ITパスポートは独学で合格できるか?独学時におすすめの勉強法や注意点を解説!
「ITパスポート試験に興味あるけど、独学で受かるかなぁ・・・」
「独学でオススメの勉強法ってあるのだろうか?」
などの不安や疑問をお持ちの方は多いと思います。
ITパスポート試験は、IT関連知識の証明を目的とした資格試験です。IT化が急速に進む現代社会において、ITは必須知識となってくるため資格取得しておいて損はありません。
資格勉強をする際に講座受講と独学の選択肢がありますが、ITパスポート試験は独学でも合格できるものなのでしょうか?
この記事では、ITパスポート試験が独学合格可能かどうかだけでなく、勉強法や資格取得するメリットについても解説していきます。
ITパスポート試験についてざっくり説明すると
- ITパスポートはITスキルの証明になる
- 試験難易度は低く、合格率50%
- 独学でも十分合格を狙える資格
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ITパスポート試験は独学で合格をつかめる
ITパスポート試験とは、ITを利用・活用する全ての社会人・学生が身につける必要があるIT関連知識の証明を目的とした資格試験のことを指します。
略称として「iパス」とも呼ばれています。グローバル化・IT化が加速的に進んでいる昨今、どのような業界・職種であったとしても必要不可欠な知識を習得できます。
また、ITパスポート試験は情報処理技術者試験の部類に入りますが、その中で最も簡単な位置づけとなっており、勉強も比較的しやすい試験となっています。
合格率は直近では下記の表の通りであり、およそ50~60%程度の高い数字で推移していることがわかります。
試験実施時期 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
令和元年度上期 | 46,790 | 25,837 | 55.2% |
令和元年度下期 | 57,022 | 30,486 | 53.5% |
令和2年度上期 | 47,380 | 30,080 | 63.5% |
令和2年度下期 | 84,417 | 47,432 | 56.2% |
令和3年度上期 | 80,157 | 44,694 | 55.8% |
独学で勉強するメリットは大きい
ITパスポート試験を独学で進めることには、費用や自由さといった面で大きな魅力があります。以下で詳しく見ていきましょう。
費用が掛からない
ITパスポート試験は、予備校や通信教育の対策講座を受講することができます。ですが当然それらには受講料がかかってきます。講座によっては高額な費用が掛かるケースも多いです。
独学の場合であれば、かかる費用としてはテキスト代だけで済ませることができます。
ITパスポート試験を合格するためには、インプット用のテキスト・演習用の問題集・過去問の3つをしっかり押さえていれば十分ですので、他の資格と比較しても費用を抑えやすくなっています。
自分のペースで勉強可能
予備校などに通学して講座を受講する場合、授業のペースがカリキュラム通りに決められて進行していくことになります。
このカリキュラムに合わせて日々のスケジュール組みをしていかなければなりませんので、仕事で忙しい社会人などは大変な労力となってきます。
独学の場合は自分の都合に合わせて勉強計画を立てることができます。例えば忙しくない曜日に集中して勉強したりといった融通が効きます。
また、通勤中や昼休憩中のスキマ時間を活用して、勉強をするといったこともできます。自分仕様に勉強スケジュールを設定できる強みがあるのです。
人によってはデメリットも
ITパスポート試験を独学で進める際にはデメリットも存在します。一番のデメリットとしてあげられるのはやはり、学習スケジュールをしっかりと立てられない点でしょう。
まず、ITパスポート試験の試験範囲の中で、どのカテゴリーから勉強を進めていけばいいのか自分で判断しなくてはいけません。
ここで勉強する順番を誤ってしまうと、内容の理解に行き詰まるケースも出てくる可能性があります。
また、問題演習に入るタイミングも自分で判断する必要があります。導入のタイミングが早すぎると内容が理解できていないため非効率になってしまいます。
逆に、遅すぎても肝心の試験に間に合わないといったことにもなりかねません。
さらに、わからない箇所が出てきた場合に自力で理解しなければならないという点もデメリットの一つです。
自力で模索していかなければならないので、理解するにはどうしても時間がかかってしまいます。誤った方向に理解が進んでいったり、最悪苦手分野がそのまま放置されてしまうといったことも十分考えられます。
独学を選択する際には、自分を律する強い心を持って勉強を進めていく必要があるのです。
ITパスポートの独学に向いている人
ITパスポート試験を独学で進めるメリット・デメリットについてまとめましたが、それでは一体どのような人が独学に向いているのでしょうか?あなたが当てはまっているか確認してみてください。
試験範囲に関する知識を持っている人
ITパスポート試験に挑むのですから、当然IT関連の知識を持っている人は内容の理解も早いですし試験対策も行いやすくなります。
特にITパスポート試験の重要範囲であるテクノロジ系の理解がしやすくなりますので、効率的に勉強ができる傾向にあります。
また社会人であればIT系の知識・マネジメント系の知識を、仕事をこなしていく内に自然と身につけているケースが多いので、同じように独学を行いやすい傾向にあります。
独学で受験を成功させた経験のある人
例えば大学受験などを独学で合格した経験がある人は、独学に向いていると言えます。
独学での合格経験者は、独学においてどのような学習が必要なのか傾向を熟知しています。そのため、自ら計画的に勉強を進めていくことができます。
具体的には、基礎事項についての効果的な学習方法や、効率的なアウトプットの手段などを体感的に知っています。
ITパスポート試験においても、どのカテゴリーが重要なのか、どういう配分で学習を進めていけばいいのかを的確に判断することができます。
独学の際のおすすめ勉強法
ITパスポート試験を独学でやってみようという方は下記内容の勉強法を参考に学習計画を立ててみてください。
まずは大まかな学習計画を必ず立てる
ITパスポート試験を独学で進める際には、当然ですが内容についてアドバイスをしてくれる人がいません。まずは自分で学習計画を決めて方針を立てることが重要です。
具体的には、各カテゴリーの知識をいつまでに学習していくのか、いつから問題演習を開始するのか、など細かく設定していきます。後はそれぞれに適切な勉強時間を設定していくことがポイントになります。
おすすめの計画の立て方は、目標にたどり着く時期を設定することです。その後、その目標にたどり着くためにやるべきことを一定期間づつリストアップして、計画組みしていくと形になってきます。
ただ計画を立てたとしてもそれを実行しなければ計画倒れになってしまいます。自分で立てた学習計画通りに実行を継続していくことが大切です。
インプットとアウトプットのバランスを大事に
ITパスポート試験の合格を目指す上で意識したい勉強法として、インプットとアウトプットのバランスが大事にすることが挙げられます。
インプットとは、テキストを読み込んで知識をどんどん蓄えていくことです。アウトプットとは、問題を解く際にその知識を使いこなせる形にまで持っていくことです。
おすすめのバランスとして、インプット7、アウトプット3の勉強比率で勉強を進めていくことが効率的です。
試験までに勉強できる時間は限られてます。そのため、どのようなバランスで勉強を進めていくかは合否を左右しかねない重要なことなのです。
勉強時間は流れごとに決めてしまう
ITパスポート試験を初学者が合格するまでに必要な勉強時間はおよそ100時間程度であると言われています。 ここでは100時間という学習時間に焦点を当てて各段階毎にかけるべき勉強時間をまとめていきます。
主な勉強フローとしては、インプットとアウトプットがあります。上記でも解説した比率通り、インプットに70時間・アウトプットに30時間程度かけることが目安となってきます。
まずはそれぞれこの時間の中で学習する順番などといった、学習計画を決めていくことをオススメします。
学習を進めていく上で計画通りの時間で終わらせられないケースも多々出てくるでしょう。それは進めながら割り振る時間を多くしたり少なくしたりと柔軟に調整していくことが重要です。
特に、苦手な科目についてはあらかじめ勉強時間を多めに割いておきましょう。
流れごとに押さえておくべきポイント
ITパスポート試験学習の流れとしては大きく下記の3段階に分かれます。この順番通りに学習を進めていくことが重要です。
-
テキストを中心とした知識のインプット作業
-
知識が固まってきたらその知識を使いこなせるためのアウトプット作業
-
試験直前の総復習
以下の項目では、それぞれの流れの中でどのような点に注意して勉強していけば良いかについて解説していきます。
インプットは丁寧に
ITパスポート試験学習でのインプットの効率的な方法は、まずはテキストを一通り読んでしまい全体の流れをつかむことです。
全体の流れが掴めたら、何回も読み込んでいくことで徐々に知識が蓄えられていきます。同じ作業の繰り返しになってしまいますので、惰性で進めていくことのないように粘り強く回数をこなしていくことが重要です。
知識の覚え方としては、実例と結び付けて具体的に覚えていくと印象として残りやすいため知識として定着しやすくなります。
またその他にも、インプットする際は、試験の頻出事項や基本的な知識に時間を十分にかけて勉強していく、ということを意識しましょう。
試験で差をつけるために大切なのは、こういった基本をしっかり理解できているかどうかという点です。
独学の際は自己流での学習になりますのでインプットが雑になりがちです。知識が定着しているかどうか、復習を何度も行って確認するようにしましょう。
アウトプットが合格に直結する
インプットがある程度形になってきた状態で、問題演習や過去問演習を解き始めましょう。インプットした知識をアウトプットできるかどうかの確認作業となります。
過去問を解く際には、試験の出題傾向や頻出している問題などを確認しながら解いていきましょう。それらを中心に理解していくことが得点力アップに繋がります。
また、間違えた問題に関してはテキストで復習を行い、不足している知識を補っていく、ということも同様に大事です。
過去問題演習の目安としては、ストラテジ・マネジメント・テクノロジ系の各分野でそれぞれ60%以上得点を確保できるようになることです。
独学の際はアウトプットをやって復習をせずに終わってしまいがちです。問題を解いた後にその演習からどのようなことを学んだかを頭で整理しながら進めていくことで知識を使える状態にまで持っていくことができます。
独学者は直前期に要注意
ITパスポート試験の直前は、過去問や問題演習で間違えた問題や苦手な分野などの知識の補完を中心に勉強を行うことが重要です。
特に知識については、以前に学習した内容を忘れてしまっているものも多く出てきますので、テキストの復習を行なって再度インプットとして定着させるようにしましょう。
試験までに一通りの知識が身に着いたからといって油断せずに学習は継続するようにしましょう。学習を止めてしまうと人間はどんどん忘れていってしまいます。
また、試験直前期にはどのような内容の勉強をするか、あらかじめ整理した上で勉強時間を確保していくことも重要です。
苦手分野は捨ててもいい
ITパスポート試験に短い時間で合格するには、苦手分野の勉強に時間をかけないことが大切です。試験範囲を全て完璧にするにはかなりの時間と労力が必要です。
しかし、合格するには基準点で各分野で300点以上を取得し、全体で6割を取得することが求められており、知識を完璧にしなくても十分合格をつかみ取れることがわかります。
よって、苦手な分野を克服するよりは他の問題を解いた方が効率的といえます。苦手分野には時間をかけず、思い切って捨てるというのも一つの方法です。
スキマ時間を有効に使う
独学かつ短期間で合格を目指す場合は、スキマ時間をどう使うかが非常に重要です。通学・通勤中や就寝前など、活用できる時間は多いです。
「塵も積もれば山となる」という言葉があるように、短い時間を積み重ねることで、他の受験生と学習時間において大きなアドバンテージを最終的につけることができます。
よって、ちょっとした時間の効果を侮らずに、早いうちからスキマ時間での学習を習慣化するようにしてください。
独学の際の注意点
ITパスポート試験を独学で進める上で注意したいのは、集中して勉強を継続することです。
ITパスポート試験の試験難易度は低めの部類に入り、試験の足切りラインは各分野3割とかなり低めに設定されています。
そのため、頻出する部分を集中的に勉強することで短期間で合格することが可能な試験となっています。また、試験範囲自体は広めですが、知識自体を深く掘り下げて問われることもありません。
全体的に必要な学習量も他の資格に比べて少ないため、無意味な時間を使ってしまうと、逆に非効率となってしまう可能性があるのです。
あらかじめ期間をきちんと決めて計画通りに学習を進めていくことが重要です。
独学におすすめ参考書
ITパスポート試験を独学で進めるのであれば、インプットの質を決めることになる参考書選びが最も重要と言っても過言ではありません。テキスト次第で勉強の効率や理解度が大きく変わってきます。
ITパスポート試験における入門書は、「栢木先生のITパスポート教室」 がオススメです。
このテキストはIT初心者から絶大な支持を得ており、出題されやすい分野を中心にたくさんのイラストや図を用いて重要ポイントを解説しています。
問題集としては、テキストと問題集がセットとなっている 「いちばんやさしいIT パスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集」 がオススメです。
丁寧な解説がとてもわかりやすいことと、過去問を徹底的に研究して頻出分野が明らかにされており、その分野の過去問や演習問題が厳選されています。
ITパスポート資格を取るメリット
ITパスポートの資格取得した際のメリットを理解しておけば、独学のモチベーション維持にも繋がります。以下で詳しくメリットについて見ていきましょう。
社会に必要なIT知識を身につけられる
現代社会は急速なIT化が加速的に進んでいっています。このような時代の中では、いかなる職種であったとしてもITに関する知識が求められるようになりつつあります。
そのため、ITに関する知識・能力は今後より一層社会から必要とされていきます。
また、ITパスポートは、情報セキュリティーやモラルに関する知識が身につくだけでなく、経営や法律関連の知識も身につけることができます。
ITを活用する上で知っておかなければならない知識を幅広く身につけることができる資格と言えるでしょう。
逆にITに関して無知だったり苦手意識を持っている方は、これからの時代取り残されていってしまう危険性があります。
ITの知識は一般常識になりつつあることを認識しておきましょう。
就職でのアピールも
ITパスポート資格を取得すればITに関する知識及び能力の証明になりますので、就職活動でのアピール材料として活用することができます。
実際の例として、ITパスポートの合格を採用基準としている企業が近年増えつつあります。
また、大学においてもITパスポート活用の動きが広がってきています。
具体的には、大学入試において優遇されたり、大学での単位として認定してもらえたりするケースが多くなってきています。
これからの時代、ITに関する知識は必要不可欠となるので取得しておいて損することはありません。
企業全体のIT力強化に
ITパスポートを社内全体で取得することで、企業としてのIT力を強化することができます。実際に多くの企業で受験を推奨されています。
ITパスポートを取得することで、顧客に対してITサービスをわかりやすく説明できるようになったり、顧客のニーズを把握する上でITの実務に繋げていきやすくなるのです。
他にも、情報に関する知識を身につけることで、コンプライアンス強化にもなるので、組織全体のIT力の向上が期待できます。
さらに、企業のIT力が向上すると、時勢に取り残されることなく先々の動きが読めるようになってくるので、自ずと企業としてこの先生き残る力が強くなってきます。
ITパスポートは独学と通信講座どっちがおすすめ?
ITパスポート試験は独学でも十分合格できますが、特にIT知識になじみのない人にとっては難しい知識内容に理解がなかなか進まないことも多いはずです。
そんな悩みを抱えるIT初心者の方には特に通信講座の受講をおすすめします。
通信講座では初心者の方がつまずきやすい知識をわかりやすく丁寧に説明しており、つまずきポイントを容易に解決することができるでしょう。
資格Timesでは数ある通信講座の中でもフォーサイトのITパスポート講座の受講をおすすめします。
わかりやすいテキスト・講義が最大の魅力であり、合格に向けて必要な要素をわかりやすく解説してくれます。
これにより、初めての方でも知識をスムーズに吸収できること間違いなしでしょう。
この成果は実際の結果にもはっきり出ており、2021年度には88.1%もの人が合格を勝ち取っていることからもクオリティの高さは明らかです。
ITパスポート試験は独学でも合格できる!
ITパスポート試験の独学合格に向けて
- ゴールを設定した上で学習計画を組んでいくこと
- インプットとアウトプットのバランスを意識する
- 直前期には苦手な分野を集中的に
ITパスポート試験の独学での学習方法やメリットについて解説してきました。
ITパスポートは試験難易度が低い割に、社会的評価の高い資格です。独学でも十分合格を目指せる資格ですのでコスパの良い資格であると言えるでしょう。
ITパスポート試験合格に向けて頑張ってください!