登録販売者の将来性や需要は?仕事がないという噂や給料を徹底考察!
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「登録販売者の将来性や需要はどうなる見通しなの?」
「登録販売者の資格は役に立たないって聞くけど本当?」
登録販売者は薬局やドラッグストアなどで重宝される資格ですが、インターネット上では「役に立たない」「取得しても仕事がない」と言われることがあります。
しかし、実際には将来性が抜群に高く、需要もある魅力的な資格です。
こちらの記事では、登録販売者の将来性や需要、また「役に立たない」「仕事がない」などとネガティブな内容を言われる理由などについて解説します!
登録販売者の将来性についてざっくり説明すると
- インターネット上ではマイナスイメージの書き込みがされているが、ほとんどが嘘
- セルフメディケーションの新設なども影響もあり、登録販売者の仕事の幅は広がっている
- 少子高齢化が進むほど資格の価値が高まっていくと予想される
- 様々な手段で登録販売者の求人を見つけることが可能
登録販売者の仕事の将来性は?
登録販売者の仕事の将来性はどうなのか、見てみましょう。
登録販売者の需要はあるの?
登録販売者について、インターネット上では「仕事がない」「役に立たない」「やがて価値がなくなる」などのマイナスイメージを連想させる書き込みがあります。
そのように言われてしまう理由として、「20万人以上がこの資格を持っているため希少価値がない」「薬剤師と仕事がかぶっているから需要がなくなる」「ドラッグストアでしか働くことができずつぶしが利かない」と考えられているためです。
しかし、実際にそのような事実はなく、様々な時代背景もあり登録販売者の活躍できるフィールドは広がりつつあるのです。
この記事では、登録販売者の実情について解説していきます。
登録販売者の仕事の幅は広がっている
薬事法が改正されたことに伴って、薬局・ドラッグストアだけでなくコンビニやスーパーマーケットなど様々な場所で医薬品の販売が認められるようになり登録販売者の活躍が期待されています。
また、コンビニで登録販売者として仕事をする場合は登録販売者の業務とコンビニの店舗スタッフとしての通常業務も並行して行うことになり、多くの求人が出ています。
また、近年新たに創設されたセルフメディケーションが注目されています。
セルフメディケーションとは、自分自身で自分の健康状態を把握して必要に応じて適切な医薬品を使用しながら健康の維持を図るという考え方です。
また、医療費の上昇に伴って国の社会保険費の負担も深刻な状況になっていることから、「できるだけ市販薬で体調を調えて下さい」という国からのメッセージでもあるのです。
この考え方が登場して、様々な店舗において医薬品を購入する環境が整ってきています。
そこで、登録販売者は薬剤師に代わって仕事を請け負う場面が増えており、今後も登録販売者の需要は増えていくと考えられています。
その理由として、薬剤師はコストが高い一方で、登録販売者は薬剤師に比べてコストが安いことから経営者側から見ると重宝される存在であることが挙げられます。
その結果、登録販売者の需要が高まってきているのです。
また、コンビニやスーパーだけでなく、介護施設や在宅医療で高齢者に直接薬の使用についてのカウンセリングをするなどの仕事を行って地域に密着した形で活躍している登録販売士も増えています。
つまり、前述した「仕事がない」「役に立たない」「やがて価値がなくなる」という噂は嘘であるということが分かります。
少子高齢化の影響から見る登録販売者の将来性
それでは、少子高齢化の影響で登録販売者の将来性が高い理由について解説します。
- 地域包括ケアシステムの確立
「地域包括ケアシステム」という言葉を聞いたことはありませんか?
地域包括ケアシステムとは、医療や介護職職の人たちが連携を取って、在宅医療や介護のサービスを提供していく体制のことを指しています。
高齢者が進むにつれて医療や介護の需要が高まっていく状況に対応するためにも、医薬品に関して高い専門知識を有している登録販売者は地域包括ケアシステムを支える立場として必要性が高まっていくと考えられています。
- 労働人口の減少
近年は少子高齢化が進行している影響で労働人口が減少しており、ドラッグストアなどの小売業では人材不足が深刻化しています。
- 国庫負担の増大
健康に問題を抱える高齢者が増えていることもあり、その結果として社会保障費の負担が膨大になってしまい国の財政を圧迫しています。
そこで、少しでも社会保障費の国庫負担を減らすためにセルフメディケーションが導入されたのです。
薬事法改正が行われて医薬品のインターネット販売やカタログ販売が可能になったことから、今後ますます医療品のマーケットは成長していくでしょう。
これらの理由から、登録販売者の需要も高まっていくことが予測されるのです。
登録販売者の仕事にはどんなものがある?
登録販売者の仕事には、どのようなものがあるのかを見てみましょう。
一般医薬品の販売
一般用医薬品とは、医師の処方箋がなくても購入することができる薬のことを指します。
一般用医薬品は、第一類・第二類・第三類の3つに分類されており、薬剤師資格を持つ人であればこれらすべて扱うことができます。
一方で、登録販売者は3種類のうち、第二類、第三類を扱うことができ、取り扱いに専門的な知識を必要とする第一類医薬品は扱うことができません。
第一類の一般医薬品の割合
第一類の一般用医薬品とは、副作用により日常生活に支障をきたすほど注意が必要な医薬品を指しています。
取り扱いにあたってはかなり高い専門的な知識が要求されるため、販売されている一般用医薬品全体の内、第一類医薬品は1割以下の割合です。
つまり、登録販売者は第一類の一般用医薬品を除くほとんどの薬品を扱うことができるため、非常に業務の幅が広いのです。
医薬品についてのカウンセリング
登録販売者として働く際に一般用医薬品を販売するにあたって、お客さんが抱えている症状や病状などに耳を傾ける必要があります。
症状を緩和するためにはどの薬を服用するのが最も適切であるか判断し、わかりやすくお客さんに説明した上で販売しなければなりません。
一般の患者さんは医薬品に関する知識は持っておらず、どの薬を服用するのが適切かわかっていないケースがほとんどです。
つまり、患者さんに寄り添いカウンセリングを行い、適切な医薬品を提供することも登録販売者の大事な仕事です。
医薬品の管理
一般用医薬品を販売するためには、それらを外部から発注して在庫を管理する必要があります。
また、MRと呼ばれる製薬会社の営業マンの対応をして、仕入れるべき製品を仕入れるなどの管理も必要となります。
例えば、花粉症などが流行る時期はそれに合わせて花粉症対策の薬品を揃えたり、最新の医薬品の情報を仕入れておかなければなりません。
ある症状が流行る時期が近付いてきたら、前もって薬を仕入れておきいつでも提供できるようにすることも、登録販売者の仕事です。
登録販売者の仕事内容については以下の記事をご覧ください。
登録販売員の給料
登録販売者の給料の目安は、以下の表のようになっています。
コンビニ | 調剤薬局 | ドラッグストア | |
---|---|---|---|
資格あり | 21~31万円 | 21~29万円 | 20~25万円 |
資格なし | 18万円~24万円 | 19~26万円 | 18~25万円 |
表を見てわかる通り、資格を持つことで資格手当が支給される影響もあり、登録販売者の資格を持つことで無資格者よりも高い年収が期待できます。
登録販売者としてコツコツとキャリアを重ねて組織の中で出世することで収入も上がり、目安の年収よりも稼げるようになります。
また、この中でコンビニの給与が高い理由として、コンビニでは登録販売者が不足しがちであるためです。
コンビニは激務になりがちなイメージから敬遠されがちで、人手不足に陥っていることもあり給与が高めに設定されています。
また、地域によって給与にも差が出るため、待遇などはよく確認しておくと良いでしょう。
また、正社員やアルバイトなど、雇用形態の違いによっても給与に差が出るため、資格手当の有無も含めて諸条件はよく確認するようにしてください。
登録販売者の給料は以下の記事で詳細をご覧ください。
結局登録販売者は目指すべき?
登録販売者の試験は学歴や実務経験などの受験資格が必要ないため、誰にでも受験するチャンスがあります。
しかし、登録販売者の試験は専門的な内容になっているので、しっかりと勉強をしないと合格することはできません。
そのため、しっかりと計画を立てて勉強する必要があります。
ただし、将来性も非常に高い資格なので、ぜひ積極的に登録販売者を目指すべきです。
今後ますます価値が高まっていくと考えられているため、興味がある人はぜひ取得を狙いましょう。
登録販売者の資格の取り方
それでは、登録販売者の資格の取り方に順を追ってついて解説します。
<ステップ1 登録販売者試験に合格する>
当然ですが、まずは登録販売者試験に合格しなければなりません。
合格率は試験が開催される都道府県によってバラつきがあるものの、平均すると40~60%程度となっています。
つまり、そこまで難しい試験ではなくしっかりと勉強すれば独学でも合格を目指すことができます。
勉強期間も多く見積もって半年あれば十分に合格できる学力を身に着けることができるため、気軽に受験できる点も魅力です。
<ステップ2 販売従事登録を行う>
試験に無事に合格した後は、販売従事登録申請を都道府県に対して行わなければなりません。
申請に当たって必要な書類である販売従事登録証は、登録販売者試験に合格したことを証明する書類であり、合格した場合は郵送で送られてきます。
また、販売従事登録証以外には以下のような書類が必要となります。
-
戸籍謄本や本籍の記載のある住民票の写し等
-
医師の診断書(精神機能の障害がないことや、薬物中毒者ではないことを証明する書類)
-
使用証明書(雇用契約書等)
-
手数料
この中で、最も取得に時間がかかるのは医師の診断書です。
医師による証明が必要となるため、3000~5000円ほどの費用も掛かってしまう点に注意しましょう。
なお、使用証明書に関しては自分で記入するのではなく勤務先に記入してもらう書類です。
おすすめ勉強法
確実に合格を目指すためにオススメの勉強法は、試験対策をしている講座を受講して勉強することです。
独学でも合格を狙える試験であるとはいえ、薬剤や医薬品に関する事前知識がない人は勉強していけるかどうか不安な人が多いでしょう。
また、独学だと勉強のスケジュール管理も自分で行わなければならずかなり手間がかかってしまう上に、勉強につまづいてしまったときに気軽に質問できる相手もおらずモチベーションの管理も難しいデメリットがあります。
分からない問題を放置してしまうと、いつまでも放置されてしまい得点が上がらずその結果モチベーションが損なわれてしまうなど、悪循環に陥ってしまう危険も孕んでいるのです。
そこで、効率が良いカリキュラムが組まれていて勉強できる環境を整備しやすい在宅講座を利用することがオススメです。
このような講座を利用することで面倒なスケジュール管理から解放され、勉強に集中できるようになります。
また、安くはない費用を払うことになるので「受講料を無駄にしないためにも絶対に合格する」というモチベーションも生まれます。
このように、通信講座などを利用することで合格できる可能性を高めることができるため、勉強法に迷った場合は独学ではなく通信講座などを利用しましょう。
販売登録者が求人を探す方法
それでは販売登録者として働くための求人の探し方について解説します。
インターネット求人サイト
以前は、仕事探しや転職をする際には転職エージェントを利用するのが主流でしたが、近年はインターネットの求人サイトを用いて自分で気軽に探すことができます。
ジョブメドレーやアポプラス登販ナビなど、登録販売者に特化した求人サイトが存在しており「どうしても登録販売者の資格を生かして働きたい!」と考えている人はこれらの求人サイトを利用すると良いでしょう。
このサイトでは地域や給与、その他の特徴から検索することが可能で、自分の好みの条件を指定して仕事を探すことができます。
なお、地域によって条件が変わるため、広範なエリアで求人を探すと様々な求人に巡り合うことができます。
また、ジョブメドレーやアポプラス登販ナビ以外にも、マイナビやリクナビ、エン転職など一般的な転職サイトで仕事を探すことも可能です。
会社名などのキーワード検索することで登録販売者の仕事を見つけることが可能なので、様々なサイトで探してみると良いでしょう。
その他の探し方
インターネットの求人サイトを見る以外にも、求人を探す方法は多くあります。
例えば、最も簡単なものだと散歩しながら家の近所の店頭の貼り紙を探したり、新聞の折込チラシに目を通したりすることが挙げられます。
又は、興味がある会社があればその会社のホームページをチェックして採用情報を確認してみるのも良いでしょう。
また、誰かに仕事探しの悩みを相談したい場合は、ハローワークを利用するのも良いでしょう。
無料で利用できるうえに、登録販売者の求人情報など自分の希望を伝えれば条件に合致する仕事探しを丁寧にサポートしてくれるので、非常に心強いでしょう。
このように、仕事探しにも様々な手段があるのです。
登録販売者の将来性まとめ
登録販売者の将来性まとめ
- ネガティブな意見や書き込みは信憑性が低いため、惑わされることなく勉強しよう
- 今後も高い需要が予想されるため、働き口も充実している
- 将来性も抜群に高く、取得メリットは絶大
- つぶしが利く資格なので全国どこでも活用できる
登録販売者は将来性が非常に高い、魅力的な資格です。
インターネット上の雑音は信憑性が低いため、迷わされることが無いようにしましょう。
多くの取得メリットがる資格なので、興味がある人はぜひ登録販売者の取得を目指してみてください!