司法書士試験の商法・会社法の特徴は?難易度や勉強法のポイントまで徹底解説!

更新日時 2019/12/13

「司法書士試験の商法・会社法って、どんな科目?」

「会社法の難易度や覚え方のコツなどの勉強法が知りたい!」

司法書士試験に興味のある人の中にはこのような疑問をお持ちの方も多いでしょう。

司法書士試験において商法・会社法は絶対に落とせない主要科目です。

しかし、身近な法令でないため、イメージがつかみにくく厄介な科目でもあります。法改正の都合上利用できる過去問にも制限があり、勉強法に苦労するでしょう。

ここではそんな商法・会社法を取り扱います難易度や勉強法はもちろん、覚え方のコツや目標点数も紹介します

司法書士試験の商法・会社法を説明すると

  • 主要科目の一つであり、落とせない。
  • 条文暗記が学習の中心である。
  • 9問中7問正解することを目標にすると良い。
  • 商業登記法との並行学習がおすすめ

司法書士試験の商法・会社法の概要

クエスチョンマーク

司法書士とは裁判所や法務局に提出する書類の作成代行を主な業務とする仕事です。社会的認知度が高く、誰もが知っている士業の一つです。

司法書士になるには司法書士試験に合格する必要があります。司法書士試験は国家試験の中でもトップクラスに難易度が高いことで知られています。

試験科目は全部で11科目です。しかし、科目の重要性には偏りが大きく、80%以上の問題は4科目から出題されています

出題数の多い4科目は主要科目、残りの7科目はマイナー科目と呼ばれています。学習の中心は主要科目であり、マイナー科目は捨て科目にする人もいます

商法・会社法は主要科目の一つであり、合格のためには避けて通れない超重要科目です。全力で対策をとりましょう。

商法・会社法で学ぶ内容

商法・会社法は個人や企業などでの商売について規定している法律です。個人で商売する場合会社で商売する場合の2通りに大きく分けられます。

商法や会社法では商人や会社の定義や企業活動、法的手続きなどを取り扱っています。ここでは出資者や役員、債権者、従業員などのステークホルダー(利害関係者)が登場します。

普段から法令に触れている法務部の人を別にすれば、なじみがないという人も多いでしょう。学生ならなおさらイメージがつかめないかもしれません。

しかし、株式会社の仕組みや運営管理など社会人として最低限知っておくべき内容も含まれています。司法書士の仕事内容とも関連があるので、頑張って勉強しましょう。

商法・会社法の科目の特徴

司法書士試験における商法・登記法の特徴は条文知識が問われることです。条文の知識だけで点数に結びつく問題が多いです。

判例や学説の知識が必要な問題も出題されますが、これらの問題は正答率が低いことがほとんどです。他の受験生と差がつかないので、優先する部分ではありません。

また、時事問題はめったに出題されません。過去問を見てもルールについての問題ばかりが出題されています。

内容になじみがないことと時事問題が出題されないことから、「身近な事例に当てはめる」という法律学習の基本的なコツが使えません。そのため、他の科目よりも暗記に苦労するでしょう。

配点

商法・会社法は司法書士試験の午前科目最後の9問です。商法が1問、会社法が8問出題されます。

それぞれの問題は1問あたり3点で、合計27点分です。午前試験は35問で105点なので、全体に占める配点もやや高めといえます。

最初から順番に解答していくと、商法・会社法を最後に解くことになります。午前試験では憲法、民法、刑法が同時に出題されるので、時間配分やマークミスに注意しましょう。

もし商法・会社法を重点的に学習していて得意なら、先に解いてしまい確実に得点しておくのも良いでしょう。時間切れによる失点は避けられます。

商法・会社法の難易度

頭を抱える人

商法・会社法は司法書士試験の中でも特に難易度の高い科目です。受験生の中でも苦手とする人は多く、嫌われがちな科目です。

逆に言えばライバルに差をつけられる科目でもあります。ここでは、難易度が高いと言われている理由を紹介します。

条文が長いうえに細かい

商法や会社法の難易度が高い理由は一つ一つの条文が長いうえに細かいことです。憲法などと比較してみると非常に長く、概要をつかむのも一苦労です。

多くの人は商法・会社法を勉強する際に、条文を暗記しようとします。もちろん、条文知識が重要なので条文を暗記するのは間違っていません。

しかし、学習し始めたころから全文を暗記しようとすると話は別です。おそらく、何が基本で何が例外なのかわからず混乱するでしょう。

商法・会社法を勉強する上でのポイントは、いきなり完璧を目指さないことです。最初は概要を抑えるために飛ばし読みし、大枠を理解してから細かい知識を補完していきましょう。

過去問を使った対策に制限がある

商法・会社法の勉強には一つ大きな壁があります。それは過去問を使った学習に限界があることです。

会社法は2006年に大きな改正が行われました。この時に有限会社法のような昔はあった法律は廃止されています。2014年にも小規模な改正が行われています。

そのため、商法・会社法に限っては改正前の試験問題を利用しての対策はほぼ不可能です。一部の改正前後で内容が変わっていない部分以外は対策できません。

また、試験問題でも高度な内容が問われるので、過去問に手を付ける前にある程度の学習が必要です。他の科目のように学習初期から過去問を使って論点を把握する、といった方法は不可能です。

商法・会社法の目標点数

商法・会社法の目標点は9問中7問です。おおよそ80%弱を目指します。

商法・会社法は難易度が高く、勉強しずらい科目ではあるものの、暗記さえできれば解ける問題がほとんどです。そのため、しっかりと暗記できれば安定した得点源となります

これはライバルとなる他の受験生も同じで、高得点を取れるくらいの対策ができている人がほとんど。遅れを取らないという意味でも同程度の点数は確保しておきましょう。

商法・会社法は出題数、正答率から見ても落とせない科目です。対策は必須なのですが、過剰に力を入れてしまい他の科目をおろそかにしないようにだけ注意しましょう

商法・会社法の勉強法のポイント

パソコンを使う女性

司法書士試験の商法・会社法の勉強時間

司法書士試験全体の勉強時間は3000時間ほどと言われています。では、商法・会社法にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。

商法・会社法の学習時間の目安は500時間から600時間ほどです。司法書士試験全体から見ると、おおよそ20%ほどですね。一日3時間の勉強を行っても半年ほど必要な計算です。

配点の大きさおよび難易度が高いことを考えると、決しておろそかにはできません。日々コツコツと努力して勉強する必要がありますね。

商業登記法との並行学習が条文暗記のコツ

商法・会社法の勉強法のコツは商業登記法と並行して勉強することです。商業登記法は会社法で定めたことの手続きについて規定している法律です。

商業登記法は会社法と関連が強く、それぞれの知識があるとスムーズに理解できます。そのため、これらの科目は並行して進めていき、横断的に理解を深めていきましょう

商法・会社法は条文暗記が重要な科目なので、暗記が中心です。覚え方にもいくつかコツがあります。

一つ目の覚え方は会社法で学んだことを商業登記法で実際に使うことです。インプットだけでなくアウトプットも同時に行うと効率よく暗記できます。

もう一つの覚え方は、似たような条文を比較することです。商法・会社法にはよく似た単語や制度があるので、覚え方が悪いと混ざってしまいます。区別できるように違いを意識して学びましょう

過去問は後半に繰り返し解く

資格試験の対策の基本は過去問演習です。それは司法書士でも変わりません。ただし、2006年の法改正のために使用できる過去問には制限があります

商法・会社法は利用できる過去問が少なく、また問題のレベルが高い科目です。いきなり過去問に入るのはやめた方が良いでしょう。

そのため、過去問演習は後半に回します。最初はテキストによる基礎知識の理解から取り組みます。一通り要点を押さえたら、問題集での問題演習に進みます。過去問はその後です。

過去問は一度で終えず必ず複数回解きましょう。利用できる分量が少ないので、一問一問をおろそかにできません。また、繰り返すことで記憶に定着させることもできます。

インプットは予備校や通信講座を活用しよう

記憶の定着にはアウトプットが重要であるということは、多くの方が周知の事実だと思います。

ただし商法・会社法は問題演習で求められる知識の水準が高く、アウトプットをするためのインプットに時間がかかりがちです。

そのため基礎知識のインプットは予備校や通信講座の講義で効率よく行うことがおすすめです。自分でテキストを読んでも理解できないという箇所も、スムーズに頭に入れることができるでしょう。

特に通信講座であれば移動時間やちょっとした休憩時間に講義がみられるので、隙間時間を生かしてインプットを済ませることができます。

スタディングの人気が急上昇

まだ司法書士の予備校・通信講座選びを済ませていない方は、スタディングの司法書士講座の受講をおすすめします。

スタディングはスマホ学習機能が極めて優れているので、忙しくて机に座って勉強する時間がないという方でも、スマホ1台で手軽に勉強を進めることができます

さらに一般的な予備校よりも40万円ほど安く受講可能なので、費用面での負担もかなり軽いです。

司法書士受験生の方はこの機会にぜひ確認しておきましょう。

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商法・会社法の頻出論点

司法書士試験における商法・会社法の問題はほとんどが株式会社に関するものです。おおよそ70%ほどを占めています。勉強する上では最重要箇所と言えます。

一方、会社法規則の分野からはほぼ出題されません。内容も細かいものが多く、正確に覚えるにはかなりの努力が必要です。学習では無視してしまっても差し支えありません。

司法書士試験の商法・会社法のまとめ

司法書士試験の商法・会社法のまとめ

  • 商業登記法と並行して横断的に進める。
  • 株式会社に関する条文暗記が中心。
  • テキストで学んだあとは問題集に取り組む。
  • 2006年以前の過去問は使えないので、以降のものを繰り返す。

司法書士試験は非常に難易度の高い試験です。商法・会社法はその主要科目であり、決して手は抜けません。

問われる内容はほとんどが条文の知識です。一度暗記してしまえば安定した得点源になります。要点を覚えるまで全力で取り組みましょう!