プロジェクトの進捗管理であったり、メンバーへ的確な業務指示を行ったり、部下に対して技術的指導を行います。

進捗状況次第では、部下の業務サポートに回ることもありますので、果たすべき役割としてはとても多くなります。

ネットワークスペシャリストとして身につけておきたい能力

ネットワークスペシャリストはITにおける技術面でのコンサルティングが主な業務となりますので、実際の技術的スキルの習得は必ずしも必要ではありません。

ネットワークスペシャリストとして求められるのは、IT知識を使って会社の経営を改善するアイデアを提案する力・提案を基に周りを動かしていく力になります。

前者では、コンサルティング業務となりますので、経営陣や他部署メンバーに対して戦略の有効性を示すためのプレゼンスキルが必要となります。

後者では、実際にプロジェクトが進行していった際に他のメンバーを上手に巻き込んでいくためのコミュニケーション能力が必要となります。

人前でしゃべれる能力は必須といえるでしょう。

ネットワークスペシャリストの基本情報

基本情報

ネットワークスペシャリストの試験形式・試験範囲

ネットワークスペシャリスト試験は、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱの4つに分かれて試験が行われます。

午前中の試験は多肢選択式で行われ、午後の試験は記述式となり出題されている問題から選択して解答します。各試験100点満点となります。

試験時間 出題形式 出題数、解答数
午前Ⅰ 9:30~10:20(50分) 多肢選択式 出題数30問、解答数30問
午前Ⅱ 10:50~11:30(40分) 多肢選択式 出題数25問、解答数25問
午後Ⅰ 12:30~14:00(90分) 記述式 出題数3問、解答数2問
午後Ⅱ 14:30~16:30(120分) 記述式 出題数2問、解答数1問

午前Ⅰ

午前Ⅰ試験は応用情報技術者試験の午前試験と同じ範囲になっています。

午前Ⅰの配点は1問につき3,4点となっており、合格点は60点以上となっています。

出題構成はテクノロジ系17問、マネジメント系5問、ストラテジ系8問の計30問となっています。

全ての問題は同じ日に実施される応用情報技術者試験の午前問題から選定されています。

出題される傾向としては考察問題が増えており、文章題が減ってきています。

テクノロジ系でいかに高得点を確保できるかが合格へのカギとなります。

午前Ⅱ

午前Ⅰ試験の出題範囲のうち

  • 「コンピュータ構成要素」
  • 「システム構成要素」
  • 「ネットワーク」
  • 「セキュリティ」
  • 「システム開発技術」
  • 「ソフトウェア開発管理技術」

の6分野から出題されます。午前Ⅰと内容が重複していますが、問題の難易度が高くなっています。

午前Ⅱ試験の配点は各4点で全25題が出題され、合格点は60点以上となります。

ネットワークの新傾向問題が減少しており、ネットワークとセキュリティの問題しっかり押さえることができれば合格点に達することが可能です。

午後Ⅰ

午後Ⅰ・Ⅱは同じ範囲から出題されます。出題される範囲としては下記の通りです。

  1. ネットワークシステムの企画・要件定義・開発に関すること

  2. ネットワークシステムの運用・保守に関すること

  3. ネットワーク技術・関連法規・標準に関すること

  4. ネットワークサービス活用に関すること

  5. ネットワーク・アプリケーション技術に関すること

午後試験Ⅰでは全3題が出題され、そのうち2問を選択し解答することになります。

配点は各問50点であり、合格点は合計60点以上となります。

長文を読解したうえで記述や語句を解答する問題がメインとなっています。

設問数が多いので設問文の内容を素早く理解しながら手早く処理していかなければなりません。

午後Ⅱ

午後試験Ⅱは2問が出題され、その中から1つ選択して解答します。長文を読んでそれに対する設問に解答していく形式となっています。

大問の中に設問が多く出題されますので、時間内で文章の内容を素早く読み解き解答する必要があります。

具体的には長文の分量が10ページ以上にわたるため、まずは文章全体の印象を押さえていくことが大切です。

標準的な問題でしっかりと正解を積み重ねていくことが合格へのカギとなります。

合格率はかなり低い

ネットワークスペシャリストの合格率について表にまとめましたのでご覧ください。

年度 合格率
平成21年度 14.9%
平成22年度 13.6%
平成23年度 14.7%
平成24年度 13.8%
平成25年度 14.3%
平成26年度 13.9%
平成27年度 14.6%
平成28年度 15.4%
平成29年度 13.6%
平成30年度 15.4%
平成31年(令和元年)度 14.4%
令和3年度 12.8%

ネットワークスペシャリスト試験の合格率は、例年14~15%前後の低いところで推移しています。

つまり10人中1人ないし2人しか合格できないことになります。

合格率としては他の高度情報技術者試験と比較すると同等かやや高めとなっています。

難易度は高い

ネットワークスペシャリスト試験は情報処理技術者試験の区分でレベル4と最も高くなっており、難易度としては情報技術系の資格の中でも最難関の位置づけとなっています。

ネットワークスペシャリストは資格偏差値に換算すると67となっています。

これは中小企業診断士や日商簿記1級と同等の数値となり、取得難易度の高さが伺えます。

ですが、これは他の高度情報技術者資格と比較するとまだ低い方の数字となります。

ネットワークスペシャリスト試験の難易度が高い理由としては、論述解答が多いことがよく挙げられます。

長文から的確な要素を見つけ出す必要があったり、解答における文章力が求められるため、これらの対策が必須となります。

勉強時間はどれくらい?

ネットワークスペシャリスト試験に必要な勉強時間の目安としては、午前Ⅰ試験を免除されているパターンの場合でも数か月~半年はかかるパターンが多いです。

これは全体の範囲としての基本知識は入っているものの、ネットワークに関する専門知識が入っていないため、これらを網羅するために上記の勉強時間がかかることになります。

もしネットワークに関する知識を持っている場合は、30~60時間程度の勉強時間で十分合格することができます。

知識は既に兼ね備えているため、あとは論述対策や試験形式の慣れに時間を使うことになります。

ネットワークスペシャリストの勉強法 

勉強

ネットワークスペシャリスト試験での午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱそれぞれの勉強法に共通して言えるのは、インプットとアウトプットの作業を徹底することが合格のカギになるということです。

インプットとはテキストを読み込んで基礎知識を蓄えていくことです。

まずは基本用語を中心に正確に覚えて全体像をつかむことが重要です。

特に初学者についてはインプット作業にじっくりと時間をかけて理解を深めていきましょう。

多肢選択式である午前試験においては、インプットの量が物を言いますので特に有効な手段となります。

アウトプットとは問題集や過去問を解いてインプットした知識を使えるか確認をすることになります。

演習を通して問題の形式に慣れることはもちろん、弱点を把握してその部分を補強することが重要です。

ネットワークスペシャリストは演習の量によって得点能力の差が如実に現れる試験となっているため、とにかく問題の数をこなしていきましょう。

学習の順序としては、インプット→アウトプットの順番で勉強することで知識が頭に定着しやすくなります。

各試験ごとの具体的対策法

上記に記載した基本的な勉強法の流れをつかんだら、各試験ごとに対策を打つことが有効です。

同じネットワークスペシャリスト試験であっても4つの試験それぞれに特徴がありますので、有効な対策法も大きく変わってきます。それぞれの対策方法について解説していきます。

午前Ⅰ

午前Ⅰ試験の問題は、応用情報技術者試験や基本情報技術者試験の過去問の午前問題で出題された問題が出題の大半を占めています。

そのためこれらの試験の過去問をこなしていくことで問題の傾向をつかんでいくことが大切です。

直近3~5年分くらいの過去問を解いて知識の穴を埋めていくことがオススメです。

試験での正答率は7~8割以上を狙っていくのがおすすめです。

目新しい知識はありませんのでこのパートを通して基本の土台を盤石なものにしていくことが重要です。

午前Ⅱ

午前Ⅱ試験の問題は、ネットワーク分野からの出題が全体の70%を占めており、セキュリティ分野から15%出題されています。

つまりこの2分野の理解度が得点力に大きく影響しますので、特に重点的に対策をしていきましょう。

午前Ⅰ同様過去問からの出題が半数程度を占めますので、過去問を中心とした対策が有効です。

特にネットワークやセキュリティの技術の基本知識をしっかり習得しておけば、午後試験にて知識の応用に活かすことができます。

幅広い知識について各詳細ごとに深堀りして理解ができるとベストです。

午後Ⅰ

午後Ⅰ試験では長文問題が出題され、記述式と語句穴埋めが中心に出題されます。具体的には、最新の技術動向や高度な技術内容が出題されます。

試験対策としては、基本的なネットワークに関する技術知識を確実に押さえることが大切です。

基本的なネットワークに関する技術は午後Ⅰ・Ⅱ試験ともに問題を解く上で大前提の土台となる部分になりますので、より多くの時間をかけて理解を深めておく必要があります。

対策の順番としてはネットワークの基本的な技術を理解して知識の土台を作った上で、最新技術を理解するのがいいでしょう。

こうすることで、定番問題はもちろん応用問題にも対応することができるようになります。

午後Ⅱ

午後Ⅱ試験では午後Ⅰ試験と同様の長文問題が出題され、数十字の記述が多く出題されます。

対策方法としては、まず午後Ⅰ試験と同様に基本技術の知識をインプットして文章の内容を理解できるようにすることが大切です。

その後は、過去問を数多く解くことで、問題の解き方やスピードに慣れていきましょう。

解答を記述する際には、根拠や考えを明確に示した上で求められているキーワードを確実に押さえながら書いていくことがポイントとなります。

ネットワークスペシャリストは独学合格できる

ネットワークスペシャリスト試験は独学でも合格することができます。

独学で合格するためには、上記で紹介した勉強法を自分自身でやりきることが必須となります。

他にも学習のスケジュール管理やモチベーションの維持など、自分自身を管理できる能力が求められることになります。

スケジュール管理については、仕事などもあり勉強できる時間が決まっているので、勉強するべき内容を網羅してそれを1週間単位の計画に落とし込んでいくことが大切です。

ノートに予定を書いて可視化しておけば、常にやるべきことを頭の中で明確にすることができるのでオススメです。

モチベーションについては、長い期間勉強していると必ずやる気がそがれる場面が出てきてしまいます。

そのため目標点数や目標正解数を決めるなどして、日々勉強の達成感が味わえるような工夫をすることがコツです。

おすすめの参考書を使って知識を効率よく吸収していくことも重要です。

おすすめ参考書

ネットワークスペシャリスト試験での基本テキストとしては、「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書(著者:瀬戸 美月、出版:インプレス、価格:2,780円+税)」がオススメです。

基本的な知識はもちろん応用知識についても効率よく身につけることができ、試験対策はこれ1冊で十分であるほどの充実度を誇ります。

また鬼門となる午後試験の対策としては、「2019 ネットワークスペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策(著者:長谷 和幸、出版:アイテック、価格:3,700円+税)」を使ってみるといいでしょう。

試験によく出る用語や技術について丁寧に解説した1冊となっています。

午後問題についても十分な分析がなされていますので、午後問題の内容についてもよく理解できるようになっています。

過去問は有効に活用する

ネットワークスペシャリストの過去問は、公式サイトや過去問題集を通じて入手することができます。

過去問を通して試験の基本的な傾向や頻出範囲を押さえることができるので、実力アップに大いに役立ちます。

また自分の弱点を発見することもできますので、苦手克服にもつながります。

午前Ⅱに関しては過去問からの出題が多くなっているので、過去問中心の学習が最も効果的です。

午後試験の試験形式に慣れることを目的として過去問を活用することも有効です。

ネットワークスペシャリスト試験では、過去問の演習量がそのまま合格へ直結するといっても過言ではありません。

よって、過去問はフル活用していきましょう。

通信講座でも学習可能

ネットワークスペシャリストは、通信講座でも対策を取ることができます。各予備校がそれぞれに対策を組んだ通信講座が用意されています。

例を挙げると、ITECが「

2020 ネットワークスペシャリスト スタンダードコース(価格:44,000円+税)」

を実施しており、午後試験に特化したコースなども用意されています。

他にはTACが

「ネットワークスペシャリスト 本科生(75,000円税込)・本科生プラス(85,000円税込)」

を実施しています。

通信講座のメリットとしては、予備校講座比較して価格が安いことと時間的融通が利きやすいいことが挙げられます。

また資格試験のプロが合格するためにまとめたカリキュラムが設定されていますので、計画的に学習を進めながら効率良く知識を吸収していくことができます。

ネットワークスペシャリストの勉強をするメリット

喜ぶ大人たち

転職しやすい

ネットワークスペシャリストはネットワークについての幅広い知識がある証明になりますので、即戦力になると評価してもらうことができます。

企業から高い評価を受けやすいため転職がしやすくなります。

現在多くの企業においてネットワークスペシャリスト取得者を求めています。

特に大手企業では必須の資格となっており、主な転職先としては、IT系企業・通信系企業・ネットワーク系企業が対象となります。

他のネットワーク関連資格を取得することでよりアピールしやすくなります。

就職でも効果を発揮

新卒・第二新卒でネットワークスペシャリストを取得することができれば、就職活動を有利に進めることができます。

ネットワークスペシャリストの受験層はある程度経験を積んだ社会人エンジニアです。

そんな中で学生のうちに資格を取得することができれば、高い学習意欲をアピールすることができます。

面接対策として、なぜネットワークスペシャリストを取得したのか志望動機と絡めて説明ができるように準備しておきましょう。

年収がアップする

ネットワークスペシャリストとして働く場合、求人での平均年収条件は450~800万円程度となっています。

システムエンジニアの平均年収は550.8万円、サラリーマンの平均年収は454.5万円ですので、これらと比較してもネットワークスペシャリストの年収は高いことがわかります。

また、企業によっては資格手当を毎月5,000~10,000円ほどつけているところもありますので、お金周りで考えてもメリットとのある資格となります。

リーダー的役割を任されやすい

ネットワークスペシャリストはネットワークの専門家です。

会社からネットワークの技術管理を一任されたり、ITプロジェクトのリーダーに抜擢されやすいポジションになります。

会社の重要なポジションを任されることになりますので、将来の出世にもつながり、年収や待遇等も向上していくことが期待できます。

リーダー的ポジションを目指す場合には特に多くのメリットがある資格であると言えます。

国家資格の免除も

ネットワークスペシャリストの資格を取得できれば、以下に挙げる試験の一部が免除されるといった特典もあります。

  • 中小企業診断士の1次試験科目の一部免除
  • 弁理士試験の論文式筆記試験選択科目の理工V免除
  • 技術士試験の第一次試験の専門科目「情報工学部門」が免除
  • ITコーディネータ試験の一部が免除される専門スキル特別認定試験を受験可能

多くの試験において免除特典を受けられるので、他の資格取得も検討しているのであればその分学習の負担を減らすことができます。

ネットワークスペシャリストはダブルライセンスの相性が良い資格であると言うことができます。

ネットワークスペシャリストの受験までの流れ

受験

ネットワークスペシャリスト試験は毎年10月第3日曜日に実施されています。今年のネットワークスペシャリストの試験日は10月18日(日)となります。

試験会場としては、全国の主要都市にて開催されます。

試験の申し込み期間は、7月中旬から約1か月間となります。

申込方法は、インターネットと郵送の2種類から選びます。受験料は5,700円が必要です。合格発表は12月下旬頃に行われます。

また、ネットワークスペシャリストは受験資格が設けられておりません。性別・学歴・年齢関係なく誰でも受験することができます。

午前Ⅰ試験は免除あり

午前Ⅰ試験に関しては以下の3つの条件のうちいずれか1つを満たすことができれば、2年間のみ試験免除となります。

  • 応用情報技術者試験合格
  • 高度情報技術者試験に分類される試験に合格
  • 高度情報技術者試験に分類される試験の午前Ⅰ試験で合格基準点をクリアする

午前Ⅰ試験を免除する人は、平成30年度の試験においては受験者全体の57.4%に上り、多くの人がこの免除制度を利用しています。

試験は長期戦になりますので、午前Ⅰ試験に関しては免除して試験本番における負担を少しでも軽くしておくことがオススメです。

ネットワークスペシャリストと合わせて取りたい資格

手を上げる男の子

応用情報技術者

応用情報技術者は情報処理技術者試験のレベル3にあたります。ネットワークスペシャリストと比較するとワンランク下の試験ということになります。

試験内容としては、主にテクノロジ系・ストラテジ系・マネジメント系の3つが出題され、ネットワークスペシャリスト試験の午前Ⅰ試験に深く関わってくる試験となります。

もしネットワークについての前提知識がない場合、まずは応用情報技術者試験で基本的な知識をおさらいした後にネットワークスペシャリストを受験した方が、ネットワークスペシャリスト試験の対策をスムーズに進めることができます。

CCNP

CCNPはネットワークエンジニア向けの資格であり、シスコシステムズ社が提供するシスコ技術者認定の5つのグレードのうち、真ん中の難易度に位置する資格です。

CCNPは国家資格ではなくベンダー資格となります。

CCNPはその中でさらに8つのコースに分かれており、「CCNP Security」などが存在しています。

よって、ネットワークスペシャリストよりも1つ1つの試験の専門性が高く、実践に重きを置いた試験となっています。

ネットワークスペシャリストは知識の証明にこそなりますが、技術面のアピールをすることができません。

しかし、CCNPを合わせて取得することで、実務面においてもアピールすることができるので、アピール効果を倍増させることができます。

また、CCNPの試験難易度としては範囲が限られているため、比較的簡単と感じる人が多いため、ダブルライセンスのしやすい資格となっています。

ネットワークスペシャリストの資格についてまとめ

ネットワークスペシャリストまとめ

  • 勉強時間は午前Ⅰ免除でも数か月~半年は必要
  • インプットとアウトプット作業を徹底すること
  • 独学でも合格可能だが、自己管理をしっかりと
  • 通信講座は費用がかかるが計画的に効率良く勉強できる

ネットワークスペシャリストの詳細について、資格の取得メリットや試験対策について解説してきました。

ネットワーク化が加速的に進んでいる昨今、大手企業はもちろんのこと中小企業や零細企業においてもネットワークに関する専門家を必要とされてきています。

ネットワークスペシャリストの需要が無くなることは考えにくく、多くの活躍を期待される仕事であると言えます。

また、ネットワークスペシャリストは、就職・転職活動においても能力評価されやすい資格であり、企業によっては資格手当をつけているところもあります。

これらのメリットから、ネットワークスペシャリストは取得する価値のある資格であると言えます。

是非取得を検討してみてはいかがでしょうか?

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