司法書士試験の基準点って何?基準点の推移から合格点との違いまで解説!

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「司法書士試験の合格基準って何?」

「基準点と合格点って何が違うの?」

司法書士試験には基準点というものが存在することを知っていますか?

司法書士試験では各科目に基準点があり、それをクリアすることが求められます

基準点がどのようなものかを把握していないと、総合得点で合格点を超えていても不合格になることがあります。

ここでは、書士試験を受験する際に知っておくべき基準点について詳しく紹介します。

この記事を読んで基準点と合格点の違いをきちんと理解し、勉強の進め方を考えていきましょう。

司法書士試験の基準点についてざっくり説明すると

  • 基準点は試験の合格点とは別に設けられている足切り点のこと
  • すべての試験で基準点を満たさないと合格できない
  • 最終的な合格判断は合格点で行われる
  • 正解率80%を満たすことが合格目安

司法書士試験の基準点とは?

ペンと本 基準点とは司法書士の筆記試験において、午前の部(択一式)・午後の部(択一式)・午後の部(記述式)それぞれに設定されている足切りの点数のことです。

この基準点はすべてを満たすことが必要で、1つでも基準点に満たないものがあれば司法書士試験は不合格となります。

例えば午後の部(記述式)で満点をとっていたとしても、午前の部(択一式)で基準点に満たなかった場合には不合格となるのです。

それぞれの試験で、ある一定の水準の得点を取る必要が出てきてしまうのが基準点の特徴です。

司法書士の筆記試験において、得意科目があることは強みになりますが、不得意な科目があることは致命的な弱点に繋がります。

どんなに得意科目で得点を稼いでも、不得意な科目で基準点を満たすことができない場合には合格することは不可能なのです。

司法書士試験の基準点は絶対的なボーダーラインであり、まんべんなく基準点を満たすことを目指さなくてはいけません。

過去5年間の基準点の推移は?

データ 司法書士試験の学習を進めていく上で、基準点を意識することは重要です。どれだけ学習しても基準点を満たすことができなければ、合格にならないからです。

それぞれの試験区分の基準点の範囲を知れば、目指すべき目標ラインを明確にすることが可能です。

過去5年の司法書士試験の基準点の推移を、午前の部(択一式)・午後の部(択一式)・午後の部(記述式)にわけて紹介していきますので目標ラインの参考にしてください。

午前の部(択一式)の基準点の推移

午前の部(択一式)は憲法・民法・商法・刑法の科目になり、出題数は35問です。午前の部(択一式)は105点が満点となります。

過去5年の午前の部(択一式)基準点の推移は次のようになっています。

年度 基準点
R4 81点
R3 81点
R2 75点
R1年 75点
H30年 78点

データ出典:法務省 司法書士試験

過去5年の基準点の平均は78.0点です。このことから午前の部(択一式)では基準点の目標ラインは78点前後ということになります。

得点率に直すと74%前後が基準点のラインは、午前の部では75~80%程度を取っておくと余裕をもって合格できます。

午後の部(択一式)の基準点の推移

午後の部(択一式)は民事訴訟法・民事保全法・民事執行法・司法書士法・供託法・不動産登記法・商業登記法の科目になり、出題数は35問です。午後の部(択一式)は105点が満点となります。

過去5年の午後の部(択一式)の基準点の推移は次のようになっています。

年度 基準点
R4年 75点
R3年 66点
R2年 72点
R1年 66点
H30年 72点

データ出典:法務省 司法書士試験

過去5年の基準点の平均は点70.2点で、目標ラインも71点前後ということになります。

得点率に直すと67%が基準点のラインとなっており、午後の部の択一式では70%以上の得点率を取っておくことが1つの目標となるでしょう。

午後の部(記述式)の基準点の推移

午後の部(記述式)は不動産登記法から1問、商業登記法から1問、計2問出題され、午後の部(記述式)は70点が満点となります。

過去5年の記述式試験の基準点の推移は次のようになっています。

年度 基準点
R4年 35.0点
R3年 34.0点
R2年 32.0点
H31年 32.5点
H30年 37.0点

データ出典:法務省 司法書士試験

年によってばらつきが大きいですが、過去5年の基準点の平均は34.1点です。このことから午後の部(記述式)では基準点の目標ラインは35点前後ということになります。

得点率に直すと50%程度であり、基準点が年によってばらつきがあるので、55%以上を取っておくと基準点が少し変動しても余裕をもって合格できます。

合格点も別に定められている

たくさんの数字 司法書士試験では基準点のほかに、合格点も定められています。基準点の合計から約20点~30点ほど加算した値が合格点として設定されています。

筆記試験の総合計点が合格点を満たしていることも合格の条件の一つで、合格点は280点が満点となります。

過去5年の筆記試験合格点の推移は次のようになっています。

年度 筆記合格点
R4年 216.5点
R3年 208.5点
R2年 205.5点
H31年 197.0点
H30年 212.5点

データ出典:法務省 司法書士試験

過去5年における合格点の平均は208.0点です。司法書士試験の難易度を上げているのは、基準点と合格点という2つの条件があるからです。

基準点が満たせていても合格点に到達していない場合、不合格となります。合格点は基準点と同様に重要な概念なので、しっかりと把握しておく必要があるでしょう。

また司法書士試験の筆記試験は丸一日かけて行われるため、最後まで集中して問題を解くだけの体力も必要になります。

試験の途中や最後に集中力が途切れてしまうと、基準点や合格点に満たすことができません。

司法書士試験に合格するために必要なこと

人とはてな 司法書士試験に合格するためには、具体的にどのような点に気を付ければよいのでしょうか?

司法書士試験の合格のための基準点や合格点のポイントについて紹介をしていきます。

基準点と合格点の両方を満たす必要がある

司法書士試験に合格をするためには基準点と合格点がどのようなものかを、しっかりと理解しておくことが必要です。

通常のテストとは違い、試験の合計点が何点以上で合格といったような単純なものではありません。

司法書士試験の合格のポイントは基準点と合格点の両方をそれぞれ満たすことにあります。

基準点と合計点の両方を共に満たさないと合格することはできません。例えば合格点がいくら高くても、いずれかの試験で基準点に満たないものがあれば不合格になってしまうのです。

そのため、各試験で出題される試験科目について、まんべんなく学習を進めておく必要があります。

試験科目は全部で11科目あるので、普段から基準点と合格点を意識して学習することが求められます。

基準点の総合計を少し上回る必要がある

各試験の基準点の総合計に20点~30点程度加算された値が合格点となります。司法書士試験に合格するためには標準点ぎりぎりでは合格点を満たすのが厳しくなってしまいます

すべての試験で基準点ぎりぎりだった場合には、たとえ基準点を満たしていても合計点が足りずに不合格ということになりかねません。

そのため合格するための目標点数としては、基準点ぎりぎりではなく基準点を少し上回る点数を設定するのがベストです。

余裕を持って基準点をクリアするだけの学習が必要ですので、それぞれの目標ラインを目指すだけではなく少しでも上回ることを意識して学習しましょう。

正解率80%が一つの目安

合格をするための目安は、基準点と合格点の関係から各試験の合計で正解率80%を取ることです。

実際これまでの過去の基準点を見てみると、80%の得点率を確保しておけばほぼ間違いなく合格を掴めることが分かります。

試験形式 満点に対する基準点の割合
午前(択一) 約75%
午後(択一) 約68%
午後(記述) 約50%
合格点 約74%

このように、すべての問題において正解率80%を目指すことが合格への一つの目安となりますが、難易度の高い司法書士試験において正解率80%はハードルが高いです。

そのため実際に学習する際は、比較的得点率を安定させることができる択一式試験で85%近くの得点を得点を稼いでおき、記述式で7~8割に満たない得点でも合格できるようにしておくことが大切になるでしょう。

基準点の発表日は?

携帯を見る女性 司法書士試験の基準点の発表日は、例年8月の中旬に公開されます。

基準点が高い場合、例年より難易度がやさしい問題が出たと推測することができ、逆に基準点が低い場合、例年より難易度が高い問題が出たと推測することができます。

このように基準点は、難易度をはかる一つの目安としても用いられます。

司法書士試験では筆記試験を合格しないと次の口述試験に進むことができないため、筆記試験を突破するためにも基準点をクリアすることが重要になります。

基準点と合格点を意識し合格を目指そう

司法書士試験基準点まとめ

  • 基準点は絶対的な合格のボーダーライン
  • 合格点は基準点の合計から20~30点ほど加算した点数
  • 基準点と合格点の両方を満たす必要がある
  • 苦手科目を作らずまんべんなく試験勉強をする必要がある

ここまで司法書士試験の基準点と合格点についてみてきました。

司法書士試験の基準点と合格点の考え方については理解できたでしょうか?司法書士試験の独特なシステムである基準点と合格点をしっかりと理解しておくことは合格への第一歩です。

司法書士試験合格のためには、合格点だけではなく基準点も満たせるように、各試験対策において偏りを避け、まんべんなく進めることが重要です。

この記事を読んで、ぜひ自分の目標点を立ててみてください。

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