公認会計士の実務経験とは?業務内容から登録までの手順まで徹底解説!

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公認会計士

白井敬祐

あなたが公認会計士になるには、まず公認会計士試験を受ける必要がありますね。

「合格したけど、次の行程がどうなるの?」

このように感じる方もいるのではないでしょうか。

まずは実務経験・業務補習・修了考査の合格の3つの要件が資格登録に必要となってきます。その中でも実務経験は、公認会計士として活動していく上で重要です

実務経験がどのような内容なのか、説明していきましょう。

公認会計士の実務経験についてざっくり説明すると

  • 実務経験には業務補助・実務従事がある
  • 2年以上の実務経験が必要
  • どちらかもしくは両方で合算可能

公認会計士の実務経験について

ペンとノート

会計士試験合格後・登録が必要

もしあなたが念願の公認会計士試験に受かったとしても、公認会計士試験に合格しただけの状態では、まだ単なる「公認会計士試験合格者」です。

「2年以上の実務経験」・「一定期の実務補習の受講」・「修了考査に合格」という3つの要件をクリアすることが前提となります。

資格登録に必要な3つの要件「2年以上の実務経験」・「3年以上実務補習」・「修了考査の合格」をクリアする事が出来れば、晴れて公認会計士として大きな一歩を踏み出せます。

また、公認会計士として活動していく上で実務経験は非常に重要です。

豊富な知識は備えていても業務が上手く出来なければ、現場では通用しません。エキスパートとして実務経験は、大事な要素の1つになってきます。

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白井様

会計士試験に合格したとしてもそこで終わりではありません。法律や会計基準などは毎年何かしら改正が入ったりするのでそれに追いつく必要がありますし、企業や技術も日々進化していきます。

それらをキャッチアップしていかないと今時点の会計のプロフェッショナルとは言えませんので、しっかりと合格後も勉強が必要です。

公認会計士実務要件の種類・証明方法

リストと項目

実務要件には2つの種類があり、業務補助・実務従事の一方か両方の経験を合算して2年以上の期間が必要です。監査法人で勤務する方法や企業の経理部門などで専門的な業務を行う方法があります。

ここでは実務要件の業務補助・実務従事について詳しい内容や証明方法も含めて、説明していきます。あなたが勤務先を選ぶ際に重要になってくる要素になるかもしれません。

業務補助

実務要件の1つである業務補助は、監査法人や企業で就業して仕事を行いながら、必要な知識や技術を身に付けていきます。

また、雇用形態は問われず、常勤や非常勤でも経験を積む事が可能です。1年間で2つ以上の法人の監査証明業務を行わなければなりません。

他の方法では監査法人に就業して監査をする以外に、銀行業務や大手会社の経理部などで財務分析業務を担当する事も該当します。ただ、簡単な記帳業務は該当しないので注意が必要です。

企業の業種には指定がありませんが、決算業務・予算実績管理業務・工場経理業務などに関する業務が該当します。金融機関では貸付け・債務の保証など資金運用に関する業務が当てはまるでしょう。

公務員では会計検査・税務検査が該当して、国税局の税務調査業務や市町村の財務監査などが該当します。

実務従事

実務従事とは、財務に関する監査や分析といった実務に従事することを指し、国によってどのような業務が実務従事に該当するか定められています。

実務要件の実務従事には定められている項目はいくつかあり、細かく記載されていますので紹介していきましょう。

国や地方公共団体の機関では、会計の検査やその他の法人の原価計算の財務分析に関する事務が該当します。

また、監査や国税に関する調査・検査の事務、金融機関など貸付や債務保証の資金運用の事務も項目に入ってきますね。

金融機関や保険会社では、貸付など資産運用の事務も当てはまります。このように定められている項目がありますので、気になった方は確認して見て下さい。

実務経験を証明するには?

実務経験を積む際は「公認会計士試験合格者」によって各勤務先が違うため、実績の証明が必要です。

この証明書として「業務補助等の報告書受理番号通知書」が交付されて、要件が満たしている事が証明されます。

更に「業務補助等の報告書受理番号通知書」が交付された後、業務補助等報告書・添付書類を金融庁長官宛に提出です。また、業務補助等報告書には書式が決まっているので注意点があります。

注意点の1つとして業務補助報告書を発行の際は業務補助等を行った公認会計士・監査法人や法人の代表者のみになります。

また、法人の概要を書いた書類や実務した人が作成した資料などを準備する必要が出てくるでしょう。

証明書類には有効期限があるので注意

注意点については定められている項目がありますので、気になった方は確認して見て下さい。書類を提出する際には、そのまま出す事はしないようにしましょう。

また、書類の記入漏れや期限など大丈夫である事を再度確認してから送ると良いです。

実務経験はどこでする?

どこに行く

あなたが公認会計士になるための実務経験を積むためには、どのような勤務先があるのか気になりますね。

ここでは、その不安を解消出来るようにいくつか紹介していきましょう。さまざまな選択肢の中から、必ず自分に合った手段が見つかるはずです。

監査法人

実務経験を積む場所として、監査法人に勤めるのが一般的です。公認会計士試験合格者の多くは合格後に業務補助の経験を積むために監査法人を選んでいます。

監査法人は実務経験を積む環境としては良く、ここならではの経験も出来るでしょう。

公認会計士として、必要な知識や技術を身に付けるためには監査法人が良いです。また、雇用形態は問われず常勤ではなく非常勤でも実務経験に含まれますので、有難いと感じる人もいるでしょう。

監査法人で2年間勤め上げれば、問題なく条件をクリアする事が出来ます。資格登録の1つの「2年以上の実務経験」が条件になっていますが、業務補助のみでも大丈夫です。

会計事務所

数ある会計事務所の中には、個人の小規模な会計事務所もあります。小規模の会計事務所でも実務経験を積む事は可能で、就業場所の幅が広がります。

しかし、会計事務所で実務経験を積むためにはある条件があります。

それは会計事務所が会計監査のサービスか、資本金5億円以上の法人の原価計算など財務分析に関する事務のどちらか1つを担当している事です。

大規模な会計事務所ではどちらかを行っている事が多いでしょうが、小規模の会計事務所では両方とも行っていない事もあり得ます。

その場合は残念ながら、実務経験を積む事が出来ないため、事前に確認しておきましょう。あなたが就業した場所で確実に経験を積む方法として、事前の調査は必須です。

その他

上記の監査法人や会計事務所以外にも実務経験を積む事が出来る勤務先はいくつかあります。

それは資本金5億円以上の企業の経理職で、原価計算など財務分析に関する事務を担当して入れば実務経験を積めます。

また、珍しいケースですが、税務署で働く職員でも国税に関する調査や検査の事務を担当すれば実務経験に含まれます。あまりないケースになりますが、税務署の職員でも実務経験を積む事は可能です。

実務経験以外にすること

選んでいる様子

あなたが公認会計士の資格登録をするためには、実務経験を積む事も必要ですが、他にも2つの要件もクリアしなければなりません。

それは業務補習や修了考査の合格の2つが必要で 実務経験を含めて、3つの要件をクリアしなければ資格登録が出来ずに公認会計士になれません。

三年以上の業務補習

資格登録のクリア要件の1つとして、3年以上実務補習が必要です。

実務補習では、指定の実務補習所に通学しながら座学を学んでいきます。一定の単位を取得しなければならず、ある程度の基準をクリアしないと駄目です。

実務補習の内容としては、大きく5つに分かれています。「監査」・「会計」・「税務」・「経営・IT」・「法規・職業倫理」が挙げられて、公認会計士に必要な知識を学ぶ事が可能です。

実務補習所は全国の4か所に分かれており、東京・東海・近畿・九州にあります。実務補習の日時は、平日の夜や土・日に実務補習が行われて期間は3年間です。

実務補習所について詳しく知りたい方は以下の記事を御覧ください。

修了考査

上記の「2年間の実務経験」・「3年間の業務補習」を終えた後には修了考査の試験が待ち構えています。資格登録の最後の関門で、修了考査をクリアすれば公認会計士への道が一気に近づいてくるでしょう。

大事な修了考査の内容については、実務補習で勉強した事が問題として出題されます。

実務補習で学んだ「監査」・「会計」・「税務」・「経営・IT」・「法規・職業倫理」の5つの科目を2日間掛けての試験です。

最終的に修了考査に合格しなければ、資格登録の条件を満たす事が出来ません。ちなみに修了考査の合格率は近年50%を割るなど、以前と比較して難易度が上がっていますので、入念な対策が必要となります。

業務補習を受けた方が真面目に知識を学ぶ事が出来れば、合格も十分に可能です。

大手の監査法人を選ぶメリット

喜びを表現

上記では公認会計士になるために必要な実務経験を積む事が出来る勤務先について、紹介してきました。

その中でも一般的に監査法人に勤める人が多くなっていますが、経験を積む以外にもメリットも挙げてみましょう。

大手の監査法人を選んだ場合、多くの大手企業がクライアントになっています。大手の監査法人で実務経験を積む時は、監査で最先端の経験をする事が可能です。

更に大手の監査法人の場合は国外の会計事務所と提携している可能があります。将来的には世界を相手にしたグローバルな活動をする事が出来て、大手の監査法人ならではの強みです。

中小の監査法人のメリット

本と棚

上記では大手の監査法人について紹介してきましたが、今度は中小の監査法人のメリットについて説明していきます。中小の監査法人では、大手の監査法人にはない貴重な経験が出来るでしょう。

中小の監査法人では監査だけではなく、M&Aやコンサルティングなど業務を経験する事が出来ます。2年間の実務経験を行いながら、幅広い業務にも携わりたい人にとってはおすすめな選択肢の1つです。

また、早期から実務経験に加えてマネジメント業務にも積極的に関わりたい人には、中小の監査法人が良いでしょう。大手の監査法人では、経験する事が難しい事でも中小の監査法人なら可能です。

公認会計士へ登録について

登録しようとする

公認会計士を目指す方は公認会計士試験に合格した後、実務経験・実務補習・修了考査をクリアしなければなりません。

修了考査に合格すれば、公認会計士への登録が可能です。ここでは登録のメリット・デメリットについて紹介していきます。

公認会計士の登録のメリット

公認会計士として登録するメリットとしては、監査報告書にサインが出来る事でしょう。他には独立や監査法人で経験を積み、新たなクライアントを獲得する際に喜びを感じるかもしれません。

修了考査を合格後、公認会計士に登録してすぐにはメリットを感じる機会は、少ないかもしれないです。ただ、自らの名刺に「公認会計士」と書かれている事は嬉しいのではないでしょうか。

公認会計士の登録のデメリット

公認会計士として登録するデメリットとして、監査法人以外に勤務する場合は協会への会費を自己負担する必要がある点が挙げられます。

年間72,000円と決して小さくない金額となっているため、組織内会計士の中には登録をあえてしていない方も比較的多いです。

公認会計士の実務経験についてまとめ

公認会計士の実務経験まとめ

  • 実務経験には業務補助・実務従事がある
  • 2年以上の実務経験が必要
  • どちらかもしくは両方で合算可能

あなたが公認会計士になるには、実務経験・業務補習・修了考査の資格登録が必要です。中でも実務経験は、公認会計士として活動していく上で重要である事が伝わったでしょうか。

1人でも多くの方の力になれば、幸いです。

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