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弁護士が中小企業診断士をダブルライセンスするメリットと試験の相性

更新日時 2019/08/03

「弁護士と中小企業診断士のダブルライセンスのメリットは?」

「中小企業診断士試験で弁護士の知識は活かすことは出来るの?」

弁護士資格をお持ちの方で、他資格の取得を考えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

この記事では、弁護士と中小企業診断士のダブルライセンスのメリットや弁護士資格も持っている場合の中小企業診断士試験の受験について分かりやすく解説します

弁護士と中小企業診断士の相性をざっくり説明すると
  • 学ぶ内容に直接の親和性は無く、ダブルライセンスは簡単ではない
  • 弁護士が中小企業診断士の資格を取得するメリットは大きい
  • 2つの業務内容は大きく異なる

弁護士と中小企業診断士のダブルライセンス

時計を見る人

弁護士であっても試験が必要

弁護士資格を保有していると、弁理士や税理士としての業務も行うことが可能なうえ、社労士や行政書士として登録することも可能です。さらには司法書士業務の1つである登記申請代理業務も行うことが出来ます。

このように、弁護士は弁護士業務の他にも様々な業務を行うことが出来るマルチな資格なのです

しかし、中小企業診断士に関しては弁護士資格を持っていても登録することは出来ません。これは中小企業診断士に必要とされる知識や業務は、弁護士の業務内容や知識だけではカバーできない部分も多くあるためです。

したがって弁護士であっても中小企業診断士としても登録するためには中小企業診断士試験を受験し合格する必要があるのです

ダブルライセンスのメリット

前述の通り、中小企業診断士は弁護士とは業務内容が異なる部分が多いため、他の国家資格と比べても取得しにくいと考えられます。しかしその分、資格を取得することで強みとなりアピールポイントとなります

また、弁護士として活動するうえでも、中小企業を相手とする場合にはアドバイス出来ることや業務内容も広げられることから、企業からの信頼度は格段に上がり重宝される存在となります。

弁護士を主として活動している場合でも、中小企業診断士の友人が出来ることでお互いの専門知識について相談しあうことが出来たり、その人脈を生かした仕事をすることも出来るようになります。

こうした実務以外の面でも、自分の弁護士事務所を構えている方の場合は、中小企業診断士の勉強を通じて経営術を学ぶことで自身の事務所運営をより専門的な視点で行えるようになるのも魅力です。

弁護士が中小企業診断士試験を受ける場合

本

弁護士が有利な科目

中小企業診断士の試験は、一次試験と二次試験があります。一次試験は、7科目あるため試験範囲が広範囲に渡ります。一次試験の試験科目は以下の通りです。

1次試験の試験科目
  1. 経済学・経済政策

  2. 財務・会計

  3. 企業経営理論

  4. 運営管理(オペレーションマネジメント)

  5. 経営法務

  6. 経営情報システム

  7. 中小企業経営・中小企業政策

一次試験には、科目免除というシステムがあり、特定の資格を持っているとその科目は合格扱いとなります

法律の専門家と税理士業務を行うことが可能である弁護士は、これに該当し「経営法務」と「財務・会計」において科目免除をすることが可能です。もちろん、作戦として免除を受けずに専門分野として得源として受験することも可能です。

一次試験は、マークシートによる択一式の問題になりますが、二次試験は筆記による記述式の試験と口述試験となります。

二次記述試験では企業に関する4つの事例が長文で出題され、それに対する答案を200文字程度でまとめなくてはなりません。これは、分析する力と主張が伝わるような文章を作る力も問われるため、普段の弁護士としての業務を活かすことが出来るはずです

弁護士と関わりの薄い科目

二次試験では、科目免除はなく以下の事例問題が4つ出題されます。

2次試験の試験科目
  1. 事例Ⅰ(組織・人事)

  2. 事例Ⅱ(マーケティング・流通)

  3. 事例Ⅲ(生産・技術)

  4. 事例Ⅳ(財務・会計)

事例Ⅳは財務会計になるので普段から税理士業務にも携わっている場合には有利になる可能性もあります。

一方で、一次試験で科目免除を利用して勉強しなかった場合には苦戦する可能性もあります

計算問題や数字が多く出てくることから、文系である弁護士にとっては馴染みが薄くとっつきにくいかもしれません。

このように財務会計に関しては、安易に科目免除してしまうと二次試験で苦労する可能性もあります。科目免除をするか否かは、そこを理解したうえで判断する必要があります

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中小企業診断士と弁護士のそれぞれの仕事

ビジネス

中小企業診断士の仕事

中小企業診断士は名前の通り中小企業に対して経営に関する診断を行いアドバイスや相談に乗る仕事です。中小企業診断士の勉強を通じて売り上げアップやコスト削減の要となる幅広い知識を身につけることができます。

国家資格ですが独占業務はなく、その分自分の裁量で広範囲に渡る業務を行うことが可能です。

独占業務ではありませんが、中小企業診断士には「公的業務」と呼ばれるものが存在します。これは、公的機関からの依頼や紹介で行う業務のことであり、行政や商工会議所が行っている経営相談や専門家派遣などの業務がそれに当たります。

公的業務の主な内容

公的業務は、国や地方自治体の行政機関、中小企業基盤整備機構、都道府県等中小企業支援センター、商工会議所・商工会などの機関から依頼を受けて行う業務です。

仕事内容は、窓口相談や中小企業に出向いて指導を行う専門家派遣の2つに分けられます。窓口相談の場合には、上記のような公的機関内に設置された相談窓口に相談員として週1回から2回程度定期的に出向いて相談業務にあたります。

専門家派遣業務では、公的機関に中小企業診断士として登録を行い、そこから案件があれば申し込みをした中小企業を訪問して支援を行います。

公的業務は、一定数あることから収入面でベースになるなどメリットがある一方で、デメリットもあります。公的機関にたよりすぎてしまうと、仕事を自ら取りに行く力をつけることが出来なくなってしまいがちです

独立して事務所を成功させたいのであれば顧客開拓をしていく力が大切ですので、公的業務への依存には注意が必要です。

公的業務は収入のベースとしながらも、自分の事業の成長も同時に行うことを忘れてはいけません。

中小企業診断士にしかできない仕事もある

中小企業企業が申請する助成金や補助金は、中小企業診断士に書類のチェックをしてもらわなければ給付されないものもあります

法律上は独占業務に指定されてはいないものの、これは実質的には独占業務といえます。

経営診断ではない業務でも、このような仕事で中小企業との繋がりを持つことで、そこからコンサルティング業務を依頼してもらえる機会が得られるようになっていくこともあります。

弁護士の仕事

弁護士は、依頼者や関係者と問題解決のための話し合いを行い法的手続きを行います。裁判では当事者に変わり弁護を行い問題を解決することが代表的な業務になりますがそれ以外にも法律に関わる全ての職務を行います。

弁護士の中には、「労働弁護士」といって、労働に関わる問題を専門に扱っている弁護士もいます。

労働関係の法律全てに精通している

弁護士は法律全般の知識を有していますが、労働弁護士は法律の中でも特に労働関係の法律に強く精通しています。

労働問題といっても様々ありますが、代表的な問題としては不当解雇や退職の無理強い、残業代の未払い、労災、パワハラやセクハラ、労働条件や契約に関する問題などがあります。

もちろんこれ以外の問題であっても、法律に関わることであれば弁護士は解決してくれます。

労働問題に関する交渉全ての代理権を有する

これらの労働に関わる問題を解決するため、弁護士は当事者に代わり会社と交渉を行います。その際に、交渉に関する全ての代理権を有するのは弁護士だけになります。

会社と交渉を行うことはもちろん自分自身でも出来ますが、こちらの主張を立証していかなければならず、本来は認められるべき権利が認められず不利な立場となってしまうことが多いです。法律のプロである弁護士を間に挟むことでスムーズに交渉を行うことが可能です。

労働問題に関する法的手続き全ての代理権を有する

会社との交渉のみでは問題が解決せず裁判へと進むことも多くあります。そうなると、より高度な法律知識が求められます。

この場合にも、代理権限があるのは弁護士のみになります。労働問題に強い弁護士を立てることで、訴訟を有利に進められる可能性が高いです。

弁護士と中小企業診断士まとめ

弁護士と中小企業診断士のダブルライセンスによるメリット
  • 中小企業を顧客とする場合には、出来る業務の幅が増えるため顧客からの信頼も厚くなる

  • 中小企業診断士との繋がりも出来るため、業務に関する相談や協力して案件を行うことも可能になる

  • 中小企業診断士としての登録は中小企業診断士試験への合格が必要だが、弁護士であれば免除される科目もある

  • 二次試験の筆記では、事例を分析し自分の主張をまとめという力が必要とされるが、これは弁護士の得意とする力である

日本は、企業の中でも中小企業が大きな割合を占めています。したがって、弁護士の顧客としても個人だけではなくそれらの企業が関わってくる場合も当然多くあるでしょう。

中小企業診断士の資格を取得してダブルライセンスを持つことは、業務の幅を増やすことが出来ることはもちろんですが、中小企業との関わりをもつことで仕事の依頼を受けることが出来るなど人脈の面でもプラスとなります。

中小企業診断士試験範囲は、弁護士試験の内容と関わりがない部分も多くあるため、簡単ではないかもしれません。

しかし、その分知識内容はぐんと増やすことが可能です。メリットも大きい弁護士と中小企業診断士とのダブルライセンス、是非検討してみてはいかがでしょうか?

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