司法試験予備試験の合格率は?弁護士までの道のり・難易度を試験結果から徹底考察!

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「司法試験予備試験の難易度や合格率はどの程度なの?」

「司法試験予備試験に合格することのメリットは何があるの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

司法試験を受けるためには司法試験予備試験に合格しなければならないため、弁護士を目指す人が司法試験予備試験を受けるケースが非常に多いです。

試験の難易度や合格率などのデータは気になりますよね。

こちらの記事では、司法試験予備試験の試験データやどのような勉強が必要なのかを解説していきます!

司法試験予備試験についてざっくり説明すると

  • 合格率が低い難関試験である
  • 結果を出すためには数年に及ぶ努力が必要
  • 合格ラインはそこまで高くない
  • 近年は易化傾向にある

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予備試験の合格率・難易度

予備試験の難易度表

司法試験予備試験は、他の資格試験と比べてもとても難易度の高い試験です。

弁護士になった人の中では、「司法試験以上に難しかった」という声もあるほどの難易度を誇ります。

予備試験の合格率は3~4%程度で推移しており、この数字からも超難関試験であることがわかります。

ちなみに、近年の司法試験合格率は30%程であり、予備試験の10倍ほどの合格率の試験となっています。

予備試験に受かるためには、2年〜5年ほどの勉強期間が必要と言われており、チャレンジする際は長期間の学習を覚悟する必要があるでしょう。

予備試験の合格率は3~4%

ここで、過去6年間の合格率を見てみましょう。

年度 合格率
平成29年度 4.1%
平成30年度 3.8%
平成31年(令和元年)度 4.0%
令和2年度 4.2%
令和3年度 4.0%
令和4年度 3.6%

※合格率は口述試験合格者を受験者数で除した値

近年の予備試験の合格率は3.6~4.2%程度です。

合格率はとても低く、非常に難易度の高い試験であることが表から分かります。

ちなみに、類似する法律関係の士業と比較してみると、行政書士試験の合格率は8~15%、司法書士試験の合格率は3~5%です。

予備試験合格までの勉強時間は1000~5000時間

予備試験の合格までに必要な勉強時間は、1000時間〜5000時間程度といわれています。

この勉強量からも分かるとおり、合格できるレベルに達するまでに数年を要する試験なのです。

勉強を進める手順としては、学習開始1年目は短答試験に合格することを目標とすることが一般的です。

短答試験に合格できる学力を身に着けなければ、次のステップである論文試験や口述試験の対策ができないため、丁寧に勉強していきましょう。

2年目以降で、短答・論文・口述試験の合格を目指して応用力を磨いていくと良いでしょう。

論文や口述は短答試験とはまた違う難しさがあるので、徹底的に対策を練りましょう。

予備試験の合格点

1次の短答試験の通過基準点は、270点満点中の約6割に当たる160~170点程度となっています。

つまり、全問正解は求められず、むしろ「4割も間違えられる試験」です。

難問や奇問が出てきても「後回しでいいや」くらいの余裕を持って取り組むようにしましょう。

2次の論文試験の合格基準点は、近年では500点満点中4割台の245点程で推移しています。

こちらも合格ラインは低く、しっかりと論文を書く練習をしておけば十分に合格できるレベルに達することができます。

3次の口述試験は短答・論文試験を突破した人であれば95%程が合格している試験です。こちらについては、緊張しすぎないように気を付ければ、滅多に落ちることはありません。

司法試験予備試験の制度

予備試験は個々の法律科目の出題レベルが高く難しく、試験で問われる法律の数が多いことが特徴です。

また、この特徴が司法試験予備試験の難易度をあげる最大の要因となっています。

予備試験は3段階で試験範囲が広い

司法試験予備試験は短答式試験・論文試験・口述試験の3段階で構成されています。

短答試験では、憲法・民法・刑法・民事訴訟法・刑事訴訟法・商法・行政法・一般教養の知識が択一問題形式で問われます。

選択肢を一つ一つ正誤判断しなければならないため、満遍なく勉強する必要があるでしょう。

論述試験は、公法系科目と民事系科目、刑事系科目、選択科目に分かれていて4科目をこなすことになります。

論文試験では自分の知識を「分かりやすく読み手に伝える」文章のセンスも大事になってきます。

試験科目の内訳は、公法系では憲法・行政法、民事系科目では民法・商法・民事訴訟法、刑事系科目では刑法・刑事訴訟法、さらに法律実務基礎科目、一般教養の論述問題が課されることになっています。

口述試験では、法律実務基礎科目の民事と刑事の弁論能力が評価の対象になります。

口述試験と聞くと緊張してしまい、抵抗感を抱く人も多いと思いますが、口述試験は論文試験の知識で十分に対応することができます。

この予備試験対策で学ぶ内容は、司法試験・法科大学院試験対策との共通点が多いです。

予備試験対策は司法試験・法科大学院入試対策にも直結するため、「予備試験合格」を目標にするのではなく、その先のゴールを見据えるようにしましょう。

予備試験の受験者層

予備試験の受験資格

予備試験には受験資格が設けられていません。

つまり、年齢や性別・資格等による受験資格制限はなく、出願さえすれば誰でも受験することができます。

そのため、高校生や大学生などの勉強に専念できる人たちや、社会人で働きながら司法試験に合格することを目指しているが多く受験しています。

また、社会人の中には法科大学院に通う時間的な余裕がないため、予備試験を受験する人もいます。

このように様々な人が受験していますが、学歴なども一切問われないため、しっかりと勉強を重ねて試験に備えましょう。

年齢層から見る予備試験合格者

2022年度の司法試験予備試験合格者の平均年齢は27.73歳でした。(2021年は26.28歳)

また、近年の司法試験予備試験の平均受験合格者の平均年齢は26~29歳で推移しており、30歳前に司法試験に合格する人が多いことが分かります。

同じ法律系の士業である司法書士試験の平均合格者年齢は37~38歳であるため、司法試験はかなり合格者の平均年齢が低いことになります。

この理由としては、司法試験予備試験は非常に難しいことで有名なので、大学在学中など早い段階から受験勉強に着手する人が多いからです。

また、学生は勉強に集中できる環境が整っているため、社会人と比べると有利なのです。

しかし、社会人が司法試験予備試験に臨む際にも、また違ったメリットがあります。

社会経験を積んでいることで、合格後は即戦力の法曹として活躍できるでしょう。

また、採用側から見たら、ビジネスマナーなども既に身に着いているため基本的な研修をしなくても済むという利点があるのです。

ちなみに2022年の司法試験予備試験最小年合格者は18歳、最高齢合格者は64歳でした。(2021年の最小年合格者は17歳、最高齢合格者は64歳)

男女比から見る予備試験合格者

2022年度の司法試験予備試験合格者の男女比は以下の通りでした。

男性 女性
予備試験合格者数 399人 73人
合格者に占める割合 84.53% 15.47%

ご覧のように、男性の比率が多いことが分かります。

しかし、一般的に士業は男性の割合が大きいのが特徴であるため、特段珍しいことではありません。

ただ、近年は女性の社会進出が進んでおり、女性ならではの強みを活かした仕事も多くあるため、女性は活躍できないというわけではありません。

難易度ランキングではトップ

必要な勉強時間を比較すると、以下の通りになります。

資格 必要な勉強時間
司法試験 8000時間
税理士 5000時間
司法書士 4000時間
社会保険労務士 1000時間

やはり司法試験の勉強時間は他の資格を圧倒しています。

比較的難しいと言われている社労士の勉強時間は1000時間であり、司法試験はこの8倍の勉強が必要ということになります。

また、合格率が4%程度の司法書士試験の倍の勉強時間が必要であることからも、司法試験の難しさが伝わります。

予備試験合格者の司法試験合格率は90%以上

予備試験は非常に難易度が高いため、予備試験合格者の司法試験合格率は、法科大学院の司法試験合格率よりも高い数字を誇ります。

例えば2022年度の司法試験の結果を見ると、予備試験合格者の司法試験合格率はなんと97.5%となっています。

予備試験に合格することで司法試験の基礎が出来上がるため、1年後の司法試験に合格できる可能性を高めることができるメリットがあります。

せっかく得た知識を忘れないためにも、予備試験合格後はすぐに司法試験対策を始めるべきです。

予備試験に合格して安心する気持ちはわかりますが、空白期間があることでまた覚え直す作業が必要になってしまうため、気を付けましょう。

他の士業系資格試験との難易度比較

司法書士

司法書士の偏差値は72程度と言われており、こちらも超難関資格です。(司法試験の偏差値は75程度)

司法書士は登記に関する専門家で、法人登記や不動産登記などに関しては弁護士よりも専門性が高いと言えます。

司法書士試験の試験科目はほとんど司法試験と重複しており、憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法などはそのまま司法試験対策にも生かせます。。

また、司法書士試験合格には3000〜4000時間ほどの勉強時間が必要であると言われており、司法書士も合格までに数年の勉強時間が必要になることが分かります

司法試験に合格するためには司法書士の2倍以上の勉強時間が必要と言われているため、司法試験の合格を目指す前にまず司法書士の勉強をしておくと法律の勉強に慣れることができます。

司法書士試験の詳しい難易度は下記の記事をご覧ください。

行政書士

行政書士は許認可に関する専門家で、飲食店の営業許可や在留外国人の在留手続きの事務代行などを行っています。

行政書士は、1万種類以上の書類を扱うことができると言われており、非常に幅広く業務を行うことができます。

行政書士の試験科目も、司法試験と共通するものがあります。

憲法・民法・商法などは司法試験とも重複するため、過去に行政書士の勉強をしたことがある人であれば、司法試験の民法対策などがスムーズに行くでしょう。

しかし、司法試験の方が難易度が圧倒的に高く、行政書士よりも難しいが高い問題がたくさん出てきます。

そのため、行政書士の知識だけでは司法試験には太刀打ちできないと考えておきましょう。

なお、行政書士試験に合格するためには600時間ほどの勉強時間が必要だと言われています。

つまり、司法試験に合格するには行政書士の5倍〜12倍ほどの勉強時間が必要ということになります。

行政書士試験の詳しい難易度は下記の記事をご覧ください。

予備試験の科目

ここでは予備試験に登場する試験科目について、それぞれの特徴と対策のエッセンスを確認していきましょう。

予備試験の憲法

憲法は国の最高法規であり、比較的勉強しやすい科目です。

他の法律の少し違う点として、「一つの条文について複数の学説の対立がある」ということがあります。

それぞれに学説に対応し、知識を整理するといった憲法独特の難しさがあるため、注意しましょう。

とはいえ、過去問などを通じて演習することでだんだん慣れていくので、過度な心配はいりません。

短答試験では、学説の知識を元にして結論を導く力を問う問題も出題されることが特徴です。

これは暗記だけでは通用せず、学説とそれに伴う論点の把握、及び憲法判断のなされた過去の判例に関する知識の整理も重要です。

まずは判例の結論を覚えて、次に判旨を読んで理屈を捉えると効果的です。

また、適切に三段階審査をした論文を展開できるかといった能力も問われるため、過去問を見ながら対策を練っておくと良いでしょう。

予備試験の民法

民法は、試験の中で勉強量が最も膨大な科目であり、多くの受験生が苦労しています。

1,000以上の条文があるため、重要論点や出題頻度が高い問題を押さえるなど、メリハリをつけつつ根気強く勉強することが求められます。

合否を大きく分ける科目でもあるため、「民法を制する者が予備試験、そして司法試験を制する」と言われる程の重要科目です。

とにかく量が膨大なので、全ての内容を1周目の段階でインプットしようとしても無理です。

そのため、まずは基礎講義や基本書を1周して全体像を把握し、2周目以降で徐々に知識を固めていくと良いでしょう。

また、問題集などを解く演習の段階で、しっかりとアウトプットしなければなりません。

民法の詳しい勉強法は以下の記事をご覧ください。

予備試験の刑法

刑法も重要科目であり、憲法・民法と並んで「上三法」と呼ばれる基幹科目です。

刑法は論理的な面が特に強く、ロジカルな思考が苦手な人には難しさを感じるでしょう。

その一方で、興味を持ちやすい面があるため、司法試験の科目の中でも好きな科目として挙げる受験者・合格者も多いです。

そのため、できるだけ興味を持ち苦手意識を払拭することができれば得意科目になる可能性があります。

刑法の重要な論点は多くありますが、結果無価値論の立場と行為無価値論の立ち場など、主要な二項対立の構造に落とし込んで論点を把握することで理解しやすくなります。

また、論文答案の締めに当たる罪数処理などは、機械的にこなせる面もあるため、演習を重ねれば苦手意識は無くなるでしょう。

予備試験の民事訴訟法

民事訴訟法の難易度は高くなく、わりと簡単に取り組める科目と言えます。

ただし、手続き法という特性上、普段の生活にあまり馴染みがなく、面白みのない科目という声もあります。

民事訴訟法でしっかり得点することが予備試験合格には必須条件でもあるため、しっかりと心して取り組むようにしましょう。

また、民事訴訟法を勉強することは民法などの理解を強化することにも役立つため、苦手意識を持たずに民法と並行して行うと効率的な勉強ができます。

予備試験の刑事訴訟法

刑事訴訟法は、刑事裁判の手続きに関する法律です。

刑法とも関連が深く、捜査の開始から判決の言い渡しまでの時間の流れを意識しながら勉強すると要領よく勉強できます。

難易度に関しては、他の科目と比べても普通程度であるため、しっかりと対策をすればそれなりに得点できるでしょう。

細かい手続きに関する出題がされている実績があるため、細かい論点まで押さえることが求められます。

予備試験の商法

商法は商法総則・商行為、手形法、会社法の3分野から主に出題されます。

司法試験予備試験においては、特に会社法を中心に問われているため、重点的に取り組むようにしてください。

商法は扱う条文が多く、普段の生活に馴染みがないため勉強しにくいのが特徴です。

会社の運営などに関する複雑な仕組みや、実務上の法律の扱い方の具体的なイメージがしにくいという声が多く、苦手としている受験生は多いです。

扱う条文数はとても多いので、論文試験の本番では、自分が知りたい情報を素早く引けるようにしておかなければなりません。

必要な条文を見つける作業は、普段の演習から意識して行っておくと良いでしょう。

予備試験の行政法

行政法は司法試験では出題されない科目ですが、予備試験では行政法も出題されます。

過去に行政書士の勉強をしたことがある人であれば馴染みがあるのではないでしょうか?

「行政法」という名の法律は存在せず、行政不服審査法や行政事件訴訟法などを総称したものが行政法と呼ばれています。

抽象的な概念も多いため、具体的なイメージをつかみにくいのが行政法の特徴です。

また、問題では法律の趣旨や条文構造に基づいて個別法を解釈することが求められる場合もあります。

このような出題は他の法律科目では見られないため、この点も行政法独特の難しさと言えるでしょう。

予備試験の法律実務基礎科目

予備試験の法律実務基礎科目は、あまりなじみがない科目ですが論文式試験として出題されます。

民事系では主に要件事実と法曹倫理が出題され、例年3〜4問出てきます。

刑事系では、主に刑事手続と事実認定と法曹倫理が出題され、例年4〜6問出てきます。

一つの法律としてまとめられている訳ではないので、試験範囲となる内容がまとめられた基礎テキストや基礎講義で網羅的に対策すると満遍なく学習できます。

論文試験と口述試験で問われる重要な科目であるため、しっかりと対策しましょう。

予備試験の一般教養

予備試験では一般教養が問われ、人文科学・社会科学・自然科学・英語が出題されます。

短答270点満点中、60点が一般教養の配点となっています。

短答試験の一般教養では、例年42題中20題を選択して回答することになっています。

そのため、自分が解ける問題を選ぶことができます。

論文試験の一般教養では、人文科学・社会科学・自然科学の3分野の中から出題され、公務員試験で出されるような専門知識は問われません。

予備試験は科目数が多く、一般教養自体の出題範囲も非常に広いため対策を練るのが難しい面があります。

過度に勉強時間を割かずに、要所を押さえた勉強で正解できる問題をしっかり正解することを心掛けるましょう。

予備試験ルートからの弁護士資格取得がおすすめな理由

法学部生のイメージ

司法試験予備試験の受験者数は近年は減少傾向にあります。

ただし、合格率は上昇を続けているため、司法試験予備試験に合格しやすくなっているのです。

以前に比べ司法試験は易化

試験科目の多さ、勉強するべき量、合格に必要な勉強時間等を総合的に勘案すると、今なお司法試験予備試験は最難関の国家試験と言えます。

しかし、以前行われていた旧司法試験予備試験に比べると、試験の難易度は低下しているため取得しやすくなっています。

また、司法試験合格者の世間的な評価は相変わらず高く、社会的な信用性も抜群です。

つまり、「取得しやすくなったのに資格の価値は変わっていない」ため、今が取得の狙い目なのです。

司法試験の最新難易度は下記の記事をご覧ください。

就職・転職先には困らない

弁護士は最高ランクの法律資格であるため、仕事に困るようなことは無いでしょう。

予備試験ルートでの司法試験合格者は、検察官・裁判官の選考過程において「優秀な人材」と見なされます。

また、司法試験に合格することにより、行政書士や司法書士・税理士・弁理士・社労士の業務範囲もカバーできるようになるため、業務の幅が非常に広がります。

これにより自分の市場価値も大幅に上がることになるため、積極的に自分の価値をアピールすると良いでしょう。

司法試験予備試験合格者の優秀さと法律分野での専門性の高さは高く評価されるため、良い条件での弁護士求人が多くあります。

転職を目指す際にはキャリアアップを目指して、これらの高待遇の求人を探してみると良いでしょう。

また、国家公務員の身分を有する裁判官や検察官として働くキャリアも選べるため、自分の将来像をイメージしながら仕事を選ぶようにしてください。

昇格・昇給の機会も

2018年に実施された賃金構造基本統計調査によると、弁護士の平均年収は賞与を含んだ数字で男性約1500万円、女性が約730万円でした。

「弁護士は稼げる」という漠然としたイメージを持っている方もいると思いますが、間違いではありません。

年収ランキングでも、例年常に弁護士は上位に名を連ねるため、非常に魅力的な仕事と言えるでしょう。

また、裁判官や検察官も国家公務員のエリートとして手厚い身分保障を受けながらも高給が支給されるため、非常に魅力的です。

一般企業においても、近年は企業内弁護士が増えていることもあり、高待遇の求人が豊富です。

また、企業によっては資格手当などが支給されることもあるため、調べておくと良いでしょう。

省庁や役所においても、司法試験予備試験合格者は昇格が早く出世スピードが早いためキャリア面でも金銭面でも多くのメリットがあります。

予備試験に独学合格は非常に難しい

苦労する人

予備試験の合格を目指すにあたり、予備校や通信講座を利用することが一般的です。

予備試験合格のためには、数年にわたって膨大な量の勉強をしなければならないので、他の資格試験以上に独学での勉強は困難なのです。

もちろん、独学での合格が100%不可能というわけではありませんが、様々な点を考慮するとほぼ不可能と言えます。

独学で勉強していると、モチベーションを保つことが難しいだけでなく、手間がかかるスケジュール管理も自分の責任で行わなくてはなりません。

独学だと非効率な勉強になりがちな上に、論文試験の添削指導を受けられないので、対策講座を受講している人と比べると厳しい戦いになることは間違いありません。

予備試験対策をする際に注意すべき点

学習スケジュール通り勉強する

司法試験予備試験対策の予備校・通信講座では、合格までのスケジュールを立ててくれます。

予備校や通信講座のスケジュールは長年の経験に裏打ちされた非常に効率的なものなので、自己流で適当に勉強するのではなく、受講している講座のスケジュール通りに学習を進めると良いでしょう。

合格に向けて大切なのは、毎日コツコツと継続的な勉強をすることです。

できるだけ勉強をしない空白日を作らないことで、インプットが効率的になるためとにかく継続することを意識しましょう。

学習スケジュールを立てることにより、合格までの道筋が見え、勉強を継続しやすくなるメリットがあるのです。

論文試験が最大の勝負所

論文の練習を重ねることも重要です。

しかし、書き終わった後に一人で論文答案の評価をしても、客観的な評価は獲られず有効なはブラッシュアップされません。

そのため、自分だけで論文を評価するのではなく、必ず他人に読んでもらい、良い点や悪い点を教えてもらう必要があります。

できれば、既に司法試験予備試験に合格している人や受講している対策講座の講師などに論文問題の添削指導をしてもらい、プロの目線からアドバイスをもらうようにしましょう。

そこで得たアドバイスを次回以降の練習で生かすことにより、徐々にうまい論文が書けるようになります。

論文が苦手な人は、とにかくたくさん練習して、たくさんのフィードバックを貰っていくことが重要なのです。

過去問演習を重点的に行う

司法試験予備試験には短答・論文ともにある程度の出題傾向があります。

その傾向を掴んだり、本番の難易度を体感するためにも、過去問演習は非常に重要です。

過去問を多くこなすことにより本番の試験でも慌てずに対応できる応用力や対応力が身に着くため、できるだけ多くの問題をこなすようにしましょう。

ただし、法律は頻繁に改正がされるため、答案や解説は改正後の内容に対応した問題集を参考にするべきです。

必ず最新の教材を使うようにしましょう。

勉強仲間をつくる

勉強を進める際には、テキストの内容の全てが理解できなくても、一定のペースで回していくことが大切です。

こうした勉強ペースを保つのは意外と辛いものです。

そこで、目標を共有できる人たちで勉強仲間を作り、情報共有をしたりするとモチベーションの維持にも役立ちます。

司法試験の対策は長期に及ぶため、人脈を作りながらモチベーションをうまく維持していきましょう。

予備試験の独学については下記の記事もご覧ください。

予備試験対策はアガルートがおすすめ

予備試験対策として予備校・通信講座を選ぶ際には、アガルートの講座を一度は確認することをおすすめします。

アガルートは司法試験など難関法律試験の対策に特化した会社で、講義やオリジナルのフルカラーテキストは非常に良質です

さらに、令和4年度の司法試験では636人という全合格者の45.3%に当たる合格者を輩出したという圧倒的な結果を残しています。

加えて講座費用も大手予備校と比較するとリーズナブルであり、予備試験のスタンダードな講座は70万円前半から受講することができます。

本気で予備試験・司法試験の突破を目指すのであれば、コスパの良さと優れた実績を併せ持つアガルートの受講を検討されることをおすすめします

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予備試験の難易度まとめ

司法試験予備試験のまとめ

  • 近年は難易度が下がっている傾向にあるため、取得は今がオススメ
  • 完璧を求めずに、難問は捨てても問題ない
  • 科目が多く出題範囲が広いため、メリハリをつけた勉強が大事
  • 独学での合格は難しいため、通信講座などの利用がオススメ

司法試験予備試験はトップクラスの難易度を誇るため、綿密な対策と計画的なスケジュール管理が不可欠です。

また、弁護士までの道のりは長く険しいため、勉強のモチベーションを維持し、継続して努力しなければなりません。

しかし、多くの苦労をして取得できた弁護士資格は一生モノで、非常に大きな価値を持つでしょう。

キャリアの面でも金銭面においても取得メリットは大きいため、興味がある人はぜひ前向きに司法試験の合格を目指してみてください!

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