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司法書士法改正とは?改正された理由や改変箇所について解説

更新日時 2020/02/21

「司法書士法のどの点が変更されたの?」

「なんで改変されたの?」

皆さんは司法書士法が改正されたことについてご存じでしょうか?

令和に入ってから司法書士法について一部改正がありました。

この記事では、司法書士の現況や、司法書士法改正が行われた背景、改正された内容などについて解説します。

この記事を読んで、司法書士法改正で何が変わり司法書士にとってどのようなメリットがあるのかについての理解を深めていきましょう。

司法書士法改正についてざっくり説明すると
  • 司法書士の業務内容範囲を確定させることが主な改正理由
  • 司法書士のニーズは多様化している
  • 主に使命規定、法人規定、懲戒既定の部分で改正が行われた

司法書士の現状について

時計とお金 平成30年12月31日の時点で、司法書士の現員数は22,652人(法人数は688法人)存在します。

また、司法書士試験は難関資格の中でも人気が高く、司法書士の数は年々増加傾向にあります。

ただ、司法書士は高齢化が進んでいる職業でもあり、若手よりもある程度キャリアを積んだ司法書士の数が多く、そのような世代が実力をつけて積極的に独立していることから、法人数も増加しています。

司法書士の主な業務としては、【登記・供託手続き、裁判所に提出する書類の作成・簡易裁判での訴訟代理、成年後見業務、財産管理業務】などが挙げられます。

この業務の中で、書類作成業務に関しては減少している傾向にあります。

この理由には、裁判所が関わる手続きには弁護士に依頼する、書類作成費用を安く抑えるために行政書士を利用するなどといった人が多いためと言えるでしょう。

ただし、司法書士への簡易裁判訴訟代理や成年後見業務の依頼は年々増えています。

この理由にはこれらの業務ができるのは司法書士と弁護士だけであり、この2つの職業に依頼する費用を比較すると司法書士の方が相場が安いことが挙げられます。

司法書士法改正に至った理由

会議室

司法書士法改正に至った理由の1つに、司法書士と土地家屋調査士の業務の境界が曖昧になっていることが挙げられます。

現在司法書士は、簡易裁判での訴訟代理や成年後見業務など、司法書士が関わる分野が近年広がってきています。

それに加えて、空き家問題や所得不明土地問題などの社会問題に専門家としての参画も求められるようになりました。

このように、時代の変化に応じて司法書士が担当する業務の種類も増えていき、それに応じて、司法書士はどこまでの範囲の業務を行うことができるのか、はっきりさせる必要がありました

また、業務の多様化によって、それぞれのニーズにあった対応を行うことができるようにすることも求められており、これらの実現のために司法書士法が改正が行われました。

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司法書士法改正での変更点について

文字を書く人 ここでは、司法書士法改正でどんな点が変更されたのか解説します。

大きく分けると「使命規定」「法人規定」「懲戒規定」の3つが変更されており、それぞれどんな点が変わったのか詳しく見ていきましょう。

使命規定

司法書士法改正によって使命規定が置かれることになりました。

使命規定は司法書士が様々な業務に携わるにあたって、使命感を持って職務に取り組むために改正された部分です。

ここでは、司法書士にいままで求められていた書類作成代行業務だけに重きを置くのではなく、「法律事務の専門家」として職務を果たすことが求められています。

元々司法書士は法の専門家というよりも、「書類作成など法律が関わる手続きを行う仕事」というイメージが強い傾向がありました。

しかし、業務の多様化に伴いそのイメージが変わり、弁護士同様に国民の権利を守り、自由で公正な社会を実現するために職務を果たす職業というイメージに変わりつつあります。

司法書士の使命規定にも「法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。」と記載されています。

法人規定

司法書士法の改正によって、在籍している司法書士が1人でも司法書士法人の設立が可能となりました。

今までの司法書士法では、司法書士が2人以上いなければ法人化が認められていませんでした。

また法人化を行い、2人以上司法書士が在籍していたとして離職などで在籍している司法書士が1人になった場合も法人を強制解散しなければなりませんでした。

具体的には、6ヶ月以内に共同経営者となる司法書士を確保することができないと法人は強制解散することとなっていました。

この規定が設けられた背景には、司法書士に求められるニーズが変化し、新しい分野に対応できる司法書士の需要が高まっていることが挙げられます。

これまでは、そのような司法書士の独立の難しい状況が存在し、依頼主も自分が抱えている問題を解決できる司法書士を探すのに困っていました。

この法人規定を設けたことで、司法書士が自分の能力を生かす場が広がり、利用者も自分の抱えている状況に応じて司法書士を探しやすくなり選択肢が増えていくことが期待されます。

懲戒規定

通常、司法書士は不正・犯罪行為を行った場合は業務禁止や停止などの懲戒処分を受けることとなります。

しかし、これまでは司法書士の懲戒処分の責任免除期間が設けられていませんでした

つまり、司法書士の懲戒処分には時効が無く、懲戒処分の対象となる事実が発生してから数十年が経過しても懲戒処分を行うことが可能となっていました。

しかし、数十年経過した後でも懲戒の事実に関して詳しく覚えていることはあまり無く、証拠も集めにくく、理論的に可能ですが実際には困難を極めるものです。

そこで、今回の法改正によって懲戒の理由となる事案が発生した日から7年目以降は懲戒処分の責任免除期間とされることが定められました。

そのほか、精算が終了した司法書士法人への懲戒についてや、戒告処分についての手続きについても法整備がなされました。

これによって、法務大臣による指揮のもとで様々な事案に対応できるようになり、今まで以上に適正かつ迅速な懲戒が実現することが期待されています。

経過措置について

法改正施行の際に懲戒手続きが開始されていない場合、新法施工前の事案に対しても新法で改正された懲戒規定を適用することとなります。

また、万が一新法施工前に司法書士の社員が1人になってしまい、解散してしまった法人に対して、解散後3年以内は法人としての継続を許容されます。

より司法書士が職務を全うしやすくなる

司法書士法改正まとめ
  • 司法書士はニーズに応じた多様な業務を行う必要がある
  • 使命規定では法律の専門家としての職務を果たすことが求められる
  • 法人規定では在籍司法書士が1人でも司法書士法人の設立が可能に
  • 懲戒処分は7年目以降は責任免除に

ここまで司法書士法改正の理由とその改正内容について詳しく見てきました。

司法書士法改正は、近年の司法書士の業務が多様化したことに合わせて改変されました。

これは、司法書士が「書類の作成代行業」ではなく「法律事務の専門家」として認められたということでもあると言えるでしょう。

この記事を読んで、司法書士に求められる役割について1度考えてみてはいかかでしょうか。

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