社労士は取っても意味ない無駄な資格なのか?需要や必要性を徹底考察!
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社労士
のんびり社労士いけい
「社労士の資格に興味があるけど、本当に需要があるのか心配…」
「社労士は食えない資格と聞いたけど、資格を取っても無駄なの?」
働き方改革の必要性が高まる中で、最近では社労士(社会保険労務士)の知名度や需要がますます上昇してきています。何か資格を取ろうと考えている方の中には、社労士試験の受験を検討している方も多いことでしょう。
しかしその一方でネット上には社労士資格に対する否定的な意見が散見されることも確かです。社労士は本当に目指すべき資格なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は社労士の需要や必要性について解説していきます!
社労士が取っても意味ない資格などということは決してありません。この記事を読めば、社労士が非常に魅力的な資格であることが理解でき、試験に向けた勉強のモチベーションアップに役立つはずです!
社労士の需要や必要性をざっくり説明すると
- 社労士資格を取ると就活・転職で有利になり昇格にも役立つ
- 独立開業も可能で年収増加も狙えるので無駄な資格ではない
- 社労士を意味ない資格という意見は根拠に乏しいことが多い
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社労士が無駄でも意味ない資格でもない理由
社労士は合格率が6%前後の超難関資格です。生半可な努力や覚悟で試験に合格することはできません。
一方で社労士自体の価値を過少に評価して、「そこまで時間をかけて試験の合格を目指す価値はない」といった意見を述べる人もいます。
しかし実際にはそんなことは全くありません。社労士資格を取得すれば非常に多くのメリットを享受できます。
ネット上で見られる否定的な意見は、社労士の様々なメリットを理解できていない人が書き込んでいるだけのケースがほとんどです。
まずは社労士がいかに魅力的な資格であるかを正しく理解しましょう。
就職や転職でかなり有利になる
人事・労務の最高峰の資格である社労士は幅広い業界で頼りにされる存在です。就職や転職でかなり有利になります。
採用する企業側としては人事系の部署で活躍できる即戦力として期待できますし、難関資格の試験を合格できるだけの努力ができる優秀な人材として非常に貴重な存在です。
転職先として社労士事務所への転職が有利になるだけでなく、税理士事務所などの他の士業系事務所でも採用される確率がアップします。
社労士は労務のスペシャリストとして労働問題全般のコンサルティングを行うこともできるので、コンサルティング会社も就職先や転職先の候補の1つです。
最近は働き方改革やブラック企業問題なども騒がれており、労務管理のプロフェッショナルである社労士の注目度は一層高まっています。
社労士資格保持者が就職・転職で有利になることは間違いなく、取っても意味ない無駄な資格などということは決してありません。
社労士の就職・転職事情については以下の記事をチェックしてください。
今の職場での昇格につながる
社労士の資格を取得すれば今の職場で活かすこともできます。
企業にとって社労士は非常にありがたい存在であり、社労士しかできない独占業務をできる社員がいることは企業に大きなプラスです。
社労士資格保持者は企業内で貴重な存在として重宝され、希望の部署へ異動できる確率が上がることは間違いありません。
人事・労務の知識が身に付くと仕事をする際の視野も広がり、業務の遂行能力やキャリア形成・成長速度のアップも期待できて、結果的に昇給や昇格できる確率も上がります。
社労士は自身のキャリア形成において様々な形でプラスになる資格です。簡単に合格できるわけではありませんが、時間をかけてでも取得するだけの大きなメリットがあると言えるでしょう。
独立開業もしやすい士業である
社労士は士業系資格の1つであり、資格取得後に独立開業することも可能です。社労士にしかできない独占業務があるので、独立開業後には独占業務を中心に仕事を獲りに行くこともできます。
もちろん開業後に収入が安定するまでには時間がかかりますし失敗して廃業するリスクもありますが、仕事がうまく軌道に乗れば年収1,000万円以上も夢ではありません。
自分で仕事を獲ってくるスキルや顧客を増やすノウハウが必要なので誰でも独立開業に向いているとは言いませんが、自分のペースで仕事をしたい人や高年収を狙って積極的にチャレンジしたい人にとっては、独立開業がしやすい社労士は非常に魅力的な資格です。
社労士は自分なりの働き方や夢を追いかけられる可能性を秘めた資格であり、頑張って取得する価値がある資格と言えるでしょう。
独立以外の選択肢も豊富
一般企業に勤める勤務型社労士という形態を取りやすいことも社労士資格のメリットの1つです。
士業系資格の中には企業内で勤務しながら資格を活かすことが難しくて独立開業せざるを得ない資格もありますが、社労士の場合には資格の取得後に必ずしも独立する必要はありません。
今の仕事や転職で活かして安定収入を実現するという選択肢もありますし、開業型社労士として頑張るのか勤務型社労士として頑張るのかは、ご自身のキャリアプラン等を考慮して柔軟に選べます。
社労士には需要も必要性もあるからこそ働き方の選択肢も豊富であり、意味ない無駄な資格では決してないことが分かります。
社労士には独占業務が存在する
社労士は労働や社会保障に関する法令に基づいて行政機関委対する申請書などを作成し、提出手続きを代行することや、作成にあたっての相談業務に応じるという1号業務と労働社会保健所法令に基づいた長後書類を作成する2号業務が独占業務です。
例えば、企業が人を雇用する際に雇用保険や社会保険の手続きが必要となります。しかし、企業の内部にその分野についての経験や専門知識がない人がいた場合に、外部に仕事を受注しようとします。この仕事を対価をも経って行うことができるのは社会保険労務士だけになります。
大幅な年収増加も狙える
社労士の平均年収は600~700万円となっています。日本人の平均年収は400万円台なのでこれは非常に高い水準です。
資格手当がもらえたり現在の職場での昇格による影響で一般の会社員などより給与水準が高く、より良い職場への転職を成功させる人も多いために社労士の平均年収は高くなっています。
また年収600~700万円という金額はあくまで平均値なので年収が低い社労士も中にはいますが、逆に平均値以上の年収を稼ぎ出している社労士も当然いるということです。
年収1,000万円超の社労士もいますし、自分の努力次第で大幅な年収増加も狙えるのが社労士の大きな魅力と言えます。
社労士は男性だけでなく女性でも高収入を狙えることが特徴なので、男女関係なく年収アップが目指せる魅力的な資格です。
女性もたくさん活躍している
社会保険労務士として登録している人のうち女性の割合は、2021年の段階で32.1%と比較的高いことがわかります。2012年の段階での女性の割合は27.5%であったために、女性が全体に占める割合も増加傾向であることがわかります。
年度 | 男性割合 | 女性割合 |
---|---|---|
2012年 | 72.5% | 27.5% |
2013年 | 71.9% | 28.1% |
2020年 | 68.3% | 31.7% |
2021年 | 67.9% | 32.1% |
社労士はなぜ食えない資格と言われるのか
ここまで社労士の魅力を紹介してきましたが、社労士には資格取得によるメリットがたくさんあるにも関わらず「社労士は食えない資格だ」不名誉なレッテルを貼られることもある資格です。
社労士に対するネガティブな意見のほとんどは根拠が曖昧だったり無かったりしますが、否定的な意見が登場する背景には一体どのような理由があるのでしょうか?
社労士は取っても意味ない無駄な資格だという意見を鵜呑みにする必要はないことを理解するためにも、否定的な意見の1つ1つについて根拠や背景を確認しておきましょう。
人気ゆえに競合が増えている
社労士試験の受験申込者数は毎年5万人にもなるので、あたかも社労士の人数がもの凄い勢いで増えていて社労士1人当の仕事量が急減していると考えている人がいます。
しかしそもそも合格率が6%前後なので毎年の合格者は2,000人~3,000人程しかおらず、しかも合格者全員が社労士協会に登録するわけではありません。
協会に登録している人数の増加数は毎年500人~1,000人程であり、マクロ的に見ればほとんど人数変化がない状況です。
社労士の人数による仕事への影響はかなり小さく、人気ゆえに競合状態となって仕事がなくなると考えるのは無理があると言えます。
そもそも働き方改革の推進などによって社労士への需要は高まっており、社労士1人当の仕事量は逆に増えていると考えるべきでしょう。
士業の中では知名度が低い
弁護士や税理士に比べて社労士は知名度が低いことは確かですが、知名度が低いことを以て仕事がない職業と勘違いしている人もいます。
知名度の問題と仕事量や社会的必要性の問題は全く別の話です。この2つを混同すべきではありません。
働き方改革を進める企業向けに法改正対応や職場環境整備を後押しするのが社労士であり、個人向けにも年金相談など様々な形でサポートを提供できるのが社労士という人事労務のプロフェッショナルです。
労災や雇用保険、健康保険、年金など社労士が扱う業務領域は非常に幅広く、「働く人」がいて「従業員を雇う企業」がある限り社労士の仕事がなくなることは考えられません。
寧ろブラック企業問題などが社会的に注目を集める中で、社労士の知名度は急激にアップしていますし仕事量も増えています。
知名度が低くて仕事もない意味ない資格などでは決してなく、社労士は今後ますます社会的に必要とされる職業になっていくでしょう。
独立しても廃業してしまう人もいる
独立開業しても結局上手くいかず廃業する社労士を見て「社労士は取得しても意味ない無駄な資格」と決めつけている人がいます。
しかしこの考え方も根拠に乏しいと言わざるを得ません。独立開業後に廃業するリスクがあるのは何も社労士だけの話ではないからです。
社労士の場合には企業勤務型と独立開業型があり、後者を選択したものの廃業してしまうケースは確かに一定割合存在します。
しかし社労士以外の他士業も含めて顧客を相手にする職業であれば廃業リスクがあるのは当たり前のことですし、開業した場合に顧客を獲得できるかどうかは自分次第です。
事務所を開業しただけで何もしなければ集客できないのは当然ですし、集客のために試行錯誤して努力してこそ成功への道が開けます。
どんな職業でも独立した際に抱える廃業リスクだけに着目して社労士資格を評価するのは相当無理のある考え方と言えるでしょう。
不合格者の妬みも含まれている
社労士試験は難易度が非常に高く、毎年4万人近くの人が不合格になっている資格です。
不合格になって社労士の道を挫折した人は、ネット上などで「社労士なんて意味ない資格だ」と漏らす傾向があり、ネット上の否定的な意見の多くは不合格者による単なる妬みのケースも多いと言えます。
こうした声のほとんどは不合格になって社労士の仕事に実際に関わることもできずに終わってしまった人による書き込みです。
社労士の仕事がどのようなものなのか経験したことがない人たちによる書き込みなので、そもそも気にする必要はありません。
また仕事をきちんと獲得して毎日忙しく働いている社労士が「仕事がたくさんあります」とわざわざネット上で公開することはまず無いと考えるべきです。
ネットでは否定的な意見が投稿されたり広まりやすい傾向にあり、投稿されている意見だけを参考にすると実態と乖離することがあるので注意が必要です。
社労士に適している人の特徴とは
それでは、社労士に適している人の特徴について紹介します。
社労士に求められている能力や、社労士の業務内容から以下の特徴を持っている人が社労士に適しています。
倫理のある人
倫理観の高さは、社会保険労務士として活躍するために必要不可欠な要素です。
この職業は、労働者の権利の保護と企業による法令順守の確保に役立っており、その役割は非常に重要です。
企業が法を破る行為を行っている場合には、社労士は勇気を持ってそれを指摘し、修正を促す責任があります。
特に、今日の社会では、ハラスメントや不適切な労働環境が取り沙汰されているため、社労士は強い倫理観で果断に対処する必要があります。
倫理観を重視し、それを行動に移せる人物であれば、社労士としての職務を適切に果たすことができると考えられるでしょう。
数字などを正確に扱って仕事ができる人
地道な作業や数値の取り扱いを好む人にとって、社会保険労務士の職業は非常に合うと言えるでしょう。
社労士の主な業務は、書類の作成、各種手続き、帳簿の整理などで構成されており、これらは細部にわたる注意と精度が要求される作業です。
企業にとっては、これらの業務が不可欠で、慎重かつ正確に行う必要があります。一つのミスがクライアントに対して大きな不利益をもたらす可能性があるため、業務の重要性は非常に高いです。
したがって、数値に親しみ、丁寧な作業を好む人物でなければ、社労士としての職務を適切に遂行することは困難であると考えられるでしょう。
コミュニケーション能力の高い人
コミュニケーション能力は、社会保険労務士が成功へと導くための欠かせないスキルです。
この職業はコンサルティング業務も担うため、AIによる業務代替が進展する中でも、人間特有のコンサルティング業務が強調されると言えます。労務問題の解決に関する相談など、その重要性は今後さらに増していくと予想されます。
開業する社労士にとっては、自分でクライアントを見つけ、営業活動を展開することも求められるため、コミュニケーションの才能が必要です。
クライアントとの対話を通じて、その悩みや要望を的確に把握し、適切な助言を提供できるコミュニケーションスキルは、社労士にとって必須の能力であると言えるでしょう。
社労士の需要や必要性まとめ
社労士の需要や必要性まとめ
- 社労士は就職や転職で有利になり昇格・年収増加も狙える資格
- 社労士は今後も社会的に必要とされて活躍が期待される
- 社労士への否定的意見の多くは根拠がなく気にする必要はない
今回は社労士の需要や必要性について紹介しました!
社労士は合格率が非常に低くて簡単に合格できる資格ではありませんが、多くのメリットがあるので取得する価値が十分にある資格です!
魅力に溢れた社労士資格の取得をぜひ検討してみて下さい!