公認会計士の登録とは?会費から実務経験の内容・修了考査合格後の手順まで解説!

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公認会計士

白井敬祐

「公認会計士に合格したけど、登録ってどうしたらいいんだろう?」

「公認会計士に登録するメリットってあるの?」

この記事を読んでいるあなたはきっと上記のような疑問をお持ちの方なのではないでしょうか?

公認会計士は、試験に合格しただけでなれるものではありません。実務経験と実務補習、修了考査を受けて登録を行うことで初めて公認会計士として業務に従事することができるようになります。

この記事では、公認会計士登録をするための書類や費用について、登録するまでの流れについて解説してきます。

公認会計士登録について

  • 登録に必要な書類は全17種類と多め
  • 有効期限が設けられており、スピーディな対応が求められる
  • 公認会計士協会への入会費・年会費が必要
  • 監査法人に勤めていれば免除対象になることも

公認会計士の登録する必要ってある?

? 公認会計士試験に合格するだけでは公認会計士の資格を得ることはできません。

公認会計士の資格を取得したからといって必ずしも登録をしなければならないというものではありませんが、公認会計士として働く場合や開業を検討しているのであれば、公認会計士登録をしなければ先に進むことはできません。

登録に必要な書類

公認会計士登録に必要な書類は、全部で17種類ととても多くあります。以下、表に記載したので確認してみてください。

書類 部数 備考
①公認会計士開業登録申請書 1部
②登録免許税領収証書(6万円) 納付 コピー不可
③履歴書 1部
④写真(縦5cm×横3.5cmを3枚) 3枚 ③履歴書⑭入会届出書2部 に同じ写真を貼ること
⑤公認会計士試験合格証書の写し 1部
⑥実務補習修了証書の写し 1部
⑦業務補助等の報告書受理番号通知書の写し 1部
⑧身分(身元)証明書(原本) 1部 協会受付日の3か月以内に発行されたもの
⑨住民票(原本) 1部 協会受付日の3か月以内に発行されたもの
⑩宣誓書 1部
⑪勤務証明書(原本) 1部 協会受付日の3か月以内に発行されたもの
⑫会計士補登録のまつ消に関する届出書 1部 会計士補である場合
⑬準会員退会届出書 2部 会計士補以外の準会員である場合
⑭入会届出書(1/2、2/2) 2部
⑮開業登録等に係る緊急連絡先 1部
⑯入会金等振込控え 1部 銀行振込証明書などのコピー
⑰写真付き本人確認書類※準会員でない新入会者及び再登録者のみ 1部 運転免許証など

公認会計士の開業登録手続きは、日本公認会計士協会サイトから行うことができます。

各書類によって有効期限が異なりますので管理には気を付けましょう。特に金融庁から入手する「⑦業務補助等の報告書受理番号通知書の写し」については、書類申請をかけてから1~2カ月ほどかかりますので注意が必要です。

これらすべての書類を日本公認会計士協会に提出して受理されると、晴れて公認会計士の登録が完了となります。

登録は遅くても大丈夫?

公認会計士の登録は書類がとても多いため、どうしても面倒に感じてしまい登録を先延ばしにしてしまうケースも少なくありません。ですがやはり早めに登録を済ませた方が何かと利点があります。

法人にもよりますが、公認会計士登録をして1年以内に退職すると公認会計士登録費用の返還を求められる場合があります。

また、名刺に準会員と書かれてあるよりも、公認会計士と書かれている方がクライアントの印象も良くなります。

協会に受付した日から3か月以内のものが対象の書類が多いため、修了考査に合格したらなるべく早めに登録作業を済ませた方がいいです。

公認会計士協会の会費について

金 公認会計士に登録する際には、公認会計士協会への入会や年会費の支払いが必要となります。

この会費は、公認会計士の他に公認会計士準会員にも課されることになります。

大まかにかかる費用については以下の通りです。意外にお金がかかることが分かります。

会費 金額
入会時 160,000円
年会費(準会員) 21,000円~27,000円(年額)
年会費(正会員) 42,000円~60,000円(年額)

準会員の場合

準会員の場合による会費の詳細は下記の通りです。

内容 金額
登録免許税 60,000円
入会金 10,000円
本部会費 15,000円(年額)
地域会会費 6,000円~14,400円(年額)

地域会会費というのは、所属する地域によって会費額が変わります。自分が所属する地域の金額は調べておくといいでしょう。

準会員の期間は通常3年半となりますので、準会員でかかる費用としては、合計で83,500円~104,500円程度かかるということになります。

監査法人に所属する場合は、この入会金・年会費について法人が負担してくれる場合が多いです。会計事務所やコンサルファームでも法人によって負担してくれるケースがありますので、事前に確認しておくといいでしょう。

公認会計士(正会員)の場合

公認会計士(正会員)の場合による会費の詳細は下記の通りです。

費用 金額
登録免許税 60,000円
公認会計士協会の入会金 40.000円(年額)
施設負担金 50,000円(年額)
本部会費 60,000円(年額)
地域会会費 42,000~60,000円(年額)

まとめると会計士登録料に150,000円かかり、年会費が102,000円〜120,000円(年額)かかります。負担するには馬鹿にならない金額です。

こちらについても、監査法人に所属している場合は、登録料(お祝い金として支給される)・年会費ともに法人負担してくれるケースがほとんどです。ただし、受給後すぐに退職するとお祝い金を返還しなければなりません。

いわば貢献してもらうことを期待して登録料を肩代わりするにも関わらず、すぐに辞められてしまっては何のために肩代わりしたかわからなくなるためです。

公認会計士の登録をしないのはアリ?

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白井敬祐

一般事業会社で働くと公認会計士の肩書きを使用することがなく、さらに監査法人と違って公認会計士の登録費用を負担してくれない会社がほとんどですので、組織内会計士は登録しない人が多いです。

私も前職は一般企業の経理だったので不要かなと思いましたが、ひょんなことから公認会計士YouTuberを名乗りだしたので資格は維持し続けていてよかったと感じでいます(笑)

公認会計士は資格を取得したからといって必ずしも登録しなければいけないというものではありません。

ただし、公認会計士として働くことを決めている場合や独立開業を検討しているのであれば、登録をしなければ先に進むことができません。

公認会計士としての将来を考えている場合は、早く登録を済ませてしまいましょう。

公認会計士は世間的にもステータスの高い資格であることは周知の事実です。登録を早急に済ませて公認会計士として活動を始めた方が、将来のキャリアパスや業務の幅も拡がります。

また公認会計士として様々な業務に携わっていく内に、違う分野に興味を持つことも長い人生十分に考えられます。

このような場合にも公認会計士の資格及びスキルは一般企業からも能力の高さを十分に評価してもらうことができます。

公認会計士としての実務やスキルを磨くためにも、早めの登録を行い業務に従事されることをオススメします

公認会計士登録までの手順

手順 公認会計士登録までの流れについて説明します。

公認会計士試験合格後、2年以上の業務補助等の期間があり、3年間の実務補習を受けて日本公認会計士協会による修了考査に合格することができれば、ようやく晴れて公認会計士として登録することができます。

二年以上の実務経験

公認会計士登録要件として、2年以上の実務経験を積む必要があります。公認会計士もしくは監査法人の監査証明業務の「業務補助」で経験を積むパターンと、事業会社への常勤業務かつ法令で定められた業務を行う「実務従事」によって経験を積むパターンの2種類が存在します。

実務経験を積むために試験合格者のほとんどは監査法人へ就職します。最先端の監査経験を積んで将来に活かすために大手監査法人の就職を狙うケースが多いようです。

中小監査法人に就職して監査以外のマネジメントやコンサルティングについて学ぶという選択もアリです。

三年間実務補習所に通学する

2年間の実務経験を積んだ後は、実務補習所へ3年間通学する必要があります。実務補習は平日の夜もしくは土日に行われています。

「監査」「会計」「税務」「経営・IT」「法規・職業倫理」のテーマについて3年間かけて研修を受けます。研修を受けるだけではなく、考査及び課題研究を提出して一定以上の点数を確保しなければなりません。

実務補習は東京・東海・近畿・九州の4ヵ所に分かれており、補習所の指定場所にて受講することになります。

実務補習所について詳しく知りたい方は以下の記事を御覧ください。

公認会計士の登録まとめ

公認会計士登録について

  • 公認会計士としての将来を考えているのであれば、早々に登録することをオススメ
  • ハイキャリアのPRに使え、セカンドキャリア形成にも繋がる
  • 試験合格後、2年の実務経験、3年の実務補習、修了考査に合格者が登録できる

公認会計士の登録方法、会費や登録までの流れについて解説して参りました。せっかく苦労して合格した公認会計士資格ですので登録をしないまま終わってしまってはもったいないです。まずは、公認会計士としてのスキルや経験を積むためにも登録を目指して会計の世界へ飛び込んでみましょう!

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