ITパスポートのおすすめ勉強法は?詳しい対策から勉強時間まで徹底解説!
「ITパスポート試験ってどんな勉強をすれば良いの?」
「どのくらい勉強すればITパスポート試験に合格できるのかな?」
といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
ITパスポート試験は、二人に一人は合格できる試験と言われています。そのため、しっかりと対策をして、確実に合格したいところです。
今回の資格Timesでは、ITパスポート試験の勉強法について、詳しい対策法から勉強時間まで徹底解説します。
これを読めば、どうすればITパスポート試験に合格できるかがよく分かるはずです。
ITパスポート試験の勉強法についてざっくり説明すると
- インプットとアウトプットは7:3の比率で
- IT初心者は100時間程度の勉強が必要
- 短期集中型なら30時間程度で十分なことも
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ITパスポートの基本概要
ITパスポート試験、通称Iパスは、IT関連の基本的な知識を有することを証明する資格です。対象者は全ての社会人・学生になります。
情報処理推進機構(IPA)が実施する情報処理技術者試験の一つで、同試験群の中では最も簡単なレベルの試験です。
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき、経済産業省によって認定された国家資格となっています。
ITパスポート試験の合格率は50%程度であり、二人に一人は合格できるレベルです。
そのため、IT関連の基礎的な知識を身に付けたい方にはぴったりな試験と言えます。
受験者も毎年増加している、注目度の高い資格の一つです。
ITパスポートの試験形式
ITパスポート試験は、CBT方式で実施されます。CBT方式とは、コンピューターを使って受験する試験のことです。ちなみにCBTとは、「Computer Based Testing」の略称になります。
ITパスポート試験は、全国各地のCBT会場で随時実施されているため、決められた試験日程はありません。
また試験結果は、受験後に会場で即開示されます。合格発表は、受験月の翌月になります。
具体的な内容としては、四肢択一式の問題が、合計で100問出題されます。試験時間は120分です。
ITパスポートの試験範囲
ITパスポート試験は、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野から出題されます。各分野の詳細は以下の通りです。
ストラテジ系
ストラテジ系は法務や経営戦略など、ITエンジニア向けというよりはむしろ、社会人一般に向けた教養知識が問われます。
そのため理系よりも、むしろ文系向きの分野です。法規制の内容や経営戦略の種類などを暗記することが必要となるでしょう。
勉強法としては、知識の暗記により重点をおいた対策を行いましょう。
特に理系やエンジニアにとっては、苦戦する科目であるという声も聞かれます。法律や経営学などに苦手意識のある場合は、早いうちからコツコツ暗記を始めましょう。
マネジメント系
マネジメント系は、開発技術とプロジェクトマネジメント、サービスマネジメントから出題されます。
顧客を意識した経営的な内容が問われるため、この分野も文系向きと言えるかもしれません。
簡単な数学的問題も出題されますが、むしろ経済学や経営学的な観点が重要視される試験です。
勉強法としては、テキスト内容をきちんと理解することが大切になります。重要な語句や概念に関しては、ストラテジ系同様、暗記を行いましょう。
テクノロジ系
テクノロジ系は、まさにIT関連という内容です。基礎理論やコンピュータシステム、技術要素から出題されます。
テクノロジ系は試験の半分弱を占めるため、確実に得点したい分野です。内容はプログラミンやソフトウェアなど、エンジニア向けのものが中心となります。
とは言え、問題は解法パターンが決まっているため、それさえ暗記すれば簡単に攻略が可能です。
そのため勉強法としては、問題演習をやり込むことが重要となります。
ITパスポートの独学勉強方法
ITパスポートの試験勉強では、インプットとアウトプットのバランスを意識しましょう。
インプットとは、テキストを読み込み知識を蓄えること、アウトプットは、問題演習を通して、その知識を使いこなす練習をすることです。
インプットとアウトプットは、7:3のバランスで行うようにしましょう。
勉強時間は限られているため、最も良いバランスで、効率よく勉強を進めることが合格の鍵となります。
そのため、学習の流れは3段階に分かれます。具体的にはインプット、アウトプット、そして試験直前の学習の3つです。
インプットは時間をかけて
まずはテキストを1回読み、全体の流れを把握しましょう。1回目は分からない部分も多いはずですが、まずは大まかに内容を理解することが大切です。
1周読み終われば、再び読み始め、2周、3周と続けていきます。何度も読むことによって、自然と知識が吸収されるはずです。
途中で飽きることもあるでしょうが、根気良く読み続けましょう。
インプットでは、基本的な知識や頻出事項をきっちりと覚えることが目的です。じっくり時間をかけて行いましょう。
アウトプットで頻出範囲を理解
インプットである程度の知識を蓄えたら、問題演習や過去問演習に進みます。アウトプットには、特に過去問演習がおすすめです。
過去問を解くことによって、出題傾向や頻出分野を把握できます。また、自分の弱点を発見し、克服する良いきっかけにもなります。
問題を解いていて分からなかった部分は、テキストに戻って復習しましょう。知識の穴を一つずつ埋めていくことによって、確実に実力はついていきます。
また、過去問演習は、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系で、それぞれ60%以上の正答率になるまで続けることが大切です。
さらに、ITパスポート試験では、過去問の問題がそのまま出題されることはないため、注意が必要です。解答の丸暗記は意味はありません。
問題の解法プロセスなどを意識して、過去問演習を行いましょう。
直前期は過去問などの復習を徹底する
試験直前には、過去問演習などで間違えた部分や苦手分野の復習を徹底的に行うことが大切です。
知識は時間の経過とともに抜けていくものなので、テキストを読み返すなどして、試験直前にもう一度蓄え直しておくべきです。
また、試験直前にすでに十分な実力がついていると思っても、油断せず勉強を継続しましょう。
試験直前に勉強のペースを緩めてしまうと、知識を忘れてしまうなど、本番で思わぬ失敗をする可能性があります。試験直前で実力を落としてしまわないように注意しましょう。
ITパスポート試験の独学は十分可能
ITパスポート試験は、独学でも十分合格が目指せます。情報処理技術者試験の中では、最も簡単な部類であり、試験対策が容易に行える試験だからです。
独学の際のポイントは、頻出範囲を押さえること、問題演習の量をこなすことなどが挙げられます。
全てを満遍なく対策するのではなく、試験に出やすい範囲を重点的に特訓するようにしましょう。
ただし自分にIT関連の知識がどれだけあるかによって、勉強法は柔軟に変えるべきです。
初心者は基礎を重点的に
IT関連の知識が全くない状態なら、テキストを読んでも思うように勉強が進まないはずです。それは単語や概念に馴染みがないことが原因になります。
その場合は、基本的な用語の意味を、一つずつ調べながら読み進めていくようにしましょう。
基礎的な知識を疎かにしたまま、安易に問題演習に進むことは避けるべきです。
ITパスポートは、IT資格のいわば入門編なので、最初は知識がないことを心配する必要はありません。
テストの難易度に比例して、勉強内容も易しいため、テキストをきちんと読み込めば、すぐに得点できるようになります。
IT系の知識がある場合は有利に働くことも
IT関連の知識をすでにある程度持っているのであれば、ITパスポートの勉強は楽に進められるでしょう。特にテクノロジ系の分野に関しては、インプットの作業は少なくてすむはずです。
しかしストラテジ系は、法務や経営などが出題範囲になります。これらは理系出身のエンジニアには馴染みの薄い分野であり、勉強に苦労するかもしれません。
また、社会人経験があれば、普段の仕事で何となく経験していることも多いですが、普通の学生には全く経験のない分野です。
そのため、テクノロジ系の勉強を少なくして、ストラテジ系を特訓するのも良いでしょう。
テキスト・問題集・通信講座のおすすめを紹介
ITパスポートは独学が可能な試験ですが、独学とはいってもまずはテキストや問題集がなければ始まりません。
また、未経験の方独学にこだわりがないのでであれば効率的に合格するために通信講座を使うのもおすすめです。
栢木先生のITパスポート教室
ITパスポートの独学の際は、入門書として「栢木先生のITパスポート教室」がおすすめです。
このテキストは、頻出範囲を豊富なイラストや図で丁寧に解説していることが特徴です。重要ポイントが分かりやすく、IT初心者からは絶大な支持を得ています。
いちばんやさしいIT パスポート
おすすめの問題集は「いちばんやさしいIT パスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集」です。著者は高橋京介で、SBクリエイティブから出版されています。
テキストと問題集がセットになっているため、これ1冊でも十分対策が捗るでしょう。
丁寧な解説に定評のある問題集で、こちらもイラストや図が豊富です。また、過去問の掲載もあります。過去問を徹底的に研究し、頻出問題のみを取り上げているので、効率的な過去問演習が可能です。
フォーサイトの通信講座
独学での勉強に不安がある場合や、多忙で満足に勉強時間が取れないという人は、通信講座を活用するのも良いでしょう。
独学に比べて費用はかかるものの、勉強の効率という点ではメリットのある選択です。また決められたカリキュラムに従っていれば良いので、勉強のペースが掴みやすいという利点もあります。
特にフォーサイトのITパスポート講座は、洗練された講座内容により、全国平均を大幅に上回る83.5%もの合格率をたたき出す1番のおすすめ講座です。
テキスト・講義は受講生のわかりやすさを追求して作られていることから、知識をスムーズに吸収できること間違いなしでしょう。
ITパスポートの勉強時に押さえるべきポイント
試験勉強は要領よく行うことが肝心です。ただがむしゃらに勉強しただけでは、かえって合格の可能性が下がってしまうこともあります。
以下では、勉強する際に押さえておくべきポイントをいくつか紹介します。
勉強を継続する
試験勉強では、毎日勉強する習慣をつけることが重要です。勉強をコンスタントに続けることで、知識が段々定着していきます。
勉強しない日を作ると、前日に習得した知識が抜けてしまい、知識量がなかなか増えていきません。また、勉強の習慣もつきにくくなってしまいます。
モチベーションの低い日もありますが、少しでも良いので、毎日机に向かうようにしましょう。
勉強を続けるポイントは、毎日小さなノルマを設けることです。日々に達成感を得られる仕組みを作ることで、モチベーションが維持できるようになります。
スケジュール管理を徹底
合格には、毎日の勉強を継続させることが何より大切です。そのために、まずは学習スケジュールを立てましょう。
合格までの道筋をはっきりさせることで、勉強が継続しやすくなります。
スケジュールを立てる際は、試験範囲を把握した上で、自分に必要な勉強時間を見定めることが重要です。
また、全てを満遍なく対策するのではなく、頻出範囲を重点的に特訓するような予定作りを心がけましょう。
わからない箇所はその場で解決
問題演習などでつまずいた時は、すぐにテキストを見て確認しましょう。分からない部分は、その場で解消してしまうことがおすすめです。
つまずきを放置したまま勉強を進めると、知識の習得が不完全なまま受験することになり、本番で足元をすくわれることもあります。
また、確認した箇所は付箋などで目印をしておくこともおすすめです。もう一度復習する時にすぐに確認できるため、勉強の効率化に繋がります。
試験直前には、付箋を貼った部分を見直すなどを行えば、万全の準備をして本番に臨むことができるでしょう。
隙間時間の活用も学力を伸ばすポイント
スキマ時間を上手に活用することも、試験勉強の効率化には重要です。スキマ時間はインプットを中心に行うのが良いでしょう。
例えば、通勤などの移動時間はテキストを持ち歩き、知識の習得に努めます。カフェなどのような場所で、集中のできる環境なら、問題演習を行うのも良いでしょう。
ただし、問題演習に関しては、試験を想定した練習も必要です。隙間時間に2、3問解くのも良いですが、時間を測って模擬試験のように解く機会も作りましょう。
ITパスポートの勉強時間
ITパスポート試験の合格には、IT初心者の場合、100時間程度の勉強が必要と言われています。つまり、1日3時間勉強すれば、1ヶ月強の勉強時間が必要ということです。
しかし勉強時間は、勉強法の工夫次第で短縮することも可能です。初心者であっても、短期集中型で一気に知識を詰め込めば、30時間程度の勉強でも合格できるでしょう。
また、IT関連の知識がすでにあるという場合は、20時間も勉強すれば十分合格が可能です。
勉強期間は短縮できますが、特に初心者の場合は、試験日から逆算して余裕のあるスケジュールを立てるようにしましょう。
勉強時間の配分が大切
初心者の場合、ITパスポート試験の合格には100時間の中で、インプットとアウトプットの時間配分を上手く行うことが肝心です。
インプット、つまりテキストを読み込んで知識を習得する作業では、100時間のうち、70時間程度を使いましょう。
IT初心者の場合は、まず知識を頭に入れなければ始まりません。じっくりと時間をかけて、丁寧に知識を蓄えていきましょう。
その後、問題集や過去問を使った演習であるアウトプットの作業に、30時間程度を使います。アウトプット作業は、過去問演習を中心に行うのがおすすめです。
過去問を解くことで頻出範囲や苦手分野が発見でき、試験に必要なスキルを磨くことができます。
勉強期間について
IT初心者は、1日3時間程度の勉強を1ヶ月強継続することで合格することができるでしょう。
忙しい人では、1日に3時間も勉強できないかもしれません。1日1時間勉強した場合は、3ヶ月程度の勉強期間が必要です。1日の勉強時間は少なくても良いので、できるだけ毎日勉強する習慣をつけましょう。
IT系の知識がある程度ある場合は、1日2時間勉強すれば、10日ほどの勉強で合格が可能です。
ITパスポートの勉強時間・勉強期間については以下の記事も併せてご覧ください。
さらなる情報処理技術者試験に挑戦
ITパスポート試験は、情報処理技術者試験の中で、最も簡単な試験です。資格の取得後は、上のレベルに挑戦するのも良いでしょう。
幸いなことに、情報処理技術者試験は、どの試験にも受験資格がありません。学歴や実務経験などを問わず、誰でも挑戦することができます。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、新人エンジニアの登竜門と言われる資格です。IT関連の業務に必要な基本的な知識や技能の証明となります。
情報処理技術者試験ではレベル2に分類され、ITパスポートのワンランク上の資格です。
IT企業では、新入社員に受験を義務付けているところもあり、就職には役に立つ資格と言えます。
また一般企業からIT企業へ転職する際も、この資格を保有していることで、経験の浅さをカバーすることができるでしょう。
ちなみに合格率は、近年では20%台前半のことが多く、やや難易度の高い試験です。
基本情報技術者の詳細は以下の記事をご覧ください。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、平成28年度に開始された新しい資格試験です。
インターネット普及による、サイバー攻撃の増加及び巧妙化に対抗して、セキュリティ人材の育成を目的に設立されました。
情報セキュリティマネジメント試験も、ITパスポート試験同様、「ITを利活用する者」を対象とする試験です。
ただし、ITパスポート試験が「全ての社会人」向けの試験なのに対し、情報セキュリティマネジメント試験は「ITの安全な利活用を推進する者」向けの試験になります。
こちらもレベル2に分類されるので、ITパスポート試験の上位資格です。合格率は50%前後と、ITパスポート試験と大差はありません。
情報セキュリティマネジメントの詳細は以下の記事をご覧ください。
ITパスポート試験の勉強法まとめ
ITパスポート試験の勉強法まとめ
- インプットを70時間程度みっちり行う
- アウトプットは過去問演習を中心に
- 直前期も気を抜かず、毎日勉強しよう
ここまで、ITパスポート試験の勉強法について詳しく解説してきました。
ITパスポート試験は、合格率50%程度の易しい試験です。IT資格の入門編としては優れた資格なので、今回紹介した勉強法でぜひ合格を目指してください。